NGO 国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org


28日 朝8時半 江蘇(JIANG SU )ホテルチェックアウト

舗装の悪いガタガタの歩道を、大きなスーツケースを転がしながら歩く。

通勤の車が行きかう大道路を渡り

500メートルほど離れた上海市内の事務所に向かう。

事務所は広くなって、さらに人数も増えていた。

いかに彼らが農業に力を入れているかがうかがえる。

ここでサツキとイチゴの管理方法など確認し、文書にしてまとめる。


今日の13時には、サツキが青浦の農場に到着するとの情報が入る。

急いで昼食を済ませ、農場へ向かう。

着いたときには、すでにコンテナトラックは到着していて、

大きな箱ごと、ハウスに続々運び出されていた。

すでに15人くらいの作業員と6人のスタッフが集まっている。

とりあえず、置く位置や開く順番などを指示。


A4の紙にサツキの種類(名前)を書き出し、張り出す。

その下に同じ種類(名前)のサツキを仕分けしていく。

800本もあるので、これがまた大変な作業になる。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース

2棟のハウスの奥の方では、

前にあった土をかき出し運ぶ・レンガを壊すなど

分担作業が行われる。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-水苔とり


箱から1か月ぶりに救出されたサツキの

根元についていたビニールをはがし、水苔を取る作業。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース


救出されたサツキの根を1本ずつカットしていく。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-根のカット作業


また、鉢(盆)に入れないサツキを

花壇に植えていく作業も進める。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-花壇に植える


さらに1本1本写真を撮り始める。

すべて名前を書き出しナンバーを記録し

台に乗せて撮影するのは、簡単にみえて意外と重労働なのだ。

そのうち、薄暗くなってしまったので、撮影は終わり。

それでも、この日は100枚くらい撮影する。



この日は、明日からの作業に備え、近くにある青浦のホテルに泊まる。



NGO 国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org


3月27日 朝9時チェックアウト。

今日にも、サツキの検疫が通り、農場へ着くかもしれないというので


青浦の農場へ急ぐ。


去年初めて中国へサツキを輸出したときは、いろいろな問題が重なり


港に着いてから、検疫が通るまでに10日以上かかった。


何しろ、サツキをいう種類の植物を、中国が一度も受け入れたことがなかったからだ。


これも検疫が通ったから良かったが、そのまま日本へ送り返されるケースも多い。


それに比べると、2度目の今回は非常にスムーズといっていいだろう。


まずは青浦の農場にある、イチゴの視察。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース


この農場で、イチゴを1年弱の期間で約350倍の2万株に増やし、


半分の1万株を崇明島へ持っていったのだ。


この青浦にあるイチゴも元気よく育っていた。


ポットの中に入ったイチゴの苗が、見渡す限り並んでいた。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース


去年入れた1000本のサツキは、新芽がたくさん出ていて、元気な状態だった。


ハウス全体の管理も行き届いていた。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース



こちらも別の王さんが、サツキを管理してくれている。



崇明島にいる王さんの紹介で入社した、大学の時の友人である王さんだ。



中国は、王さん・楊さんなど同じ名前の人が圧倒的に多いので間違いやすい。


青浦の王さんは、人柄もよく、英語も喋り、よく気の利く優秀な人材だ。



2週間前に日本から輸出したサツキは、結局今日入らなかった。

検疫など多少時間がかかるらしい。


午後から、手分けして明日の準備に取りかかる。


まずは、鉢(中国では盆という)のセット。


ひとつひとつの鉢の穴に針金を通し、網で固定していく作業。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-鉢(盆)のセット2

次は、流れ作業用の椅子や台のセット。


10人ほどが対面で作業できるスペースを確保する。


土を入れる大きなポットの準備やカップ・竹串などを整える。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-鉢(盆)のセット


次に、サツキの写真を撮るための台をセットする。


800本のサツキ1枚1枚を撮影して、記録するためだ。


まず、籠を二つ重ねて台をつくり、去年使った白の垂れ幕を後ろに張る。


さらにサツキの名前とナンバーを書くためのホワイトボードの設置。


など、サツキが到着した時点で、すぐに作業が開始できるよう準備を整える。


さらに去年入れたサツキの手入れ方法を伝授する。


去年入れたサツキを2本、実践で手入れ(剪定)してみせる。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース


さらに社員の張さんに1本を試しで剪定させてみる。


この日は上海市内に戻って、市内のホテルに泊まる。




NGO 国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org





















NGO 国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org



3月26日から4月1日の7日間の日程で活動を行った。



早朝成田を出発して、上海・浦東空港へ。空港到着は昼の12時を過ぎていた。


この日早速、前回視察して農地を借りることになっていた崇明島へと向かう。


1週間前に出港したサツキが港へ着き、


検疫を終えて農場に着くにはあと2日ほどかかるという。


途中港へ向かう道路も混んでいたので、船に乗り込んだのも16時近くなっていた。


船はおよそ40分。車ごと移動できるフェリーだ。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-崇明島へ向かうフェリー


今は、船で渡ることしかできないが、今年の秋には本土と崇明島へ向かう橋が完成し、


移動時間はかなり短縮できるはずだ。


崇明島は中国の人が集まる観光地としても有名な島。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-崇明島の港

橋ができれば、さらに観光も増える見込みである。


そんな崇明島を、中国政府は「農業と観光で栄える島」にしようと計画しているという。


崇明島の前衛村に到着したのは、薄暗くなってからだ。


港からさらに、20分くらい車で移動したところにある村である。


まずは、ひと棟が300坪もある大型のガラスハウスの視察。

青浦の農場から崇明島へ移したイチゴの苗はおよそ1万株。


その6割ほどがこのハウスの中にポットで置かれていた。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース

イチゴの状態は大変良好。


イチゴの管理を頼んでいる王(おう)さんと楊(ヤン)さんが

しっかり増やしてくれていた。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース

管理の状態などをチェックして、肥料の作り方や与え方などを細かく指導。



新しいイチゴの苗も3種類提供した。

実際にその場で土を作り、新しい苗を植えこむまでを見届けた。


次にビニールハウスの視察。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース

こちらのイチゴも元気よく育っていた。

ガラスハウスとの管理の違いを説明し、それぞれの方法で管理するよう指導した。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース


説明が終わる頃には、あたりはすっかり真っ暗になっていた。

このあと、農場管理の王(おう)さんと楊(ヤン)が住んでいる部屋を見せてもらう。


ふたり1部屋の住まい。洗面所をキッチンにして、自炊している。

それでも、彼らの実家の暮らしからすると、恵まれた環境なのかもしれない。


王さんは、大学で農業を勉強しているので知識もあり優秀だ。

とてもまじめでやる気がある。


楊さんは少し年齢が上だが、同じくまじめで頑張り屋だ。


夕食は崇明島の前衛村にあるレストラン。


農場の管理の王さん楊さんを交えて、さらに細かい管理法について説明し

さらに今後の展望について話し合う。


中国政府がいま、とても農業に力を入れていること。

中国の食糧事情のためには、もっと確実な農業技術が必要であること。


そのために日本から農業技術を指導しに来ていること。

そして今後、農業は急成長を遂げるであろうこと。


今自分たちがやっていることは、いずれ大きな意味をもつということ。

など話は尽きず・・。


崇明島を出る最終の船に乗ったのは夜21時近くだった。


この日は上海市内のホテルに宿泊。



NGO 国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org





















NGO 国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org

(環境と身体にやさしい食と農の普及活動)

<上海小紹興秧鶏場>


上海市の3ヘクタールほど広さの養鶏場を視察しました。


中国人は鶏を好んで食べます。



この鶏舎でも、数万羽の鶏が飼育されています。


始めはヒヨコの見学。


小さいヒヨコが折れ重なって、ふわふわの黄色いじゅうたんみたいでした。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-ヒヨコのオスメス識別作業

長靴をはいて、20舎近くある鶏舎をそれぞれ見て歩きました。


ひとつの鶏舎は100坪ほどあり、


およそ1000羽以上の鶏がひしめいている状態です。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-広い鶏舎



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-たまごを生んでいる雌鶏


中には、この養鶏場だけで作られている、珍しい緑色の卵もありました。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-緑の高級たまご


ハエの幼虫を養殖している小屋にも入りました。


ハエの幼虫は鶏にとって最高の栄養素になるのだそうです。


小屋を管理している男性は、「食べても安心」といって、


幼虫をその場で食べて見せてくれました。


男性は私にも「食べてみて」と差し出しましたが、さすがに遠慮いたしました。

この養鶏場で、いかに鶏たちが大事に育てられているか、よく理解できました。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-鶏の種類も多種多様

この鶏舎の持ち主である謝さんは、日本の養鶏にも大変興味をもっておられ、


今後はこの養鶏場で、日本の技術を取り入れた養鶏を推し進めていく予定です。



NGO 国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org


(環境と身体にやさしい食と農の普及活動)














NGO国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org



上海市内の3か所の花卸売市場を視察しました。(ホンチョウ)


このサツキは、2008年NGO国際環境協力機構が協力して、


中国へ始めて上陸したものです。


今までサツキは中国に一度も入ったことがなかったのですが


当NGOの協力により、3年かかってサツキを中国に送りこみました。


その数1000本。


日本文化としてもサツキを中国に紹介することができました。


店の入り口には真っ赤なのぼり。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-「日本名花賞皐月盆栽」の真赤なのぼり



「日本名花賞 皐月盆栽(SATUKI BONSAI)」の文字が


大きく刻まれていました。



さらににある市場では、「日本原生盆景」の看板が大きく掲げられ、


日本の「さつき(皐月)」が紹介されました。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-「日本原生盆景」と大きく書かれた看板


崇明島の300坪ほどのガラスハウスにも「さつき(皐月)」が


展示される予定です。



午後から青浦(チンプー)の農場を見に行きました。


ここには、2008年の4月に日本から送り込まれた1000本の皐月」


育てられています。



NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-2008年に初めて中国に入った日本の皐月


昨年は、水も土もないコンテナの中に10日間近く入れられていたので、


少し元気なかった皐月ですが、今年は新しい芽もたくさん出ていたので、


5月には見事な花を咲かせてくれるでしょう。


また、去年は250株ほどしかなかったイチゴの苗が、


今回は2万株にまで増えていました。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-2万株に増えたイチゴ NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-8か月で350倍に増えたイチゴの苗


日本の技術により、見事に成功していました。


今後は花芽分化や収穫までの指導をしていく予定です。



NGO 国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org

10数本の「さつき(皐月)」が店頭に並ばれていました。

NGO国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org



中国上海の崇明島農地 視察

2009
212日から16日の日程で中国上海行ってきました。


上海市崇明島の政府所有の農地とハウスを見て来ました。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-崇明島空いたままの立派なガラスハウス



崇明島では、政府が補助金を出して


農業政策に取り組んでいますが、


数年たった今も東京ドーム数十個分の空農地が延々と続き、


空のビニールハウスがいくつも列を連ねておりました。(写真)


一部の農地で、すいかの栽培に挑戦しましたが失敗し、


今作物は全く栽培されていない状況です。


NGO国際環境協力機構 最新の活動ニュース-崇明島農場見学風景

中国でも、日本同様に農業は稼ぐことができない産業として人気がありません。


補助金をもらっても、農業で生計を立てられると考える人はまだ少ないのです。



そして中国の農業技術そのものが遅れていて、


日本のようなおいしい野菜は作ることができません。



この日、現地の中国政府の役人である張さんと会い、


正式に政府の農地を借りて、いちご栽培の技術指導など、


中国の農業推進に協力することになりました。




はじめの契約は約2ha(約6700坪)


半年から1年後には約2.5倍に拡大する予定です。


1か月以内に契約をして、


いちごの栽培を始める計画を立ててきました。


次回の訪問が楽しみです。



NGO国際環境協力機構のHP http://www.i-eco.org