2010年8月26日


治らない・・・いや悪化していく。
不定期に襲ってくる腹痛と高熱、1日10回を越える下血。
痛み止めの点滴がまるで天使に見える。

さすがに病院側でも異常事態であると判断を下したようだ。


院長 「過去何人も同じ病気を診たが、こんなのは初めて」


・・・おい、医者が患者を不安にさせんなw
しかし相当な重症なんだなぁと実感。
プレドニン投与直後のあの快調な身体はなんだったんだ・・・(´Д`)

厳密には プレドニンvs病気 という戦いで、今は潰瘍性大腸炎の方が強いんだろうな・・・



プレドニンが効かない場合の、次なる治療法としていくつかあるらしい。


◆免疫抑制
◆L-CAP


ふむふむ・・・
なんか免疫抑制剤ってあまりいいイメージないんですが・・・

確かに話を聞くと、副作用というか合併症と言った方がいいのだろうか、
とにかく潰瘍性大腸炎以外の病気に対して神経質になっていく事になる。
そりゃ免疫力下げるんだから当たり前だが。

内科的治療としては結構最終手段に近い所にあるのかな?
安易にはできない、特に年齢なども考えるとできれば避けたいとの事。



もう1つのL-CAPというのは、血液循環。
潰瘍性大腸炎は白血球の異常事態が引き起こしているような病気。
すごく簡単に言えば・・・

血液を抜き取る → 白血球の悪い部分を除去 → キレイになった血液を身体に戻す


こういうこっちゃ。
数年前に保険適用となって、しかも副作用がプレドニンなどに比較するとほとんどないとの事で
潰瘍性大腸炎治療の1つとしてかなり有効性が証明されてきているとかなんとか。

うーん・・・L-CAPのデメリットが感じられない自分にとっては、なぜやらないんだろうと疑問にw
まぁ週に1~2回の循環を5週間~10週間続けるというサイクルがあるらしいので、
退院日がそれだけ延びるという事はデメリットか(退院なんて言ってられる体調じゃないんだが)



どちらにせよ今の病院では対応が難しいとの事で、大学病院への移動を勧められる。
(一応L-CAPにせよ免疫抑制にせよ、設備はあるそうだが・・・危険回避かね)

近場にある大学病院を希望するも、潰瘍性大腸炎に精通した医者がいないから微妙との事。
院長の馴染みである、ちょっと遠目の病院を紹介され、泣く泣く移動する事に・・・





※次回予告※
初診外来検査?
2010年8月19日


数日前から熱が上がり始めていた。大体37℃少々の微熱。
まぁ病気なんだ、多少熱が出るくらいあるだろうと甘く見ていたが・・・
日に日に身体が怠くなっていく。
下血も出る量が若干増えた気がする。


あれ? 悪化した?


考えられる原因は3つ


◆プレドニン先生を60mgから50mgに減量した事
◆おもゆとはいえ、腸内に食事を入れた事
◆高カロリー点滴を使う為に、中心静脈へ入れていたカテーテルを調整した際、菌が入った事


プレドニンは増やしたくない、ならばまずは食事を止めるのが一番早いだろう。
並行して採血による細菌チェックと、抗生物質の投与で3番目に対策する。
この頃から点滴量が増えてきている。
鎖骨からの中心静脈に2本、腕に1本・・・特に高カロリーは24時間投与だから寝てても邪魔。
メシさえ、メシさえまともなものが食えればこんなのいらないのに・・・


結果からいうと原因は1番でした。
上記対策を施したところで体調の回復どころか悪化するだけ。
数日間は菌殺しの抗生物質投与と、プレドニン50の投与という形を続けたが
腸内の環境はどんどんと悪くなっていっていたのだ・・・


そう、ステロイド抵抗型の非常に厄介な潰瘍性大腸炎になったのだ。
元々発熱の状態などから軽い症状ではなかったが、初発激症型のステロイド抵抗とは・・・





2010年8月22日


自身の誕生日である。
まさか病院で、しかもこんな体調の悪さで迎えることになろうとはね(´・ω・`)
思い出の1つとして心に刻まれることでしょう・・・
あぁケーキ食いてぇ・・・(食欲だけはどんなに調子悪くてもあるのだw)


日々悪化を続ける体調。
プレドニンを60mgに戻す事も考えるが、副作用や退院までの期間延長など考えて
まだそこまでは踏み切ることができないでいた。

そして厄介な事に、今まで顔をひそめていた 【腹痛】 がここにきて出てくるようになったのだ。
それも断続的な、縛られるような激痛。
激しい下痢の際に腹痛を起こした事はみなさんもあるかもしれないが、
下っ腹がギューっと締め付けられるような痛み、わかります? あれのヒドイやつ(´Д`)
思わず腹を抱えるような・・・


高熱、下血、腹痛・・・そして絶食による体力低下・・・確実に弱る自分の身体。

今までは比較的甘い考えというか、なんとかなるだろという感じでいた。
しかしこの頃は色々な意味で危機感が出てきた頃といえる。


「治るのか?」
「自分の身体はどうなっちまったんだ?」


こういう事が頭に浮かぶ。
しかし病気は病気、身体は仕方無いが気持ちで負けたらイカンのである。

まさに 【vs潰瘍性大腸炎】 といった気持ちであった。


その後数日間、これといって手の打ちようもなく痛みに耐える日々。
耐えられないレベルの激痛がきたら鎮痛剤を投与。
39℃をオーバーしたら解熱剤・・・その場その場で対応する事しかできなかった。
しかしそういった鎮痛解熱が良く効き、身体が一時的に楽になるのは不幸中の幸いだった。

とはいえこのままではね・・・





※次回予告※
最後の手当・・・そして
2010年8月12日


院長 「ハラヘッタ?」



あたりめぇだろおおおぉぉぉぉぉおおうぇw


HYUROの基本属性として 「食」 がありますのだ。
別にグルメなわけではないが、食事という行為は欠かせない。
人間誰しも食事は欠かせないとか言わないようにw


ま、食う事が好きって事で。
勘違いされるとあれだが、メタボってはいないよw

さすがに約3週間絶食なんて初の出来事である。
毎日毎日携帯でマクドナルドのメニュー表を見る日々がどれだけ続いた事か。
点滴で栄養補給こそしているが、やはり口から物を摂取したい。


私 「食いたいッス」

それしか言えない・・・頼むぜ院長!
幸いにも体調はすこぶる良い。この時はまだプレドニン先生が効いているのだ。




夜・・・おもむろに病室のカーテンを開ける1人の看護婦。
おっと変な妄想をしないように。


手に夕食が乗ったお盆を持っているではないか!
キタ――(゚∀゚)――!!

院長の対応の早さに感激。
もちろん 「おもゆ」 なのはわかっているが、この時の嬉しさは忘れない。



おもゆ・・・言ってみれば米の磨ぎ汁みたいなもんよね。
これをウマイといって食べる人は日本の健常人にはまずいないだろう。
しかしこの時の私にはまるで宝石ばk・・・なんでもない。

一応具のない味噌汁とゼリーがついていた。
・・・ん?
なんというか、味噌汁の方が味あるからウマイし、ゼリーが一番歯ごたえがある。
メインが一番微妙とは・・・ま、まぁいいや(´Д`)

久しぶりの食事(水分w)に感動しつつあっさり完食。


翌日ももちろん朝から同じ物が出される事になる。
慣れていけば徐々に固い物も出てくるだろう。


だが幸福は長く続かなかった・・・・




※次回予告※
予期せぬ悪化
2010年8月5日


プレドニン(ステロイド)が恐ろしいほどに効果を出し、
良くも悪くも潰瘍性大腸炎であるとほぼ断定された。
とはいえ病気に詳しいわけでもなく、なんぞその病気・・・という感じである。
腸に炎症が起きてるだけでそ?


しかしどうやら違うらしいぞ。
色々と話を聞いたり、専用の冊子を渡されたり・・・


「特定疾患」
「難病」
「発症の原因が不明」
「長く付き合っていく」


フ、フムフム・・・なんか重いな・・・orz
長く付き合っていくという部分が非常に引っかかるのであった。

これって言い方変えるとさ・・・


「不治の病」

だよね?
いや完治するのかもしれないが、そうじゃない可能性があるという話で。
あまり間違った事をここで書くわけにいかんが、少なくともこの時の私はそう思ったのだ。



院長が口を開く。

院長 「難病だから、市役所に行って申請すると、医療費負担してくれるから」



ほほう、それはまた金欠君には嬉しい話だ。
是非ともお願いしたい。



なーんて軽い話じゃなかった。
もちろん結果的に申請して審査も通るのであるが、申請してなかったらマズイ事になってたよ。

後日談になるが、別病院でのたった20日程度の入院費用が軽く200万円越えたんだぜぇ・・・・
いくら健康保険で3割負担といっても60万以上、しかも入院自体まだ続いてるわけで。
高額医療保険みたいなのも適用されるが、それを考えても恐ろしい金額だ。

それがなんと数千円にまで抑えられるんだから、入らなければイカン話である。

※後々調べてみると、難病でもこういった事を知らないでいる人もいるとかいないとか?
 今回病院側で言ってくれたし、大抵はそういうパターンなのだろうが、そうじゃないと危険です・・・




話戻って・・・

とりあえず役所仕事のため、少しでも早く申請した方がよいとの事。
自分は外出できないので、親に詳細を説明してお願いする事に。


入院から申請手続きまでの数日間は補助が適用されないらしいが、これは仕方無いか。
ついでに全然別で加入していた生命保険でも入院関連で毎月いくらか出るようなので
こちらの申請処理も並行して進めてくれたから助かった。

記事を書いている今現在でもこういった申請関連の処理はまだ途中である。
アレを持ってこい、アレを書け、アレを病院に出せ・・・もう行ったり来たり。
幸いと言っていいのかどうか、親が迅速に動いてくれたおかげで入院中の自分がやる事はかなり少ない。
まぁその分迷惑かけちまってるんで、ちゃんと恩返しせんとね・・・(´・ω・`)





※次回予告※
久しぶりの食事
2010年7月31日


いよいよステロイドの投与を開始。
最初は60mgからスタートして徐々に減らすとの事。
よくわからんので任せます・・・
まぁ点滴からなんで入ってるのかどうかもよくわからないけどw

副作用に対する恐怖感はありつつも、治すためには仕方ない。





2010年8月1日


投与翌日、熱が劇的に下がった。
38℃から下がる事のなかった熱が一気に36.6℃とはさすがにビックリだ。
それだけ腸の炎症に効くということか・・・

熱が下がったおかげで体調がすこぶる良い感じ。
元々腹痛はないし、下痢も回数が少し落ち着いてきている。
ステロイド様バンザイ!

でも先生があまりバンザイしていない・・・なぜ?

院長 「やっぱり潰瘍性大腸炎だねえ」

私 「・・・・・あ」


ふふふふ、すっかり忘れていたぜ、重病の可能性を。
しかしこの時まだ潰瘍性大腸炎について詳しくない自分は、
このまま投薬していれば普通に完治して終わりだと思っていた。

早速聞いてみる。


私 「先生、退院はいつくらいになりますか?」

院長 「このまま順調にプレドニン減量すれば8月末くらいかなぁ」



ながっ!


いや、病気を考えれば全然普通なんだが、
入院する事自体が初の自分にとってはありえない長さだった・・・
仕事どうしよう、お金の振込もある、部屋の生ゴミが、PSUできねー、等々
日常生活の事が一気に浮かんでくる。

変な汗をかきながら、病室で塞ぎ込むのであった・・・




※次回予告※
各種申請手続き