現在,エイズ(AIDS:後天性免疫不全症候群)は,世界中で最も大きな問題の感染症の1つです。
日本でも,エイズ患者及びHIV感染者は増加傾向が続いており,異性間の性的接触による感染者は女性では20歳代,男性では20歳代から40歳代に集中しており,広島県においても同様です。
しかし,エイズをむやみに恐れる必要はありません。
エイズは,感染経路や予防方法が既に分かっています。
感染経路を正しく理解し,正しく対処すれば十分に予防できる病気です。
避けたいのは無自覚や無関心行動による感染です。
エイズは,HIV(Human Immunodeficiency Virus ヒト免疫不全ウイルス)というウイルスによって引き起こされる感染症です。
感染すると通常6~8週間後までに患者の血液中にHIV抗体が検出されます。
その前にインフルエンザに似た急性症状が出ることもありますが,大多数の感染者には症状が出ません。
急性症状は2週間ほどで消失し無症状期(無症候性キャリア)に入ります。
この時期は数ヶ月から10年以上にわたり,外見からは感染が分からない状態が続き,自覚のないまま他の人を感染させてしまうこともあります。
このような潜伏期を経て,次第に免疫力が低下し,発熱,下痢,寝汗,倦怠感,リンパ節の腫れ,体重の減少などの症状を現すエイズ関連症候群期の段階に入ります。
更に進行して,カリニ肺炎や食道カンジダ症などの日和見感染症やカポジ肉腫などの腫瘍が現れて,エイズと診断されます。
予防は、コンドームの着用、注射のまわし打ちをしない、歯ブラシを共有しない。
これらを守るだけでHIVに感染することはありません。
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