青春越壁 청춘월담 英題:Our Blooming Youth
(tvN 20230206-0411 全20話)
【Episode 20-2】
少なくとも、ファンたちが危害を加えるような人間ではないことが、マンドクたち一家の証言で、明らかになったところで、ファンが、ここに来た理由を、きちんと説明するために、ゆっくりと進み出る。
ファン「私は、そなたたちが直面した不正の話を聞くために、ここにまいったのだ。10年前、碧川でなにがあったのか、どうか、私に聞かせてほしい」
「もし話したら、信じてくれるのか?」
鎌を握りしめながら、訴える村人。
ファン「そなたたちが盗賊でないことは知っておる。反逆者でないこともまた、知っておる」
それでも、ファンたちを引っ立てようと、村人に命じるテサン。
元内官「ちょ、ちょ、ちょっと待った。私は、以前、宮殿で働いていたんだ」
そういうと、自分が持っていた鍬を地面におろす。
元内官「せめて、話くらいしてみてもいいんじゃないか。私が内官だったとき、世子は、碧川出身者を呼んで、10年前、なにが起きたのか、調べようとしてたんだ」
同じように、元針房の侍女も持っていた鍬を手放す。
元侍女「その通りです。私たちを追い出されたとき、チョハは王に提言してくれたと聞きました。」
テサン「だが、結果的に、お前たちは追い出されたのではないか?」
今度は、ダレが口を開く。
ダレ「でも、この方は、碧川出身者の私たちを差別したり、嫌ったりなさいませんでした」
モロ「そうです。僕たちが碧川出身の孤児だと知って、姉さんの薬代を支払ってくれて、お金までくれたんだ。もし、そうしてくれなかったら、僕たち、とっくに死んでたよ」
テサンの知らない事実も出てきました。
マンドク「もし、彼らを監禁し、朝になって喉を掻き切るなら、せめて、なぜ、ここにきたのかくらい、聞いてやってもいいんじゃないか。もし、彼らが本気で俺たちを助けにきたわけじゃなければ、その時は、喉をきればいいだろう!」
ボクスン「もう、彼らの剣を取り上げたんだから、私たちのほうが優勢じゃないか」
説得しようとするボクスンたち。
村人のなかにも、「だったら、そうすればいい。お前の双子のカンが、俺たちに危害を加えたりするはずがないだろう」と言い出す人も現れて、雰囲気は、みんなで、テサンを説得するという感じになりつつあり・・・。
ミョンジン「ああ、お願いだから、縄をといてくれぬか。俺たちは逃げたりしないから」
テサンも、認め、縄が解かれる一同。
ソンオン「さぁ、どうか、鋤や鍬も下ろしてくれないか。チョハは、10年前の真相を明らかにし、皆の要望を叶えるために来られたのだ」
ファン「どうか、話してほしい。そなたたちのことを信じるゆえ・・」
マンドク「本当にご存じなのですか? 我々が盗賊ではないと?」
村人たちの顔を見回すファン。
ファン「知っておる」
ボクスン「その通りです。私たちは、盗賊なんかじゃありません。ただ、朝鮮の民として生きたいと願っただけなんです」
ここから、ファンが知りたがっていた、碧川事件の詳細が、マンドクたちの口から語られることになりますが、このネアン村にきてから、ずっと、表情の冴えないジェイのことも気になります。
ここから、マンドクの語りと共に、10年前を振り返っていきます。
マンドク:我々が望んだことは・・・上申書を書き、王に助けを求めようとしたことでした
~ 村の集会所? ~
いよいよ、村での暮らしが立ち行かなくなり、王に窮状を訴えようと、村人が集まってます。
ヨンヒ(中殿)「妓房から、目張りの紙を手に入れてきました」
「これは、近所の村の学校から借りてきた」
硯セットを、マンドクに差し出す村人。
壽天「我々が王に上申書を書いて持っていったら、王は本当に俺たちの願いを聞いてくれるだろうか?」
どうにも、積極的には見えない壽天。
頷く老僧。
マンドク「手紙なんて書くのは久しぶりだよ」
クォン「でも、字の書き方を知ってるのはあんただけなんだよ、オウルアッパ」
そう言われ、紙を広げるマンドク。
学があるんだね。
・・・っていうか、マンドクじゃなくて、ホン・ジェヨンっていうんだっけ。
でも、わかりにくいので、マンドクでいきます。
クォン「死んだ亭主に、兵役免除税を取り立てないようにお願いしておくれよ」
すでに、未亡人なのね。
えげつない理由で搾り取られてるのね。
ダレ&モロの母親「息子を産んだという理由で犯罪者扱いだよ。どうやって、こんな赤ん坊に、軍隊に差し出せなんてことができるの?」
モロが生まれたばかりって頃かも。
「それだけじゃない、あいつら、おれたちの家や土地の証文を全部取り上げたんだ」
「うちの大鍋さえ、持って行っちまったんだ」
「みんな、子供を捨てたり、生き残るために逃亡したりしてるんだ」
「逃げ出さずにいられるか? 支払わなきゃ、50叩きだぞ」
「あんなに叩かれた後に、人間らしく生きていけるわけがないよ。サムシクの父親が、足を引きずって歩いてるのを見てないかい?」
「王様ってのは、民の親なんだろう、親だったら、自分の子供がこんな目にあってるのに、目をつぶっていられるものなのかい?」
書き上げた上申書に、それぞれが自分の名前を書くように言う老僧。
名前?とざわつく村人たち。
「なにかあったらどうしようか」
急用が出来た、おっぱいをあげる時間だ、など言いながら、いざ名前を書くとなると、尻込みし始める村人。
その中でも、畜殺屋の名前でもかまわないのか、と申し出る者や、ヨンヒのように、「女の名前でもいいなら、私の名も書いておくれよ。名前はヨニよ・・」と毅然といい、上申に不安を覚えている壽天の手を握り、安心させようとする。
老僧「本来であれば、漢字でかくべきだが、今は、形式などどうでもいい」
「俺の名は、サンゲだ」
「サンゲや、お前の名前を知ってる奴なんてどこにいるんだ?」
「俺の名は、チョ・サンウォンだ」
「俺の名も書いてくれ、ソガプだ」
「私の名は、ドクシムだよ」
クォン尚宮の名前は、ドクシムって言うんだね。
「もし、俺が連れていかれたら、ダレとモロを立派に育ててくれよ」
奥さんに言い残すボンドク。
困ったような顔をして、ヨニを見る壽天。
上申書に、宋壽天の名前がなかったのが不思議だったんだけど、役人にこの手が通じるとは思えなかったからかも。
どこで情報が漏れたのか、上申書を出しにいこうと、夜中、出発したマンドク(ホン・ジェヨン)が捕まってしまう。
~役所~
県監(ヒョンガム)姿のウォノです。
『100日の郎君様』のデジャブです。
ウォノ「蠱國病民?」
その手には、しっかり上申書が握られている。
村の男たちが、棒たたきの刑罰を受けている。
ウォノ「害を及ぼす? お前ら、恐れ多くも、俺様のことを虫だとでもいうつもりか? この卑しい虫けらどもが! お前らのことなど犬畜生より劣るが、それでもまだ、朝鮮の民だと思っておった。それで、国のための軍役につかせてやったのだ。だからこそ、お前らは、民の義務に参加できたのだ。それを今、お前たちは、この私が悪いことをしたとぬかすのか? お前らが本気で死にたいのなら・・・」
そう言って、再び、上申書を見るウォノ。
ウォノ「おい、これに署名をした奴ら全員を連れてきたというのはたしかか?」と衛前に聞く。
これは全て、このホン・ジェヨンがやったことだ、言い出したのも自分だ、だから、俺だけを殺せ!と叫ぶマンシク。
ウォノ「殺してくれだと。さっさと、彼を打て!」
結局、全員の棒叩きが続行される。
~中殿の部屋~
ウォンボが投げ捨てていった上申書の、自分の署名の部分を撫でている中殿。
なにか、書き物をするらしく、硯を用意している様子。
傍らの、モヤンヘモちゃんは、水鉢の中を元気に泳いでいる。
中殿の視線の先には、亡くなったクォン尚宮。
その後、部屋を訪れたハヨン公主に、風車の手紙と1通の書状、そして10年前の上申書を渡す中殿。
中殿「これを、チョナに渡してほしいのです。そうしてくれたら、世子は復帰できます」
敗北を認めたってこと?
中殿「公主・・・」
ハヨン「これはなんです?」
不思議そうに訊ねるハヨンの手を掴む中殿。
中殿「どうか、大君のこと、よろしく頼みます。公主が大君を守らねばならぬ謂れはありませんが、私が頼めるのは公主ただ一人なのです」
公主「なぜ、突然、そのようなことをおっしゃるのですか?」
中殿「・・・・・・」
~ミョンガンの宮の前~
中殿「(ヒョナ・・・、あなたの父上は無実でした。あなたの父上がしたことは、鋳造所の扉を開けたことだけでした。あなたの父は、盗賊一味の党首などではなかった。私たちの間に、党首のようなものは存在しなかったのです。」
ミョンガンには、もう会わないつもりなのかな?
~回想 10年前~
村人「見ろ、壽天、これでもまだ、突っ立って見ているだけのつもりなのか? みんなを助けよう。どうすれば、俺たちの村の人間が、こんな風に死んでいくのをただ黙ってみてることができるんだよ?」
「牢屋の中の人たちは、みんな死んでしまうわ」
「もう死んでるかもしれないんだよ、お願いだよ・・」
署名をした家族が棒叩きの刑に合わされたあと、壽天の家に押し掛けた村人たちが、口々に訴える。
仕方なく、農具を閉まっている小屋の戸をあける壽天。
ここにある農具を渡したら、みすみす死人を出すようなものだ、とわかってる壽天。
皆、それぞれに、鍬や鋤を手に持ち、
官衛(役所)に押し入った時・・・
マンドク「村人たちが役所に駆け込んだ時には、そこには誰もいなかったんだ。あの人でなしたちは、我々が来ると聞きつけ、すでに、逃亡したあとだった。」
とにかく、牢の鍵を壊し、捕まっている村人をたすけた壽天たち。
その時、壽天が、落ちていたなにかを拾い上げる。
壽天「これは、役所の印章だ。これは残しておいたほうがいい」
印章は、その場に戻す壽天。
これって、自分たちは、なにかひとつでも役所のものは盗んでないって意味の描写?
マンドク「民を見捨てて、逃亡したのは、あのクソ野郎の、チョ・ウォノだった。(それなのに)どうやって、我々に、既に逃亡した奴を斬りつけることなどできますか?」
「あいつは、自分で自分の腹を刺したんです。」
ウォノ「門を開けよ。門を開けよ、反乱だ~~!」
別の役所に、逃げ込んだウォノ。
「我々は、白旗を掲げて待っていたんです。」
「白旗を掲げたら、宮殿から、私たちがなにもしてないことをわかってくれる人が来てくれると信じていたんです。」
官衛(役所)で待っていたところに、突然、弓矢で撃たれる村人たち。
「みんな、隠れろ!!」
逃げまどう人たちを執拗に追い詰める官軍。
ヨニ(中殿)とドクシム(クォン尚宮)を逃がそうと一緒に付き添っていた壽天が、目の前で、女子供であろうと構わず、殺されていく村人たちを見ていられず、
「先に行ってろ」と飛び出していく。
ヨニ「いや、行かないで!」
ドクシム「逃げなきゃ!!」
掲げられていた白旗を掴み、地面に投げ落とすウォンボ。
ウォンボ「こいつらは、鍬や鋤を振り回し、役所におしいった盗賊どもだ。こんな白旗を掲げたくらいで、罪を逃れられるとでも思っておるのか!!」
官軍相手に、ひとり果敢に闘う壽天の姿と腕をみて、「あいつが党首に違いない」と決めつけたウォンボ。
ウォンボ「宋家とかいう鍛冶屋だと申したな?」
弓を構えた官軍に、ぐるりと囲まれた壽天。
嘲笑するウォンボの合図で、何本もの矢が壽天めがけて、放たれる。
マンドク「あいつらは、村中に火をつけ、出会いがしらに見つけた人間を皆殺しにしていった」
あまりに残虐な行為に、口許を覆うガラム。
ミョンジンも、ソンオンも、その生々しい証言に言葉を失い、ただ、マンドクを見ている。
マンドク「年配であろうと、若者であろうと、あいつらは差別することはなかった。あいつらは・・・捕まえた者をただ、殺しただけでした」
ボクスン「わたしらの娘も、そうやって死にました。あなた様が、世子だというのなら、教えてください。もし、あの子が盗賊だというなら、一体、なにを盗んだっていうんですか?一杯のキビ粥さえ満足に食べられなくて、小柄だった、たった5歳の子供が・・・一体、どんな悪いことができたって言うんですか!!」
ファン「・・・・・・」
ボクスンの問いかけに、答えられないファン。
そうして、官軍が去ったのちに・・・
なんとか、生き残った村人の手で、死んだ村人たちを埋葬するのが精いっぱい。
ボクスン「これを、あの子と一緒に埋めてやればよかった・・・。眠りにつくのに、この子が必要だったんだよ・・・」
マンドク「もう行こう。先は長いんだ・・・」
ボクスン「すぐ戻ってくるからね、オウル。オンマがいなくて寂しいだろうけど、ちょっとだけ我慢しておくれよ、ね?」
老僧「こうなったのも、みな私のせいだ。 私の残りの人生をかけて、この罪を償おう。頼むから、皆は遠くに行き、これを全て忘れておくれ」
背中に背負っているのは、テサンね。
ヨニ「忘れる? これをどうやって忘れろ、とおっしゃるんですか? そんなこと言わないでくださいよ、和尚様。私は、私たちをこんな目に合わせたやつらに、必ず復讐してやる!」
泣きながら、娘の名を叫ぶボクスンとマンドク。
10年前の出来事を話し終えたマンドクたち。
「こんなに何年も経ってしまったというのに、この状況をどうやって救えるっていうんですか? どうすれば、10年もの間、溜めこんできた私らの、この苦痛や悲しみを癒すことができるんですか?」
ファン「そなたたちに対し、過去10年にも及ぶ苦しみを償える方法はないが、私は必ず、そなたたち全員が故郷に戻れるよう、送り戻して見せる」
マンドク「本当ですか? 本当に、故郷に返してくれるんですか?」
頷くファン。
テガン「私は、翊衛司で、護衛武官をしている。あなたがたが故郷にたどり着くまで、道中、守っていこう」
ソンオン「それから、私は、兵曹正郎のハン・ソンオンだ。私が、碧川の県監として、一緒に行こう」
うぉ~、もう、次の人事まで決まってるんだ!
ファン「(今言った)これら全てのことは、王により、そなたたちに補償されている」
顔を見合わせる元内官と元侍女。
ファン「私は、10年前、碧川にて起きたことを再調査し、すべてを偽造した、右相チョ・ウォンボならびに、吏判チョ・ウォノの犯罪を罰する。」
ソンオン「それと同時に、もし、碧川に私と共に戻りたいのであれば、5年間の免税を申請する」
ファン「5年後も、定期的に、観察使を派遣し、碧川の新しい役人の活動を監視する。」
「でしたら、碧川出身者の、科挙や登用試験の受験停止については、どうなりますか?」
ファン「試験の受験禁止は廃止され、不当に追放された官吏たちは復職となるだろう。また、私は、碧川のための特別試験を設置し、その地域の才能あふれた人材を登用しようと考えている。もう二度と、誰からも、碧川出身者だというだけで、差別を受けたりすることのないようにしよう。これらは、この国の世子としての、私の意志であり、王の意志でもあるのだ」
そういうと、袂から、身分証を取り出すファン。
ファン「この、世子の身分証をまだ、私が保持しているという事実が、この国の礎としての権威を私が持っている証であり、この国の唯一の世子として、私が戻るまでは、世子の席は、空席であるということの表れなのだ。だから、どうか、私を信じてほしい。必ずや、そなたたちを助けてみせる」
力強いファンの言葉に、皆が納得する空気が流れたところで・・・
ミョンジン様が、咳ばらいをしながら、前に進み出ました。
ミョンジン「おほん、チョハと、未来の碧川の県監が発言されたので、私も、なにか言わせてもらいたいのだが・・・」
みんな、無言。
ミョンジン「なにも食べないのか?」
え?と、皆がミョンジンを見ると、「いや、なに、とっくに食事の時間を過ぎておるし・・・」
すると、ミョンジンの隣に笑顔で立ち、「あ~、明日、喉を掻き切ろうとしてるなら、少なくとも、死ぬ前になにか食べさせてくれてもいいじゃないですか。私は、碧川の人たちはみんな、面倒見がいいって聞いてます。だったら、私たちに、ちょっとくらい食べ物をわけてくれますよね!」と調子を合わせるガラム。
ミョンジン「わけてくれますよね!」
さすが!!
あれだけ、殺伐としていた村人に、笑みが浮かんでいる。
師弟愛じゃなくて、婦唱夫随じゃん!
「そうだな、まずはなにか食べようか・・・」
テサンだけが、未だ、警戒を解かず・・・といった感じです。
~右議政邸 ウォンボの部屋~
10年前の悪事に加担したチョ一族の二人が、それぞれの部署の兵士を調達してきたようです。
「ご命令通り、兵士たちを準備しました」
「10年前と同じく、大監様のご命令に命をかけましょう」
微笑むウォンボ。
~王の部屋~
領相と、兵判が、左相から預かってきた、ウォンボの裏切りの証拠である書状を王に見せてます。
兵判「チョナ、右相はすでに、私設の兵を集めているようです」
領相「チョナがおっしゃっていたその時が来たのだと、信じております。私が、密符と密辞をもって、左相のところにまいりましょう」
その時、部屋の外から、内官長の「なりません、媽媽」という声が聞こえる。
内官長「チョナは、我々に誰も中に入るな、とご命令されました」
顔を見合わせる領相と兵判。
王「何をしておるのだ?」
内官長「公主媽媽が、チョナにお目にかかりたいと申され、戻ることを拒否されております」
その声に、兵判が、左相の書状や、石板を、慌ただしく片付ける。
ハヨン「父上。申し上げたいことがございます。いますぐにご覧にならねばなりません」
王「入れ」
中殿から預かった上申書を、王に見せたハヨン。
順番に、領相がそれに目を通す。
領相「これは・・・碧川の民による、上申書ではありませんか?」
今度は、地図のようなものを持ち上げる兵判。
最後に、中殿が書こうとしていたのは、ネワン村の位置を描いた地図だったのね。
兵判「これが、ネワン村の場所を示す地図であることは明白です」
王「これを、中殿が、そなたに渡したと言うのは、本当なのか?」
頷くハヨン。
★『青春越壁』20-2 雑感★
壁川の事件は、概ね、今まで明かされてきた内容の通りでした。
実際、この20-2で、書かれていた中で、大事だったのは、中殿の、この一言だと思います。
「私たちの間に、党首のようなものは存在しなかったのです」
チョ一族は、ウォンボの意志が「絶対かつ一強一択」だったので、わかりやすいのですが、碧川残党は、不気味なほど、戦法が読めなかったというか・・・。
うまく騙されました。
結構な策を弄しているような感じがしたので、どれだけの知恵者かと期待していたんですけどね。
こうして、全体像がわかってみると、19-3の雑感でちょこっと触れたとおり、典型的な「力を持たざる者(弱者)の犯罪」ですよね。
毒を駆使し、呪いや精神圧迫などで、攻めやすい土台崩しに時間をかける。
ミン府尹一家惨殺は、石板流出から、自分たちの悪事(大君の託卵、国家転覆)がバレるのを阻止するため。
徹底した秘密主義のくせに、王の管轄地に、石板を彫って残しておく、とか、結構、危なっかしい人たち。
ウォノやウォンボへの直接的な復讐はどうしても、ハードルが高すぎるので、ミョンガンを世子→王にして、権力を手に入れるというウォンボの策に乗っかり、ファンの失墜を早めようとしたんでしょうけど、ウォンボが立ちはだかるのは自明の理なのに、その次の展開をどう考えていたんだろう。
ヨンヒが「中殿」という現実社会での特権階級を得たものの、結局は、統率者なく、誰かが誰かの指示を仰ぎながら、思い思いに動くという構造の、限界が見えてた感じがします。
中殿よ、改心したのなら、まずは、ハヨンに謝ろうよ!(苦笑)