この色、いい色だなぁって思うんですけど、いかがでしょう。
映え映えです。
ネタバレOKの方のみ、おすすみください。
青春ウォルダム(月譚) 청춘월담 英題:Our Blooming Youth
(tvN 20230206-0411 全20話)
【Episode 12-3】
~大射礼(テサレ)当日~
まず、王が、的に向かって、弓矢を引くため、台に上ります。
緊張が走る中、次手のファンが、後ろを振り向き、
ジェイの励ましの眼差しに、
頷きます。
自分が一番力を発揮したい時に、力をくれる人だと公言しているかのようなまなざしです。
いちいち、キャーキャー言ってると、筋追いの長さが倍くらいになりそうなので、抑えてますが、ヒョンシクのこういうセリフ外で、ちゃんと伝わる(伝える)演技、これがないと、このドラマは、成り立ちません。
できるだけ、触れなくても、キャプチャーしたりして、取り上げるようにはしてるつもりなんですけど、抜けてますよね。
すみません!!
テガン、目撃中。
今日のために尽力し、待ち望んだソンオンも、嬉しそうです。
掌議も、当然、この場にたっています。
始まりました!
やっぱり、弓矢は必須鍛錬なので、王も、そこはプライドがありますね。
全的命中でした。
王「しばらく練習をしていなかったので、心配だったが、天の神に助けられたようだ」
右議政「ご謙遜がすぎますぞ、チョナ」
左議政「本日、このように、王世子をお迎えでき、チョナにとっても大いなる祝福であるに違いありません」
王から、弓を渡され、両手で受け取るファン。
本来、これは、象徴的な構図のはずだよね。
ファン「(私を試されたのですか? そして、あなたの息子が、あなたの試験をいかにして解決したか、ご満足だったでしょうか?)」
まだ、王の心情を掴み切れないファン。
自分のこと、バカじゃないって言ってたけど、無能のふりが作戦であるならば、谷に突き落とす若獅子のお父さんとして、無能なふりして、敵にわからないように、ちょっとくらいヒントあげるとかもダメなのかな(笑)
一礼するファン。
「花郎」から6年。。。
やっぱり、貫禄ついたというか、精悍になったねぇ。。
しみじみ。
すみません、すこぶる私見です。
私は今でも、サムメクチョンを愛しています!(笑)
右議政勢力以外、そこに集う誰もが晴れやかな顔で見守る中、当然、ウリセジャ、外しません。
決め顔も一杯!
ドヤサ!
親ばかなヒント、いっときますか・・・。
さくさく続けます。
次は、写本パフォーマンスです。
写本係の数名の学生たちが、準備万端、待ち構えている中、ジェイから、1冊受け取り、中を見ていくファン。
その周囲には、移動してきた官僚や、成均館の学生たちが大勢取り囲んでます。
学生「本当に、チョハは、あれらの全部の本を記憶しているのか?」
学生「あそこの本だけじゃないぞ。一度、読んだ本は全て記憶していらっしゃるのだ」
学生「その噂が、本当かそうでないか、わかるだろう。(この状況で)嘘を付くことなんてできると思うか」
虫食いか、文字が滲んで読めなくなっているページを見つけたファン。
パタン、と、書物を伏せ、集中すると、以前、読んだ時の記憶が写真のように浮かび上がる。
躊躇いなく、文字を書き始める。
読めなかった部分を、文字の大きさもそのままに、← 芸が細かい(笑)
一気に書き上げ、ジェイに手渡す。
ジェイの手で、板に張り出されると、
それを数名体制で書き写していく学生たち。
こうして、知的財産がコピーされていくのね。
他のページも、どんどん続けていくファン。
貼りだすジェイ。
書き写す学生たち。
周囲では、感心したり、固唾をのんだりしながら、見守る学生たち。
隣に立つ右議政に、話しかける左議政。
左議政「どう思われるかな?」
右議政「どうとは・・どういう意味ですかな?」
左議政「世子チョハは・・・完璧な未来の王です。成均館の学生たちもそう見ているようだし、私も同じことを考えているので、右相大監のお考えを知りたいだけなのです。ご自身の力で、その地位に上ってこられたのは、たいしたものではありませんか?」
無言のまま、憮然としているウォンボ。
左議政「さ、まいろうか」
兵判「ええ」
苦虫をかみつぶしたように、出てきた右議政たち。
ウォンボ「息子は抜け道を使い、脱獄し、その父は、それを許した」
ウォノ「え? どういう意味ですか? まさか、これ全部、チョナの計画だったとおっしゃってるんですか?」
ウォンボ「王は政治をわかっている、ゆえに、世子をそうしたのだ。チョハはなにを考えておるのだ!」
なるほど、そういうことだったのか・・と、ようやく合点がいったようなウォノたち。
さても、忌々しいのは、ファンの幽閉を解くきっかけとなった「儒疏」を行うと決めた成均館の掌議。
ソンオンと共に、ファンと談話をしている掌議を遠目に見るウォンボ。
ウォンボ「しかし・・・成均館の掌議、あの男もチョ一族の一人ではないか・・」
それなのに、なぜ・・と咎めるようなウォンボ。
ウォノ「え・・あの男が、我が一族ですと? ああ、まったく・・、あの男の両親は誰なんですか?」
官僚「どうして、彼は世子の側についたのですか?」
親戚の怖い(めんどくさい)おじさんたち。
一方、あえて、自分に声をかけた世子と話をする掌議。
掌議「この国の誰もが、ソンジュのチョ一族の権力が増大し、他より優れていると承知しております、そして、私は、そのチョ一族の一人であるのに、なぜ、チョハは、私を選ばれたのですか?」
どうしても、そこが気になって仕方がないのね。
ファン「“体が直立していれば、その影もまた、直立するというもの。もし、民のために最善を望んでいるのであれば、どうして、民が混沌の中に身を置いたりするでしょうか・・” それが、そなたが、試験に書いた回答であった。とても印象的であった」
掌議「どうして、それをチョハが・・?」
ファン「その回答が、そなたが何者であるかを示していた。そなたが何者であるかは、ソンジュのチョ一族に定義されるものではなく、そなたの考え、そなたの心情、そして、そなたがどう行動に移すか・・によるのだ。そなたを信頼していた故、伝言を託した。そして、私がそなたの言葉に同意していると、わかってほしかったのだ」
真摯なファンの言葉は、掌議が欲しかった言葉であり、胸に響いたはず。
掌議「世子におっしゃっていただいたことを、今後も必ず守ってまいります、チョハ」
一礼する掌議。
ファンに心を掴まれたね。
チョ一族にもこういう人がいてよかった、よかった。
ファンの意図を、しっかり把握し、受け止めてくれたのだ、と、ほっとするソンオンやジェイ。
世子の一団が立ち去ると、ゆっくりと、ウォンボたちの前に姿を見せた掌議、気づいたはずなのに、そのまま、通り過ぎようとする。
ウォノ「おい、えへん・・オホン!!」
掌議の前に立ちはだかるウォノ。
ウォノ「なぜ、一族の目上の者に対し、挨拶をせぬのだ?」
ジロリと、余計なことを・・・と、ウォノを睨むウォンボ。
掌議「目上の者? 一体、誰のことを言われているのか?」
ウォノ「ああ・・、私が誰なのか知らぬのか? 私は、兵曹判書で、こちらのお方は、右相大監・・・何を笑っておる? そなたもチョ一族の人なら、どうして、我々を認識してこなかったのだ?」
空気を読めないウォノの暴走はいつ見ても楽しいねぇ。(笑)
ウォノだけじゃなく、ウォンボ以外も同じ態度ですが・・。
その場で、一人、苦虫を嚙み潰したようなウォンボ。
ウォノ「頭を下げぬか! 」
ちらりと、ウォンボを見る掌議。
掌議「(ウォンボに)ご尊父はお元気ですか?」
それを聞き、聞き捨てならないと、怒りだす他のチョ一族。
ウォノ「なぜ、そのようなことを、大監に聞くのだ? 兄上を見下すのか?」
それに反して、掌議の襟首をつかむウォノに、「挨拶せよ」と命じるウォンボ。
へ・・・?
ウォンボ「こ・・こちらは、(えーい、まったく・・と呟きながら)我々の祖父の従弟でいらっしゃるのだ」
ウォノ「え?」
あはは、一発じゃ理解できないでしょ?(笑)
つまり、こうです。
掌議くん、ウォンボたちからしてみたら、家系図的に見て、大叔父のポジションに該当するわけですね。(笑)
従兄弟とはいえ、年の差50歳くらいあるでしょうか。
・・・ということは、ウォンボの高祖父様、もしくは曽祖父様の世代のご兄弟が、若い奥様相手にそれなりの御年でがんばった結果なのか・・ということになりますね。
途中の、イケメン掌議くんの顔(笑)
この時の、ウォンボのなんとも言い難い顔!!
おそるおそる手を離すウォノ。
「つまり・・・この方は・・・」
「我々の、亡き祖父の従弟様なのだ」
もったいぶったように、襟を払う掌議。(笑)
いたたまれないウォノ。
ウォンボ「お久しぶりでございます。」
掌議に頭をさげるウォンボを見て、慌てて、合わせて、頭を下げる他の3人。
掌議「そうですね、私も、この大射禮の式典で、あなたたちと顔を合わせることができて、大変うれしいですよ」
鷹揚に、ウォノの肩にポンと手を置き、去っていく掌議。
この、してやったりな顔!!(笑)
ああ、溜飲ダウン!!
ウォノ「あんな馬鹿げた人間がチョ一族だなんて、信じられませんよ」
まさか、世子に(ウォンボにとっての)恥部を利用されるとは・・・と、腸が煮えくりかえってるウォンボ。
この人には、次世代チョ一族の旗頭になってほしいよね。
しかし、この間の、「承政院日記」の時のオ注書のお父さんの件と言い、ウォノでさえ、知らないチョ一族の係累なのに、ファンもよく調べてること!(笑)
~賭場~
この人が、10年前、討伐に加わった副兵使だったパク・ハンス。
賭場に入り浸ってるという甥の証言は本当でした。
あれ、テガンったら、翊衛司の恰好のまま、賭場に入ってきたけど、いいのかな?
それこそ、お忍び姿でなくていいの?
・・・と、初見時には、フツーに思ってました。(苦笑)
人相を確認するだけで、立ち去るテガン。
酔っぱらい、道行く人を「どこ見て歩いてんだ!」と大声で怒鳴りながら、賭場から帰るハンス。
とても、莫大な遺産を相続したとは思えない風体です。
ハンスのあとを尾行するテガン。
途中で、借金返済を迫る男たちに囲まれます。
一応、借りた先は、両班姿の知人たちってところかな。
当然、全額、すってしまって、返す金などあるわけもなし。
遠縁のところまで行ったが、だれも金のある奴なんていなかったぞ、と文句をいう男。
ハンス、奥さんにも逃げられたそうです。
どんなに、酔いの勢いでイキがってみせても、大ぜいに詰め寄られるしかないハンス。
・・・遠くから、その様子を見ているテガン。
~マンヨンダン~
久しぶりに、パクソンビ姿で外出できたファンとジェイ。
ガラム「世子は記憶したことなら、すぐその場で書き起こせるんですよね。ものすごい噂ですよ」
ちらっとファンを見るジェイ。
ミョンジン「それもみな、私たちのおかげなんだぞ。あ~、チョハは知っておられるだろうか」
自分たちが、成均館に乗り込んだことを言ってます。
もちろん知ってます(笑)
ミョンジン「で、サヒョンは、世子のために何をされたのだ?」
ファン「私は、ある個人的な問題に対応せねばならなかったのだ」
ミョンジン「個人的なこと?」
苦し紛れに、穴掘りをしていた、と答えるファン。
ガラム「一ヶ月も、穴掘りをしてたんですか?」
小馬鹿にするガラムを、軽く睨むファン。
ガラム「で、うまくいったんですか?」
ファン「当然だ、今では、一山ほど、掘ることもできる」
ガラム「一山? そりゃ、上手になられましたね」
ガラムの言い方がツボ!
ファン「そなたたちがしたことは、世子はすべてご存じだ」
うんうん、と頷くジェイ。
ファン「とても感謝され、そなたたちに食事を振舞ってほしいと望まれた」
ミョンジン「奢り飯~~!!」
ガラムと二人で、大盛り上がり。
~マンドクとボクスンの店~
ミョンジン「まるで、改装したみたいだな」
お世辞まで飛び出す上機嫌なミョンジン。
はぁ・・どうぞ、めしあがりください、と、適当にいなすボクスン。
ミョンジン「いただきます、サヒョン」
ガラム「いただきます、学士様」
ファン、出てきた料理に固まってます。
というか、小豆粥です。
ジェイ「(小声で)小豆粥、お嫌いですか?」
ファン「前に食べたもののほうがよかった」
ジェイ「あ~」
ミョンジン「小豆粥、嫌いなんですか?」
ファン「小豆が好きではないのだ」
その時、ボクスンの声が聞こえてくる。
ボクスン「味がおいしくなかったのかしら?」
マンドク「なんで、こんなに、残っているんだ?」
ボクスン「おいしくなかったのよ」
帰った客たちのテーブルを見て、ため息をついている夫婦。
マンドク「だが、小豆を煮るのに、一晩中起きていなきゃならなかったし・・」
ボクスン「おかゆを作るのに、午前中かけたんだけどねぇ。こんなに残してちゃった・・・」
こんなの聞かされた日には・・・残せないよねぇ(笑)
食が進んでいないファンを見て、「小豆粥、おいしくないですか?」と訊ねるボクスン。
否定するミョンジンたち。
口に入れてみせるファン。
ジェイ「(小声で)小豆粥、好きじゃないのに・・・」
ファン「いや、おいしい。誰が、こんなにおいしいものを残したりするのだ? この粥を作るのに、何時間もかかると聞いた。本当においしい」
嬉しそうに、頭を下げるマンドク夫婦。
ジェイも「おいしいですよ」と後に続ける。
ファン「あ、先日の子供たちは、ここに食べに来たか?」
ミョンジン「私も、ずっと、それを彼らに確かめてるんですが、まだ、一度も来てないそうなんです」
ボクスン「ええ、あなた様よりお金をいただいてからというもの、ずっと待っているんですけどね、一度も来ていないんです」
顔を見合わせるジェイとファン。
マンドク「ちょっとお待ちください。お金をお返しいたしますんで・・」
ファン「そのままでよい」
マンドク「え?」
代わりに、ジェイが、「(先に)薬代として、彼らにはお金を渡してあるのだ。おそらく、それを使って暮らしているに違いない。お金が無くなったら、来るかもしれないので、それまで、保管しておいてほしい」と説明する。
ボクスン「あなた方は、見た目も素晴らしく、心まで尊いのですね」
マンドク「では、こちらで預からせていただき、あの子たちがなにか食べに来たら、そうすることにいたします」
さぁさ、皆さん、たくさん召し上がってくださいと、ファンの器に、サービスの小豆粥が山盛り、足されました。(笑)
ファン「・・・・・・」
~市場 通り~
マンヨンダンからの帰り道。。。
ジェイと連れ立って歩いていたファンが、ピタリと足を止めました。
一軒の店に入っていくファン。
いわゆるアクセサリーショップですね。
ジェイ「?」
濃赤の石を数珠つなぎにしたような腕飾りを取り、自分の手首に当ててみる。
ジェイの手を取り、その手首にあて、首をかしげるファン。
別の、もっと淡い色系のものを手に取り、また、ジェイの手首にあてる。
目を反らすジェイ。
ファン「これをひとつくれ」
お金を支払い、普通に受け取り、店を出ていくファン。
どういうこと?と不思議ながらも、店主に会釈をして、ファンのあとを追うジェイ。
~ファンの部屋~
買ったはいいものの・・・・じっと、腕飾りを見つめるファン。
思えば、今まで一度も自らの意志で、女子にアクセサリーなどプレゼントしたことのない20歳オーバーの男子。。。
~隠し部屋~
ジェイも、絶賛、考え中。
あんな風に、自分の手首にかざし、顔を見てから決めた、ということは、どう考えても、「私のために買ったのかな?」と思っちゃうよね。
乙女ポーズ、二連発です。
~ファンの部屋~
さて、どうしたものか・・と思っているときに、テガンが入室の許可を取ってきました。
さっと、腕飾りを引き出しにしまい、
「入れ」と声をかけるファン。
~隠し部屋~
ジェイ「そんなわけないか・・。でも、だったら、なんで、私の手首にかざしたりしたのよ!?」
声に出して、文句を言ったものの、視線は、ヨンの遺書と共に受け取った腕飾りに注がれ、手にとってみるジェイ。
ジェイ「(一体、どうして、ヨンの髪が、突然、白髪になったりしたんだろう。いや、それ以上に、私の家族は、碧川事件にどう関係してるというのだろう? うちの家族が亡くなる前に、なにかがあったに違いないのに、どうして、私は覚えてないのだろう・・・)」
なぜ、男の身なりをしているのか、と父親に訊ねられた時のこと、あんなに、仲のいい家族だったのに。
許婚書に返事を書いているジェイパパ。
次々に思い出していく。
ジェイ「いや・・・もっと、重要なことがあったに違いないのに・・・」
目を閉じて、思い出そうとするジェイ。
~回想~
「わ~、雨です」と、夕立のように激しい雨の中、外から駆け込んできたガラム。
ガラム「アッシ、空に穴があいちゃったに違いないですよ」
言い方が可愛い。。。
ジェイ「皆はどこにいったのだ?」
ガラム「ご存じないんですか?近くの山で、崖崩れがあって、みんなそこに行ったんですよ」
ジェイ「崖崩れ?」
ジェイ「(そう、あの時は、本当に大雨だった。いや、でも、これとは関係がない)」
関係ないかどうかは、わからんよ。
だって、大雨のことは、はじめて出てきたし、使用人たちの目撃証言が怪しくなるじゃん。
世子を守らなければならない・・という父の最後の言葉。
ジェイ「(父上は、何を知っていたの?どうして、チョハのことを心配していたの? なぜ、私の記憶は、こんなにおかしくなってるの?それに、なにか、ほかのことも起きていたに違いない。あの日・・ヨンが台所にやってきて・・・)」
ヨン「姉さん・・」
ジェイ「どうかしたの? 具合でも悪い?」
額に手を当てるジェイ。
ジェイ「(私の手に触れただけだった・・あの日、ヨンは、大釜に触れたりしていない。つまり、毒を入れたのは、ヨンではない)」
台所から出ていく際、なにか言いたげに、スープをよそうジェイを見ているヨン。
ジェイ「(一体、スープは、いつ毒を入れられたのだろう? だれが、牡丹の花びらを残していったの?)」
わからない、わからない、と 首を振るジェイ。
父、ミン・ホソンが、伝令から包みを受け取っている。
一瞬だけ、ジェイのほうを向いたその顔・・・が靄にかかったように、はっきりしない。
マンヨンダンに運び込んだ遺体。
テガン「彼は、チョハが、ミン様宅に送った伝令だ」
ジェイ「(違う、彼じゃなかった。あの顔・・・どうか、あの顔を・・・思い出さなきゃ・・・、お願い・・・)」
次第に、はっきりしていく伝令の顔。
じゃーん!
テガンだぁ~~~!!
ジェイ「はっ!」
息をのむジェイ。
~東宮殿内~
ひたすら、ファンのもとに走るジェイ。
~マンヨンダン~
ずっと、考え事をしているミョンジンの顔を覗き込んでいるガラム。
顔の前で、いくら手をふっても、微動だにしないミョンジン。
ガラム「先生ニム、一体、なにを考えてるんですか?」
ミョンジン「・・・あのチョハの護衛・・チョハの命令で変装していたのに、なぜ、私のことを知らぬふりをしたのであろう? 私を忘れたのか?」
な・・なんと、Σ(゚Д゚)
こだわってくれて、サンキュー、ミョンジン!!
ミョンジン「いや、どうして、私を忘れたりできるのだ? ミョンジンほど、人に印象を残すものがいるか・・」
ガラム「それは・・・ただ、他人のふりをしたかったのかもしれませんよ(笑) 私、理解できる気がします」
~ファンの部屋~
控えているチーム世子。
ジェイ「チョハ、スンドルです。入ってもよろしいですか?」
切羽詰まった様子で、声をかけると、ソ内官に止められるジェイ。
ソ内官「どうかしたのか? チョハはこちらにはおられぬ」
ジェイ「え? どちらに?」
尚宮「護衛と共に、池に参られた」
ジェイ「え? なりません!!」
すぐさま、踵をかえし、走って出ていくジェイ。
「どうしたんですかね?」
誰も答えられません。
~東宮 池~
月見台のところですね。
テガン「実際のところ、パク・ハンスのおじは、田舎の小さな家に住んでいました。富豪でもないですし、莫大な財産など残せるはずもありません。」
やはりな・・という表情のファン。
ファン「もし、遺産でなければ、なんらかの記録がなければならぬ。その金がどこからきたものか、調べるのだ」
テガン「はい、チョハ」
そこへ、息せき切って、駆け込んできたジェイ。
ジェイ「チョハ!!」
ファン「スンドリではないか?」
ジェイ「その者を信じてはなりません。信用できません」
ジェイの視線はテガンに向けられる。
テガン「・・・!?」
ジェイ「チョハ、この者を信じてはなりません」
隙をつき、テガンの剣を奪い、首元に押し付けるジェイ。
ジェイ「お前!!」
さすがに、このジェイの突然の狼藉には、ファンもテガンも、内心、混乱の極み。
ファン「何をしているか、わかっているのか!! とにかく、剣をおろせ」
できるだけ落ち着いたトーンで、声をかけようとするファン。
じりじりと回り込み、ファンを守ろうとするジェイ。
ファン「・・・!?」
ジェイ「この者には、お気を付けください。距離を置かねばなりません。追い出して下さい。彼が、開城にきた伝令でした。」
ん?と、驚きを隠せないファン。
テガン「おまえ、何を・・」
ジェイ「こいつが、うちにきた伝令なのです」
テガン「お前、気でも狂ったか? 私の剣を奪うなど・・」
ジェイ「黙れ!! お前が伝令だったんだ。世子の贈り物と、書かなかったという秘密の書を持ってきた者だったのです。おい、お前!! お前が私の家族を殺したのか?」
ジェイは真剣です。
テガン「チョハ・・・この者は(王宮内で)剣を構えています。手荒な真似をすることをお許しください」
そういうが早いか、ジェイから剣を奪い取り、仰向けに倒すテガン。
瞬殺でした。
止める声をあげる暇もなかったファン。
剣を突きつけられ、仰向けにされた腹を足で押さえつけられるジェイ。
テガン「殺してもよろしいですか?」
いつになく、厳しい顔のテガン。
そして、ここで、二段構え来ました!!
じっと、下から、険しい目つきのテガンを見上げていたジェイ。
同じ状況、とか、同じ姿勢になった時に、記憶が蘇ってくることもあります。
あいつの目だ~~~!!
いいところで終わるわ~~~!!(笑)
★『青春ウォルダム(月譚)』12-3 雑感★
自分の中では、時間経緯があわなかったり、翌日、怪我をしてる風でも、そういう描写等もなく、何度も、湧き上がっては、否定してきたテガン潜伏犯(アンダーカバー)説。
なにしろ、ファンとの間の信頼関係や、ジェイとのケンカ友達のようなやりとりを見るにつけ、どうも、敵対関係にあるようには見えず。
でも、時折、なにかテガンらしくない雰囲気を感じたり、どうも何かを秘めているような気がして、碧川系・・と言っても、中殿一派なのかな・・と的を絞ろうかと思っていたんです。
おおおおお、その可能性があったのか。
しかも、それなら、王宮内でも、一時的にすり替わることも可能。
テガンっぽいシルエットだったのも説明はつく。
ミョンジンが、あそこまでこだわった違和感、自分に気づかないふりをしたというのと、自分のことを本当に知らないというのは、雲泥の差があるってことですよね。
まったくの他人・・を感じたんでしょう。
これは、両班の書き文字ではないとは思う。けど、ある程度、学がある人だったってことだよね。
宋家、誰よ、出てきてないじゃん、ボソッ。
ああ、どうなんだろう?(苦笑)
なんかいろいろ、吹っ飛んだ!(笑)
ちょっと、アップがノビノビになるかもしれませ~ん。