明日は7話放送なのに、まだ、5話じゃ~ん!(笑)
ネタバレOKの方のみ、おすすみください。
青春ウォルダム(月譚) 청춘월담 英題:Our Blooming Youth
(tvN 20230206-0411 全20話)
【Episode 5-3】
~東宮殿 ファンの部屋~
“亀ちゃん”を見ながら、じっと考えているファン。
ファン「(六曹の判書と、三議政・・・一体、誰のものなのだ?)」
・・・とは言え、官僚の誰かが、この件にかかわっていることは、はっきりしたということです。
~中殿の屋敷~
右議政が渡り廊下を歩き、中殿の館を目指している頃・・・。
中庭を3人の侍女たちが、噂話をしながら、通っている。
「ミョンガン皇子さまったら、いつも夜遅くに、中殿媽媽の宮殿で夜食のお菓子を求められるのよね」
「しってるでしょ、大君媽媽は、いつだって、お菓子を食べながら、勉強されてるんだもの」
「食べるのと同じくらい、熱心に勉強なさればいいのに」
「世子様をごらんなさいよ。文武に秀でていらっしゃるわ」
「チャッチギをされてた時の、媽媽を見なかった? どうして、なにをしてもあんな風になるのかしらね?」
「亡くなられたウィヒョン皇子様も、とっても賢かったわ。ミョンガン皇子様は、2月ほど、月足らずで生まれたんですって。その2ケ月のせいで、冴えないのかもね」
「よしなさいよ」
その時、仁王立ちにしている右議政に気づいた侍女たち。
問答無用で、三人の侍女たちを殴り飛ばす右議政。
髪をひっつかみ、殴る蹴るです。
怒号と悲鳴が響き渡り、何事か、と中殿たちまで、外に出てくる。
右議政「お前たち、こんなことをしておいて、許されるとでも思っているのか?!」
泣きながら、手を合わせ、許しを請う侍女たち。
中殿「伯父上、何事ですか? 落ち着いてください」
右議政「意識を失うまで叩きのめし、追い出せ!」
女官長「はい、仰せのとおりに」
右議政「あいつらを宮殿の中に、一歩も立ち入らせるな!」
あまりの権幕に、口もきけないミョンガン皇子と中殿。
~中殿の部屋~
今しがたの、狂暴な大叔父の姿が恐ろしすぎて、萎縮しまくりのミョンガン皇子。
右議政「ずいぶん、驚かれたことでしょう、大君媽媽」
そのフォローが恐ろしすぎる!
中殿「伯父上、一体、なぜ、あの者たちにあのような真似をなさったのですか?あの子たちは、宮女ではありますが、まだ、14、5くらいの子供にすぎません」
右議政「悪いことをしたら、罰せられなければなりません。我々への敬い方を教えたまでですよ」
ミョンガンの手を取る右議政。
右議政「私は、自分のことを大君媽媽の実の祖父のような気持ちでおるのです」
ミョンガン「はい・・・わかっています」
右議政「そして、中殿媽媽のことも、姪だとは思っておらず、実の娘のように思っております」
中殿「私もわかっておりますし、感謝していますわ」
頷く右議政。
右議政「(ミョンガンに対し)たとえ、誰が、媽媽の悪口を言おうと、見過ごすことなどできません。人々は、媽媽のことを晩成型だというかもしれませんが、耳に入れてはいけません。わかりましたか?」
ミョンガン「はい・・・おじい様・・・」
これ以上、ミョンガンに萎縮させたくない中殿が、ミョンガンを下がらせる。
ひと払いをする右議政。
中殿「伯父上、先ほどは一体、なにがあったのですか・・・。あの子たちが、なにか、ミョンガンについて、話していたのですか?」
右議政「いや、そういうことではないのです。あのような卑しい者どもが言ったことなど、気にしてはなりません。また、(中殿の)胸の痛みがぶり返すかもしれないと、心配なのですよ。とにかく、私を信じていたらよいのです」
中殿「伯父上、伯父上がいなければ、このような暮らしにいかに耐えていけばいいのか、わかりません」
実際、右議政という後見がいてこその権勢でしょう。
右議政「我慢などせぬことです、中殿媽媽。このあなた自身の王宮で心地よくしていらっしゃらねば。この宮殿はあなたの家なのです、媽媽。媽媽だけではありません。今後は、ミョンガン皇子の将来の子供たちも、ここで、食べ、眠り、そして暮らされるのですぞ。」
中殿「あの子が婚姻したら、私邸に移らねばなりません。そのようなことにはなりませんよ、伯父上。大君が、ここを出たら、私は一人でここで過ごすことになるのですね」
首を横に振る右議政。
右議政「そのようなことにはなりません。」
中殿「・・・?」
右議政「(声を潜め)媽媽、朝鮮開国以来、王世子は何度も変わっております。だが、彼らが皆、王位に就いたわけではないのです。殺されり、廃位させられたり、もしくは、病気のために亡くなる場合もありました。」
ふふっと笑みを浮かべる右議政。
右議政「媽媽も、咲く前に枯れてしまうたくさんの花がご覧になったでしょう。ウィヒョン殿下のように・・・、彼に起きたことは、今の世子にも起こりえるのです。」
中殿「伯父上・・・」
右議政「そして、もっと面白いことに、この朝鮮という国では、王室は政治に関与できませんが、母方の親戚はそうではないのです。あなたが中殿になられて以来、我が一族は、姻戚となり、国の中で最も力のある一族となった。つまり、ミョンガン皇子が王位につき、王となるのが正しいと言えませんか?」
息をのむ中殿。
右議政「媽媽、あなたは、王大妃(王の母親)にならればなりません」
右議政の言葉のもつ裏の意味のあまりの恐ろしさに、口を押さえる中殿。
中殿「伯父上・・・」
右議政「(その後は)王祖母として、大王大妃となるのです。この朝鮮で、最も権力のある女性になられるのです。かならずや、この私がそうしてみせます」
目が泳ぎ出す中殿を見て、「今の世子は、廃位となるでしょう」と宣言する右議政。
中殿「そのようなことをどうして、口にされるのです? そんなことは許されません、伯父上。この件、私は聞かなかったことにします。どうか、そのようなことはおっしゃらないでください。宮殿がどのように恐ろしいところか、ご存じないのですか?もし、誰かに見つけられたら・・・我々はただではすみませぬ、伯父上の恐ろしい言葉を聞いた後で・・・」
右議政「私の言ったことを、適当に聞き流してはなりません。一度、私がなにか心に決めたら、後戻りはありえないのです」
腹をくくれ、と迫っている右議政。
本当に、この人が、真の首謀者なのかな。
動揺しまくる中殿。
~隠れ家~
改めて、資料と格闘中のジェイ。
宋 家 滅
この三文字を書いて、いくら考えても、眺めても、次にくる「最後の言葉」が思い浮かばないのです。
ジェイ「いや、ジェイや、お前ならできる。絶対、突き止められる。見落としていることがあるに違いない。」
頬をパシっと叩き、自分に喝を入れる。
傍らの暦書に目をとめるジェイ。
ファン:民は、それを生活の指標と捉えているゆえ、当然、世子である私も読むべきであろう
もし、暦を学べば、自然の摂理や生命の段階の奥深さの定義について網羅できるようになるだろう
ジェイ「世子は、民のために、この本を読まれた。・・・人生の4つの真理の定義を網羅できる? 何不自由なく、宮殿で育ったくせに、人生についてなんでも知ってるみたい・・・。4つの苦・・・생로병사(生老病死)・・・センノビョンサだ!」
ファン:つまり、彼は、胸を刺されたあとに、死後にもう一度、刺されていると?
特に目立ったことのない老人。
“ノ”は、「老」
病気を患っていた男。
“ビョン”は、「病」
死後に、再び刺され、再び死んだ男。
“サ”は 「死」
ということは、残された文字は・・・。
「生」の文字を書くジェイ。
ジェイ「“セン”とは “生”。生まれる者・・・。新しい命を受け取ったばかりの者・・・。これから生まれ出ようとする者、臨月を迎えた妊産婦!!」
走りだすジェイ。
一目散に東宮に向かうも、護衛武士に止められてしまう。
ジェイ「私です。コ内官です。中に、ソ内官はいらっしゃいますか? ちょっとだけ・・・」
護衛官「だめです」
ジェイ「お願いです。重要なことなんです」
そこに通りがかった女官。
女官「ここでなにをしておる?」
ジェイ「申し訳ございません。ですが、時間が迫っておるのです」
女官「チョハは、読書のあと、眠られたばかりだ」
ジェイ「では、恐れ多くも、御起こしするわけにはまいりませんよね?」
女官「むち打ちを望んでおるのか? ここから立ち去れ!」
ジェイ「では、もし、チョハが目を覚まされたら、四方位事件の型の謎が解けたとお伝えください」
護衛武士たちに両脇を抱えられながら、女官に対し、必死で伝えようとするジェイ。
ジェイ「他の事件が起きぬよう、私が食い止めると、お伝えください!!」
追い出されても、諦めないジェイが、今度は、市中をひた走り、部下とともに警備に向かうソンオンの姿を探しだす。
ジェイ「旦那様、正郎様~~!!」
兵曹武官「あれは、東宮のコ・スンドルとかいう内官ではありませんか? こんなところで何をしているのでしょうか?」
無視して行き過ぎようとするソンオンに、「正郎様、お話したいことがございます。次の文字を見つけました~~!」と走りながら叫ぶジェイ。
それを聞いて、立ち止まるソンオンの・・・ぎゅっと握りしめた拳よ。(涙)
振り返るソンオン。
武官「ただの内官です。お気になさらずに・・・」
ソンオン「これは、人の命に係わることだ。なにか話があるのなら、聞こう」
息をきらせたジェイのもとに近づいてきたソンオン。
ソンオン「そちが次の文字を突き止めただと?」
ジェイ「耳を傾けてくださると思っておりました。私のような、ただの内官の言葉でさえ、聞いてくださる方だろうと思っておりました」
ソンオン「申してみよ。命を救うことができるのなら、そうせねばなるまい」
その後・・・
~兵曹の役所~
ジェイから話を聞いたソンオンが、兵曹の兵士たちを集め、指示を出している。
ソンオン「東部にいる兵士はそのまま残せ。残りの者たちを集め、(西部にて)今まさに出産しようとしている妊婦を確認するために、助産医を捜すのだ。急げ!」
刑曹にも知らせ、加わらせよ、と命じるソンオン。
現場に向かう一行。
ジェイ「私もおともします」
ソンオン「犯人を捕まえることと、捜査することは、まったく違うものだ。そなたは、そなたの務めを果たせ。宮殿に戻るがよい」
引き下がらないジェイ。
ジェイ「危険だとは十分承知しておりますが、あえて申し上げます。ご心配なさらないでください。決して、正郎様のご負担にはなりません」
ため息をつくソンオン。
馬で現場に急行しながら、自分同様に、馬を乗りこなすジェイの様子を気にするソンオン。
手分けをして、産婆や助産医のもとを訪れ、妊産婦を捜す一同。
村の一画に、馬をとめたソンオンとジェイ。
ソンオン「我々は、王城の西部にきたが、ここで、犯罪がおこる保証はないぞ」
ジェイ「さきの、三つの殺人は、(暦書通り)王城の、北部、東部、西部で起きております。ここで起きる確率は高いです」
ソンオン「そのようなことをどこで習った?」
ジェイ「え?」
ソンオン「捜査の方法だ。普通の内官が持っている知識ではあるまい。そればかりか、馬の乗り方すら知っておったな」
やっぱり、おかしいと思ってたよねぇ~~。
ソンオンの話よりも、今は、次の殺人を防ぎたいジェイ。
ジェイ「この付近で、出産間近の女性がいると聞きましたが・・・」
このタイミング、ソンオンからしたら、一層、誤魔化されてるように思うよねぇ~~~。
その時、女性のいきむ声と、それを励ます声が聞こえてくる。
目を合わせるソンオンとジェイ。
その声がする方向に、走り出すジェイ。
産婆さんが、たった今、生まれた赤ちゃんを取り上げ、「男の子だよ」と母親に見せていたまさにその時、、
扉が開き、黒装束の者が部屋に入ってくる。
女性の悲鳴を聞きつけ、家の中に飛び込むジェイ。
刃物をもって、振りかぶってくる賊。
狭い部屋の中で、応戦するジェイと、逃げたくても動けない母親や産婆さん。
危ういところを、ソンオンが助けに入り、大混乱。
暴れているうちに、部屋の外に転がり出て、今度は庭先で大乱闘。
賊から、集中的に狙われるジェイ。
先に、母親や赤ちゃん、産婆を外に出したソンオンが、ジェイに襲い掛かっている賊を、すんでのところで、引きはがす。
ソンオン「なぜ、このようなことを致すか!?」
刀を喉元につきつけるソンオン。
賊「復讐するために殺さねばならぬ!」
ソンオン「ちゃんと答えよ!」
一瞬のスキをつき、縁台の上においてあった、野菜を切るための鎌を手にする賊。
ソンオンの手が、賊の頭巾をとりさると、白髪の女性が恨みのこもった目で振り返る。
ソンオン「そなた、祈祷所のムダン(祈祷師)ではないか・・・なぜ、祈祷師が・・・」
渾身の力で、ソンオンに向かい、鎌を振り下ろす祈祷師。
落ちていた短剣を拾いあげ、祈祷師に切りつけるジェイ。
~外通り~
一方、ジェイが必死で伝言を頼んだ女官経由かどうかわかりませんが、ファンもテガンと共に、馬で駆けつけてきました。
~庭先~
切りつけられ、しゃがみ込んだ祈祷師のもとに近づいたジェイ。
ジェイめがけて、投げつけたキムチのツボの蓋がジェイの頭に命中。
粉々に砕け散る蓋。
倒れ込むジェイ。
ソンオンが祈祷師を制圧したところに、ファンが駆け込んできました。
その目に飛び込んできたのは、完全に意識なく、地面に横たわってるジェイ。
一瞬、幽霊の呪いの書が目に浮かんだファン。
それでも、すぐさま、ジェイに駆け寄り、「スンドラ、スンドラ、しっかりするんだ」と起こそうとする。
こめかみから血をながしているジェイ。
ファン「私の声が聞こえるか? 目を開けよ!」
兵曹の兵士たちもやってきました。
ソンオン「この者を拘留せよ」
ファンに支えられ、うっすらと目をあけるジェイ。
ファン「私が誰か、わかるか?」
かすれた声で、「チョハ・・・私が救いました。」と答えるジェイ。
ファン「だが、そなたがケガを負った。もっと気をつけるべきであったのに・・ケガなどしてどうするのだ・・半分死んだようになりおって、どれほど、私を驚かせたと思う」
言葉は責めているようですが、ファンの瞳には、涙がにじみ始めてます。
ジェイ「私の家族・・・や、伝令が死んだのは、チョハのせいではありません。それに、私がケガをしたのも、決して、チョハの落ち度などではございません・・・」
そこまで言うと、意識を失い、力のぬけた手が地面に滑り落ちる。
一瞬、目を見張るファン。
騒ぎを聞きつけ、家の周りには、近所の民たちが遠巻きにしている。
ソンオンが、「テガン、どこにおる?」と声をかける。
ファン「誰も必要ない。私が運ぶ」
そんなこと、ありえない、と、顔色を変えるソンオン。
ソンオン「チョハ、私が運びます」
ソンオンを無視し、意識を失ったジェイを横抱きに抱え上げるファン。
ソンオン「チョハ。なぜ、その者をチョハが運ぼうとなさるのですか?。そんなことをしてはなりません。どうか、私にまかせてください」
手を出そうとするソンオン。
ファン「やめよ。この者は、私の信頼する東宮殿の内官である。(我こそが)この者に触れることができる唯一の人間なのだ」
チョハ~~、ぬわんということを申されちゃいました?
一見、直属の主従関係を盾にしているようにも聞こえますが、そんな理由でないことは明らかです。
愕然としながら、その手をおろすソンオン。
ジェイを抱えたまま、ジェイが救った若い母と赤ちゃん、産婆さん、そして、赤ちゃんの父親が、その場に立っているのを見て、
立ち止まるファン。
母親の胸に抱かれて眠る、無垢な赤子と同じように、
ファンの胸に身を預け、目を閉じているジェイ。
近所の人が、道をあける中、ジェイを抱えたファンが無言で歩いていく。
ソンオン、ショック~~~!!
左議政:世子が親友であるお前ですら、信じておらぬことを気づかんのか?
ファン:世子になった時から、友情すべて、手離すと決めたのだ
それなのに、コ・スンドルを信じていると、世子は、自分の前で宣言したがかりか、触れることができる唯一の人間、それだけ、大切に思っている相手だと言わんばかりに、抱きかかえて出て行ってしまった。
目に涙が滲むソンオン。
ジェイを支える手に力を込めるファン。
ジェイを失いかけたことで、ファンの気持ちは、明らかに、ソンオンへの遠慮よりも、ジェイを優先させたって感じに見えました。
すでに、太陽が昇り始めた朝焼けの中、しっかりとした足取りで、現場を去るファン。
★『青春ウォルダム(月譚)』5-3 雑感★
もちろんね、ジェイを誰かに任せる → 医者に見せる → 男のふりをしているのがバレる という流れを踏まえての、強行手段ではあったと思うので、冷静さを欠いているとはいえないと思いますが、それにしても、公衆の面前で連れ去るとは、それ以上の感情が突き抜けてます。(苦笑)
5話は、ファン側からみれば、ラインを超えたというか、越壁の兆しって感じ、ありますね。
右議政、皇孫のミョンガン皇子を王世子に擁立する意志を、はっきり、中殿に示しましたね。
結局、単純に見たまんま、右議政が対立側の首謀者ってことでいいのかな。
直系の、娘とか孫娘とかがいないから、中殿とミョンガン皇子に肩入れしてるのか。。。
中殿、今のところ、悪い人じゃなさそうだけど、ミョンガンを守るためには、伯父にたてつくことはできないだろうなぁ。
いやそもそも、最初、疑ったみたいに、全ての「筋書き」が、ミョンガン擁立にあるなら、中殿にとって、右議政は格好のコマだもんなぁ。
・・・と、ついつい、ドラマを複雑に複雑に、もっていこうとする悪い癖です。