チュックミ、チュックミ、チュックミ!!
 

ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い
 2分割しています。前半の【Episode6】(1) はこちらから

 

 ホテル・デルーナ호텔 델루나

【Episode6】(2)

 

~ホテルデルーナ ロビー~

朝鮮時代調で、「チョ~ナ~」と床に手を付き、王を出迎えるソンビ。

「お越しいただき、大変名誉なことでございます。当ホテルの主人、チャン家マンウォル、チャン・マンウォルでございます。」

 

その様子を、階上で見ているチャンソン。

チャンソン「王? テ(太祖)、ジョン(定宗)、テ(太宗) 、セ(世宗)、ムン(文宗)、ダン(端宗)、セ(世祖)・・・彼はどの王なんだ?」

この後の王の名前も全部、覚えてそう(笑)

 

「さぞや、お疲れのことでございましょう。お部屋にご案内いたします」

時代劇のとおり、王を先頭に、あとに続くスタッフたち。。。(笑)

ご馳走を届けたり、トイレに気を配ったり・・・特別対応は続く。。

特に、時代ドンピシャなソンビにとっては、生きているときには叶わなかった王への拝謁が叶い、“恐悦至極に存じまする~~”状態。

 

ヒョンジュンに、今日からしばらくは、王の対応に集中したいから、新しい宿泊客を取らないよう、指示するマンウォル。

「他の人は、王が(来世に)出発したあとで戻ってくればいいでしょ・・・」

「はい」

そこらを彷徨いてろ、ってこと?(苦笑)

 

チャンソン「チャン・マンウォルさん、こんなふうに、お客様を差別してもいいと思ってるんですか?」

ホテリアのプライドを込めて、注進するチャンソン。

マンウォル「当然でしょ。ねぇ、私、忙しいの。私に文句を言いたいだけなら、さっさと家に帰りなさいよ!」

チャン「あの客は、朝鮮時代の王のようにふるまっていますが、彼は一体、どの王なんですか?」

ムカっとするマンウォル。

チャン「中には、暴君だった王もいますよね」

マン「そんなわけないでしょ。彼は、悪鬼には見えないもの」

チャン「ああ、それじゃ、彼は、寛大で賢く見えるんですね?」

マン「それはええっと・・・なんで、そんなことでまた、文句をいうのよ? 今度は何なのよ」

チャン「知らなくても無理はないですね。初めて、王をもてなすことになったのであれば、理解できますよ」

余裕をみせるチャンソン。

マン「じゃ、あんたは、ホテルで働いている間に、王に対応したことがあるの?」

チャン「ええ、ドバイの王族を何人か、対応しましたから・・・」

マン「ちっ・・・、だから? 自慢してんの?」

チャン「いえ、そうじゃなくて・・・」

マン「もういいわ!あんただって、何もしらないんじゃない。もう出てって!」

なんか、勝手に怒鳴り散らして、その場を去ろうとするマンウォル。

マン「あ、ク・チャンソン、あの白頭山の絵、半額でいいから売って。売り終わるまでここに出勤してこなくていいからね・・・」

お手々フリフリしながら、精いっぱい、いきがって去っていくマンウォル。(笑)

チャンソン「王のせいで、相当、まいあがってるな・・・」

心配で仕方ないんですもやもやもやもや

 

~マンウォルの執務室~

舞い上がっているのは、マンウォルだけではなく・・・。

ソンビ「陛下の存在で、庭の花が咲いたようでございます」

ソフィ「来世に旅立たれる前に、よくご休息を取られることが重要かと思われます」

さっき、チャンソンから言われたことが、どうも引っかかるマンウォル。

 

そこへ、「社長様~~、宿帳にサインをいただいてきましたよ~~」

軽い調子で、ヒョンジュンが入室してくる。

覗き込むソンビ。

ソンビ「つまり、陛下の名前は、イ・ヒョンというのですな」

マンウォル「“イ・ヒョン”? イ・ヒョンとかいう名前の王なんていたかしら?でも、どこかで聞いたことがあるような・・・。ちょっとまって・・・。イ・ドはハン・ソッキュ、イ・サンはイ・ソジン、イ・フォンはキムスヒョン・・・」

ソフィ「それは数に入れてはいけません。 時代劇での架空の人物ですから」

マン「ああ、フュージョンドラマよね。それくらい知ってるわ。で、イ・ヒョンって誰なの? 見つかった?」

スマホで検索しているヒョンジュンに訊ねるマンウォル。

ヒョン「イ・ヒョン、ありました」

マン「でしょ? 実在してるにきまってるじゃない・・・」

ヒョン「これ、テレビシリーズの役名ですね。」

マン「・・・どれ、見せて。『仮面の王妃』?ああ、そうだったわ。このドラマに出てくる王の名前は、たしかに、イ・ヒョンだったわ。王で合ってるじゃない」

携帯を放り出す単純なマンウォル。← ドラマ好き。。。(笑)

ソフィ「・・・社長様。イ・ヒョンもイ・フォンも、似たようなものです。フュージョンドラマの架空の登場人物ですから・・。」

マンウォル「なんですって?」

 

早速、ソフィによる『仮面の王妃』のレクチャーを受けるマンウォル。

「この『仮面の王妃』の中殿は、王宮内での身の安全を図るために、自分に似た妓生を雇うことにするのです。イ・ヒョンとは、その夫である王の名前です。」

クスクス、どこかで聞いたような筋ねニヤリ

 

マンウォル「じゃ、その王に扮してここに来たのは、誰なのよ?なんで、イ・ヒョンだと名乗っているの?」

ソフィ「うちのホテルにきたあの客は、パン・テウという俳優です。ずっと、無名か、わき役を演じていた俳優ですね。彼がはじめて主人公を演じたのが、王イ・ヒョンだったのです。ですが、残念なことに、撮影が開始する前に、運動中に心臓麻痺を起こしてしまいました。突然死でした。」

マン「つまり、王ではない、と? 王の役を演じようとした亡霊ってこと? 俳優なのね?」

ソンビ「話し方も歩き方も、完璧に王そのものです」

当時を知るソンビが言うんだから、すごいお墨付きよね。

ソフィ「役に没頭したままの状態で死んだのでしょう。自分が本当の王だと思い込んでいるんだと思われます」

 

頭抱えて、自虐的に笑いだすマンウォル。

マンウォル「とんだ赤っ恥だわ。朝食を食べさせたら、とっとと朝一番のバスで来世に送り付けてやりなさい・・・」

 

廊下で、チャンソンの姿を見かけ、いたたまれないマンウォル。

顔をそむけて、通り過ぎようとしたのに見逃さないチャンソン。

ほんと、お人が悪い(笑)

「王じゃなかったそうですね。だから、僕が怪しいと言ったとき、ちゃんと聞いていればよかったんですよ」

「お見事ね」

「もしも、私なら、来た客を追い返したりしませんでしたよ。懸命に対応したはずです」

「だから、お見事だって言ったでしょ」

「最初に彼を見たとき、彼の顔に小さな傷があったのに気づいたんです。見ませんでしたか? 朝鮮時代の王で、顔に傷があるなんてありえません。追い出されたユン妃のこと、ご存じでしょう?あんなにドラマが好きなんだから・・・」

「それくらい知ってるわよ。光梅君の母親でしょ?」

「燕山君です。ほらね、彼がどの王なのか、ちゃんと確認すべきだったんですよ。幽霊の気配くらい感じられると思ってました。でも、あなたは俳優に騙されたんですね」

「本物に見えたのよ!! 精魂こめて演じる演技についてどれだけ知ってるのよ。それくらい、あの役をやりたかったってことでしょう?死んでまでも彼が王だと思い込んでたのよ。なんで、あんたはそこまで演技に入り込んだ幽霊を見下すの?そんなにえらいの? あんたこそ、自分のことを何様だと思ってるの?」

なんだか、ものすごい理屈で押してくるマンウォルに、言い負かされてる感ありのチャンソン。

「僕はただ・・・彼が王じゃないと認識していたと言っただけですよ」

「もし、客が自分は王だと名乗ったら、ホテリアはそういうふうに扱うべきなのよ。彼がマンスールであろうと、ドラマの王であろうとね。うちのホテルのお客様はみんな王様なのよ!(怒)

プリプリ怒って先を行くマンウォル。

チャンソン、ぽか~ん。。。(笑)

「いつ、うちのお客様を王みたいに扱ったことがあるんだ?」

 

~ホテルデルーナ 外のテラス~

街並みを見ながら、佇んでいるイ・ヒョン。

 

その背後でドラマの掲示板を見ているヒョンジュンとチャンソン。

現在、イ・ヒョンを演じているスターのひどい演技に対する酷評が並んでいる。

ヒョンジュン「亡くなった俳優の代役は、相当演技が下手みたいですね。随分、視聴者から批判されてますよ」

チャンソン「・・・もし、彼が演じていたら、素晴らしい演技を見せられただろうに」

急に、何かを思いついたチャンソン。

「もし、あの俳優がまるで、乗り移ったかのように演技したら? そういうことって出来るのか?」

 

~マンウォルの執務室~

作戦開始(笑)

チャンソン「社長様に言われた後、私も相当、反省しました。特に、お客様は我々の王だとおっしゃった時、本当に感動しました。」

若干、わざとらしい。。。(笑)

マンウォル「気づいたのなら、この先、もっと一生懸命働けばいいんじゃないの?」

チャン「そこで、考えてみたんです。もし、お客様が演技を望んでいらっしゃるのなら、その願いをかなえるよう、お手伝いをすべきなのでは?」

マン「・・・・」← チャンソンの真意を測りかね、何を言い出すのかと警戒中(笑)のマンウォル。

チャン「私たちホテリアは、王になりたいとお客様が望むのであれば、お手伝いしなければ・・・。たとえ、マンスールであろうと、ドラマの王であろうと・・・」

自分の発言を使われて、強く否定もできないマンウォル。

 

~撮影現場~

サンチェスの店が、撮影現場にケータリングカーを出したようです。

ケータリングカーの前で、ピザを食べている写真を撮り、SNSにアップしようという、主人公の二人。

中殿は『キム秘書はなぜそうか』の後輩秘書のジア(ピョ・イェジン)だよ~。

先日、倒れたユ・オは、首にコルセットを巻いている。

 

ユ・オのファンクラブがサンチェスの店に、撮影現場にケータリングカーを依頼したおかげで、撮影セットに入れたチャンソンたち。

チャンソンが、スタッフの身分証をマンウォルに渡そうとすると、拒否するマンウォル。

マンウォル「それで、乗り移らせて、演技をさせて、一体、どんな意味があるの?彼の顔がスクリーンに出るわけでもないのに・・・。」

美味しそうに、ピザを頬張る主役二人を尻目に、他のスタッフに セットを見回らせて、自分は帰るというマンウォル。

意に介さず、スタッフ証をマンウォルの首に、当然のごとく、掛けるチャンソン。

かけてもらうのは、OKなのね(笑)

チャン「社長様、お客様のご希望なんですよ。ずいぶん、楽しみにされてます。ホテリアというものは・・・」

こういうときは、あえて《社長様》と呼ぶチャンソン(笑)。

マン「もう、いいってば。わかったわよ!」

内心、ガッツポーズのチャンソン。

チャン「ここで、見ててくださいね。僕は撮影スケジュールを取ってきますから」

 

首から下げられたスタッフ証を面白くなさそうに見るマンウォル。

 

その時、ピザを5枚ほど衣装スタッフに差し入れてほしいと、中殿役の女優から話しかけられる。

マンウォル「これは出前のトラックじゃないのよ。もし、食べたければ、ここにきて、自分で受け取るべきでしょうむかっむかっむかっ

「あ・・・はい」

すごすごと去っていく中殿役女優を「失礼な奴・・・」と睨みつけるマンウォル。

ケータリングカーに添えられたファンから送られたメッセージを読んでいると、そこへ、演技の下手なスター、ユ・オが降板について、事務所に電話をかけているのを見かけるマンウォル。

 

マンウォル「(小声で)王がいなくて、どうして王妃になれるの?」

 

ユ・オ「出演料?そんなにいりませんよ。とにかく、このドラマを降板したいんですよ」

高額の出演料の話に、目がキラリ~ンとなるマンウォル(笑)

 

死のうが、殺されようが、どっちでもいい、と、降板の意志が固そうなユ・オ。

 

ユ・オが行ってしまうと、今の話を振り返り、

「ちょっと待って。顔は映らなくても、出演料は受け取れるわよね」

ざっと計算するマンウォル。

 

チャンソンがスケジュールを持ってやってくる。

「思っていたより、王の出番は少ないですね」

スケジュール表をひったくるマンウォル(笑)。

「あと1シーンしかありませんよ。手伝いましょう」

「この1シーンで、まるで、彼が乗り移ったかのような演技をみせないとならないのね」

 

~撮影~

慌ただしく動き回る撮影スタッフたち。

一人、セリフの練習をしているユ・オ。

自分でも笑っちゃうほど下手くそで。。。

「どうすりゃいいんだ・・・」

そこへ、中殿役の女優が通りかかるのに気づく。

「手伝ってくれるように頼まなきゃ・・」

追いかけるユ・オ。

 

台本の読み合わせに付き合ってほしい、と頼むユ・オ。

振り返ると、恒例のコスプレ・マンウォル、中殿バージョン。

「だ、誰ですか?」

「私をまっすぐ見てください。陛下・・・」

催眠術にかかったように、固まるユ・オの後ろから、近づくイ・ヒョンを演じる俳優パン・テウ。

乗り移られるユ・オ。

「陛下?」

「どうかしたのか? 中殿」

満足そうに微笑むマンウォル。

「あなたは、この国の全ての民の王でございます」

「いかにも。私は、この国の王、イ・ヒョンだ」

 

~撮影所~

王イ・ヒョンと、中殿のシーン。

「陛下、私は偽物です。中殿ではありません。」

「それが、余の側から離れようとする理由か?」

「もし、おそばにいれば、陛下に危険が及びます」

「もし、そなたが山に隠れれば、木を全て切り倒しても探し出す。もし、海に行ったなら、海を干上がらせてでも、そなたを止める。」

「陛下・・・」

「この国の王としての命令だ。余を一人にしないでくれ・・・」

中殿を抱きしめ、一筋の涙を流すイ・ヒョン。

 

「カット!!オーケー!!」

自然発生的に、スタッフから拍手が沸き上がる。

「すごい!」

「とても、かっこよかったです」

す~っと、パン・テウの霊が抜けると、全然、記憶にないユ・オ。

とにかく、みんなが褒めてくれるんで、とにかく、喜んでみせる。

 

その様子を少し離れたところから見ている、チャンソンと パン・テウ。

チャンソン「さすがですね、陛下・・・」

渾身の演技ができて、うれしそうなパン・テウ。

 

そのあとも・・・

「陛下のおなり~~~」

出番が減ることもなく・・・自信に満ち満ちた姿で、イ・ヒョンとしてドラマに出演し続ける。(笑)

夢中になって、ドラマを見ているマンウォル。

 

ヒョンジュン「うちのお客様は、ドラマの最後まで、ユ・オの演技を助けることに同意したんですか?」

チャンソン「ああ。どうもそうらしい」

ヒョン「どうして? 社長様は、すぐにでも、彼を(来世に)送りたかったようでしたけど?」

チャン「彼が演技しても彼の顔はテレビに映らないかもしれないが、チャン・マンウォル社長は何か別のものを手に入れるつもりみたいだ」

 

~回想~

突然、演技が上手になったと評判になったユ・オは大喜び。

マンウォルと会ったあとから、突然、誰かが乗り移ったかのように、演技ができるようになったと、マンウォルのことを、演技の先生なのか?と訊ねるユ・オ。

「この演技、このまま、続けたいですか?」

「もちろんです。どうか、このまま、私を助けてください」

「それなら、あなたが支払う対価についての交渉を始めましょうか?」

嬉しくて、残り4回分の出演料全部渡しても惜しくないユ・オ。

「いいですよ、みんな、お渡しします。僕にしてみれば、たいしたことない。」

そのやりとりを見て、呆れるチャンソン。

 

~マンウォルの執務室~

「(彼は)確かに金のために働くことについて同意しましたよ。ですから、僕は異議は唱えません」

マンウォルの金の稼ぎ方について、だいぶ、わかってきたってことみたい。

「俳優にそんなに支払われるなんて知らなかった。ね、ク・チャンソン、あんた、演技の勉強を始めるのはどう?」

俳優が儲かるって気づいちゃったのね。(笑)

「芝居なんてどうやるのかさえ知りませんよ。きっとひどい演技ですよ」

「でしょうね。あんたは苦手そうだって断言してもいいわ。だから、(正直に)言いなさい。あんたは、私には、一杯の鶏ククスを買う十分な金はないって言ったけど、それって嘘でしょ?」

「あなたの借金が支払い過多なのは事実ですよ。でも、鶏ククスについては嘘を言いました。イイダコを買うのに十分なくらいは持ってますよ」

「あ、そうだ、イイダコ!あんたのせいで食べられなかったんだ」

「ええ、そうですよ、ぜ~んぶ、僕のせいですよ」

開き直ったチャンソンに、笑ってしまうマンウォル。

「あんたのせいだってわかってるなら、許してあげてもいいよ」

「じゃ、西海岸にいきますね?運が良ければ、夜明けも見られるかもしれませんよ。そしてイイダコも食べられる・・・」

「どうしちゃったのよ? なんで、そんなによくしてくれるの?あ~、私が最後の客になるかもって言ったから、突然、良くしてくれる気になったの? “お望みとあらば、なんなりと・・・”って奴? さすがホテリアね。」

「ちがいますよ。ホテリアは、お客様の個人的感情に関してはサポートしたりはしません」

「なに? どこに個人的感情があるって言うの?」

「葉っぱです。あなたは、僕に葉をくれた。それをどうやって無視させるつもりですか?」

こんな風にストレートに言われると、どうしていいのか、わからなくなるマンウォル。(笑)

「どっちにしても、今日は行かないわ。シャンパンを飲みすぎちゃったから・・・。明日なら、イイダコを食べにいけるけど・・・」

「ああ、明日は撮影セットに行かなければならないんです。」

「別に行く必要はないわよ。あんたの代わりに、インターンを雇ったもの」

驚くチャンソン。

 

~サンチェスの店 PIZZAアルボロ~

サンチェスの店で、ユナ(スジョン)と会うチャンソン。

出番のところに、カラフルな付箋が貼ってある台本と、スケジュール表に色分けするユナ。。。

さすが、現役女子高生(笑)

「君がインターンだって?」

「ええ。だからいつでも、望むときに、お仕事辞めてくださってかまいませんよ。私が次を引き継ぎますから」

「学生は学校にいくべきだろう」

「ちゃんと学校にも行きますよ。学校に行くのが大好きな誰かの代わりにいくことにしたんです

なんか、すでに、ヒョンジュンに惹かれてる乙女心に、きゅんラブラブ

ちょっと意外そうな顔を見せるチャンソン。

「今日はもう学校は終わりました。だから、あなたと一緒に(ホテルに)行ってもいいですよね?昼間の間は、自分ではホテルを見つけることができないんです・・・。」

「それはまた、今度にしよう。約束があるんだ」

「誰と会うの?幽霊?」

「いや、人間だよ。友人だ」

「人間には興味ないの。じゃ、またね」


店の外で看板を確認しているサンチェス。

ユナ「ご馳走様でした。」

サンチェス「いや、気にしないで。マノォリの知り合いなんだろ? いつでもきていいよ」

「ええ、はい・・」

店の前で、ミラとすれ違うユナ。

サンチェス「ああ、ミラさん。中でチャンソンが待ってるよ。入って」

中の様子を窺うユナ。

 

ミラが来たのに気づき、固い表情で立ち上がるチャンソン。

 

ユナ「友達に会うって言ってたけど、どうやら、彼女に会うってことだったのね」

そのまま、行き過ぎるユナ。

 

ミラ「久しぶりね」

チャンソン「ああ・・・」

 

~ホテルデルーナ ロビー~

目いっぱいおしゃれしたマンウォルが、降りてきたのを見て、早速、声をかけるヒョンジュン。

「お出かけですか?社長様。。今日はとってもご機嫌なようですね」

チャンソンとのデートだとは言わず(笑)、イイダコを食べに海に行くのだと説明する。

「ユナに買ってくるように言いましょうか?」

「結構よ、本場で食べたいのよ。」

「ああ、ク支配人がいれば良かったのに。連絡してみますか」

「その必要はないわ。彼、ここに来るから」

「それなら良かったです。彼女と一緒にいるのに、急がせたら少し申し訳なく感じちゃいますから。ユナが彼女を直接見たそうですよ。本当にキレイだったそうです」

マンウォルの表情がだんだん、凍りついてきてるのに、気づかないヒョンジュン。

「ク支配人はいつも幽霊に囲まれてるから、できるだけ多くの人間に会うべきですよね。もし、ク支配人が年を取ったら、ノ支配人みたいになっちゃいますよね。そう思うと、なんだか気の毒で・・・。」

無表情で、手袋を脱ぎ始めるマンウォル。

「社長様。ビーチでおいしいものをたくさん召し上がってきてほしいです」

「チ・ヒョンジュン、これから30分、ホテルのビーチを空けるように幽霊たちに伝えてちょうだい。少し、一人で休みたいの」

「遠くの海に出かけられるんじゃないんですか?」

「なぜ、行かなきゃならないの? どこだって海は海でしょう?」

自分が、地雷ふんじゃったことに気づかないヒョンジュンは、急に予定を変えたマンウォルを怪訝そうに見つめる。

「私は・・・行かないわ」

「あの~~~イイダコを買いに行ったほうがいいですか?」

マンウォルを追いかけるヒョンジュン。

 

~サンチェスの店~

久しぶりのミラとの再会を喜ぶ様子は一切、感じられないチャンソン。

「あなたは、韓国に戻ってくるつもりは一切ない様子だったのに、戻ってきたのね?」

「・・こんなふうに予期せず、ここで俺に会って、緊張してるのか?」

「ただ、あなたに会えて嬉しいわ」

「俺は、君がこんな風に突然現れて、困惑したから、少し周囲に聞いてみたんだ。借金のせいで、両親の家から追い出されたんだって?」

「大したことないのよ。だって、私、医者だもの。すぐにでも払うことができるのよ」

「そうだったのか? それを聞いて安心したよ。あんまり時間がないんだ、だから、単刀直入に言うよ。僕の5000ドルを返してほしい」

「最後に会ってから、ずいぶん、久しぶりなのよ。お金の話は止めましょうよ」

「久しぶりだから、金の話をするくらいしかないんだよ。じゃなければ、君を訴えてる」

「そんなの信じないわ。あなたがどれほど私を愛してるかしってるもの。訴えたりなんてできないわ」

オモオモオモ・・・・。とんでもない元カノです。

呆れ果てるチャンソン。

「そのとおりだ、君が君の家族が金に苦労していて、5000ドル貸してほしいと言った時、僕は授業料を工面して、君に金を渡すくらい君のことが好きだった。」

「チャンソン!じゃ、あの時、どれほどあなたが私を好きだったのか思い出してみてよ」

「まず、俺に返済する必要がある金額がいくらなのか計算しよう」

携帯を取り出すチャンソン。

「んもう、ちゃんと返すわよ。でも、本当にあなたに会いたかったから、連絡したのよ。また、あなたに会えて、うれしいわ。」

「君は全然変わってないんだな」

「まだ、魅力的でしょ?」

じろりとにらむチャンソン。

「わかったわよ。」

ピザに、タバスコをどっぷりかけるミラ。

「おい、掛けすぎだぞ。胃を悪くするぞ」

「やっぱり、変わってない。チャンソン、私、あなたがまだ一人だって聞い・・・」

その時、店の外を通り過ぎる人に気づいたチャンソン。

「ちょっとごめん。」

紙とサインペンを店から持ち出すと、慌てて、外に飛び出していくチャンソン。

 

「あの・・・ちょっと待ってください」

ゆっくりと、にこやかに振り返ったその人物は・・・キム・ジュンヒョン(笑)

サインをお願いすると、快諾するジュンヒョン。

「ちょっと背中を・・・」

「背中?」

「ええ、まっすぐにしてください」

紙を背中に当てて、サインを書き始ようとする。

「お名前は?」「チャン・マンウォルです」

「チャン・マンウォル・・・」

「彼女、あなたの大ファンなんです」

「お礼を言っておいてください。素敵なお名前ですね。はい・・・どうぞ」

ついでに、認証ショットまで撮ってもらうチャンソン。

あはは、“簡単には信じてくれない”って、マンウォルのこと、理解が進んでてなにより(笑)

 

ジュンヒョンと別れて、早速、マンウォルに知らせようと、携帯を取り出すチャンソン。

その時、マンウォルからかかってくる。

「ちょうど、電話しようと思ってたんですよ。今、思いがけない人に会って・・・」

「ク・チャンソン・・・今日は休みなさい。来なくていいわ」

突然の申し出に驚くチャンソン。

「海に行くのはどうするんですか?」

「ホテルにも海があるからいけるわ。どうせ、海は海なんだから。行く必要ないでしょ。今日は、休んでいいわ」

声色が沈んでいるマンウォルのことが気にかかるチャンソン。

 

~ホテルデルーナ 巨木の庭~

じっと座って、チャンソンが見つけたイヤリングを外すマンウォル。

巨木に、一匹のホタルが近づき、飛び回っている。

 

~1000年前~

一人、海辺に座って海を見つめながら、酒を飲むマンウォル。

後ろから近づくチョンミョン。

マンウォル「来たのか?どうして、ここにいるとわかった?」

チョンミョン「ヨヌから聞いた。こんないい場所を見つけたら、まず俺に言うべきだろう?」

マンウォル「なんで座るんだよ。一人で飲みたいんだ。もう帰ってくれ」

飛んできたホタルを手で摑まえる。

淡い光をあげながら飛ぶホタルを見つめる二人を、取り囲むように、湾全体を無数のホタルが飛び回る。

幻想的な風景の中、

「今、この風景が、前に見たものよりもはるかに素晴らしいってわかってるか?」

ちらりとチョンミョンを見るマンウォル。

「ホタルなんて、どれも同じだろう。どれもそんな違いはない」

「そりゃそうだ。前は、お前はひとりだった。でも今は、俺と一緒だ」

内心、うろたえるマンウォル。

「お前が俺と一緒に見る景色は、どれも違って見えて当然だ。これからは、ここで一人で飲んでも楽しくないぞ。よく聞けよ、お前は、今夜みたいに突然、現れる俺を待つんだ」

もう、チョンミョンの言葉は、並みの愛の言葉を越えてる・・・。

黙って聞いているだけのマンウォル。

 

~巨木の庭~

当時のことを思い出しているマンウォル。

一人、席を立つ。

ホタルが飛び回っていたその枝に、たった一つ、青いつぼみをつける木。

 

~麻姑神ハウス~

麻姑神3姉妹が集ってます。。

ユリの花の香りを嗅ぐ麻姑神長女。

麻姑神長女「満月堂で、私が世話をしている木は岩のように頑固だったんだよ。でも、今や、可愛くなりはじめた」

ピンクさん(三女)「オンニが送ったあの男の子が、あの木の面倒をよく見ているからだと思うわ」

薬商(次女)「オンニはあの子を救済者だと思って送ったかもしれないが、もしかしたら、毒になるかもしれないねぇ」

ちょっと不機嫌になる長女。

ピンクさん「愛というものは、誰かの救済にも、毒にもなるものなのよ。でも、それを両方、編み込むのはとっても難しいの。」

編み物が絡まってるのも、なにかの比喩?

 

~サンドイッチ屋(っていうか、まんまサブ〇ェイ)~

携帯とにらめっこしているユナ。

≪おぼっちゃま、私と、サンドイッチ食べたくない?≫と打ち掛けて止める。

「ああ、なんか、サンドイッチ一緒に食べてくれって、幽霊に頼むなんて変よね?」

溜息をつく。

「なんて言えばいいの?」

この子もそうだけど、このドラマのヒロイン(マンウォル)も、なかなか「逢いたい」って素直に言えないんだよね。

ふと、少し離れたはす向かいに座り、携帯をいじっていた男が店を出ていく姿が目に入るユナ。

「今のなんなの?なんだか、ものすごく悪寒がしたんだけど・・・」

 

トイレの個室で、話題になっている動画を見ようとする男。

例の、霊の動画です。。

昔、赤目の動画、ありましたね。蓮画像とかね(苦笑)

怖い画像は、なるべく貼りません。

 

慌てて、個室から飛び出そうとする男を何者かの手が掴み、再度、引きずり込まれていく。

あとには、赤目に変わった男が放心状態で座り込み、傍らの携帯の画面が消える。。。

 

~ホテルデルーナ~

ソフィ「社長様が、一人でビーチに?」

ヒョンジュン「ええ、誰も中には入れるなとおっしゃいました」

気になるソフィ。

 

~ビーチ~

腕組みをしながら、不機嫌そうに、ビーチチェアに座っているマンウォル。

おもむろにスマホを取り出す。

マンウォル「空調担当? 今、ビーチにいるんだけど、太陽が強すぎるのよ!12時なんて希望してないわよ。午後6時くらい? 日没に設定を変えてちょうだい!」

マンウォルの指示で、瞬時に、夕刻のビーチに早変わり。

サングラスを外すマンウォル。

「太陽が輝いていようと、沈もうとしようと、海は同じね」

大きく伸びをすると

「波を強くしてって頼もうかしら?」

と独り言。

「まだ、海は同じ海だっていうんですか」

やってくるチャンソン。

「なんで、こんなところにいるんですか?僕と海に行くのは断ったくせに・・・」

マンウォルの隣のチェアに腰掛けるチャンソン。

ヤキモチやいたからだ、なんて、本当の理由は言えないマンウォル。

「だから、休んでいいって言ったじゃない。あんたこそ、なんで来たのよ」

「ちょっとバカなことをしたんで、笑われるかもしれないから、言いたくないんですよ。何をしたと思います?」

結局、言いたいチャンソン。(笑)

おもむろに、内ポケットから、キム・ジュンヒョンのサインを取り出すチャンソン。

マンウォルに開いて見せる。

じっと見つめるマンウォル。

「気に入らないんですか?」

反応の薄いマンウォルが、じれったいチャンソン。

「・・・“チャン・マンウォルさんへ、愛しています。”? あんた、私に告白でもするの?」

「違います! これは僕が書いたんじゃない。これは、キム・ジュニョンのサインですよ、ほら、“キム・ジュン・ヒョン”」

「キム・ジュニョン?」

手に取って、よく見るマンウォル。

「ほんとだ・・・」

「彼をみかけて走って追いかけ、恥ずかしさをこらえて、路上でサインを頼んだんですよ。あなたが好きだと思ったから・・・」

ふと、チャンソンを見るマンウォル。

「好きなんでしょ?」

「チョア(好き)・・・。気に入ったわ」

「・・・だと思いました」

平然としたふりをするチャンソンが最後に、ちょっとだけ笑うところが、私はチョア。

「サインを頼むとき、すごく恥ずかしかった」

二度も言った(笑)

改めて、海を眺めるチャンソン。

「遠くに行かなくても、このビーチもいいですよね。ここには、イイダコはいませんけどね」

「平気よ。あんたがいるじゃない・・」

今度は、チャンソンがマンウォルを見つめる。

ああ、この視線は、ある意味、わかってるの意味。。。

 

「海がきれいですね」

「本当にそうね。なんだか、哀しくなるわ」

この時の、心配そうに見つめるチャンソンもいいよね。

「私、海がきれいだと・・・前に見た時よりももっと美しく見えると、少し悲しくなるわ。」

 ああ、ここで、そんな風に見つめあったりされると・・・どうしていいのか、わからなくなるよ・・・。

 

★『ホテルデルーナ』6話(2)雑感★

このドラマ、なぜか、チャンソン目線で見ていることが多いような気がします。。。

やっぱり、ヨ・ジング、内面演技の見せ方が、うまいんだろうなぁ。

「ねぇ、どう思ってるの? 今、どう感じてるの?」って気になるときに、見ちゃうんだよね。。

彼の視線やしぐさ、表情を・・・。

 

しかし、ミラのキャラ設定も強烈!

本来、チャンソンは女難の相ありなんじゃない?(笑)