どうせなら、さっさと訳そうと思い、突貫してます。 


このドラマ、日本で放送されるかどうかはわかりませんが、本国タイでの放送は終了しましたが、全面的にネタバレです。

ただし、英訳その他の動画を GMMTVがYoutueにて配信中です。

ご覧になりたい方は検索してみてくださいね。お願い


【Ep.3】

~前回のおさらい~

BOY FOR RENT でのレッスン(笑)の帰りに、同じ建物内のナイトクラブに紛れ込んでしまったSmile。ゲームに負けて、シャツを脱がされる羽目になる寸前、Badzに助けられる。本気で叱るBadzは、泣き出したSmileをハグする。

一方、Badzの嘘に気づいたLizは、交際2年の記念日に、関係修復の望みをかけて、Badzのために時計を購入するが、そこに現れたKyroが、Lizの気持ちを揺さぶっていく。

Lizとの約束を思い出したBadzと離れたSmile、ひと気のない道で迷ったうえに、ナイトクラブで会った変態男に狙われる。

待ち合わせの店へと急ぐBadz、バイクの調子が悪くなり、一時停止したところで、Smileの悲鳴に気づく。

(おさらい終わり)

 

~回想~

遡ること、2年前。

初々しい感じのBadzとLizだけど、あれ、Badzの制服のズボンが半ズボンってことは、高校生? 

Lizのスカート丈や髪型を見ても、高校生っぽいと言えば、そうかも。


今、3年生で、2年前なので、単純に、付き合い始めたのは、大学1年生になってからなのかと思ったんだけど。。。

 

Liz「また、この場所? わかってるわ。私はただの友達だものね。あなたは、自分のファンなら、もっと素敵なところに連れていくのよね」

Badz「ファンってなんの?」

Liz「もう! あなたの周りを追いかけてる女の子たちのことよ!彼女たちは、私たちが付き合ってるって思ってるのよ。どういうことか、わかる?そのうちの誰かは、最近、私のタイヤをパンクさせたわ。信じられない!」

拗ねて文句を言うLizの気持ちに気づいているBadz。

Badz「じゃ、こういうのはどうかな? そのお詫びに、俺と食事しないか? いい?」

Liz「・・・OK」

そこへ、注文していないスイーツが運ばれてくる。

Badz「俺が頼んだんだ。」

言いにくそうなBadzに代わって、説明する店員さん。

店員「これは、カップルのためのセットなんです。恋人たちの証だっていうセットです。どうぞ、お召し上がりください」

Badzに、注文した真意を訪ねるLiz。

Liz「私たちは、カップルじゃなくて、友達でしょう?」

Badz「じゃ、カップルになればいいだろう? Liz。もう、俺は君の友達でいたくないんだ。彼女になってくれる?」

手を取って、正式に告白したBadzから、手を離すLiz。

Liz「Badz・・・。あなたは、私がこういうことについて真剣に考えるタイプだって知ってるでしょ。ただの遊びなら、あなたにはファンがいるわ」

Badz「俺は真剣だよ、Liz。 君が好きなんだ」

Liz「Badz、一つだけ約束してくれない?」

Badz「約束? なんの?」

Liz「もし、付き合うことになったら、永遠に、あなたは私一人だけのものだって約束してくれる?」

Badz「うん、俺は永遠に君一人だけのものだよ。約束するよ」

指きりをする2人。

Badz「これで、君は俺の彼女だ」

こんな風に付き合いはじめた二人。

 今にして思えば、Liz、かなり重いね(笑)


~待ち合わせの店~

そんなことを思い出しながら俯いたまま、Badzが来るのを待っているLiz。肩に手を置かれ、嬉しそうに振り返ったLizが、その相手を見て落胆する。

 

~ひと気のない道路~

変態男から、必死に逃げるSmile。

男「助けを呼んでも、誰も来ないぞ」

変態男に追い詰められ、転んでしまうも必死に抵抗する。

このシーンのSmile役のフォンちゃん、結構、真に迫ってます。

Smile「放して! 」

男「もう逃げられないぞ」

抵抗され、カッとなった男が、Smileのおなかを殴り、シャツを脱がそうとする。

男「シャツを渡せって言ったよな」

執念深い男ね(呆)

げっ、Smileのシャツの匂いを嗅いでるわ。。。

男「シャツでこんなにいい匂いなら、おまえの体はさぞかしだろうな」

マジでレイプするつもりの変態男。

 

そこへ、バイク(動かなかったんじゃなかったっけ?)で、Badzが登場。

男「ま、また、お前か・・・」

 

~待ち合わせの店~

Kyroの顔を見て、あからさまにがっかりするLiz。

Liz「あなた、まだ、いたの?」

Kyro「俺も別に居たいわけじゃないけどさ、君が一晩中、一人で座ってるつもりなのか、気になってね。だから、つきあってやるよ」

Lizの前の席に座るKyro。

Liz「その必要はないわ。私の彼、もうすぐ来るんだから」

Kyro「もし、来る気があるなら、とっくに来てるだろ。無駄な注文になったな」

目の前の料理にフォークをさすKyro。

Liz「やめて!」

Kyro「(本気で)食べるつもりはないさ。だって、これは、カップル用だろ。(この場に)付き合ってやるって言ったけど、それ以上のことだって出来るんだよ」

言いかけたLizをとめるKyro。

Kyro「君が何を言おうとしてるか、わかるよ。でも、俺は気にしない。俺は恥知らずだからね」

Badzの揶揄い口調に、本気でむかつくLiz。

 

~ひと気のない道路~

Badzが来たのを見て、一目散に逃げ出す変態男。

倒れているSmileを抱き起こすBadz。

Badz「大丈夫か?」

Smile「Badz?」

Badz「これを着て」

自分のシャツを脱ぎ、SmileにかけるBadz。

Badz「なにか違和感とかは?」

Liz「か、彼女のところに行かなかったの?」

Badz「今は、自分のことを心配しろよ。立てるか?」

Smileを支えながら、行こうと促す。

Liz「どこへ?」

Badz「あいつをぶっ殺す!」ムキームキームキームキームキー

車で逃げようとする変態男、焦るあまり、エンジンがなかなかかからず。

ドラマの中で見る限り、タイの(ドラマの)神様は、さっきのバイクのエンジン不調といい、時々こういうことをやってくれます。(笑)

おちていた木片を手に取ると「車から降りろ!」と叫ぶBadz。

反対側のドアから逃走した変態男に追いつくと、容赦なく、ぶちのめす。

男「頼む、殴らないでくれ!」

命乞いする男の声など耳に入らないくらい、激高し、殴り続けるBadz。

Smile「Badz, もうそのくらいで十分よ。本当に殺すつもりなの? Badz! Badz、もういいって!」

必死に止めるSmile。

 

~MERRY CAFE~

(気分治しに、待ち合わせの店の店名をご紹介します(苦笑))

固い表情のままのLiz。

どんどん、店の客たちが帰り始め、店員が閉店の時間だと告げにくる。

サプライズケーキを出すか聞かれ、断るLiz。

Kyro「へぇ、彼氏のためにサプライズケーキまで。見られないなんて、残念だったな。家に帰るんだろ? 送っていくよ」

Liz「いいえ、彼を待つわ」

Kyro「こう考えればいいんじゃないか。せっかくの記念日をすっぽかした男を待つ必要があるのかってね」

内心では、Kyroの言葉に揺らぐLiz。

Kyro「俺は帰るよ。3つ数えるから、もし俺と一緒に帰るつもりなら、一緒に来いよ。1、2・・・」

3まで数えて、席を立つKyroと、座ったまま、じっと考えこむLiz。

 

~寮の前~

バイクで戻ってきたBadzとSmile。

二日連続で、半裸で帰ってきたBadz。

Badz「自分で、部屋に戻れるか?」

Smile「こんな姿を見たら、オンニに殺されちゃう」

Badz「君は無事だったんだ。起きたことをちゃんと話せばいい。彼女も理解してくれるよ」

Smile「あなたは、オンニのことを何も知らないのよ。彼女は、こんなちっちゃなほくろみたいことでも、山みたいに作り上げる人なんだから。彼女は、私があなたを借りたことや“BOY FOR RENT”のことを調べ出すわ。もし、彼女が他人に話したら、面倒なことになるわ」

確かにそれは面倒なことになりそうだ、と納得したBadz。

Badz「今晩、行く当てはあるの? 家は?」

Smile「実家は、チェンマイだし、その上、ここでは、オンニだけが親しいの。どこにも泊まれるところなんてないのに。今晩、どこですごしたらいいの?」

子供のように喚くSmile。

それを聞きたいのは、俺だ。。。


ほっとけない、ほっとけない、ほっとけない・・・

Badz「俺の部屋で寝ればいいよ」

Smile「え?」

やっぱ、そうなるか・・・。

 

Badz「入って・・・」

Badzの部屋に案内される恐る恐る、中に入るSmile。

ベッドの上に置かれたぬいぐるみに目を向けると、「彼女のだよ」と先に説明するBadz。

クローゼットから、服を取り出すと、Smileに着替えるように指示する。

Badz「俺のベッドで寝ればいい。俺は、床で寝るから」

Smile「ありがとう」

自分も服を着ると、「出かけてくるよ」と部屋を出て行こうとするBadz。

Smile「Badz、今日は、本当にいろいろとありがとう」

お礼を言うSmileに微笑んで見せるBadz。

 

Badzが急いで向かった先は、『MERRY CAFFE』

Badz「すみません。この写真の女性を見ませんでしたか?」

店じまいをして、出てきた店員さん(2年前の回想シーンもこの店員さんでした)に話しかけるBadz。

店員「ええ。閉店までずっといらっしゃいました。でも、だいぶ前にお帰りになりましたよ」

Badz「ここに居たとき、彼女の様子はどうでしたか?」

店員「さぁ、よくわかりませんけど、時々、泣いていたようにも見えました。・・・失礼します」

Lizの気持ちを思うと、言葉もないBadz。

 

~Lizの部屋~

一人、考え事をしながら、座っているLiz。

ノックが聞こえ、「Liz。俺だ」とBadzの声が聞こえる。

Badz「Liz、そこにいるのはわかってるんだ。ドアをあけてくれよ」

Liz「帰って」

Badz「いやだ。ここを開けてくれよ。君が開けてくれるまで、ここで待ってる」

ドアの前で座り込むBadz。

仕方なく、ドアを開け、様子を見るLiz。

Badz「Liz、待ってくれよ」

部屋に入りこみ、Lizを抱きしめると、何を言われても俺が悪かったと謝り続けるBadz。

君が一番大切だ、許してほしい、と言うBadzに、今までどこにいたのか、説明を求めるLiz。

Badz「喧嘩してきたんだ」

Liz「喧嘩? 誰と? ケガは? 」

赤くなっているBadzの拳を見て、「すごく痛む?」と、心配モードになるLiz。

Badz「ああ、泣いている君を見て、心が痛いよ。本当にごめん」

Liz「なんで、喧嘩することになったの?」

Badz「俺から始めたわけじゃなかったんだけど、でも、相手をやっつけたよ。君の彼氏はかっこいいだろ?」

Liz「いいえ、私たちのデートより、喧嘩が大事?」

Badz「違うよ、予定外だったんだ。デートのことだって、忘れてなかった。信じてくれないなら・・・」

カバンの中から、プレゼントを取り出す。

Badz「じゃ~ん。2年目の記念日おめでとう。今日が終わる前に、渡したかった。開けてみて」

Liz「プレゼントで誤魔化そうとしてもだめよ。まだ、怒ってるんだから。え? 私に香水を買ってくれたの?お金持ちになったの?」

Badz「気に入った? つけてみて」

手首にスプレーし、鼻に近づけると、顔をしかめるLiz。

Liz「これ、本当に香水なの? なんだか、ベビーパウダーみたいな匂いがするんだけど・・・」

あ~、なんか、いろいろ間違ってるわ、Badz。

Liz「本当に、私のためにこれを買ったの?」

Badz「ああ、君のために買ったんだよ。気に入らなかった?」

Liz「んー、好きな香りじゃないわ。こういう香りにはなじみがないから。いつも付けてるのとも違いすぎるし・・・」

Badz「それのことだけど・・・俺が捨てたんだ」

Liz「え? なんで?大事に使ってたのに・・・」

Badz「あれは、セクシーすぎる。君が付けてる時は、きまって、他の男が寄ってくる。だから、嫌なんだよ。そんなにそれが気に入らなかったら、捨ててもいいよ」

投げやりなBadz。

Liz「ねぇ、怒ってるのは誰だったかしら?わかったわ。あなたと仲直りする。だから、機嫌なおして。ね?ねねねね?」

普段はどっちかというとクールビューティだけど、ちゃんと「可愛くおねだり作戦」もできるLiz。

Liz「私にもあげるものがあるの。でも、ここにはないの」

Badz「どこにあるの?」

Liz「あなたの部屋よ。本当は、サプライズをしようと思ってたんだけど、これから、行きましょう」

Badz「え?」

まずい! 内心、冷や汗が滝汗なBadz。

 

Liz「サプライズを用意してあるのよ。タム(タロットカードの友人ね)に頼んで、手伝ってもらったの。本当は、夕食のあとに一緒に行って、披露する予定だったけど、でも、これからでもいいわよね、行きましょう」

Badz「Liz、ちょっと待って! 俺、ちょっと疲れちゃったんだ」

Liz「だめよ、バスルームに 火をともしたキャンドルが置いてあるんだもの。消しに行かないと、部屋が燃えちゃうわ」

Badz「そんなことないよ。俺の浴室は湿ってるから。なぁ、今日は、ここで寝ようよ」

ベッドに横になるBadz。

どうしても、今は部屋に行くわけには行かないからねぇ。

Liz「待って。ちゃんと説明して。どうして、あなたの部屋に私を連れて行きたがらないの?なにか、隠してるの?」

Badz「違うよ! 君は俺の部屋に行ったんだろ、俺がなにも隠してないって、わかってるはずだ」

Liz「じゃ、なんで、今、連れていこうとしないの?」

Badz、更にピ~ンチ。

Badz「わかったよ、行こう。でも、その前に、トイレ借りてもいいかな?」

急いで、洗面所から、Smileに連絡するBadz。

 

~Badzの部屋~

眠っているSmile。

Smile「もしもし・・・どなた? もしもし?・・・ああ、充電がなくなっちゃった」

焦って、メッセージを送るBadz。

Badz≪今すぐ、俺の部屋を出てくれ。彼女がそっちに向かうから≫

Liz「Badz、何をそんなに時間かかってるの? 大丈夫?」

Badz「ああ、大丈夫だよ。もう少しで出るよ」

不信感一杯のLiz。

 

~BOY FOR RENT ~

ビリヤードをしているJayden。

ふらりと、Kyroが姿を見せる。

Jayden「よう、調子はどうだ?」

Kyro「何のことだ?」

Jayden「お前を借りようとしなかったあの子のことだよ。しばらくぶりだろ。ショックだったか?」

Kyro「一つ聞いてもいいか? なぜ、俺を選んだ?」

Jayden「ん? 彼氏に嘘をつかれた、か弱き女性だぞ、お前のお気に入りの犠牲者じゃないか」

Kyro「それが、俺がこの仕事を選んだ理由だからな。」

屈折してるなぁ。

Jayden「そうだな。今日、お前を電話したのは、お前に頼みたいクライアントはたくさんいるってことさ。新しいのを回そうか」

Kyro「いや。今夜は疲れた。むしろ、一人で飲みたいよ」

部屋を出ていくKyroを意味深に見つめているJayden。

Lizのことは、事務所を通さないつもりなのね。。。

Jaydenに、そのことはバレてるのかな。

 

~Badzの寮~

廊下を歩くBadzの足取りの重さったら(笑)

Lizも怖いくらい真剣な顔つきだから、笑ったら失礼だけど・・・。

Liz「なぜ、入らないの?」

とにかく時間稼ぎしたくて、鍵を開ける動作すら緩慢。。。

でも、部屋に入ると同時に、Smileを探しまくる。

あれ、Smileがいない?

部屋に入ってきたLizがバスルームに入ってしまう。

Badz「Liz!」

鉢合わせしたか、と焦るBadz。完全に、現場で右往左往する浮気男と化してます!


Liz「うわ~、まだ、ちゃんと灯ってたわ!」

キャンドルや風船で飾られたバスルーム。

Liz「私とタムで、ずいぶん時間かけて、準備したのよ。綺麗でしょ? Badz?」

 

今のBadzは、正直、キャンドルなんて、ど~でもいいわけで、心ここにあらず。

ひたすら、Smileの行方が気になる。

Badz「え?なんか言った?」

Liz「一体どうしちゃったのよ。これ、気に入らなかった?」

Badz「そんなことないよ。すごく可愛い」

Liz「私は、これを見て、もっと驚いてほしかったのよ。いくつかは燃え尽きちゃってるし、もっときれいだったのに・・・。」

Badz「平気だよ。完璧だ」

Liz「本当に? 浴室を片づけるわね。外に出てて」

もうそこからは、必死で、部屋の中を見て回り、隅やベランダなどにSmileが隠れていないか、探しまくるBadz。

Liz「何してるの?」

Badz「いや、別に・・・」

明らかに動揺しまくりのBadz。

Liz「ここに座って」

 

~クラブ~

一人、飲んでいるKyroをねらって、顧客の女が近づいてくる。

Lizから電話があると確信しているKyroは、女の誘いには乗らない。

Lizのことがなくても、この女には引っかからないだろうけどね(笑)

わざと酔った振りをして、しなだれかかる女。

あ~、こういう女のことを、Kyroは、心底軽蔑してるんだろうなぁ。

 

~Badzの部屋~

しかし、Smile、本当にどこ行ったの?

 

Liz「Badz、なにか探してるの?」

Badz「いや、さっき、蚊をみかけたんだ」

Liz「目を閉じて。あなたに渡したいものがあるの。さ、早く」

目を閉じるBadz。

Badz「目をあけていいわよ。じゃ~ん。2周年記念日の贈り物よ」

Badz「うわっ」

Liz「(サプライズ以外に)あなたに贈り物を用意してるって思わなかったでしょ?」

Badz「開けてもいい?」

ショッピングモールで購入した時計です。

Liz「気に入った? 新しい時計が欲しいって言ってたから・・・」

嬉しそうなBadz。

その時、タイミング悪く、メッセージが・・・。

チラ見するだけのBadzを見て・・・涙ぐむLiz。

Liz「Badz。」

Badz「え? ああ、すごくいいよ。どこで買ったの? 高かっただろ? ありがとう」

ようやくLizの涙に気づいたBadz。

Badz「Liz、どうかしたのか? 」

Liz「なにがあったの? 今夜はずっと上の空だったわ。一体、どうしちゃったのよ。あなたは私の知ってる人じゃないわ」

Badz「Liz・・・」

Liz「あなたは、もう、私と一緒に過ごす気はないのよ。お願いだから、本当のことを言って。あなたは誰を見てるの?」

Badz「違うんだ、Liz。俺には君しかいない」

Liz「もう私のことは愛してないの?」

Badz「そんなことない。ちゃんと愛してるよ」

Liz「じゃ、どういうこと?どうしてあなたは、こんな風なの? ちゃんと説明してよ。一体、私に何を隠してるの?」

今まで抑えていたものが爆発して、泣き崩れるLiz。

Badz「Liz、俺の話を聞いて。ごめん。最近、ちょっと厄介なことを抱えて忙しかったんだ。できるだけ早く解決するから、そうすれば、元通りになるから。約束するよ」

抱きしめるBadz。

Liz「ひとつだけ、お願いがあるの」

Badz「何?」

Liz「あなたがそれに関わっている間、私たち、少し、距離を置きましょう」

首を振るBadz。

Badz「だめだ、Liz。そんなの、だめだ。俺は君と別れない」

Liz「違うわ。ただ、お互いから少しだけ時間をとりたい、っていうことよ。抱いた希望を何度も何度も拒否されるのが嫌なの。どれだけ傷ついているかってわかってる? 今は、もうこれ以上、無理なの。」

ここまで言っても、本当のことを告げないBadzに絶望するLiz。

Badz「ずっとそんな風に思ってたのか?」

Liz「もし、あなたが、あなたの問題を対処できない時は別れましょう。それが私たちにとって、一番いい方法だと思うから」

なにも言えないBadz。

Badz「わかったよ。頼むから、すこしだけ時間をくれ。俺たち、元通りになれるって、約束するよ。」

涙の止まらないLizをキツく抱き締めるBadz。

 

寮の前にタクシーを呼び、Lizを乗せ、「すまない」と謝るBadzに、小さく頷くLiz。

遅かれ早かれ、この二人はこういう事態になってたよね。

 

タクシーが発車すると、すぐさま、Smileに電話を掛けるBadz。

繋がらない。。。

Badz「一体、どこに行ったんだよ・・・」

そりゃ、Smileの行方は私も気になるけど、Badzの心配の優先度の高さに、ちょっと驚くわ。

 

次にBadzが向かったのは、Smileたちの部屋。

暫くためらってから、ノックするBadz。

Onnie「Badz・・・!」

舞い上がり、身体まで触りまくるOnnie。

Onnie「本当にあなたなの? ここで何を? 私、夢見てるの?」

Badzを叩いて、「ち、違うみたい」

Smileに、Onnieの性格とかを聞いてなかったら、もっと面食らっただろうね。(笑)

Badz「ねぇ、落ち着いて。現実だよ。聞きたいことがあって来たんだ」

Onnie「明日なら暇です!どこにいきましょうか?」

即答(笑)

Badz「そんなことは聞いてない。君の友達が部屋に戻ってるか聞きたいんだ」

Onnie「友達? 誰のこと? Smile?」

頷くBadz。

Onnie「何故? なにかあったんですか?」

Badz「Kyroに頼まれて、明日のクラブの活動予定はないって伝えに来たんだ」

Onnie「わかりました。彼女にメッセージしておきます。今すぐには戻ってこないから」

Badz「どこにいるか連絡あったの?」

Onnie「うう、なんか、実家のチェンマイに帰るって言ってました。重要な用事なのかは知りませんけど」

瞬時にいろいろ考えるBadz。

Badz「わかった、いろいろありがとう」

あとにするBadz。

Onnie「ええ、もう行っちゃうの? うちの部屋

、今晩、空いてるのに」

仕方なく、「バーイ」と諦めるOnnie。

 

~地下駐車場~

Kyroのあとを追ってきた女が、袖にされ、悪態をつく。

このおねえさんの、立ち方まで貧相で、品がない感じ、いいわぁ(笑)。

Kyro「悪いけど、いくら積まれても、俺の気持ちは変わらないよ。もう行かないと。」

女「Jaydenに言って、あんたの顧客から外してもらうからね」

笑ってしまうKyro。

Kyro「好きにしなよ。それは君の問題で、俺には関係ないし。」

キーと怒って去っていく女。

構わず、掛かってきた電話にでるKyro。

Kyro「ボートか?こんな時間に電話なんてどうした?・・・わかった、調べてみるよ」

 

~夜道~

Smileが一人で歩いてる。

すれ違う男性が、怖くてたまらず、早足で通り抜ける。


一方、寮の敷地を出て、Smileを探し回るBadz。

道を横切ろうとして、Kyroの車に轢かれそうになる。

Kyro「おい!どこ見てんだ?」

Badz「すみません。・・・Kyroか?」

Kyro「だったらなんだよ?」

Badz「ええと、俺は君の隣のクラブの者だ」

Kyro「・・・次は気を付けろよ」

Badz「ちょっと待てよ。今日、誰かから連絡を・・・」

Smileから電話があったか、知りたいのね。

Kyro「なんの話だ?」

Badz「いや、いいんだ。」

Kyro「じゃ、そこ、退いてくれ」

走り去るKyroの車を見ながら、ため息をつくBadz。

 

~軽音楽クラブの部室~

そうっと、鍵のかかっていない窓から、忍び込むSmile。

ソファーに腰掛け、やっと一息つく。

Smile「ここで寝るしかないわね」

変態男に殴られた頬を押さえて、横になる。

その時、入り口の辺りで物音が聞こえ、慌てて、アンプの後ろに隠れるSmile。

Smile「(小声で)こんな時間に誰よ」

 

~Lizの部屋~

泣き続けてるLiz。

Liz「自分で言い出したことだけど、できるかどうか自信がないわ」

涙のヒロインにちょっと飽きてきました。(毒)

友人のタムに電話を掛け、これから来ないかと誘ってみるが、彼氏が来ているから、と断られる。

タム「待って。大丈夫なの? Badzは、今度は何をしたの?」

Liz「何でもない。ちょっと退屈してただけ」

タム「本当に大丈夫なのね?」

心配しないで、じゃあねと電話を切るLiz。

次に誰かにかけようとして、Kyroのところで、手を止める。

 

~回想~

Kyro「こう考えればいいんじゃないか。せっかくの記念日をすっぽかした男を待つ必要があるのかってね」

Kyroの言葉を思いだし、じっと考え込むLiz。

 

~部室~

Kyro「Boat、今、部室についたよ。黒いギターが欲しいんだよな? ああ、あったよ。持っていくよ。」

 

ガタン!

身を潜めていたSmileが音を立ててしまう。

Smile「私です・・・」

こうなったら、自己申告しかありません。

おずおずと、Kyroの前に姿を見せるSmile。

Kyro「こんな時間に、ここで何をしてるんだ?」

Smile「それが、その~、ちょっと聞きたいことがあって・・・」

Kyro「ここで、何をしてた!」

ようやく、Smileの顔のあざに気づく。

Kyro「顔、どうした?」

Smile「なんでもありません。 」

Kyro「なんでもなくないだろう。明らかに腫れてるじゃないか。誰にやられた?」

Smile「・・・バーで会った人です。・・・私のシャツを欲しがった・・・。今夜、ひと気のない道路で会っちゃって・・・」

さすがに顔色を変えるKyro。

Kyro「他に何された? 答えろ!」

Smile「大丈夫です。他の人が助けてくれたから。でも、こんな姿で帰ったら、ルームメイトが心配すると思って・・・。」

Kyro「そうだったのか・・・」

Smile「それで、聞きたいことがあるんです。あの晩、最初からなにが起きていたのか見てましたか?」

Kyro「いや。俺が来た時には、君は舞台でクルクルまわってた」

Smile「踊ってたんです!! それで・・・なぜ、あなたの花を早く渡してくれなかったんですか?」」

Kyro「君の踊りを見ていたかったんだ・・。面白かったから・・・」

Smile「そうじゃなくて・・・もし、あなたがあの晩、花を渡してくれていたら、今夜、襲われなくてもすんだのに・・・」

Kyro「確かにな。ごめん。こういうのはどうかな?もし、願いがあるなら一つだけ聞くよ、お詫びにね。」

Smile「どんなことでも?」

Kyro「ああ、どんなことでも・・・。俺にできることならね」

Smile「今夜、あなたと一緒に過ごしたいっていうのは・・・どうですか?」

Kyro「え?」

 

★Ep.3の雑感★

いやぁ~、傷ついた(傷つけた)彼女がタクシーに乗って、見えなくなった瞬間、なんの余韻もなく、携帯を取り出したBadzには、ちょっとびっくり(゚д゚)!したかな。


反対に、毎度毎度泣いているLizが一方的に悲劇のヒロインかというと、そうとも言えず。


とにかく、Badzは、自分の何がLizを傷つけているか、根本的なところは理解できてません。

言い換えれば、女心を理解してるとは言い難く、Smileくらいしか、恋愛指南できないレベルでしょ、って感じです。


今回の、完全に『浮気協奏曲』となったドタバタ場面では、なんとか必死で誤魔化そうとする、ただの情けない浮気男みたいだったBadzですが、かたや、Smile相手となると、『妹のような顧客として見ている』と言うには、余りにも過剰な反応を見せてくれます。

まぁ、実際にあの変態男をぶちのめした時の、我を忘れた感じは、既に、Smileに惚れちゃってる証だと思います。

今後もその流れは続きます。


そして、偽悪的に振る舞っているKyroの、ふと見せる傷ついた表情も、注目です。


余談ですが、『恋に堕ちる』って一口に言いますが、視点を変えると、知らないうちに『堕とされていた』っていう状況も含んでいるわけで、相手側の、その意図的な部分を『熱意』と受け止めるか、『作為』と認識するか、で、その恋愛の「出発点」は違ってくるでしょうし、後から気付いた時の心の持ちようも変わるような気がします。


★Ep4に続く★