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(前回のおさらい)
ピョン先生の協力のもと、新しい顔、体、名前、IDを手に入れたワンシク、皇宮警護人に応募し、順調に試験をクリアしていく。
向かうところ、敵なし。特に、武術面とか、もう、惚れ惚れします。
~皇宮警護 最終面接の日~
「陛下のお越しです」
ピストルをぶっぱなしながら、入ってくるヒョク。
最終候補者は、ワンシク含め、3人に絞られたようです。
とりあえず、銃声に動じる候補者はいません。(あ、2人目がちょっとビビってた)
1人目、ピストルをむけると、両手をあげて、降伏のポーズ。
苦笑するヒョク。
2人目、額に銃口を押し当てられたら、そのまま、後ろに倒れてしまう。
3人目 銃を構えたヒョクから、銃をとりあげ、逆に、ヒョクに対し、銃口を構えるウビン(ワンシク)。
すぐさま、警護人チームがウビンにむけて、ピストルをかまえて取り囲む。
いますぐ、撃ちたいっていうくらいの殺気をみなぎらせるウビン。
警護チーム長「何をしている。すぐさま、銃を下ろせ」
優しかったオンマが皇帝の手で非業の死を遂げた哀しみと怒りで震えるワンシク。
自分に向けられた警護人チームの銃口を見回し、渋々、銃を下ろす。
その場で、押さえつけられるワンシク。
「いいだろう。なぜ、恐れ多くも、この皇帝に向かって、銃をむけた?」
直接、ワンシクに問いただすヒョク。
「私は、まだ、皇帝の警護人ではありません。したがって、銃を持っていたあなたから、自分自身と(ここにいる)人々を守ることが、私にとっての優先であり、正しいと信じたからです。」
その答えに、ニヤリとするヒョク。
「彼を放せ!」
「ですが、陛下・・・」
「もし、この者が警護人になったら、間違いなく、私の身を守るだろう。その大胆さ、気に入った。お前の名は?」
「チョン・ウビンです」
「チョン・ウビン。お前を、皇帝と皇后の警備員に任命する!」
立ち去るヒョクを見ながら、第一関門である警護人になるという目的は果たしたものの、悔しさに耐えるワンシク。
*******
~ソニアッパのチキン店~
全身、赤い服の老婆が、会計時になっても、お金をもっていないと言い始める。
「確信犯でしょ?つべこべ言わずに、払いなさいよ」
容赦しないヘロ。
「ホームレスのばあさんに恵んでくれたっていいだろ!」
開き直る老婆。
「ブランドもののサングラスかけたホームレスがどこにいるのよ!絶対に支払わせるわよ」
服をまさぐるヘロ。
「どこ触ってんのよ」
「ほら、あった。なんで、お金持ってないなんて、嘘つくのよ」
帰りのバス代だと主張する老婆。これがないと、カンジュから来たのに、全羅道まで帰れないと訴える。
「歩けばいいでしょ。それか、サングラスを売りなさいよ」
「これは、バッタもんだよ。私に、デザイナーの物なんか買う金はないよ」
返せ、警察を呼ぶと大騒ぎ。
見かねて、間に入るアッパ。
「もういいだろ、その辺にしろ」
逃げ出す間際に、サービスの飴をごそっと掴む老婆。
ヘロがそれを死守。
店の外に出た老婆を追ってくるソニ。
「おばあさん。さ、これ、私のへそくり。これでバスに乗って」
「なんで、こんなにくれるんだい?」
「カンジュから来たんだったら、1万ウォンじゃ帰れないでしょ。ソウルに来た時、わからなかったの?」
まだ、怒り狂っているヘロをなだめつつ、バスで食べて、と飴も渡して、「気を付けて帰ってね」とそっけないながらも対応し、店に戻っていくソニ。
「まぁ、なんて、いい子なんだろうね。妹は好きじゃないけどね・・・」
と呟く老婆。
おばば様(太皇太后)がお忍びで、ソニの普段の様子を見に来たのでした。。。
テストは合格です!
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【皇帝の恋人、ミュージカルでのストレートなプロポーズ】
ネットの記事を見ながら、ほくそ笑む太后。
チョチーム長「太后様、ミン・ユラを嫌っているのは存じておりますが、オ・ソニを皇后にすることが賢明かどうか、私には理解できません」
太后「短期間だけ彼女を利用し、捨て去ればよい。その点、彼女なら完璧だ。家族も、プライドもなく、何もできまい。この皇宮を一掃する必要があるのだ」
引っ立てられるユラ。
「制服を脱がせよ」
「太后様・・・」
「この宮殿から、何か一つでも持ち出すことは許さぬ。来た時と同じように、身一つで追い出すのだ」
なんとか、必死に食い下がり、皇宮に残ろうとするユラ。
「なにとぞ、一度だけ、お許しください、太后様」
ユラの絶叫が響くなか、皇宮から追い出す太后。
「惨めなことよ。さっさと去っていれば、こんな目に合わずにすんだものを」
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~仁川空港~
降り立った一人の若者。
「はい、無事、到着しました。数日、ゆっくりしたら、出版社とコンタクトをとる予定です」
大型モニターでは、1週間後に控えた皇帝の結婚式に関する話題が取り上げられている。
《民間から選ばれた未来の皇后が保守的な習慣を破るという事実が賞賛されています。
皇后君が亡くなってから7年が経過して以来、梨花宮殿は世界の注目の中心にあります。》
「なぜ、もう、再婚されるんですか?陛下。どれほどの大きな悲劇をご覧になりたいんですか?」
えっと、この若者は誰かな?
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いわゆる結納の儀みたいな感じ。
ソニの自宅に、皇宮のトラック2台分の結婚の記念品が運び込まれてくる。
家の中でも、皇族を迎える準備に余念のないアッパと、嫌々、従っているヘロ。
儀式中に、花婿が花嫁を見ると、先々浮気するとか言われてるらしく、花嫁は出てきちゃだめなので、部屋で軟禁状態のソニ。
家が狭いからって、外に、並べられる贈答品たち。(一部)
表にでてきて、その量の多さに、顔を見合わせるアッパとヘロ。
「ご挨拶申し上げます。お父様。私は、チョチーム長。皇宮からまいりました」
「陛下はどちらですか?」
「緊急の問題が起こり、おいでになることができなくなりました。」
「おいでにならないのですか? 儀式の主役ですよ。これらも準備して・・・」
「しかしながら、ご覧のように、私たちは結婚式の贈り物を持ってきました。」
「ええ。ですが、誰が、ひょうたんを壊すんだろう?」
その時、バタバタと走ってきて、ひょうたんを踏み割る皇女。
※第一子を、家系を受け継ぐ立派な男の子に恵まれるようにと言う願いと、踏んだ時の割れる音に邪気が払われると言う言い伝え・・・だそうです。
「あんにょんはせよ」と手を振りながら、皇帝の代理、大韓帝国の皇女だと自己紹介するソジン。
「陛下の姉です」
「ああ、よくおいで下さりました。皇女様」
「あら、どなたかしら? ここに住んでるの?なんて、控えめなの?私、こういう場所に来るのははじめてなのよ。写真、撮ってもいいかしら?」
携帯を取り出すソジン。
「旅行に来られたわけではないと思いますので、どうか、お控えください。皇女様」
「義理の家族になられるのに、そんな失礼なことを言ったら、ダメだ」といいつつ、儀式を始めようとそれとなく促すアッパ。
構わず、アッパとも写真を撮る皇女。
あはは、ソジンは離婚歴2回だから、縁起悪いって、お祝いのお餅食べさせるのを中断された(笑)
「私だって、(離婚なんか)したくなかったわよ! それに、炭水化物は食べないの!」
部屋から出てきて、丁重に挨拶をするソニ。
通常、このような場所にくるような人間ではないという皇女に、それはへんじゃないですか?うちの姉が皇后になったら、皇女よりも立場が上じゃないか、というヘロ。
しかけるねぇ(笑)
「まだ、結婚してないじゃないの!」
単純に、火がつく皇女をいなして、儀式をすすめようとするアッパ。
真珠やダイヤ、様々な宝飾品を披露される。皇室専用のVIPカードも手渡される。
「身の回りを洗練されたもので揃えるために使ってください」
「洗練?」
皇族の義理の家族としての体面を保てということらしいです。
来月完成する皇族専用のマンションに引っ越せというお達しも。
「住宅も支給されるのですか?」
驚くアッパ。
イライラが高まってきたヘロ。
「もし、皇族のイメージがそれほど大事だというなら、もっと適した人を見つけるべきだったのでは?なぜ、このような金銭を使ってまで、貧しい女性を連れて行く必要があるのでしょうか?」
「何を言い出すんだ。やめなさい」
慌てて、ヘロをとめ、皇室の要求に従うことを了承するアッパ。
気まずい中、疲れたと言って、さっさと帰っていく皇女。
皇室側が引き上げたあと、娘たちを両脇に抱き抱え、奇跡だと喜ぶアッパ。
「お前が皇后になるだなんて、信じられない。お前の母さんが生きていたら、どんなに喜んだことだろう」
「でも、なんだか、オンニが売られていくみたいに思えるのよ。だから、不愉快なの」
さすが、ヘロ。
「なんだ、その言い草は。正直に、嫉妬してるって言え」
怒って自分の部屋に引き上げてしまうヘロ。
「アッパ、実はね、私も、すごく嬉しいっていう気分じゃないの」と正直に、父に訴えるソニ。
「この国の皇帝がお前を選んだんだぞ。このくらいの贅沢、当然だ。」
「アッパは、私が結婚して、本当に幸せになれると思う? 私がいなくなっても、幸せに暮らせる? 全然、寂しくないの?」
「寂しいもんか。ここと皇宮は、バスで停留所5つしか離れてないんだぞ。いいか、お前はアッパのことなんか、心配する必要はないんだぞ。」
「うん、心配しないよ。アッパ、すごい結婚をするけど、お年寄りには敬意を払うし、陛下はきっと私を大切にされるわ。だって、私は魅力的だから!」
「もちろんだよ。さぁ、おいで」
言葉とは裏腹に不安でいっぱいな娘を抱きしめるアッパ。
「お前は、普通の男と結婚するわけじゃないんだからな・・・」
なんとか、励ましたいアッパ。
「ああ、これを見てみろよ。ソニや、こんなのどうする? 全部、高級品だぞ、いくらかな
ああ」
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~ピョン先生のおうち~
食卓に、サムゲタンやら、お魚やら、すごいご馳走が並んでいる。
「どうしたんですか? もう(食べ物には)誘惑されませんよ」
「いいから喰え。これが、お前にとって、ここでの最後の食事だ。今日だけは、白飯を1杯だけ食わせてやる」
少し微笑むと、てんこ盛りにしたごはんを少しだけ移して、食べ始める。
ドンシク「ヒョン、どこか行くの?」
「ああ、皇宮の警護人のテストに受かったんだ。これからは、そこにいないとだめなんだ。ドンシガ、俺がいない間は、おじいちゃんの言うことをよく聞いていい子にしてるんだぞ、わかったか?」
「皇宮に行ったら、ユラヌナと一緒にいられるの?」
「ああ」
ドンシクに向かって微笑むワンシク。
「ユラって誰だ?」
「・・・・」
ちょっと言いにくそうなワンシク。
「ヒョンの彼女だよ」
「彼女だと?お前、彼女がいたのか? しかし、皇宮にいるとなると・・・」
「皇帝の個人秘書をしている」
「じゃ、お前、これまでに、彼女と連絡を取っていたのか?」
「いや、オンマが死んだあと、一度だけ、話をした。そのあとは、俺にとっても大変なこと続きで、連絡を取る機会がなかった。宮殿についたら、すぐに話をして、彼女をそこから連れ出すつもりだ」
夕食後、薪をわるワンシク(どうも、まだ、ウジンには、なじみがないわ・・・(笑))
「荷造りをしろ。なぜ、薪割りなんかしてるんだ?」
「飯を食ったから、運動をしないと・・。やらないとすぐ、太るから」
耳が痛いぜ!
「俺によこせ。俺がやる」
急に、その斧でワンシクに襲い掛かるピョン先生。
見てるほうがびっくりしたぁ。
すぐに反応して、斧を奪いかえすワンシク。
「上達したな。手は素早く、技術的にも申し分ない。訛りもほとんどなくなった」
「オルシンのおかげです。ありがとうございました。救ってくださったあなたの恩義を忘れることはありません。」
「これは、始まりに過ぎないぞ。お前が、宮殿で一瞬でも油断すれば、声も立てずに死ぬことになるだろう。」
「心配しないでください。イ・ヒョク・・・あいつを殺すまでは、絶対にそんなことには、なりませんから」
「誰も信じるなよ、ミン・ユラとかいうその女性を含めて・・・」
「ユラは大丈夫です。彼女は俺のことを心配しているはずだ」
「もし、お前が本気で母親の復讐を遂げたいのなら、俺の忠告を聞け!」
「はい」
********
~おばば様のお部屋~
でっかいマッサージチェアだなぁ。なんか、むっちゃ硬そうだけど。(笑)
どっかりと座っているおばば様&横に控えて立っている太后のところに、ソニがやってきました。
「おやおや、よく来たな。結婚の祝い品は無事に受け取ったか?」
「はい。すべて、いただきました。ですが、あまりにも豪華すぎて。どのように、感謝申し上げればいいのか、わかりません」
「なにを言うのだ。代わりに、私たちは新しい皇后を得たではないか」
「はい」
にっこり笑うソニ。
「この椅子は、代々、受け継がれてきたものだ。尊厳と正義の象徴です。私は、これを大切に使い、あなたに伝えようと思う。どうか、狐のように賢明で、ライオンほど強力な皇后になっておくれ。そして、この椅子にもっと栄光をもたらしてほしい。」
「まだ、太皇太后様からのご期待に沿えるかどうかわかりませんが、出来る限り、全力を尽くします。」
「そうか・・・」
ソニの答えに満足そうなおばば様。
太后「ところで、今日は一体、何を持ってきたのだ?」
ソニ「私の父が、感謝の印として、準備しました。お布団です。結婚のためのお祝いなど持ってくる必要はないとおっしゃっていただいたのですが、どうしても、父が、このセットをお渡ししたいとと申しまして・・・。」
おばば様「まぁ、みてごらんなさい。花の刺繍が何とも美しい。今夜からすぐにでも使い始めよう。お父上には、代わりにお礼を申し上げておくれ」
太后「私も気に入りましたよ」
とってつけたような太后。
太后「これらをおひとりで準備なされて、大変だったでしょう」
ソニ「皇室には、必要なものがすべて揃っているということはわかっているのですが、お二人がこのように、父の贈り物を喜んでくださり、とても嬉しいです。もし、私の母が生きていたら、きっと、自分の手で作ったことと思います。今から縫う方法を学び、お二人の媽媽のために、夏用の布団を縫いたいです。」
おばば様「夏になるのが待ちきれぬな」
ソニ「はい」
おばば様「このように、美しい義理の孫娘ができて、とても嬉しい。太后も、新しく娘ができて幸せであろう?」
太后「もちろんです。チョチーム長、これはとても貴重だ。丁寧に扱いなさい」
チェチーム長「はい、媽媽」
おばば様「皇后(ファンフ)、今日は、どの授業を受けるのだ?」
ソニ「え?・・・ああ」
太后「すぐにでも、皇室のしきたりについて、学ばなければなりません。どんなに大変でも、中途半端なことはしないように」
ソニ「わかりました、オマ媽媽」← お母様
ソニに「オマ媽媽」とよばれて、ぎょっとする太后。
ソニ「オマ媽媽さまがいらしてくださって、本当に嬉しいんです。本当の母親のように感じます。オマ媽媽は、わたしが知っている人の中で、一番お美しいです。最初、華麗な時代劇の美しい方のように思ってしまったくらいです」
めんくらう太后。
太后「あ、ホンチーム長が待っていますよ」
ホンチーム長「私がご案内いたします」
習ったとおりに、太后にお辞儀をするソニ。
太后「あの者が母親なしで育ったのは、明白だな」
チェチーム長「あの布団セットはいかがいたしましょうか」
太后「彼女の趣味はあまりにも下品だ。すぐに、捨てるがよい」
お茶のお稽古中のソニ。
自分で飲んでみて、あまりの熱さに
「熱い、熱~い」
「媽媽・・・」
「冷たいお水、いただけます?舌を完全にやけどしてしまいました」
思わず、吹き出すホンチーム長。
この人はなんだか、優しそう。。。
太后が選んだお世話係なら、もっと冷たい人を選ぶのかと思ってたんだけど。
「これは皇室の家系図です。年表には、年上の方々の誕生日と祖先の死亡日が記録されています。これを全て覚える必要があります」
「これ全部?携帯のスケジュール帳に記憶させておけば、お知らせを受け取れるのに、これ、全部覚える必要あるんしょうか? これらを覚えるかわりに、ハルモ媽媽とオマ媽媽のことをもっと教えてくれませんか? ハルモ媽媽は、恋愛結婚ではなく、お見合いで結婚されたと伺いました。オマ媽媽と先帝はどうでした? この年表を覚えるより、こういうことにすごく興味があるんです。」
陰で、様子を見ているおばば様。
ホンチーム長に、咳払いをされるソニ。
「媽媽は、こちらの本も覚える必要がございます。皇室は、義務とマナーを最善と考えています。」
「これらを覚えるのは、大学入試よりも難しいわ。でも、ホンチーム長、心配しないで。私は数学は諦めましたが、暗記が必要な科目は平均点だったの。ベストを尽くします。」
その様子になんとなく、安心した表情のおばば様。
自分たちの居室に初めて足を踏み入れたソニ。
「うわ~~~~アッパが言ったとおり、これは奇跡だわ。オ・ソニ、どうする? まさか、これってなんなの? 無一文から富豪になるってこういう気分なの? 信じれない。このお部屋はすごくきれい。さて、荷ほどきをしようかな・・・」
トランクの中から、おしどりの人形を取り出すソニ。
アッパ《アッパが、5人の息子を持つ家族からこれらを買うために、大金を払ったんだぞ。これをこうやって、枕元に飾るんだ。そうすれば、すぐに赤ちゃんに恵まれるぞ》
「もう、アッパたら、どうしてこんなものを・・・。まったく、恥ずかしいったらないわ」
と言いつつ、ベッドサイドに飾るソニ。
「気に入りましたか?」
急に、ヒョクの声が聞こえる。
「陛下・・・、いつ、こちらにいらしたのですか?」
「顔が赤いようですが?どこか具合でもわるいのですか」
額に手を当てるヒョク。
この人が優しい時は、なにかある・・・。
「大丈夫です。 このお部屋が少し暑いようです。ところで、陛下に最後にお会いしてから、随分時間がたちました。お忙しいのはわかるのですが、結納の時にもお見えにならなったですし・・・」
「私も結婚式の前の準備がたくさんあったので、どうしようもなかったんです。今日は、それを補うために、ちょっとしたプレゼントを準備しました。」
指パッチン。
侍従に持ってこさせたのは、宝石。。。
「このサファイアのネックレスは、大韓帝国の皇后だけに渡されるものです。先帝がフランスの宝石商に特別に頼んだそれらのうちの一つです」
「これは・・・とても、豪華なものに見えます。私が身に着けるにはあまりにも、目がつぶれてしまいそうです」
「大韓帝国の皇后は、それに十分値するということです。さぁ。私と結婚してくれてありがとう、ソニさん」
ソニの首にかけられるサファイヤのネックレス。
このドラマ、初回冒頭に出てきたものですね。
「私は、昨日、すでに身に余る以上のものを受け取りました。陛下から、たくさんの物をいただくばかりで・・・ 申し訳ありません。」
その言葉を後ろで聞くヒョクの冷たい顔・・・。
「陛下に、これをお渡しするのは恥ずかしいものですが・・・ちょっと待ってくださいね」
トランクからプレゼントを取り出すソニ。
「私からの贈り物です。」
「ブレスレットですね」
「私が自分で作りました。見てください。お揃いなんです。人は、ラピスラズリの石が愛を成長させると言います。陛下、実は・・・私は、高校時代からあなたのファンだったんです」
「え?」
「私がミュージカル女優になった理由は陛下でしたし、それで、何百通も手紙を書いて、昼食会に当選したんです。私もわかってるんです、今は、未熟ですし、私のほうが何倍も陛下のことを好きなんだって。でも、陛下の妻にふさわしい人になるために頑張ります。そして、陛下にもっと好きになってもらえるように努力します。見守っていてください。」
自分からハグするソニ。
「待ってます・・・ソニさん」
残酷なことに巻き込んだのに、良心のかけらもないのね・・・。
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~皇宮内~
ワンシクが周囲を警戒しながら、電話をしているヒョクの様子を窺っている。
居室に入ろうとして、同僚たちが来るのが見え、さっと立ち去る。
********
「本日は、皇帝陛下とオ・ソニさんの結婚式が行われる梨花宮の前にきています。招待されたゲストは121人になりました。皇室では、人々の模範となるよう、結婚式を小さく、控えめに設定したと述べました。」
「世界中の代表者が、朝鮮王朝の流れをくむ皇帝を祝福しています。梨花宮では、世紀の結婚式が世界各地で生中継される予定です。」
「媽媽、陛下のご準備が終わられました。こちらにいらしてください」
「はい」
緊張するソニ。
「皇后陛下がいらっしゃいました」
後ろを振り向く婚礼衣装のヒョク。
「陛下・・・・」
その顔は、亡くなった先の皇后?.
一歩ずつ近づいていくヒョク。
突然、出てきた先后だけど、この様子を見ると、ヒョクはまだ、愛してるのね。
「・・・皇后」
急に、ソニの顔に戻ると、作り笑顔になるヒョク。
「きれいです。ソニさん」
「陛下のほうが、もっと、かっこいいです」
ヒョクは、何をみても、何をしても、先后の時のことが浮かんできちゃうのね。
あ、靴履かせてた。。。ようやく綺麗な靴が出てきたけど、この二人(ヒョクとソニ)は、本当のカップリングじゃないので、ノーカウントね(笑)
「陛下、媽媽、これからは、我々がご案内いたします」
跪く皇宮警護チーム。
すでに、ソニのすぐ後ろについてるワンシク。
陰から、じっと見守っているマ・ピルジュ。
事前に、なにか、のこぎりみたいなもので、外の支柱に切り込みを入れてる。。
なにしてるの?
ワイヤーも切ってるみたいだし。
危険な匂いしかしない。
マ・ピルジュ「面白い結婚式になりそうだ」
おばば様「ついに、この日が来たな」
ソジン皇女「ハルモ媽媽、これが、皇室の結婚式と言えますか? 外国王室を招待しなかったし、特別な公演もなく、金色の輿もなかったではありませんか?」
なんか、髪型といい、本来、正装なのに、無理やり感が激しすぎるソジン。
おばば様「我々はすべての黒い馬と白い馬を買い、お前に世界で一番大きな結婚式をあげてみせたというのに、二度も離婚したではないか。これはお前のせいでもあるのだぞ。私は、黄金の輿を見るたびに、胃が病気になりそうだ」
ソジン皇女「正直言って、花嫁の家族がとても哀れなので、さっさと簡略化したんですよね? 私たちのオマ媽媽は、大企業の娘だったのに。そんな敗者の義理の娘など、どうして認められたんですか?」
太后「陛下が、あの娘と結婚を望まれたのだ。皇后は普通の人なので、ささやかな小さな結婚式がよく似合うようだ。」
おばば様「皇后は、確かに普通の人ではないようだな。太后もわかっているであろう」
王女(ソジンの娘)「ハルモ媽媽。陛下は、今日、花嫁と結婚するんですか?」
王女「新聞は全て、皇后を称賛しています。貧しいけれど、尊厳があり、謙虚でありながら、堂々としていると。美容整形での美人が満ちている年齢で、純粋な美しさは皆の上に立つとのことです。私のオマ媽媽のように。」
おばば様「アリや、一つだけ間違っているようですね。こっちの一人は、明らかに自然ではない」
ソジン皇女「アリ!バカなことを言わないの!席を立って、結婚式に行きなさい。養母、養母、どこにいるの?さ、来なさい」
ヒステリックに、アリ王女の手をひいて、出ていくソジン。
※養母(ヨモ)・・・シッター
ホンチーム長「媽媽、ミン・ユラさんが、ご挨拶にみえました」
おばば様「ああ、通しなさい」
真っ赤なパンツスーツに身を包んだユラが登場。
顔色を変える太后。
制服を身ぐるみはがして、追い出したはずなのに・・・。
「ミン・ユラ、なぜ、おまえがここに?今日がどういう日なのか、わかってないのか?」
「ご無沙汰しております。皇帝と皇后、両陛下の新しい皇室主席補佐官としてご挨拶申し上げます。」
「主席補佐官? おまえが? 一体だれがそんなことを?」
「私が任命した。彼女を説得するのは大変だったゆえ、太后も敬意を表するように」
「媽媽・・・」
「皇帝は既に承認されている。“もしも”、“それでは”、“しかし”・・・どれも受け付けぬぞ。」
ユラ「まもなく天皇と皇后両陛下が儀式に到着なさいます」
おばば様「そうか。 私達も行かねばなりません」
太后「ミン・ユラが・・・一体、どうして、どうして」