更新時間、まちまちですみません。
夜中、ならない設定にされてる方ばかりじゃないですよね・・・。
ネタバレOKの方のみ、おすすみください。
【Ep.23】
[19年前]
「それは、小さい部屋の方に運んでください」
引っ越し中のオクヒ(フィリップの実母)に、学校帰りのウルスンが、挨拶をする。
「こんにちは」
「ああ、はい。こんにちは。ええっと、どなたかしら」
「2階にすんでます」
「まぁ、そうなの。会えて嬉しいわ。」
「はい」
ふと、ウルスンの名札に目が止まる。
視線に気づいたウルスン、
「ウルスンです。オ・ウルスン」と名乗る。
「い、いくつなの?」
「私ですか?15歳です」
「誕生日は? 誕生日はいつ?」
掴みかかるような勢いに、戸惑うウルスン。
ウルチュクオンマが、ウルスンのうちの1階に引っ越してきたのは、偶然だったの?
ある日、大きなゴミ袋を抱えて出てきたオクヒ(ウルチュクオンマ)を見て、駆け寄るウルスン。
「重いですよね。貸してくだ・・」
払い除けられるウルスン。
「ただ、お手伝いしようと思って・・・」
「誰が手伝ってって頼んだの?!」
キツイ口調で断られるウルスン。
急な夕立の中、ずぶ濡れで走って帰宅してきたウルスン、鍵がかかっていて、家に入れない。
「どこ行ったのかな?」
予備鍵もカバンに入っていない。
オクヒが買い物から帰ってくると、雨の中、軒下に座り込んでいるウルスンを見つける。
「まぁ、ちょっと、ねぇ」
完全に意識のないウルスン。
高い熱に苦しむウルスンを看病しながら、「ごめんね」と涙を流すオクヒ。
「本当にごめんね」
背を向けて嗚咽するオクヒをぼっ~と見ているウルスン。
朝、練習に行くウルスンに、ぶっきらぼうに、お弁当袋を渡すオクヒ。
「アジュンマ・・・」
感激するウルスン。
「店の残り物よ。お昼を抜いたらダメ。さぁ」
「ありがとうございます!」
「行きなさい。」
振り返るウルスン。
「行きなさいったら。遅刻するわよ。気を付けなさい」
女子高生ウルスン役の子、役柄上、険しい目付きのときもあるけど、声、すごく可愛い!
後に、脚本家を目指すようになった頃も
「さぁ、食べなさい」
「言ったでしょ、また、落ちちゃったの。どうして、私のためにこんなご馳走を?」
「当選した人は、これがなくても幸せなの。落ちたあんたこそ、食べなきゃ!力をつけるためにもね。さ、食べて!」
励まされ、蒸し鶏を食べるウルスン。
「美味しい」
「いつかはうまくいくわ。自棄を起こしちゃダメ。34歳になるまでは辛抱しなさい、わかった?」
頷くウルスン。
「でも、どうして、オンマは時々、占い師みたいなことを言うの?」
「いいから、オンマを信じなさい」
“オンマ”と呼んでいたその人が、子供時代のフィリップ(ウルチュク)の隣で、微笑んでいる写真。
土砂崩れが起きた晩、オクヒのお墓で妙な歌と声を聞いたウルスン。
「な、なんなの?何?どっから聞こえてくるの?」
「助けて、助けて、助けて」
フィリップに台本を読んでもらおうと自宅に直談判に来た時も「中に入って」という声と共に門が勝手に開き、導かれたウルスン。
記者会見の時に、腕に浮かび上がった赤い文字、
ペンキまみれになった時も、浴室の鏡にかかれた「助けて」の赤い文字。
公園のベンチで寝転び、ずっと考えているウルスン。
「あの歌は、みんな、オンマだったの?」
《俺に来た幸運は全部、オ作家にくれてやる》
《だから、決してお前を捨てないと信じて、俺の後ろに隠れていろ!》
「起きてくれ!話をしよう。なぜ、顔を隠してる?」
「ユ・フィリップさんの顔が眩しくて、手が退けられないわ」
「冗談は止めて、よく聞くんだ、ユナが何をいったか知らないが・・・」
「私、怖いの。あの日、灯台で、ユ・フィリップさんが怖かったら逃げろって、私に言ったでしょ。だから、逃げようと思うの。」
「オ作家・・・」
「怖くなったの。逃げ出したい」
衝撃を受けるフィリップ。
「本気だった。少なくとも、こうなるとわかってて言ったんだ。行け。うまくやるんだぞ。騙しててごめん」
「そう、謝るべきね、当然、そうすべきね。人は、人を利用したらダメだわ。それがあなたにとってどんなに耐え難いほどに辛いことだとしても、他の人を利用する以外に選択肢がなかったとしても、あなたはまず、謝って、許しを乞うべきだわ。ごめんなんて・・・嘘つき」
去っていくウルスンを見ながら、立ち尽くすフィリップ。
23話 恩返し
~ウルスンの自宅前~
ようやく戻り、縁台に座り込むウルスン。
ポケットから、オクヒとフィリップの写真を取りだし、眺める。
~回想~
キンパを作っているオクヒ。
「うわ、どう~したの?すごい!オンマ、もう作る必要ないって。これで十分よ。」
後ろから、オクヒに抱きつくウルスン。
「やめなさい。なにするの。くすぐったいじゃない」
「オンマ、長生きしてね。私にしてくれたこと、ずっと返していくからね」
「オンマの方がもっとたくさん、もらってるわ。お返しなんて必要ないのよ。私が返してるの」
「なんでそんなこと言うの?傷つくよ」
「どうやって、返してくれるの?」
「お金?」
「それはいいわね、気に入ったわ、たくさん稼いでね」
「頑張らないと!」
腕捲りをするウルスン。
「ねぇ、ウルスナ、もしこれ以上、愛したら、あんたが傷つくわ」
「何言ってるの?」
「人の世はね、最初に愛した方が、常に失うものなの。もし、あんたが最初に誰を好きになったらが、傷つくことになるのよ。」
また、キンパを作り始めるオクヒ。
「だから、34歳になるまで待ちなさい。そうすれば、あんたをもっと愛する人が現れるから。そして、その人が守ってくれるからね」
「オンマは、幽霊は信じないっていうくせに、私の運勢にはこだわるよね。私が34歳で死ぬって言った占い師のせいなの?オンマ、私、そんなの信じてないよ。だから、オンマも信じないで」
「そうね、信じてないわ。その時が来たら、懇願するわ。あなたのものを返すようにと・・」
(オンマが言ってた人って、フィリップさんだったの?オンマの息子が、私のものを返すの?私のものって何?どうやって、彼は守るの?私の代わりに死ぬっていうの?オンマ、どうすればいいの?
どうして、こんな恐ろしいことを言うの?)
1人、ため息をつくウルスンの頭上で、リンゴの木が芽吹き始めている。
~フィリップ自宅~
「オ作家様に会えたんですか?どうなったんですか?」
「彼女は去ったよ」
「え?いつ、戻ってくるんですか?」
「もう来ない。完全に消え去ったんだ」
「別れたんですか?ユナさんのせいで?」
質問攻めのヨンマン。
バタンとドアを閉めて部屋に入ってしまうフィリップ。
「そんなはずない」
部屋に入ってくるヨンマン。
力なくベッドに横になってるフィリップ。
「ヒョン、なんか言ってくださいよ。ああ、気になる。懇願したんですか?」
「したよ」
「泣きわめきました?」
「したよ」
「膝まづいて、彼女なしじゃ死ぬと言わなきゃダメじゃないですか?」
脱け殻のようなフィリップ。
「ヒョンも間違ってたんですよ。自分の不幸を取り去る女性と付き合うなんて普通じゃないです」
たきつけたのは誰よ!
っていうか、あんなメロメロなフィリップを見てて、まだ、そんなことのために、一緒にいると思ってたのかな?
「その通りだ。だから、異常を終わらせた。これで良かったんだ。ここで終わらせるのが彼女のためだ」
部屋を出ていくヨンマン。
~ウルスンの自宅前~
縁台に座ったままのウルスン。
「ヌナ」
このタイミングで、ソンジュン登場。
「ここで、何してるの?寿司を買ってきたけど、一緒に食べません?」
返事もなく、明らかに様子のおかしいウルスン。
「何かあったんですか?」
「ソンジュガ、今日ね、私ね、あの人と別れたの。捨てられるのがなによりも怖いって言ったくせに、私が捨てたの、あの人を。」
ソ、ソンジュン・・・息してる?
「振り返りもせず、振り返ることすらしないで、逃げ出したの、私・・・」
顔を覆い、声をあげて泣き出すウルスン。
静かに腰を下ろすソンジュン。
「自分を責めないで。人はみんな、自分が大事だから」
頷くウルスン。
「私、『幽霊の愛』が、どうやって、終わるのか知ってるわ。シンが恋に落ちたら、どう終わらせるかも、わかってる。彼が私に返そうとしているものもわかってる・・・だから、受け取れない」
「それって、何ですか?」
「あの人は、私のせいで死ぬの。だから、これ以上、彼の側にはいられない。今ならわかるの。私とは住む世界が違う人に恋した理由が・・・。あの人には、私を好きになる理由なんてないのに・・・オンマが・・・オンマが・・・あの人をここに引っ張ってきたの。オンマがしたことだった」
《俺のせいでなくしたすべてを君に戻すよ。君に返していくよ。これが最初の一つだ》
そう言って、首にかけたネックレス。
「返してほしくなんかない。だから、ここで全部終わりにすることにしたの」
涙が止めたウルスン。
窓の外を見ているフィリップ。
家の中を見ると、初回放送を一緒にみた時の二人で座ったソファーや、気持ちを伝えたキスをしたテーブルとか、ウルスンとの思い出だらけ。暖かさと悲しみが同時に沸き起こるフィリップ。
~ウニョンの部屋~
またもや、手が止まっているウニョン。
黒い霊気が漂っている。
突然、猛然と入力し始める。
なぜ、乗り移られると、みんな鬼太郎みたいに片目になるんだろう(笑)
- どうして、こんなことができるの?
ドンチョルとウニョンがグルだと気づいたスジョン。
「キ作家様、どうして、こんなことができるんです?」
「もうどこにも行けないわよ」
スジョンを押さえ込むウニョン。揉み合いになり、弾みで倒れたウニョンがテーブルの角で後頭部を強打する。
逃げようとするスジョンをドンチョルが撲殺。
頭を押さえながら、ドンチョルに近づくウニョン。
「だから、前からさっさと始末しろって言ったじゃない」
どこまでも冷酷なウニョン。
入力しながら、意識を失うウニョン。
翌朝。
目を覚まし、書いた覚えのない文章に気づく。
― だから、前からさっさと始末しろって言ったじゃない
息をのみ、慌てて消していくウニョン。
― だから、前からさっさと始末しろって言ったじゃない
恐怖で震え、錯乱状態になる。
ウニョンの部屋を訪れようと、オフィステルを見上げて、憂鬱になるウルスン。
「え?なぜ?なぜ、国を出られないのよ。残りのお金を使いたいだけよ、なのになぜよ?」
電話を切った(切られた?)ウニョン。
怒鳴りまくっているときに、部屋に入ってきたウルスン。
「どうしたの?」
「あんたには関係ないわ」
「台本書けた?」
床に落ちているノートパソコンを拾おうとして、
「ダメよ!読まないで!」と引ったくるウニョン。
「ウニョガ。寝た方がいいんじゃない?ちょっとでも横になるべきよ。」
「もしかして、あんた、昨日の晩、私のパソコンで何か作業した?」
「なんで、あんたのパソコン使うのよ。自分のがあるのに。」
どうにも解せない表情のウニョン。
~警察署~
キ・ウニョンが出国禁止になっていると、イ刑事に報告する後輩刑事。
所得隠しだけでなく、相続税未払いが理由。
「つまり、あのビルもキ・ウニョンの所有なのか」
「そうです」
「よし、あのビルを徹底的に掘り起こすぞ」
なにする気なのかな?イ刑事。
『幽霊の愛』視聴率
右肩上がりで27%突破。← これ、劇中で書いちゃうと辛いね(苦笑)
[オ・ウルスン作家 JR Entertainmentと契約]
[オ・ウルスンファンサイト 会員100万人突破]
[ユ・フィリップ 広告を失う]
[ユ・フィリップ 不動産詐欺にあう]
[嫌がらせの無差別攻撃されたユ・フィリップ]
絶好調のウルスンに比べ、どうした、フィリップ!
~カフェ~
ウルスンに、花束を渡すソンジュン。
「ジャジャーン。おめでとうございます!JRエンターテイメントと契約したって聞きましたよ。」
「ありがとう、ソンジュガ。今日はなんでも、食べたいもの食べて!おごるわ」
「本当に?でも、ヌナが払うには、セレブとしてちょっと控えめな気がするな。場所、変えます?」
「ソンジュガ、ヌナは金メダリストよ、柔道の・・・」
拳を握るウルスン。
「冗談ですよ!今日はここで食べて、次は僕がつれていきます」
さら~っと、次とか言われちゃって、くぅ、ウルスンの運、ここで、強制的に底をつく、とかない?
「あ、ところで、契約金、どうするつもりですか」
自分もそれ以上の金持ちじゃなきゃ、聞けないセリフですね、
ウルスン、他人事みたいにコーヒー飲んでるし(笑)
「あ、不動産。それがいい。うちの家を買ってください。いい金額で譲りますよ」
「え?」
「もともと、あそこはヌナの家だったんだし、ユ・フィリップさんももう、あすこには住んでません。引っ越しました」
「なぜ?」
「契約期間が終わったので・・・」
「どこに行ったの?」
「さぁ、よく知りません」
「そうなんだ・・・」
少し目を伏せるウルスン。
カフェの前の道を通るフィリップの車。
「あ、あれ、オ作家様じゃないですか?」
ヨンマンが気づく。
ソンジュンと、笑顔のウルスン。
「知ってて来たんですか?」
「なんで、俺が知ってるんだよ」
「じゃ、テレパシーとか?渋滞するのに、こっちの道で行くって言い張ったじゃないですか」
「黙れ。こっちが近かったんだ」
「あの二人、付き合ってるって、チョ局長から聞きましたよ。」
「ずっと彼女を好きだったんだ、イPDは。良かったじゃないか」
「でも、メイン脚本家が監督と付き合うなんて、台本が遅くなるのも無理ないですよね」
泣いてる君が好きだった・・・君が俺を呼んでるような気がするから
でも、いま、君は笑ってる
あ、キスンとチュニョルだ!
スーツケース持参のフィリップとヨンマン。
ここは、チュニョルの家なの?
前に泊まったときもここだっけ?あとで、見返そう♪
誰か説明して?
フィリップ「本当に狭いな」
キスン「なんで、新しい家が決まる前に出てきちゃうかなぁ。ホテルにいけばいい。ヒョン、金あるんだから」
もっともなキスンの指摘に、フィリップ苦笑い。
ヨンマン「うちのヒョンはホテルが嫌いなんです。トラウマがあるんです」
チュニョル「俺は構わないよ。好きなだけいてくれていい。ここがリビングで、ここが書斎、こっちがキッチンで、ここがベッドルームだ」
キスン「チュニョラ、ここは家じゃない。1部屋だ、ワンルームだ。わかったか?」
そんなやり取りを見ながら、なんとなく楽しそうなフィリップ。
なんだか、このドラマに描かれてるJumpFiveを見ると、無条件で泣けてくる。
男4人で雑魚寝。
キスン「寝れないの?もう4時だよ」
フィリップ「知らない場所だからかもな。眠れないんだ」
キスン「嘘つき。うちのクラブに一緒にきた作家先生のせいだろ?」
チュニョル「それ、誰のこと?」
ムクリと起きて参加するチュニョル。
フィリップ「お前も起きてたのか?」
チュニョル「もしかして、ヒョンと結婚するって言った作家か?」
キスン「ニュースになったんだろ?ヒョン、責任取るべきだよ。結婚しろって。」
フィリップ「俺には資格がないんだ」
キスン「人を好きになるのに、資格なんか要らないだろう」
チュニョル「ヒョンに資格がないなら、俺たちはどうすりゃいいんだよ。ああ、思い出した。だから、俺たち、ヒョンが嫌いだったんだ。いっつも・・・」
ヨンマン「お願いですから、寝てください!うちのヒョンは疲れてるんです」
文句を言うヨンマンに、もっと文句を言うキスン。
キスン「ヒョン、疲れてないだろ?」
ヨンマン「ああ、でも寝た方がいい」
更に、おしゃべりを続けたそうなチュニョル。
ヨンマンの悲鳴(笑)
虚空を見つめるフィリップ。
ウルスンのため、という一念が、今のフィリップを踏みとどまらせているのね。
~亀万物設備~
とうとうウルスンもここから出ていく日。
スミン「オンニ、ときどき遊びにいくからね」
ウルスン「うん」
(行くね。オンマが私を見るとき、いつも悲しそうで、申し訳なさそうにしてたことも理解したけど、もう、そんなことしないで。もう、二度とここには戻ってこないから)
★Ep.24に続く★
ウルスンの独白、良かったです。
なかなか、自分の思ってることを口に出さないので、行動から判断するしかないタイプなのですが、フィリップのことを、“ク サラミ”と呼ぶ女心に泣けました。
ああ、フィリップ以外の人の前で、泣いてほしくはなかったけどね。
でも、なす統べなく、さらに、見えない傷を負ったソンジュンも不憫。
なんか、私のなかで、キスンの株が急上昇(笑)
もっともっと、フィリップと話をさせて、変な達観ぶりを刺激してほしかった!