寝言に返事をしてはいけないということは聞いたことがありますが、寝ている人に返事をさせるという行為は、パンドラの箱を開けるようなものなんでしょうか?
ネタバレOKの方のみ、おすすみください。

【10話】
意を決して、眠っているヨンジュンに「ソンヒョンオッパ」と話しかけてみるミソ。
「なんだ?」
眠りながら返事をしたヨンジュン、すぐに目を覚ます。
驚愕するミソと、痛恨のミスに狼狽えていることを悟られないようにするヨンジュン。
「私、はっきり、“ソンヒョンオッパ”と呼んだんです、なぜ、お返事を?もしかして、お名前を変えたことは?以前のお名前はおそらく、イ・ソンヒョンなのではありませんか?」
畳み掛けて追求するわけではなく、次から次へと沸き上がる疑問を口にせずにはいられないミソ。
「なんのことだ?」
「奥様と誘拐事件の話をしていたとき、はっきり聞いたんです。“ウリヒョニ”と。一体、何があったのか、知りたいんです。」
「俺の寝言に、意味なんか持たせるな。君の声が聞こえて、つい習慣的に返事をしたにすぎない。」
そんなはずないのに、と微かに首を横に振るミソ。
「そろそろ帰ろう。送っていくよ」
自宅に戻ってからも、更に疑惑を深めるミソ。
(自分の名前に自然に返事をしたように見えたわ)
一方、ヨンジュンも思いがけない方向からのミソの追求に動揺を隠せない。
誘拐犯の女が真新しいロープを握り、ダメだと泣き叫ぶ少年(というか、自分)。
「知る必要なんてないんだ」
そう言って、秘書になりたてのころのミソと一緒に並んで写っている写真を手に取る。
《いやぁ、オッパ。一人にしないで》
泣いている5歳の頃のミソ。
「もう二度と泣かせたくないんだ」
ミソは突発的に巻き込まれたように思ってたんだけど。。。
~会長本宅~
早速、早朝に、会長夫人を訪ねるミソ。
躊躇いながら、聞きたいことがあると切り出すミソ。
「もしかして、副会長様はお名前を変えられたことはありませんか?」
「え?」
「以前、奥様が“ヒョニ”とお呼びになったのを聞いて、もしかしたら、それが副会長様のことではないかと思ったんです」
「それは・・・キム秘書の聞き間違いじゃないかしら?」
「いいえ、はっきりと、“ウリヒョニはどうしていたのか?”とお訊ねになりました。誘拐事件の話を私にされた時のことです。なぜか上手く言えないんですけど、それが副会長様のことのように思えるんです。」
「なぜ、そんな突拍子もないことを思い付いたのかしら」
「無理なお願いであることは承知しております。でも、もし、私の知らないなにかがあるのであれば、お話しいただけませんでしょうか」
「キム秘書が小さいときに一緒だったのは、うちのソンヨンに間違いないわ。あなたの聞き間違いよ」
「ですが・・・」
疲れているから、と話を中断し、ミソに帰るように促すチョ女史。
お屋敷内で、ソンヨンとバッタリ。
気まずそうに目を反らすソンヨンと、まっすぐに見据えるミソ。
日記を返そうと思っていたと言うソンヨン。
「あの・・・あの日記を読んでなにか思い出したことはありませんか?」
「特に何も。ごめん」
誘拐した女性がどんな感じの人だったのか、外見の特徴なども訊ねるが、まったく覚えていないと答えるソンヨン。
「捕まっていた時のことも、逃げ出したときのことも覚えてないんですか?たったひとつも?!」
「なんで、突然、そんなことを聞くの?」
「ああ、私の日記が全くお役にたてなかったようなので・・・。それに記憶を思い出すきっかけにもならなかったみたいですし。」
ちょっとトーンダウンするミソ。
あまりにも辛い経験をしたために、思い出せないのではなく、思い出さないようにして、無意識に防御しているのかもしれないとソンヨンに言われると、それ以上、なにも言えない。
自室に日記を取りに戻るソンヨンを見ながら、
(なぜ、ソンヨンオッパの記憶は、他の誰かから聞いた後付けのようなものに感じるのかしら)
さすが本宅、なんのスペースかわかんないけど、とにかく室内に池がある!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ!!
飾られた少年時代の二人の写真を見て、釘付けになるミソ。
「あの・・・この二人のうち、ソンヨンオッパはどっちですか?」
「こっちにいるだろ。左側が僕だ。覚えてない?」
確信に変わるミソ。
自分の記憶にあるオッパは、間違いなく右側の少年だから。
「ミソヤ、考えてみたんだけど、君を好きなのは、あの時一緒にいたからという理由だけじゃないんだ。君にすぐ答えを求めようとは思っていない。ただ、僕がどんな気持ちなのか知ってほしい、ただそれだけなんだ」
動揺しまくりのミソには、ソンヨンの言葉はまったく入ってきません。
ミソの様子がおかしいことに気づくソンヨン。
視線の先は、写真立て。
怯えたような目で、ソンヨンを見上げるミソ。
~秘書室~
引っ越しが終わったジアに声をかけるチャン部長。
会社まで5分と満足そうなジアに、引っ越し祝いと称して、押し掛ける気、満々なボン秘書たち。
食べ物につられて、断りきれず、ついOKを出しちゃうジア。
出社してきたミソにも声をかけるが、家族の用事で無理だと断られる。
ヨンジュンはまだ出社してきていない。
(やっぱり、副会長様が私の探してたオッパだったわ。でも、何故みんなして、ソンヨンオッパだって私に言うの?副会長様は本当に記憶をなくしてるの?)
「どうやら、気づいてない振りをしていた方が良さそうね」
スケジュール確認をするミソ。
夜まで予定がびっしりで、ミソに会えないと不満なヨンジュン。
「じゃ、夜にうちに来てくれ」
サラリと言われて、「え?夜ですか?」と思わず硬直。
「何、想像してる?もしや、“うち”と“夜”のせいか?確かに、その言葉の組み合わせは、艶めいてセクシーなことを連想させ、誰かの想像を掻き立てるのに充分だよな」
「何を仰有っているのか。副会長のように、私は優秀な教育を受けていませんので、全く想像力が欠如しているようです。」
「まぁいいだろう。書庫の書類を少し整理したい。手伝ってくれるか?」
「もちろんです。ご心配なさらずに、オッパ」
出た!ミソの逆襲(笑)
「ん?今、何て言った?」
「ただ、なんとなく一度呼んでみたかったんです、オッパって。」
もう、でろんでろんな副会長様(笑)

「ずっとそう呼んでくれないか?許可するから」
「いいえ、一度で充分です。」
退出するミソ。
「録音かなにかしておくべきだった⤵」
翻弄されてるうちが華なんです。
その晩、ヨンジュンの家に到着したミソ。
「思ったより早かったな」
わー、サービスカット、コマスミダ♪
シャワー後のバスローブ姿のパク・ソジュン。
ああ、『シガ』では、この階段も昇っていくと、円形ロフトのベッドルームだったのよ。
他人んちの間取りで妄想。
思わぬ刺激にあたふたして、回れ右しちゃうミソちゃん。
「このローブの下に隠された筋肉を見るには、心臓が持ちそうもないようだな」
あなたの鼓動も大変なことになっていそうですが?(笑)
「急いで、着替えてくるよ」
振り向いたミソの目に入ったものは、ヨンジュンの両足首の傷痕。
まだ、幼かった少年にとって、どれだけの痛みだっただろうと、お茶を準備しながら、涙が止まらないミソ。
「私が泣いてどうするのよ!」
そこへ長姉より電話。
「今どこ?」
「副会長様のお宅よ」
「なんで、こんな時間にいるのよ?まさか、本気で付き合うつもりなの?自分のことしか考えない利己的な奴と?」
「オンニ、うちの副会長様は自分勝手なんかじゃないわ。思っているよりも、ずっといい人なの。だから、オンニには、私たちのこと、心配してほしくないの」
着替え終わったヨンジュン、ミソが泣きながら電話している相手が、姉だと気づく。
「どっちにしても、明日、お昼までにここにくること、忘れないでよ。遅れたらダメだからね!」
「わかった、じゃあね」
電話を切ってから「おかしくなりそう」と呟くミソ。
「彼女の家族は俺たちの交際に反対なのか?あんなに泣かせるほど?何故だ?プラカードを掲げて歓迎するのかと思ってたのに。もしかして、完璧すぎるから、負担なのか?おい、ヨンジュン、お前、完璧を捨てられるか?自分が恨めしいな」
書類整理を続ける二人。
「さっき、電話してただろう。お姉さんたちは、俺たちのことを心配しているようだ。俺がその心配からすぐにでも解放してみせる。俺には、人の気持ちを掴んで話さない魔性のオーラがあるのを知ってるだろう?」
ようやく笑顔を見せたミソ。
「どんなことをしてでもわかってもらうから、もう泣いたりするな」
微笑むミソ。
ミソの自宅前
「送ってくださらなくてもよかったのに」
「少しでも長く一緒にいたいだけだ。うちで、離れるなんて、その方が寂しいだろう、キム秘書が」
はいはい。
「ええ、その通りです」
合わせてあげるキム秘書。
明日のデートに誘うヨンジュン。
家族の予定があると断るミソ。
「ああ、1年に一度、週末休む日か?」
「ええ」
「今年も済扶(ちぇぶ)島に行くのか?」
「はい」
別れ際、この二人ったら、指ハートと月の送りあいっこなんかするんですよ。

今晩は、犬も遠吠えなかったです!
~ヨンジュン自宅~
ようやく、元嫁クライシスの悩みを打ち明けられたパク・ユシク。
「なんで、すぐに、他の男なんかと!」

「一緒にいたときに、もっとよくしてあげるべきだったんだ」
それじゃ、話、終わっちゃうじゃん!
「俺がどれ程・・・良くしてやったに決まってるだろう。バッグだって宝石だって、欲しがるものはなんでも買ってやった。朝食も作ったし、顔を見ればきれいだよと声をかけた。元嫁の家族にだって尽くしたよ」
「!!」
元嫁の家族に反応(笑)
なんて分かりやすい。
すぐに、ヨンジュンが、キム秘書の家族と上手くやる方法を知りたいのだと気づいたユシク。
巨大企業への参入をねらう起業したての弱小企業を例えに、立場をイメージさせる(笑)
「先方の家族に会いに行くときには、自尊心を自宅に置いていけ!!」
ま、それでも、上手くいかなかったユシクなんですけどね。
「そういうものか・・・」
「そういうものか・・じゃなくて、やるんだよ!」
イ・ヨンジュンの脳細胞がフル回転します。
*********
はい、済扶島(ちぇぶど)と言えば、私にとっては『推理の女王』(笑)
3姉妹は、毎年この時期に、済扶島の同じ民泊で過ごすようです。
元気のないミソを心配する次姉マルヒ。
自分との昨晩の電話が原因かという長姉ピルナムは、自分は母親代わりのつもりだ、うちのマンネ(末っ子)が辛い恋を始めようとしているのを黙って見ていられない、どう考えても、あの人だけはないと訴える。
「まだ、一度も、副会長に会ったことがないからよ。いいところだって一杯あるのに・・・」
強引に話題をかえる長姉と、それに応える明るい次姉。
せっかくだから楽しもうという次姉に救われるミソ。
同じころ、ジアの新居を訪れる秘書室のメンバー。
オフィステルの入り口で、大家さんと会い、同僚たちだと紹介すると、部屋は狭いでしょうから、屋上を使ったら、と提案される。
急いで、屋上にいるギィナムに知らせにいくジア。
秘密を共有するって、悪いことしてなくても共犯意識が芽生えるのね。
間に合わず、縁台の下に隠れると、そのまま、飲み会が始まってしまう。
~済扶島~
3姉妹のもとに、ヨンジュンが訪れる。
「はじめまして。イ・ヨンジュンです」
そりゃ、あの流れからしたら来るよね。
どうしてきたのか、と訊ねるミソに、さすが、ヨンジュン、今までのミソが話した済扶島での話だけで、この民泊先を突き止めたと言ってのける。
「そういうことではなくて、なぜ、来たのかとお聞きしてるんです。姉たちも一緒なのに」
「だから来たんだ。」
お姉さんたちの心配を取り除きたい、ベストをつくすつもりだ・・・と話しているところに、2人の姉登場。
長「こんなところまで来て、妹を働かせようとしにきたわけではないと思いますが。なぜ、こちらに来られたのか、わけをお伺いできますか?」
次「もしかして、妹と付き合ってるんですか?」
ミソ「え、それは・・・」
ヨンジュン「はい、交際しています」
堂々と交際宣言するヨンジュン。
ユミョングループのリゾートに移って、話をしましょうと提案しても、レストランを予約してあると言っても、自分たちとは住む世界が違う人間だと、自分たちの滞在スタイルを貫く頑な長姉。
カンジャンケジャン食べ放題の食堂に、一緒についていくヨンジュン。
22000ウォンで食べ放題が成り立つのは、安い食材を使っているからだとミソが耳打ちをすると、いつも、シェフの作ったものを食べている人には口が合わないだろうから、帰ったほうがいいと
嫌味攻撃の手綱を緩めない長姉。
「いえ、ご一緒させてください。私なら、まったく問題ありません」
真摯に対応するヨンジュンに、チャグンオンニ(ちいちゃい姉ちゃん)は見直してるね。
そもそも許可をもらおうっていう発想もなく、家族関係に堪え性のない私は、自分だったら、既にこのあたりで、ブチ切れて、彼氏の手を引いて帰るだろうな、と思いながら見てました。(笑)
交際しているのに、未だに、「副会長様」「キム秘書」と呼び合っていることも指摘される。
ま、なかなかすぐには変えられないのよ、習慣てやつは。
そんな中で、おなか一杯でも食べ続ける次姉が不思議なヨンジュン。
長「お金がもったいないからですよ。固定金額を支払うなら、たくさん食べたほうがいいじゃありませんか。ああ、こういう考え方もご理解できませんよね。支払った金額以上に、元をとろうとする考えには・・・」
ヨン「お姉さんは、そういう金持ちたちの話しか聞かれたことはありませんか?今日はここで、支払った金額以上に食べるます」
猛然と食べ始めるヨンジュン。
心配するミソと、多少、気が咎めている長姉。
明らかに無理してるけど、食べ方は綺麗な副会長様。
コテージに帰ってきた一行。
今度は、潮干狩りです。
ミソ「毎年、ここで、貝をとるんです」
せっかくの休みなのに、労働するのか、と驚くヨンジュン。
長「やっぱり、理解できないようですね。季節に合わせてお料理してくれる専属のシェフがいらっしゃるんでしょう。自分たちで、少しでも、新鮮でおいしい貝のカルククスをお金をかけずに食べようとする庶民の生活なんて、考えたこともないはずです。これが、住む世界が違うと話している理由です」
またも、自分も一緒にやると宣言するヨンジュン。
3姉妹「え?」
泥まみれになるのに、無理することはないと言われても、ミソさえ一緒なら、泥の中でも藪の中でも、どこでも行けるというヨンジュンの言葉が聞けて、一人嬉しいミソ。
あ、チャグンオンニも、完全に目がハートになってるけどね。
さて、屋上の縁台の下で、横たわるギィナムが気になって、全然、飲んだり食べたりできないジア。
日差しが強くなり、縁台を動かすと、もう逃げられないギィナム。
「サプラ~イズ!」
演出だったことにして、なんとか誤魔化す。
深く追求する人が誰ひとりいない秘書室メンバー。

お酒の補充にスーパーに来たボン秘書。
ウインナーを3個試食して、売り場の担当に「買わないくせに」と皮肉を言われると、いつのまにか後ろに現れたヤン秘書が「買いますよ。だから、これ以上、この女性に恥をかかせないでください」と3袋を見せながら、かごに入れる。
「行きましょう、ボン課長」
そうそう、ボン秘書は課長なんだよね。
ちょっと得意げに、売り場をあとにするボン・セラ。
潮干狩りをはじめた3姉妹。
なかなか現れないヨンジュンを気にするミソ。
彼は、オンニたちが考えているような人じゃない。自分が辛い時には守ってくれるし、いつもよくしてくれる。何もしらないくせに、と長姉のやり方に文句を言っていると、完全防備の潮干狩りファッションで現れたヨンジュン。
オモを10回くらい連発する次姉(笑)。
コンビを組んで、多く採ったほうの望みを聞くことに。
ムキになって、貝をとるミソに、何を願うつもりなのか訊ねるヨンジュン。
「ああ、副会長様を嫌わないでって頼むつもりです。へへ
」

「今のは、俺の疲れを完全に溶かしたよ」
これ以上ないというくらい張り切るヨンジュン。
バケツ一杯採って、ヨンジュン×ミソペアの勝利(笑)
次「それで、ミソの希望はなんなの?」
ミソ「副会長様を嫌わないでほしいの」
気まずい長姉。
ヨン「いいえ、嫌ってください。ですが、私たちをどうか見守ってください。私のミソに対する気持ちが本心なのかどうかをずっとご覧に入れ続けますから」
転びかけて、泥砂に足をとられた長姉を支えるヨンジュン。
長「ところで、あなた、なんでそんなに手が冷たいの?」
それを聞いて、触って確かめるミソ。
ミソ「ちょっと見せてください。もしかして、消化不良なんじゃないですか?カンジャンケジャンの食べすぎだわ。行きますよ」
ヨン「キム秘書、でも、このままじゃ・・・」
ミソ「いいから、早く!」
手を引っ張って連れ出すミソ。
残されたオンニたち。
次「オンニ、私たちにいいところを見せようと、彼、必死に食べて消化不良を起こしたんでしょうね。」
長「別に、私たちがあんなに食べろって強制したわけじゃないわよ」
次「正直、ちょっと驚いたの。ニュースとかで見る彼はすごくお高くとまってみえたのに、今日、ここまで来て、私たちのあんな対応にも関わらず、一生懸命努力してたでしょう?うちのミソのことをとっても大切に思ってるのよ。(オンニも)そう思ったでしょ?私は性的不能については心配だけど、いい人だと思うわよ。ま、問題があっても、義理姉は専門家ですからね。治療すればすむことよ。」
長「え?義理姉?」
次「だって、気に入ったもん。だから、オンニも彼にやさしくしてあげてよ」
長「いいから、とにかく行くわよ」
・・・って、あさりを持って退場。
縁台で、カルグクス作り。
長「手をかして」
ヨン「あ、大丈夫です」
ミソ「あ、UFO!」
ヨンジュン「え、どこ?」
その隙に、有無を言わさず、指の血抜きをし、血がでた、と慌てるヨンジュンを横目で、笑う長姉。
長「少し休んでなさい。まだ、具合が悪そうよ。」
ヨン「とんでもありません。もう全然、大丈夫です。お手伝いします」
「私たち3人で大丈夫ですから」と、ミソも止めようとする。
次「じゃ、この生地をこねてくれる?いつもは父がやるんだけど、今年は、イベントがあって、来られなかったの。」
グーパンチで、生地を叩きつけるヨンジュン。
ミソ「あの・・・もうちょっとおとなしめに」
「でも、おかげで、胃の調子がよくなったような気がします」と長姉に話しかけるヨンジュン。
長「次に、胃の調子が悪くなったら、またやってあげるわよ」
一同「次?」
長姉に理解されたことが嬉しい二人。
*********
こちらも完全に、カップルと化したようなヤン秘書とボン秘書。。。。
っていうか、ヤン秘書が来なかったら、このお酒、全部、ボン秘書が持ち帰るところだったの?
雨が降り始めたから、場所を近所のパブにかえて飲みなおすことに。
パブに大家さんが現れたのを見て、あわてて、するめで顔を隠すギィナム。
ここで、話しかけられたら、あの屋上部屋に住んでることがみんなにばれてしまうからね。
「何してるんだ?」
“覆面歌王”の真似だと誤魔化すギィナム。
結局、歌を歌うことに。。。ここで、2PMのハートビートが聞けるとは。(笑)
ゾンビダンス大好き!
ああ、このあとの、ヤン秘書の歌う「지금이순간(今この瞬間) 『ジキル&ハイド』」に脚光をあてるために、わざとへたっぴに歌ったけど。
でも、ヤン秘書の지금이순간、お世辞抜きで良かったわ。
もしかして、本当に、“覆面歌王”出てるんじゃないの?(笑)
酔っ払ったボン秘書が、ほとんど告白してるみたいに文句言ってるのが、可愛くてしょうがないって感じで、ポケットに手を突っ込んで、後を見守りながらついて歩くとか、もう、男前度200%増量のヤン秘書。
ちょっとやりすぎかな(笑)
私は、秘する花のような、木訥なヤン秘書が好き。
*********
カルグクスを4人で食べながら、ここが3人の亡くなった母との思い出の地だという話になる。
「母と約束したんです。ミソがまだ、4歳のころのことよ」
さぁ、ミンギくんとソミンちゃんの出番です。
ミソの父親がビーチミュージックフェスティバルに出場するために、近所の人に車を借りて、家族みんなでここに来た時のこと。
母親の誕生日に、トロフィーを送りたいと考えていた父だったが、海岸で子供たちが遊んでいるとき、車のキーを無くしてしまう。
みんなで、必死に探したとき、ミソが「見つけた!」と小さな手を開くと、そこには貝が握られていて。
車は保険屋に任せればいいし、コンテストは来年出ればいい、でもこうして家族が一緒に楽しめるのは今だ、と微笑みあう両親が本当にステキ。
結局、家族みんなで海岸で遊ぶことに。
「毎年、この日に家族で来ようと約束したけれど、その次の年までで、そのあとは母が亡くなってしまったの」
「・・・ちょっと待った。じゃ、今日は」
「ええ、母の誕生日です」
「私たちは、母のことをはっきり覚えているけれど、ミソはその時、まだ、とても幼くて、とても覚えてはいないと思うの。それが可愛そうで、私を悲しくさせてたの。今日はあなたにも嫌な思いをさせて、申し訳なかったわ。」
「いいえ・・・」
「今日、一緒に過ごしてみて、あなたがいい人だっていうのはよくわかったわ。ミソをどれだけ好きかもね。でも、ミソは小さいころに母親を亡くしているからこそ、愛にあふれた幸せな家族をもってほしい、これが、誰であろうと、普通ではない人と一緒になることを心配する理由よ。」
「そのことについては、ご心配をおかけしないと確信しています。お二人が望まれると同じくらい、私も、ミソに幸せになってほしいからです」
笑顔で、ヨンジュンを見つめるミソ。
*********
ミソに言われたことを考えているソンヨン。
同じく、悩みまくっている会長夫人。
「ヨボ、どうやら、子供たちに真実を話すときが来たようだわ」
「なんだと?」
「これ以上、秘密にしておくことはできないような気がするの」
~済扶島~
海を眺めているヨンジュンとミソ。
「ある程度は許してもらえたようだな」
「そうみたいですね」
「30代の最も影響力のあるCEOの称号を受けたときよりも、幸せだよ。だが、少し申し訳なく感じてるんだ。君たちの家族にとって大切な日だと知っていたら、ここには来なかったよ。家族だけで、この意味のある時間を過ごすべきだったよな。」
「いいえ、副会長様が来てくださって本当に嬉しかったし、私のために必死で頑張ってくださったから。オンニたちも、あなたがとてもいい方だって本当に分かったと思います。だから、オンニたちも喜んでるはずです。うちの家族は母が突然亡くなったことで、とても悲しみに沈みました。だから、オンマの誕生日には、楽しくしようとしたんです。」
「君の家族は本当に素敵だ。もちろん、君のお母さんもとてもいい方だっただろうと思ってるよ」
「ええ。本当に素敵な人でした。海から戻ってしばらくして、健康だった母が、突然倒れたんです。父は看病で病院に行ってしまって、それで、私はいつもひとりでした。オンマと一緒に遊ぶ他の子供たちを見ては、とても寂しかった。そんなある日、退院してきた母が、公園で鬼ごっこをして遊んでくれたんです。とても幸せでした。あとで聞いたら、病院ではもう手の施しようがなくて、退院してきたってことのようでした。そんな身体で、鬼ごっこなんかして、どれほど辛かったかと思うと・・・。でも、その思い出がなければ、母のことを忘れてしまったかもしれません。小さかったから、母と私の思いではあまり多くないんです」
「そうだったのか」
「だから、もし、辛い記憶があるのなら、それについて簡単に話などできないってわかってます。いつの日か、あなたが話してくれるのを待ちます。その日がくることを待っています。いつもあなたの側にいますから」
抱きしめるヨンジュン。
姉二人を残し、ソウルに戻るヨンジュンとミソ。
「もうちょっと、ここに滞在できたらいいのに」
「言ったでしょ。ショーケースのランチがあるのよ」
「次回、改めて、ご挨拶にうかがいます」
「妹をよろしくね!」
*********
思い詰めた様子の母と話をするソンヨン。
「顔色が悪いよ。どうかしたの?」
「混乱しないで聞いてちょうだい。罪の意識で苦しんだりしないでね。今から、オンマが言うことをよく聞いて。24年前のあの日、誘拐されたのは、あなたじゃないの」
え?いきなり?
当事者はソンヨンだけじゃなくて、ヨンジュンもだよね?
オンマは本当にヨンジュンの記憶が消えてると思ってるの?
ショックでフラフラと街を歩くソンヨン。
「僕だ。僕はたしかにあそこにいたんだ」
あまりにも唐突なカミングアウトじゃない?
新製品のショーケース会場。
VIP席に座るヨンジュン。
一人、呑気に、立食のオードブルやフルーツなどを食べているミソ。
「ずいぶん、楽しんでるな」
合間に近づいてくるヨンジュン。
「あ、申し訳ありません。少しおなかが空いちゃって・・・。写真撮影は終わりましたが?」
「ああ、終わったよ。なんだか色々ありすぎて、気ぜわしかったな。家に帰って、シャワーを浴びたら、やすみたい」
「最後に、お祝いのパフォーマンスが執り行われます。もう少しだけ、ここにいる必要があります。」
「このあとは何もないよな?」
「ええ、お疲れになると思って、午後は仕事は入れてありません。ご心配なさらずに」
「さすが、キム秘書だな」
問題のパフォーマンスがはじまります。
マジシャンの公演を席について見物しようとするミソ。
そこへ、ふらふらと、ソンヨンが入ってきて、隣に腰掛ける。
「どうして、ここに入れたんです?」
「僕の記憶が間違っているって言うんだ。君もそう思う?」
突然のことに、なんと答えるべきか、考えてしまうミソ。
「そんなに、答えるのが難しい質問なのかな?」
その時、真っ赤な照明の中、ハイヒールを履き、空中ブランコに乗った女性(キム・ナヨン)が天井から登場する。
それを見て、一瞬で、顔色が変わるミソ。
「僕の記憶は間違ってるの?」
ソンヨンの言葉など耳に入らず、舞台を注視するミソの脳裏に、あの時の誘拐犯人の女性が重なる。
「それは、僕の記憶が間違ってるってこと?時々、意味のよくわからない子供の頃の夢を見るんだ。もし、あれが、あの記憶が・・・」
手を引かれているミソ。
「あんたのお父さんは、仕事に行ったのよ。何のことだかわからないの?」
叫ぶ女。
「おばちゃんが変だよ、オッパ」
靴を脱ぎ、ぶら下がった女の足。
「違うよ、ミソ。あれは君のおばさんなんかじゃないよ。あれは、蜘蛛だ。大きな蜘蛛なんだ」
「オッパ、怖いよ~」
「ミソや、そのまま、そこにいるんだよ。こっちに来るなよ」
「だめよ、オッパ、どこにもいかないで。一人にしないでよ」
「ばか、近くにくるな」
「思い出したわ・・・」
そう呟くと気絶するミソ。
「ミソや、しっかりしろ。ミソ。キミ・ミソ!」
支えようとするソンヨンを突き飛ばし、ミソを抱き起こすヨンジュン。
「しっかりしろ、キム・ミソ」
ラスト10分強の、シビアな展開になってからのミソの記憶の断片が、あまりにも衝撃的で、それまでの1時間が全部吹っ飛びました。
うわ、蜘蛛って、そういうことだったのね。
パンドラの箱も開け、ビッグバンアンドロメダスーパーノバソニックの穴も掘り返してしまった、キャパオーバーのミソが心配です。
でも、縛られた状態のままらしいヨンジュン(ソンヒョン?)のこととか、誘拐犯女の言葉の意味、おそらく、ソンヨンに語ったチョ女史の話の全容とか、まだまだ明らかにされてないことがてんこ盛りなんでしょうね。
はぁ、来週と言ってもあと3日後、いくつ、謎が解けるのでしょう。
いや、また新たな疑問も投下されるはず。
ミニドラマだと、家族や脇カップルを描く配分が足りなくて、なかなかしっくりさせるのが難しいかもしれないけど、相手を思いやるエピソードや心情が、そのまま、ミソに投影されて、今回のミソの家族のエピソード、ステキでした。
放浪のロッカー、キム家の家長のアッパは今後、出てくるのかな(笑)