ネタバレOKの方のみ、おすすみください。
■ 第11話 (1) タイミング
玄関の内側から様子を覗っていたオンマと、家の中に戻ってきたボンスンが鉢合わせ。
「わぁ、びっくりした」
ボンスンの後にぴったりついて、様子を確かめるオンマ。
さすがマナーは守って、話の中身までは立ち聞きしたりはしなかったみたいです。
「なぜ、私たちのアン・ソバン(義理の息子)は、ここに来たの?彼は何を言ったの?」
「オンマ、ちょっと一人にしてくれない」
「なぜ私たちのアン・ソバンが突然私たちの家に来たのよ?」
「ほんとに。知らないわよ。それに、彼を“アン・ソバン”って言うのもやめて!社長様が、オンマにそう呼ばれて、一体、どんなふうに私のことを思ってるか…恥ずかしい! 」
「ボンスナ、二つだけ確かめたいことがあるのよ。彼の誕生日や時間、教えてよ」
「ああ、もうホントにやめてったら」
「アン・ソバンはいくつなの?」
「知らないったら」
「そうなの?私が直接聞いたら失礼かしら?」
「本当に止めてよ。そんなことしたら、どうなるかわかんないからね。お願いだから、もう寝てよ、私も寝るから」
「何歳か聞いてきてよ」
<うちの母は、他人の言うことを聞く人じゃありませんから>というボンギの声が聞こえてきそうです。
「やめて!もう寝てったら」
「ボンスナ、何をそんなに悩んでるの?胸がドキドキしてるのね?」
「うん……、(あ、)ああ、もう。お願いだからやめて。いいから寝て」
認めちゃってるボンスン。
「彼は何歳なの?誕生日は?」
「知らない。ホントに知らないったら。もう寝て!」
自宅に帰り着いたミニョク。ソファに、呆然と座り込む。
告白しちゃったよ……。
<お前のことが好きになったみたいだ>
「ああ、あの、そんなこと言われたの、初めてで、少し考える時間がほしいんです」
「何をそんなに考えることがある?」
「だから、その、自分の気持ちを整理して、どんな風に考えたらいいかとか、とにかく時間が必要です。とにかく、もう行きますね。もう遅いし、おやすみなさいっ
あわてて、家の中に戻ってしまったボンスンを思い出して笑顔になるミニョク。
「さて、これからどうするかな」
立ち上がり、窓辺で外を見上げるミニョク。
「ボンスン、寝たか?」
うわ、ガラス戸に息で、書きましたよ(笑)
寝たかと聞かれたボンスンですが、もちろん眠れるはずがなく、動揺しまくりです。
「大丈夫なの?」
半分、寝ながらも心配するギョンシム。
「私ったらどうしたのかな?」
ミニョクとのやりとりを思い出し、胸を押さえたり、耳をふさいだり、忙しいボンスン。
時間がほしいと言うボンスンに対して、強気なミニョク。
<わかったよ、でも、そんなに待つつもりはないぞ。どうしたいのか、急げよ。俺のことだけ考えろ>
「ああ、ホントに寝なきゃ」
そんなボンスンの状態を知ってか知らずか、メッセージが。誰からか、見たいような、見たくないような。
<明日映画を見に行こう>
<明日映画を見に行こう>
ミニョクとグクトゥの二人から、同着で誘いが
「なんで、私の人生、こんなことになるの。どうすればいいの~?」
~またもやロミオとジュリエットの夢コント~
「ジュリエット」
「ロミオ」
見詰め合うロミオ(ミニョク)とジュリエット(ボンスン)。
そこへ、グクトゥのロミオが参戦です。
「どちらさま?」
「なんでおまえがロミオなんだよ。おれがロミオだ」
「馬鹿なこと言うな。証明してみろ」
「証明してやるよ。まず、彼女の家と俺の家は敵どうしだ」
正確には、母親同士がねv
「それから、彼女が本当に愛してるのは、この俺だ」
「ばからしい」
「馬鹿はおまえだ。俺がロミオだ」
「俺がロミオだ」
大揉めに揉めているところに、なぜかオ・チーム長登場。
「あんたを突き出してやるからね。」
夢の中でも攻撃されるボンスン。
「ああ、(ミニョクにむかって)ロミオさま。こいつは何者なの?なんで、こんなスカーフしてるのよ。取りなさいよ。なんであんたが、ロミオなのよ」
なぜかターゲットはボンスンからグクトゥに?
髪の毛をひっぱたり、むしったり、噛み付いたり、やりたい放題です。
夢の話はここまでかな。
~オ・チーム長のプロジェクトチーム室~
「今に見てなさい。言いつけてやるから。昨日、何をしたか説明してみなさいよ。どう考えても、納得できないわ。」
「なにをご説明すればいいのでしょう?」
そしらぬ顔のボンスン。
「昨日、会議室で。そこのテーブルを、あんたは…、まさか本当にあのテーブルで私を押したの?一体、なんだったの?地震でも起きた?」
「まあ、先輩…私はなんのことだかよく分かりませ~ん。」
「なんて、生意気な小娘なの。あなたは私をそこに閉じ込め、逃げたじゃないの 私はあんたみたいな子、大嫌い」
「そんなこと言わないでくださいよ。先輩」
「とんでもない。みんなでいじめてやるわ。」
「どうしてですか?」
「とにかく嫌いだから」
「先輩も、私のこと、かわいがってくださいよ」
「あんたのことをかわいがるなるなんて、絶対ありえないわよ。とにかく。コーヒー入れてきて。」
じと~っとオ・チーム長を見るボンスン。
「まったく。なんでそんな目で私を見るの?視線をさげなさいったら」
一礼して、オ・チーム長のデスクをあとにするボンスン。
「甘く、甘く、甘くしてよ。私みたいに、甘くしてくるのよ。」
「甘く、甘く、甘~くですね。」
「早く早く。黒糖みたいな色は嫌いなんだから」
コーヒーマシンを急がせるボンスン。
「彼は甘党だから。きっと気に入るわ」
仕上げにテーブル用のスプーンで砂糖を並々入れる。
「オ・チーム長、コーヒーをどうぞ」
「はじめに、あんたが飲んでみて」
「私は甘いコーヒーが好きではありません。」
「つばでも入れたんでしょ?」
今まで散々やられてきたのがわかる警戒心(笑)
普通に一口飲んで「甘すぎ」とカップを置く。
今度はオ・チーム長が一口。
「これは完璧な味だわ」
「それは良かったです。」
「いい気にならないで!」
「はい。失礼します。」
行きかけたところで呼び止められる。
「とまりなさい。あのレポート、明日までよ」
「え?明日まで?」
「ええ」
「急ぎなら、そうおっしゃってくだされば…」
「どうやって伝えられたのよ、あの状況で。それに、私が望んだとおりに、あんたはやればいいのよ。あ、それから、倉庫に行ってA4用紙10箱、持ってきておいてよ」
「10箱……」
「か弱いから無理なんて言うんじゃないわよ」
「さきほど、レポートの提出は明日までだとおっしゃったので、もし、すぐに使うのでなければ、明日にしてもよろしいでしょうか?」
「やぁ、それを必要かどうかは、私は決めることよ。わかった?いい気になるなって言わなかった?」
「はい」
「まったく。チョーカーが喉もとに、くい込んで苦しいわ」
「ホントに朝からオ・ドンピョンの奴…」
倉庫に来たボンスン、イライラがとまりません。
10箱一度に運んできたボンスンを見て、電話を落とすオ・チーム長。
「ここでいいんですよね?じゃ、忙しいので失礼します」
開いた口がふさがらず、中身が本物の紙か確認して、またもや奇声をあげるオ・チーム長。
ようやく社長室に戻れたボンスン。外出しているミニョクのデスクをちらりと見る。
映画に誘われてたことを思い出す。
「ああ、そうだった」
そこへゴン秘書がノックして入ってきました。
「社長は今朝セミナーに出席しなければなりません。私は彼をピックアップし、セミナーに彼を送り届けてきます。すこし遅くなるそうですよ。」
「ああ、はい。大丈夫です」
「それから、我々は新しいゲームのプレゼンテーションを今日の午後に予定してますが、社長がボンスンさんにも出席するようにと。」
「え?私が?本当に?」
「はい」
「ありがとうございます」
嬉しい反面、急展開に戸惑うボンスン。
「彼に会ったら、なんて言えばいいの?何もなかったみたいに微笑んでればいい?まさか、そんなことできないし。そんなの、私らしくないわ」
そこへまたまた、ミニョクとグクトゥから同着でメッセージが。
<なぜ、返事がないんだ?>
<なぜ、返事がないんだ?>
これ、何なの?
彼らは、ソウルメイトか何かなの?
彼らは私をだまそうとしてるの?
なぜ、彼らは私にこんなことするの?
頭を抱えるボンスン。
~ペクタクたちの病室~
うなされて飛び起きるペクタク。
「夢の中で水の静脈を見た。しんじられない、まばゆい光を感じる。」
と言いながら、伸びをしても身体が痛くないことに気づく。顔の腫れもかなり引いている。
「まさか……これ(トンスル)の効能か?」
~ミニョクの車中~
「行きたくない。」
「社長様。人脈をつくり、新しい情報を入手するために得ることができるように、これらの会合には行くべきです」
「俺は、こういう類の会議に行くの、大嫌いだ。『21世紀の若い起業家会議』、『新しいクリエイティブ起業家夜の21世紀のサポーター』 なぜ、彼らはそんなに「21世紀」って言葉を使いたがる?あいつらの話すべては、20世紀のアイテムじゃないか」
そこに待ちに待ったボンスンからの返事。
<今日は本当にいそがしくて、映画には行けそうもないの。ごめんね。>
「なぜ彼女は、俺に、ため口なんだ?」
こっちはグクトゥ。
<私は今日、本当に多忙のため、時間を作れそうにありません。申し訳ありません>
「なぜ突然、敬語なんか使うんだ?」
くすくす、送る相手を間違えたよね、ボンスン。
「これは、俺と親しくなりたいってことなのか?それとも、俺の心を動揺させる気か?」
「何のことですか、社長様」
「なぁ、今までずっと敬語を使ってた人間が、突然、ため口になったら、それは挑発的な動きだよな。刺激的だ。」
「社長様は、ため口で話されるほうがお好きですか? 私もそうしたほうがいいですか? あははは」
ボンスンからのため口に、急に“恋人感覚”が芽生えちゃったのか、ときめいてるミニョク。
「うん、これは刺激的だ」
ひとり、ボツ案件資料に取り組んでいるボンスン。
「ワオ。これは何?なぜこの提案は拒否されたの?これは、新鮮で素晴らしいアイデアなのに。こっちも、新鮮なアイデアだわ」
ひとつひとつ資料に目を通すボンスン。
「次。“強力なとんかつ”。これは何?ビーフカツレツは、とんかつの国を侵略しました。あなたはフォークの国に行くことができるようにあなたの手でソースを取得する必要があります。しんじられない。チームの中の誰かがこの程度の企画案を提出したってことでしょ。なぜ私はまだインターンなの?私のゲーム“スーパーパワー少女ボンスニ”は、こんなのよりずっといいのに。これの1000倍は、おもしろいんだから」
ボンスニのキャラクターを見ていると、PCの前に現れたミニョクの幻影。
幻といえども、ウィンクしたり、指ハートしたり、投げキッスとやりたい放題。
何かが明らかに間違ってるわ。私の心もおかしくなってる。
とにかく、私は、いい企画案を見つけなきゃ。
それに、彼(代表)は、私をジーナ(女戦士)みたいにするってトレーニングさせておきながら、なんで、いまだに私をそばに置いて、自分のオフィスに閉じ込めておくのよ。
彼が私の代わりに刺されてしまった後、彼はもっと心配性になった?
そうよ、そのとおりだわ。私はもう彼に怪我をさせられない。
私の側にいたら、もっと危険よね。
私は、もっとゲーム開発に注力すべきかな?
ううん。私は、まずキム・チャンヒョンを逮捕することが先よ。
だとしたら、休暇を取る?
ああ、彼から告白された件はどうするの?それもちゃんとしなきゃ。
何から手をつけたらいいのよ~。グクトゥのことはどうすんの?もう、わかんない!
何気に、悩み多きボンスン、ファイティン
~ペクタク派の病室~
クァンボクの顔の包帯を取るボンギ。
「もう顔は大丈夫そうですよ。口をあけられますか?あー、と言うことができます?
頬骨はまだ治ってませんから、思いきり、笑うことができませんよ。」
「ねえ、先生。あなたは俺たちの兄貴を馬鹿だと思ってるのか?
彼の顔を見てください。どううやって彼はこのような状況で笑えますか?」
「私は、患者さんに警告を与えているんですよ。笑わないようにって。」
「兄貴、笑っちゃだめですよ」
「ところで、便通はどうですか?」
アガリにも経過をたずねるボンギ。
「まだです。かなり詰まっています。おそらく、私の体は、すべてのものを吸収したいようです。」
「浣腸したほうがいいかもしれません。」
「いやですよ。私は自分のプライドを傷つけたくはありません。自分自身でなんとかします。」
「次は、あなたの背中を見ましょう。ちょっと頭を下げて、はい、手をあげて、はい、いいですね。」
「彼はどこに行ったんですか?」
ペクタクを気にするボンスン。
「彼は散歩に出かけました。」
「ボトルの中身、減ってるような?漏れてるのか?」
毎日の入院ライフも大変です。
~散歩中のペクタク~
一歩ずつ何かを確認しながら歩いている。
~仕事中のボンスン~
<何してる?>
ミニョクからのメッセージを見たとき、その前に送ったメッセージが間違っていたことに気づいたボンスン。
「どうかしてたわ!送り先を間違えちゃった。ホント、まぬけだわ。どうしたらいいの?」
アクセサリー売り場にきているグクトゥ。
この段階から、すでに切ないよ。
「こちらはいかがでしょう?このネックレスの意味は、“月に願いを”です。」
「本当に? 少し大きくないですか?」
「こちらは、これが完璧なジャストサイズです」
「これを送りたい友達は……彼女はとてもかわいいタイプなんです。これ、彼女に似合うかな?」
「ご心配なさらなくても、きっとお似合いになりますよ」
「じゃ、これを1つください」
「かしこまりました」
[かっこいいグクトゥ]
「もしもし?」
このときのボンスンの暗い声(涙)
「俺だ。今日忙しいか?」
「うん。私…企画開発チームに配属になって少し忙しいの」
「え?そうなのか?まあ。俺は、話があって今日、休みを取ったんだ。もし映画を見に行くことができないなら、俺、迎えに行くよ」
「私は、まだしばらくの間、かかりそうなの。夜遅くまで」
「じゃ、これから、おまえの会社に行くよ。あ、ボンスナ?」
「ん?」
「もう仕事以外で、アン代表と会うなよ。おまえは、企画開発チームなんだろ。もう彼のボディーガードじゃないんなら。それに、彼は病院に入院する必要もない。今、彼の世話をする必要はないよな。」
「まあ。それはそうなんだけど」
「俺は、お前の友人として忠告してるんだ。それから…今日は、ただの友達として、おまえに助言を与える最後の日だ。お前の会社に着いたら、電話するよ。後でな。」
グクトゥの言葉の意味を一生懸命考えるボンスン。
空を見上げるグクトゥ。
~班長の車内~
キム・チャンヒョンの尾行中。
彼が、ヒジをねらっていることに気づきました。
これって、わざとわかるようにしてるって雰囲気です。
~企画部フロアの廊下~
トイレから出てきたオ・チーム長。
ペクタクから送られたボンスン宛の花輪に気づきました。
ちょうどコーヒーを入れにきてたボンスン。
「これって、あんたのボーイフレンド(彼氏)なの?」
「いいえ、彼ではありません。」
「“私は、ベストを尽くすト・ボンスンさんの活躍を願っています。”
彼氏でもないのに、なんで、彼はそのような引用符で花輪を送ってくるのよ?おもっ。そんなに、あんたは簡単な女なのかしら? 」
「なぜ、先輩は私をそこまで嫌うんですか?」
「まったく…ところで。さっきは、どのように箱を運んだの?私は、自分の目でそれを見たのよ。教えなさい。どうやったの?あんたは誰?自分自身を明らかにしなさい。自分自身を明らかに!」
「私は、Dobong区、Dobong洞に住んでいるト・ボンスンです」
「ここで何が起きてるの?あんたがあのテーブルを押したの?えっ?あんたは何者?あんたは誰?」
「本当のことを言うと…私は宇宙人なんです。」
声を潜めて、オ・チーム長にささやくボンスン(笑)
女子トイレ定番の噂話。
「今、SNS上で何が起きてるか、知ってる?うちのアン代表、セミナーで、ついに“カミングアウト”したらしいわよ」
「本当に?」
「でも、それは彼がゲイとしてカミングアウトしたって意味じゃないの。彼は、ノーマルな男だって発表したんだけど、もっと衝撃的なことにね。彼は、私達の会社の従業員の一人が好きだって言ったらしいわよ。」
「驚いた。彼はそれが誰なのか言ったの?それは誰?」
「私は彼が女性を好きだって知っていたなら、立候補してたのに。チャンスを逃したわ。
でも、不思議なことに、女性従業員の福祉制度は良くなってないわね。」
「誰のことかしら?」
「すごく興味があるわ」
「 誰なのか知りたい」
「 彼女を見つけるわよ。すぐにでも」
女子社員たちの話に動揺して、蛇口を壊すボンスン。
ちょうどセミナーから戻ってきたミニョク。
談話スペースの社員たちにも、きちんと声をかけていく。
「お疲れ様」
「よくやってくれてるね。その調子でファイティン!」
そんなミニョクの様子がまぶしいボンスン。
ボンスンに気づいたミニョク。
「ボンスン!」
大声でボンスンを呼ぶミニョク。これだけで、彼がどれだけボンスンに会いたかったか伝わります。
一歩一歩、近づいてくる彼に、ぽ~っとなってるボンスンも同じですが。
「行こう。」
「え?」
自然に、ボンスンの手を取るミニョク。
ゴン秘書もびっくり。さきほどの女子社員や、周囲の社員もびっくり。
「手を離してください」
「いやだね。俺と一緒に行くんだ」
「とんでもない。職場でこんなのだめです。どこ行くんですか」
「行くぞ。ついて来い」
「彼女だったのね?」「信じられない」
あああ、光の速度以上に、社内中に伝わるね。
「離してくださいってば」
隠す気も、離す気も一切ないミニョク(笑)
『スーパー少女ボンスン』のキャラクターをチェックしているミニョク。
「これは、お前が作りたいゲームなのか?」
「 ええ」
「よし、少し試しにやってみるか、俺と」
「何?社長様、冗談でしょ?」
「いや、冗談じゃないぞ。なぜ、俺が冗談を? お前も本当にがんばらないとな。企画開発チームでやりたいことができるように。昼食を食べてから、チームミーティングに出席しろ。彼らのプレゼンテーションのやり方をよく見ておくんだ。いつか彼らの前で、このゲームを提示する機会を得る可能性があるんだから」
「はい!」
「よし、ランチに行くぞ」
「社長様。一日一食だったのでは?」
「ん、もう、そうするつもりはないよ」
「 なぜ?」
「お前一日三食だろ?だったら、俺は一食しか一緒に食べられないじゃないか。行くぞ」何、恥ずかしいこと言ってんの、照れまくるボンスン。
廃車工場前に車を止め、探る班長。
ヒジからの電話に出るボンギ。
「もしもし、ヒジさん」
「Daehakストリートに、有名なインド料理レストランがあります。もしインド料理が平気なら、私たちはそこで食事しませんか?」
いきなり弾丸のように、しゃべり始めたからびっくり。なかなか人物像が掴めないユニークなヨジャです。
二人の会話を聞いている犯人。
「じゃ午後6時に」
「私はあなたを迎えに行きます。どこに行けば?」
「今日は練習室なんです」
「では、あとでお会いしましょう。」
「オーケー」
~社員食堂~
ついついミニョクに見とれて、箸の手がとまるボンスン。
「食べないのか?」
「いえ。食べます」
ゴン秘書とオ・チーム長が二人の横に座りました。
ミニョクにため口を使うゴン秘書に驚く一同。
絶対、車の中の会話を誤解したのね。
「社長様は、ため口で話す人が好きらしいので」
「俺は、秘書にため口を使われるのは好きじゃないから、やめろ」
「……申し訳ありません」
今度はオ・チーム長です。
「社長にお伝えしたいことがあるんです。彼女の本当の身元をご存知ですか。彼女は非常に怖い女性です。
A4用紙の10箱すべてを一度に軽々と運んだり、悪寒を感じましたよ。彼女はオフィスで私を閉じ込めました。みんな、このト・ボンスンの仕業です。
わかってます。それを信じるのは難しいことですね。最初は、私だって、自分の目を信じることができませんでした。
でも…彼女がちょっと前に私に言ったことを知っていますか?彼女はエイリアンであると。エイリアン。彼女は宇宙人なんです。」
ボンスンのスプーンの上に、おかずをのせるミニョク。
ゴン秘書、驚きの連続です。
「それ、好きだろ。早く食べろ」
カンペキ、二人の世界です。
「なぜ誰も私が言っていることを聞いてくれないんですか?彼女は宇宙人である、と、それから非常に怪力だと言ったんです。彼女はまた彼女がDobong洞に住んでいるト・ボンスンだって。信じてください。彼女は、毎週金曜日と土曜日の夜11時になると強くなります。食べるのをやめて、聞いてください。彼女は怖い女性です。」
無事に食べ終わり、食器を戻した一行。
「先輩、あなたのために贈り物があります。アクセサリー。」
「何を言っているの?あんたに、アクセサリーの何がわかるっていうのよ?」
「私が、先輩の手首にはめて見ますね。さあ。これはブレスレットです。次は、私はあなたのネックレスをお渡ししますね。」
金属のお箸を手首に。。。次はなにが使われるの?
気絶するオ・チーム長。
ミニョクの“仕事できる系”のオーラに、すっかり魅せられてるボンスン。何度も覗きこんじゃう姿がかわいいけど、ミニョクはその100倍くらい、眺めてるはずだから。
涙がとまらないオ・チーム長。切々とゴン秘書に訴えてます。
「はじめは半信半疑だったの。社長が女性を好きなのは事実よ。ものすごく傷ついたわ。本気で好きだったのに。」
慰めるゴン秘書。
「知ってたのね。」
「まさか確認したりしてませんよ。でも、今回、彼は噂の広がりをみてるだけで否定しないし。だから、噂は本当だと思ってます。社長が好きな女性は、ト・ボンスンさんでしょう」
よりにもよって、
ト・ボンスン
ト・ボンスン!
ト・ボンスン!
錯乱一歩手前なオ・チーム長。
「静かに!大丈夫ですよ…あなたならすぐにいい人を見つけます。」
「私は、理想が高いですよ。誤解しないでください。あなたは私のタイプではないです。」
といいつつ、ゴン秘書にすがりついてるオ・チーム長。
ほかの社員が入ってきて、あわてて オ・チーム長を突き放すゴン秘書。
抱き合っていると誤解される二人。そそくさと出て行く社員たち。
「いや。いや。違うよ。これはそんなんじゃないんだ…ねぇ、どこ行くんだよ?」
あせるゴン秘書。
「起きてください。オ・チーム長。横になってはだめです。こんなとこ見られたら、誤解されますよ。」