放送は終了しましたが、ねたばれOKの方のみ、お進みください。お願い

 
■ Episode10 あなたの正体
 

(前回ラストのおさらい)

祝宴もかなり盛り上がりを見せてます。

 

ジドゥイ郎(サムメクチョン)が王であることを立ち聞きしてしまったアロ。禁衛長に気絶させられた状態で、太后の前に連れてこられました。

 

公演が近づき、まだ、着替えも終えず、思い悩むパルリュ。うーん

「もう 終わったのか?」

実父が様子を見に来る。

「祭りの太鼓を壊すくらい、簡単だろう。わかってるのか? ヨンシル公はお前を試しているのだ」

「そんなに怖いですか? ヨンシル公のことが?」

「すべては お前のためだ」

「わたしのためだということは分かっていますが、私の気持ちはどうでもいいのですよね」

 

カンソンが、狂ったように、楽器を壊し始めました。(ヨンシル公は、保険のつもりで、カンソンに頼んでたのか、それとも、最初から、信じてなかったのか)

 

楽器が全滅しているのを見て、呆然とする花郎たち。

なんだよ、これ。やられた~~~。

急ぎ、ウィファ公たちが駆けつけました。

 

「今からじゃ、なにもできないな。」「パルリュの奴。ただじゃおかねぇ。」

「本当におしまいだな。」「俺たち、踊れないの?」

混乱する花郎たちを横目に・・・。

「いや、俺の知ってるあの爺さんなら、このままじゃ、終わらない。」

ソヌを見て、ひそかに頷くウルク先生。

 

失意の花郎たちのもとに、パルリュが戻ってきて、おもむろに、着替えを始めたものの・・・。

疑いの目で、見られるパルリュ。

 

トントトントトントトント♪

そこらのものを叩きはじめたソヌ。

「うるさい、気が散るだろう?」

怒鳴るウルク先生。

「なぁ、本当にこれでできるのかよ」心配で、ここを離れなられないソヌ。

「俺を誰だと思ってる」

「誰って・・・マンマン村のいかれた野郎じゃん。」

「こら! 名手ウルクだ」

ないのであれば、作らねば!

 

楽器が壊されたことを、スクミョン公主に報告するウィファ公。

結局、やらかしたとそういうことなのだな。

やらかす直前です。

 

即席の太鼓もどき・・・のような楽器たちが並び、花郎たちの刀群舞が開始。

ピンチのときに若上がる連帯感に、結果、大成功。

大喝采を受ける花郎たち。

満面の笑みを浮かべるウィファ公。

 

どういうことだ?と 睨み付け、席をたつヨンシル公。

悠然と、退場していく太后。

会場には、フィギョン公(ジソの兄)も、ソヌを確認しに来ていた様子。

 

祝宴が終わり、見物人たちが帰宅し始めたころ、意識をなくしたアロを袋につめ、担いで運ぶ禁衛長。

 

スクミョンとの婚姻話を急にふってきた太后のことが、気になっているサムメクチョン。

なにしろ、「母上のすることには、すべて意味がある」だからね。

そのとき、禁衛長が 馬に何かを載せているのを目撃する。

様子がおかしいと思っているところに、パオさんが息せき切って現れました。

陛下、大変です。

どうした

どうやら 聞いてしまったようです。

なにを?

殿下と陛下の話を

誰の話だ?

アロ医員です。

何だと・・・。では、あの娘が、私の正体を?

 

そこで、さきほどの禁衛長が馬に乗せていた白い包みが、脳裏によぎりました。

「連れて行かれたのは、アロだ。母上は、あの娘を殺すつもりだ。あの娘を殺させてはならぬ!!」

「陛下!」

 

月城に連れてこられたアロ。

「ここは、どこですか?」

禁衛長がさがると、その後ろから、太后がじゃじゃ~ん!

「太・・・后殿下」

座りなおすアロ。

「何をみたのだ。 王を見たのか?」

ゆっくりと、太后の顔をみあげるアロ。

 

公演が終わったあと、にぎやかな一帯を走り回り、アロを捜すソヌ。

 

「陛下」

月城の城門(通用門)のところで、パオさんが サムメクチョンの前に立ちはだかる。

「どけ」

「あの娘を助ければ、陛下に危険が・・・」

あの娘が死ねば、私がどれほど危険になるか、自分で確かめることになるぞ

サムメクチョンの本気さに、パオさん、道をあけました。

 

いつもながら、迫力あるジソ。

「王の顔を見たかと聞いておる」

「もし・・・ジドゥイ郎が陛下であるならば、見ました」

「お前の父、アンジ公を知っている」

「存じております」

「母親によく似ているな」

「私の母を恨んでいることも存じております」

一体、この太后が、アロたちの家族に何をし続けてきたのか?・・・と思うと、全容を知るのが怖くなります。

「お前をどう生かすか手立てを探していた。 だが、見つからぬようだ」

立ち上がり、アロを見下ろしながら、「殺せ」と命じる。

 

禁衛長の瞳に、躊躇いが浮かんだのが、ちょっとツボです。

 

「助けてください。お願いです。」

心を鬼にして、刀をふりあげる禁衛長。

間一髪、サムメクチョンの刀が、阻止しました。

 

跪け。お前の主君だ!

「陛下」

禁衛長が、サムメクチョンに、ひざまづきました。

 

「これは・・・どういうことだ。お前を守るため、力を尽くしてきた。自ら 台無しにするのか?」

「この娘は 私の民です。王を慰められる唯一の民! 故に、私が守らねば。」

「サムメクチョン!」

「サムメクチョンではなく、真興です。この国の王です!」

それだけ、大声で宣言すると、アロの手を引き、出て行きました。

 

その場に、残された太后。

「サムメクチョンと あの娘を引き離せ。何があってもだ」

 

うう、生きて、月城から出られてよかったね、アロや~~。笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

「本当に、あなたが王なんですか?」

数秒の沈黙のあと、認めたサムメクチョン。

「・・・ああ」

あとずさりするアロ。

「なぜ、何も言わない? 俺が王なのに」

周囲を見回すアロ。

「凄まじい告白だろ? よくわかっておらぬか?」

「いえ、そうではなく・・・私がこれまでしてきたことが・・・思い出されて」

おもわず、鼻で笑ってしまうサムメクチョン。

「どんなことだ?」

「えっと・・・それは」

 

<また寝に来たとか? そこまでイカれたヤツなの?>

<一歩も近づかないで。男をダメにするツボなんて、いっぱい知ってるんだから。>

思い出せば、思い出すほど、ろくでもない記憶が・・・。

「私ったら、なんであんなことを・・・」

<あんたのお母さんは、このこと知ってるの?>

マズすぎる・・・。 不敬にもほどがある。

 

「私を・・・殺しますか?」

「これまでの情もあるし、特別に 死に方を選ばせやる。蒸刑はどうだ 窯に入れて煮る刑とか」

笑って歩みをすすめるサムメクチョン。

 

「私をこのままになさって大丈夫なのですか? いろいろなことを考慮すると、私があなたを・・いえ、陛下を知っているのは、まずいのでは・・。王の顔を見た者は・・・」

「死ぬというのだろう? だが、そなたは、私が私であるための唯一の民なのだ。私にとって、最も特別な人。故に、今まで通りにせよ。そなたのせいで、ばれそうだ。」

王の顔を見たために殺されたソヌの友人が、アロの実兄だったとわかったら、それはそれで、お互い傷つくことになりそうで、心配です。

 

そのとき、アロを探しまわっていたソヌが、走ってやってきました。

 

「お前 どこにいたむかっむかっむかっ

睨み付けるアロ。

「俺と一緒だった」とフォローするサムメクチョンだが、「お前には聞いていないドクロ 」

ソヌの言葉を無視し、サムメクチョンに話しかけるアロ。

「じゃあ・・・お帰りに。今日はありがとう・・・」

「なんだ、その挨拶は?」

アロが先に、歩き出す。

ゆっくりと間合いを取る ソヌとサムメクチョン。

ソヌも、アロのあとを追う。

 

「どこに行ってたんだよ。俺が どれだけ 心配したか、わかるかむかっむかっむかっ

「あなたが何で? お兄さんでもなんでもないくせに なんで心配するのよむかっむかっむかっ

「お前の兄の望みだと言っただろ。」

「私も言ったわよね。あなたが兄だなんて嫌だと。認めないって。」

「一緒に行くところがある」

「行きたくないわ」

アロの手を強引に引っ張って、歩き始めるソヌ。

「やめてよ! 離してったら!」

 

周囲は 白々と明けはじめましたが・・・それほど 遠い山の中じゃないはずです。

「これ・・なに?」

それには答えず、マクムンの墓に向かって、マクムンに話かけるソヌ。

「お前の妹だ。連れてくるのが遅くなって悪かった。 お前の言うとおり、きれいだけど、いい子じゃないぞ。頭も悪いみたいだし、思い切り 見ろ。あれほど会いたがってた妹だろ。」

アロに対して、ようやく、説明する機会を得ました。

「お前の所に行こうとしてたんだ。 オクタゴンで、首飾りをした妹を見た、と言って、必ず戻ると。最後までお前を恋しがり、心配していた。」

たまらず、泣き始めるアロ。つみ重ねられた石を一つ一つ、確かめるように触っていく。

「俺で、悪かった。お前の兄じゃなくて、俺が生き残って。」

 

お墓からの帰り道。

「お兄さんは、どんな人だったの?」

少し、聞く耳をもって、ソヌと話ができるようになったアロ。

「よく笑って、何でも人に与える奴。この世で一番いいやつ。あいつは、おれにとって、兄弟で、母親で唯一の家族だった。」

「会えたらよかったのに。 それでも、あなたは お兄さんじゃない。嫌よ。認めないわ。」

「何と言われようと、お前の兄として生きる。お前が嫌でも構わない。そうすれば、お前の隣にいられるから。それでこそ、お前を守れるから。お前を守ることが、俺が生き残った唯一の理由だ」

 

フィギョン公と 酒場で飲んでいるウルク。

「ご覧になられましたか?」

頷く。

「大きくなったな。」

「約束を守れず、申し訳ございません。」

「これがあの子の運命なのだ」

「このまま、見守られるおつもりですか?」

「このまま 何事もなく、生きられるかもしれぬ。」

不安げなウルク。

「そう望んでおる」

 

ガラス瓶に入った薬を見つめているアンジ公。

少しずつ中毒になるが、一定量を飲まねば症状が出ない毒か。

ジソの中毒の特定ができたのかな?

そこへ、夜分にたずねてきた人物をみて驚くアンジ公。

「フィギョン公?」

「久しぶりだな、アンジ公。」

「ここには、なぜ」

「三国一の名医に足を治療してもらおうと」

「五軟五硬五遅(小児麻痺)は、時を逃せば、何の治療も効きませぬ」

「確かに、私もこのざまだ。 私が馬に乗れ、戦争にも行ければ、王位継承から外されることもなく、聖骨の系図にも名を残していたはず。」

「それで、なぜ ここに?」

「祝宴のあった晩、そなたの娘が 禁衛長の馬で、月城へ連れてこられた。ジソが殺すつもりだろう。」

「この話を、なぜ、私に?」

「そなたへの恩返しだ。」

絶対、ソヌの出生の秘密に、このおじさんは絡んでますね。死んだ息子の身分を譲り、ソヌの命を助けてくれたことへの「恩返し」なのでしょうか。

 

花郎に恥をかかせるどころか、むしろ 顔を立てた形になったのでは?王京は、花郎の話でもちきりですぞ。太后を喜ばせたも同然。

そうよのう、風月主は思ったより やりおるな。花郎を自分の物にしそうだ。

 

パルリュのところに、ホ公が きつく注意しにきました。

「お前がやらなくても、ことを起こす気になれば、簡単なのだ。ヨンシル公の息子だと勘違いするな。私もそなたも見捨てられれば、落ちぶれるだけだぞ。わたしのような父親のことは忘れろ。どんなことをしてでも、ヨンシル公に認めてもらうのだ。それが、お互いの生きる道だ。」

「角干の父に、第三官吏の父、つまり私には、父がいないということですね。ひとりは認めてくださらず、もう一人は、父だと思うなと。」

パルリュは、すでに、今の生き方に疑問を持ち始めてますね。

 

オクタゴンの一室で、笑みをうかべているサムメクチョン。

「何をそんなに嬉しそうにされているのです?私は、全然、落ち着きませんのに。」

何よりだ。私の正体を知ったのが、あの娘で。

秘密の共有ほど、ぞくぞくするものはないものね。

「正直、それほど綺麗でもなく・・・、オクタゴンの女人たちをご覧になりましたか?ここの女人に比べても、その・・顔が特別・・・。」

「だから ダメなんだな。女人を見る目がない」

それを見る目はなくても、太后殿下が黙っていないと、先見の明が告げております。

うんうん。

「あの娘を危険にさらすものは、誰であろうと斬れ。たとえ、禁衛長であっても。 これは王命だ。」

「仰せのとおりに。」

 

秋夕の祝宴が終わって、花郎たちは、休暇のようです。

 

パルリュも オクタゴンで、仲間たちと飲んでますが、荒れ気味です。

「楽器のこと、本当にお前じゃないんだよな?」

おい!

そこへ、カンソンが乱入。

久しぶりだな、パルリュ。感謝しろよ。うまくやれよな。俺がやる必要なかったのに、そうだろ?

パルリュだけでなく、他の仲間たちも、それが何を意味するのか、わかったようです。

 

”王京には、オクタゴンしかないの?遊ぶところ(笑)”っていうくらい、来店率高いわ。

こちらの部屋は、スホ、ヨウル、ハンソンが飲んでます。

ヨウル「なんで言い切れるの?パルリュがやってないって。」

スホ「あいつはさ、悔しい時に、唇をかむんだ。あのとき、そうやるのを見たんだ。あの性格で、せこいことはしない。絶対にな。」

ヨ「あんたたちって、敵なのか、親友なのか、ほんと、わかんないわね。

ハンソン「変だよな。全部わかってるみたいなのに、胸のことだけ知らないなんて。」

ヨ「あんた、それ以上、言っちゃだめよ」

突然、スヨンがあらわれて、見回すと、無言で出て行ってしまう。

ス「いまの、俺の妹だったよな?」

ハ「うん、胸だったよ。」

ヨ「あんた、マジで・・・。」

なんで、無視したんだ?あの酒ビンはなんだ?・・・と話しながら、だんだん、記憶がつながってくるスホ。

~回想~

「パルリュがスホの妹の胸をさわったんだってさ。」

「あれって、あんたの妹じゃない?」

「なぜ、こんなことをなさるんですか?」

「パルリュ様が、スヨンお嬢様にセクハラしたのか!!」

 

「スホ・・?」

スホの目の焦点があってきた!

「スホ?」

立ち上がるスホ。

「あいつ、ぶっ殺してやる! パルリュ~~~~」

 

「ありがとうございました。昨日の公演も素敵でしたし、これ、受け取ってください」

スヨンが、パルリュに紅酒を渡そうとしているところに、飛び込んできたスホ

いきなり、一発お見舞いしました。

「やめろって。」ヨウルが止めようとしますが、ききません。

「放せ。おい、ツラ貸せ! 俺の妹になんてことを・・・。」

何発もなぐるスホ。

呆れたスヨンが、スホの後頭部に、酒瓶をガツンと!

(またもや)気を失うスホ。 加減をしらないスヨン(笑)

割れた酒瓶を放り投げるところなんて、男前だわ~~~。

よいしょっと 兄をどかすと、パルリュの手を引き、出て行ってしまいました。

 

「おも!予想外の展開だな。」

「可愛そうに。」

 

ソヌは、誰ともつるまず、自宅に帰ってました。

アンジ公が、脈を診てます。

「仙門での暮らしは大丈夫か」

「何を知りたい・・ですか?」 とってつけたような敬語です。

「アロも、変わりないんだろう?」

「・・・自分で聞けよ。 なんで、俺に聞く・・・んですか?

笑ってしまうアンジ公。

「そうだな。私が お前を本当のソヌだと思ってるようだ。」

まぁ、デリケートな話題に、直球を投げ込んでくるお父さんだこと。

「だから、お前にもそうしてほしい。アロに対して、本当の兄のように。」

頷くしかないソヌ。

 

部屋でひとりこもり、ソヌの言葉を考えているアロ。

「俺を兄だと思わなくてもいい。お前の兄として生きるから。お前を守ることが、俺の生き残った唯一の理由だ」

 

翌朝の3人の食事、

二人の様子がおかしいことに気づくアンジ公。

「せっかく 久々に帰ってきたのに 粗末だろ。」

「そんな・・・あそこの飯より、うまいよ。」

「午後には、二人とも仙門に戻るのか?」

「はい」

「兄が妹の傍にいてくれて、安心だな。」

お父さんたら~~~。わざとなの? そうよね、わざとだよね。

 

こちらは、キム家(スホ&スヨン宅)の朝食。豪華です。

「一体 どれほどの酒を飲めば、王京一の腕前のそなたが、無様にもやられるのだ。」

「申し訳ございません。」

「先日の試験は、パルリュが合格で、お前は不合格だったそうだな。学問は仕方ないとしても、体を使うことは全部勝たねば。それが、私と角干との自尊心の争いだ。あんな逆徒の息子に負けるなど、絶対ありえぬ。わかったな。」

「はい」

睨むスホ、目をそらすスヨン。

 

屋敷をそっと、逃げ出そうとしたスヨンを、スホが羽交い絞めにする。

「なんで、パルリュをかばった?おまえ、狂ったのか?」

「かばったんじゃないわよ。」

「なんでだ、おまえのあれを触ったやつだぞ・・・みんなの前で。」

「違うの! 私が、彼のお尻に触ったの!」

「お前が何を触ったって?」

「私、ず~っとお兄ちゃんに、首絞められて、すっごく腹立ててたの。だから、あの晩、お兄ちゃんに復讐してやろうと思って、後ろ向いてるときにいたずらしたの。彼は、お兄ちゃんとおんなじ服だったし。間違えちゃったの。すぐに、お兄ちゃんじゃないって気づいたけど、どうしていいかわかんなかったし、恥ずかしかったし、それで、つい、パルリュ様のせいにしちゃったの。いい? わかったら、あの方に迷惑をかけないで!」

言いたいことをいって、出ていくスヨン。

「あの方だと?」

 

休暇を終えて、戻ってくる面々。

微妙な距離感のソヌとアロ。

 

「とにかく、『楽』をテーマとした課題は終わった。楽しめたか」

「はい 風月主。」

「民も、お前たちも 楽しめた故、全員を合格とする」

大喜びの一同。一息つくソヌ。

 

「次の課題が気になるか?課題に先立ち、お前たちに “伴”を授けよう。」

“伴”?

 

「武芸に長けた若者たちを集めました。郎徒たちです。」

カンソン、パオさん、ハンソンの兄のタンセなど、なにかと花郎に関係のある面々も、郎徒に選抜されてます。

 

お前たちの前にいるのが、郎徒だ。

今後、お前たちは、この者らが仕える者であり、この者らに助けられることだろう。

郎徒は 起立!

 

サムメクチョンの前には パオさん

「お前、 俺と この世の中を甘く見てるだろ?」

「仕方ないでしょう。隣に仕えるには これしか方法がございません。」

「何歳だと申告した。」

「22歳です。」チョキ

 

ソヌの郎徒は、タンセです。

「タンセと申します。ソヌ郎。」

その様子をみて、睨んでいるハンソン。

「あんたが、俺の?」

「お気に召しませんか?」

「なぜ、俺を選んだ?」

 

パルリュの前には、こともあろうに、カンソンです。これは、おそらく ヨンシル公の差し金ですね。

「誰を期待してた?」

「少なくとも おまえではない。」

「俺も好きで選んだわけじゃない。ヨンシル公から、切に頼まれてな。どうやら、お前のことが信じられないようだ。」

 

「郎徒は 位置につけ。お前たちは、互いに1つになり、子弟として教え学び、他の花郎と競わねばならぬ。わかったか?」

「はい」

 

「それで・・馬に乗りながら、弓で矢を打つと・・。」

「弓馬といいます。」

「なんで、そんなことを? 矢を射るか、馬に乗るか、どっちかにすれば?」

はぁ~とため息をつくタンセ。

「戦争では、そう戦うからです。」

「なんで、俺なんだ? お前も“半血”だそうだな。それに、ハンソンの兄貴だろ?弟を守るべきでは?」

「ソヌ郎にとっては、あまり、良い話ではないと思いますが、お聞かせしたほうがよろしいですか? 他の花郎に仕えれば、真に仕えねばなりません。あなたは その必要がなさそうでしたから。それが ソヌ郎を選んだ理由です。満足ですか?」

「俺は仕えさせるつもりなどない。主君なんてどうでもいい。俺の目には、お前も俺も同じだ。

お前もあいつらも。」

 

~医務室~

ハンソンが激しく悩み中。

「今日は、なんで、そんなに深刻なの? タンセっていう郎徒が、ハンソン郎のお兄さんらしいけど、お兄さんが郎徒じゃなくて、がっかりしたの?」

「アロ医員も、半血でしょ?兄さんみたいに。」

「みんな半分でしょ? お父さんとお母さんと・・・。」

その通り音譜

「うちのおじいさんがさ、特に 俺のことを大事にしてくれるんだ。その分、兄貴がひどいめにあう。俺は、本当は、おじいさんより、兄貴のほうが好きなんだ。」

「そっか。複雑な関係なのね。」

「俺の郎徒じゃなくて、寂しいけど、ソヌ郎の郎徒で良かったよ。ソヌ郎はいい人だから。花郎の中で、一番かっこいいし、」

「本当に? 本当にそう思う?」

嬉しそうなアロ。

「だったら、よかった。」

 

医務室の建物の前で、アロを待っているサムメクチョン。

そこへ、重い資料を持ったアロがやってくる。サムメクチョンに気づき、うろうろしはじめるアロ。

「何してんだ?」

「何もしてないけど」

「俺を避けてるようにみえるけど。」

「いえ、そんなことは・・・」

「なんだよ、その反応は? 俺が王だからか?」

誰かに聞かれたら、と気が気でないアロ。

「俺たちしかいないだろ」

「ご存知じゃありませんか?昼間の話は、ネズミが、夜の話は鳥が聞くって。」

「逆じゃないか? 昼間が鳥で、夜がネズミだろ?」

「まったく・・・”王”のことを話している今、それって重要ですか?あ、”王”って また言っちゃった。もう、ばかじゃないの、あたし。」

「書庫に行くのか?」

頷くアロ。アロの手から、資料をとりあげ、自分で持つサムメクチョン。

必死に、取り戻そうとするアロ。

「うるさいぞ。黙って ついてこい。」

 

資料をもとに戻しながら・・・これで、気持ちが通じあってたら、密会なのになぁ・・・ニヤ

「俺が 王で、やりにくいか?」

「お願いだから・・そんなこと仰らず。。。私のほうこそ、不安でたまりません。」

言うことが パオさんに似てきました。(笑)

「なんで、(そなたが)不安になるんだ。王は俺なのに。」

「ほら、また!」

「もしや、俺のことが心配か? そうなのか?」

「そりゃ、心配ですよ。仙門の中に “んん”がいるのに」

「その“んん”が俺だと?」

周囲が気になり、し~っと注意する。 

「なんだか、破廉恥な響きだな。」

「ほんと、この人ったら!  あ、申し訳ございません。」

いちいち、なんか、めんどくさい(笑)

「そうか、こういう気分なんだな。本当に、俺を知る者に出会った気分。生涯過ごしながら、一度も感じたことのない気分だ。そなたは知らないだろう。そなたが、どれほど、大切で切実か

くぅ~~~。アロ、反応薄。

絶対、あたしのほうがキュンキュンしてます。

 

~塀越しでおしゃべり中のアロとスヨン~

「お兄ちゃんが、パルリュ様に何かしたら、教えてよ。」

「そうしたら、どうする気?」

「この塀をこえて、お兄ちゃんをボッコボコにしてやるわ。」

「ね、私の知ってるスヨンよね?」

私の男は、私が守るわ。

「羨ましい。私もあんたみたいに堂々としたいのに」

「なんで? なんかあるの?」

「神秘公と 致命公の話、覚えてる?」

「え、あの恋バナに続きがあるの?」

他人のふりして生きる神秘公と、正体を隠して生きる致命公の話だけど・・・

あんたはどっちが好きなの?」 ← いつもながら、気持ちがいいくらい直球だわ。

それは当然・・・」

 

弓馬に苦戦しているソヌ。

「その調子では、合格まで、はるか遠い道のりですよ。追い出された花郎の郎徒はどうなるんでしょう?」

なかなか、毒舌なタンセ。

「なんで、俺に聞くんだよ。」

「今からでも変えたほうがいいかと。」

「誰が不合格だ。俺は 犬鳥郎だぞ。」

「今となっては、見込みもありません。」

丁寧ながら、無礼な物言いですな

お褒めにあずかり、光栄です。

「どこがだ。悪口だ、悪口。」

「さ、もう一度です。10年ほど練習すれば、命中するかもしれませんし。」

いや~、いいキャラが出てきました(笑)

 

練習の様子を、こっそり見に来たアロ。

 

昼食時

「今回は見逃すが、終わりじゃないからな。」

スホが、痴漢騒動については、一応の終結宣言を、パルリュに告げました。おかずをスホのお茶碗にのせてあげるパルリュ。

「めしでも食え。謝罪はいいから」

そこへ、アロがやってきました。

サム「俺に会いにきたのか?」

ヨウルが、ソヌに、「アロ医員だぞ? 行かなくていいのか?」と教えてあげますが、

ソヌ「俺に用はない」

それをきいて、そのまま、行ってしまうアロ。

 

弓馬の練習に行くソヌをつかまえるアロ。

なんで、避けるの? 医務室にも来ないし・・・

アンジ公の言葉を思い出すソヌ。

「俺は お前の兄じゃないんだろ。俺は お前の兄として生きるつもりだが。」

じゃ、他人なの? あなたが憎くらしくて嫌なの。毎日怪我すればいい。次の日も怪我すればいい。」

そう言い捨てて、立ち去るアロ。

そして、毎日、私のところに来てくれればいいのに! と聞こえたような気がしました。

 

弓馬の練習中、例のめまいに襲われ、落馬するソヌ。

見ていたアロが、すぐに駆けつける。脈がふれない。息もしていない。

「こんなのひどすぎる。起きてよ、ねえ。」

すぐに人工呼吸をするも、反応がない。

「こんなのだめよ。まだ、本心も伝えてないのに ひどいじゃない。ひどすぎる。お兄さんじゃなくてよかったって、まだ伝えてないのに。こんな心がおかしくなりそうで、自分がすごく嫌で、だから あんなに冷たくしちゃったって 伝えてないのに・・・」

ソヌの指が一瞬だけぴくっとしました。

「お兄さんにときめいちゃって、そのせいで、胸が苦しくて、死にそうで、やっと息ができても、また、ときめいちゃって、心が躍って、おかしくなりそうな日が多すぎて、このまま死んだら、どうしろっていうのよ。どうすればいいのよ~。」

突然、ソヌがおきあがり、アロに口づけを・・・。

 

★Episode11に続く★

最後、そうくるかぁ~な、ソヌの腹筋キスに、思わず拍手!拍手拍手拍手

ま、左手で上半身を支えてはいますが・・・。

 

ぐずぐずに泣きながらの告白をするアロが、なんていってるのか、よくわからなくて(爆)、日本語に訳してくださった方に感謝しました。

こんなに、ソヌに対する恋愛感情を自覚しているのなら、サムメクチョンの入り込む隙なんてないわ・・・はぁ~ショボーン

ああ、決定的なところで、アロの命を救ったのは、サムメクチョンなのに。

でなかったら、イケメン禁衛長に、斬られてたんだからプンプン

 

ふふふ、投入された郎徒、タンセに注目してます。

1回目から、見直すと、結構、花郎結成前では、スホの後ろや横にいることが多いけど、パオさんとは、また、別の意味で、いいキャラです。