■ 第19話 運命のいたずら

 

人工呼吸じゃないKissをもう一回、みせていただきました。

 

今までの想いをこめた長めのキスのあとも、目を閉じてるイノク・・・もしかして、キスのあと、いつ目を開けたらいいのかも、わかんないのか(笑)

余裕の表情で、見つめているギルトン  あああ、この甘々な空気、耐えられません。

ギルトン「イノク・・・目を開けろ」

この声がまた、たまんないわ。

至近距離のギルトン、ほほを手で覆い、「恥ずかしい」

靴をもって、慌てて逃げ出すイノク。微笑むギルトン。

 

柱にごちん、階段を滑り落ち、井戸にドボンの 三段落ちです。

 

ギルトンの部屋に入ってくるスグン、マルニョ、ヨンシ。

興奮しているスグンを引き止めるマルニョ。

マ「やめなよ。」

ス「放せ。・・・何とか子ジカは助かったぞ。」

分厚い本を読んでいるギルトン。隠れたところで知性派(萌)

なぜ、みんなが怒っているのか、まったくわかりません。

ギ「????」

ス「何を言ったんだ。小シカの奴、井戸に飛び込んだんだぞ。」

ヨ「お前が好きでついてきたんだぜ。」

マ「アイラブユーも抑えてるのよ。失望させないで。」

イノクがおかしくなったのを、誰もが、ギルトンに冷たくされたせいだと、思い込んでるのが最高です(笑)

ギ「いや、俺はその・・・」

言い返せない。。。そりゃ、キスしちゃったから、なんて、言えないよね。

ス「いっそ、商団の若君に譲っちまえ」

え?(@_@;)

そりゃ困るわ。

ス「今度 泣かせたら許さんぞ」

まだまだ文句を言い足りない様子のスグンを、マルニョとヨンシがなだめながら、3人退場。

ギ「あいつのペースに合わせないと、とんでもないことになるんだな。」

お子ちゃまイノクの相手は、本当に大変だと、学習するギルトン。

キスでこうなら、次の段階はどうなっちゃうのよ(笑)

 

ふとんにくるまり、ジタバタするイノク。

わかる~~~~。私も一緒にジタバタしたい。 

心配して様子を見に来たコムから、ギルトンがいかに、イノクを大切に思っていたのか、を聞かされる。

巾着袋もいつも身に着けているし、懐から出しては、たまに見ていたことなども。

そうだったんだ!と、ますます、ニヤけるイノク。

 

しっかし、本当に雑巾みたい。

繕ってもらおうか、と笑顔になるギルトン。

 

イノクが人生最大のバラ色に染まっている、なにもちょうど、その頃に・・・と思うけど、これが波乱に満ちた物語のお約束よね。切ないったら、ないわ。

 

「リュ・イノクならば、ギルトンから引き離さねば」

ノ尚宮に言われるまでもなく、本当に、イノクがリュ・イノクだったら、誰に遠慮することもなく、自分のそばにおくことができる。

今までは、どんなに好きでも、薬売りのホ・イノクじゃ、身分違いすぎるってことは、チャンフィだってわかっていたことでしょう。

まぁ、その割には、御執心を全く隠してませんでしたけど。

~回想~

イ「両親は幼い頃に死んだから何も覚えてないの。だから悲しくない」

若「それでいい。親の不幸な死を見た子は、一生、影を背負うことになる」

イ「何も覚えてなくてよかったわ」

若「よかった。明るいお前に出会えて」

イ「そうよ、私は明るい月光武士なの。」

セーラームーンの真似事。

若「ほどほどにな、時々、バカに見える」

ぶ~ <⁻3⁻>

す~~~っと、小指でイノクの前髪をあげるしぐさ、ソギ最高!

若「満月のような顔だから、月光武士か」

顔に髪をおろし、じゃ、これなら半月武士?・・・とふざけるイノク。

そういう会話があったのね。

 

イノクが、不幸な生い立ちを知ってしまうことに不安を覚えるチャンフィ。

チスもまさかの展開にびっくりしたことでしょうね。

ムク犬なんて、あだ名までつけられた小生意気で、それでいてどこか憎めなった小娘が・・・・、なんとなんと、王子と釣り合うほどのアガシでしたよ。

「本来の居場所に戻るべきです」

王子の心のうちを察して、気持ちを代弁してあげたみたい。

きちんと調べてから・・・・、彼女を苦しめないように、連れてきたいと自らを諌めているけど、もう、イノクを手に入れること前提で進んでいるでしょ。。。

 

イノク、再び、ギルトンの部屋に侵入。

寝ているギルトン。熟睡しているかどうかの確認。

何をトチ狂ったか、ギルトンの胸を指や手で撫でまわすイノク。

たまたま、ギルトンに用事があって、部屋を訪れたスグン、衝撃的な光景を目撃。

「よっぽど飢えていたんだな?子ジカもしょせん、ケダモノか~~~。」

幻滅したよ。。。と、部屋を出ていく。大爆笑!

服の中に手を突っ込んで、巾着袋を取り出す。

「繕ってあげなきゃ」

そっと部屋を出ていく。

パチッと目を開けるギルトン。。。

?????

外で、ぶつかる物音。

「子ジカ、大丈夫か?」「ええ、平気よ」

また、ぶつかる音

「尻が腫れ上がるぞ」の声。。。

ため息・・・今度は恥じらいも断たないとな。

 

変に手の動きがなまめかしかったんだけど。。。(笑)

 

今までのイノクへの仕打ちが嘘のように、「お嬢様」なんて口にするノ尚宮。

ガス室で殺そうとしたり、チョルチュに命じて清に遺棄しようとしたり、相当、ひどいことしてきてましたが。

ノ「早く、実ハラボジであるリュ大監と顔合わせをさせ、存在を公表しましょう。」

結局、イノクを利用することしか口にしません。

若「ならん。確認が取れるまで待つのだ。」

 

王子擁立に動く儒生たちの名簿を手にする王子。

活貧党を利用することも明らかにする。活貧党は使い捨ての剣という扱いでしかない儒生たち。

「制することが出来るうちは、共にやっていく」と宣言するチャンフィ。

 

王子と手を携えるということは、反乱軍となるということ。戦いに備え、力をつけなければならない。

勢力を伸ばす意味でも、志を同じくできる、まともな義賊や盗賊を取り入れる計画をたてる。

官軍から守れば、味方につけられる。

「救いの手を断つ奴はいないさ」

 

なかなか、ギルトンをとらえられないことにいら立つ現王。

捕まえるためには、自分の死を引き換えにおびきだすしかない。

夷判「あいつに小細工は通じません、私を打ち首に。」

さすがに、王はそれだけは許さない。しかし、方法はそれ以外に思いつかない。

夷判「王を守る以外、もうなにもありません。王を正しく導けなかった不忠により、死罪を賜りたい」というギルトンアボジ。

ガンフィ王「違うだろ。私を守ったことを後悔し、投げ出したいのだろう。死んで私を見捨てるというのか。私を見捨ててはならない。」

ホン判事だけが、現王にとって唯一大事な存在だから。

まずは、王子の勢力を止めるためにも、リュ・イノクを始末しろと命令されてしまう。

じいちゃんが狙われる!!!

 

市場で、巾着袋を治すため、新しい刺繍糸をお買いものにきたイノクとハラボジ。

雑巾のようにボロボロになった袋をみて、そんなに大事にするくらい、イノクを好きでいてくれたんだと、理解を示す。

きれいだって言われた、と嬉しそうなイノク。

「着飾れば、だれだって。」

「え?この格好じゃきれいにみえない?」

「これはこれで独特の魅力がある」

「じいちゃん、かんざしで髪を留めたら、きれいに見えるかな?」

「お見通しだぞ。髪を上げて、嫁ぎたいってことだろ?」

「恥ずかしい」

「欲しいのか?」

うんうんうん

「とにかく安心した。お前の片思いだと思って悔しくて眠れなかったんだ。」

楽しそうな二人。。。もう、実の血縁とか、関係なしでいこうよ。20年慈しんで、ここまで育ててきたのは、じいちゃんなんだから。

 

恥じらいを断つって、サングラスのことだったのね。

そっかぁ。アイラブユーの時もそうだったもんね。さすが、ギルトン。

こうして、見返すと、いろいろと気づくものです。

うわ、ギルトンが、ワンさんの店で、お金を支払ったよ(@_@;)

イノクへのプレゼントは盗品じゃないってことね。

ワンさんからのスペシャル情報。

「一つ教えてやる。イノクが危ない。お前の父親が人を雇って調べさせてる。お前のことじゃなくて、イノクに用があるようだった。。。」

「俺を捕まえるためじゃないなら、なぜだ?」

 

商団に招かれたリュ大監。

孫娘だと分かる特徴はありますか?と聞かれ、孫娘に関する新たな情報に期待するリュ大監。

若「何もわかっていないが、特長を知っておきたい」

リュ「息子によく似ております。一目、見れば、イノクとわかるはず。」

決定的なことはわからない。

 

孫娘のかんざしを買うから、都にとどまるというじいちゃん。

翌日、薬を届けに、また、じいちゃんと会う約束をするイノク。

そこへ、ヨンムンの手下が呼びに来る。

 

「お連れしました。」

まだ、実ハラボジに合わせるつもりのない王子。リュ大監を帰す。

 

若君を待つイノク

若「(独白)イノク、お前をどうすればいいのか。」

イ「あ、若君。活貧党のことが聞きたくて、呼んだの?クムワ山の件なら、準備は万端よ。いずれにせよ、私も若君に会いたかった。若君に商団に来るなと言われた時、私が若君の身分を知ってしまい、気兼ねなく、接することができないからだと思ってた。でも、思い違いだったみたい」

かなり言いにくそうなイノク。

若「気づいたか・・・」

イ「若君、でも、私はギルトンのことが大好きなの」

若「分かっている。お前と違い、鈍感ではないからな。イノク、お前はとても大切な人だ」

イ「分かってる・・・」

若「いや、お前が考えている以上に大切に思っている。そばにいたいと思う気持ちを抑えるほど、遠くから見守りたいと思うほど、お前は大切な存在なのだ」

イ「ありがとう、若君」

そういうしかないイノク。

若「帰るがいい」

なんだか、言葉が出てこない。

イノクがギルトンに抱いた気持ち、そのままをぶつけるなんて、さすがのイノクも、その思いの強さがどれほどのものか、わかるでしょう。

たとえ、イノクがギルトンのことが好きでも、もう、その理由では引くに引けないチャンフィ。

 

かんざしを選んだり、嫁入り道具に想いをはせる、イノクハラボジ(泣)

 

◆ウネの部屋

ノ尚宮とウネが対峙しております。

前世は親子か!と思うほど、雰囲気がそっくり。

王子が政変に成功し、ギルトンが両班になれば、彼を手に入れられると狙うウネ。

それをお望みなのですか?

欲しいものは必ず手に入れる。

もちろん、力をかしていただければ、お望み通りにいたしますよ。

絹の巾着袋を握り締めるウネ。

 

かたや、根城で、刺繍をしているイノク。

イ「花は難しいわ。」

いや、花だから、特別難しいってこともないと思いますが。。。

イ「饅頭にすればよかった。。。」

ギ「これでいい」

後ろから、急に声をかけるギルトン。

びっくりして、立ち上がり、ギルトンの顎に激突!(笑)

イ「大丈夫?」

ギ「このマヌケ!!!」

イ「ああ、痛そう」

ギルトンの頬を抑えるが、すぐに、恥ずかしくなって、今度は自分の頬を抑える。

そんなイノクを、愛おしそうに見るギルトン。

ポケットから、サングラスを取り出し、イノクにかけてやるギルトン。

「ほら。平気だろ。」

「これ、いいわね。」 ← サングラスで、なぜここまで喜ぶのか?この子は。

「くれよ。」

巾着袋を手渡す。

「やぁ、上達したな。」

「破れたら、繕うね。前にも約束したのに繕えなかった。」

「これからは一緒にいる・・・ずっとな。」

「うん、わかった。」

笑顔のイノク

「どうだ?」

サングラスの位置をなおしてあげるギルトン

「すごく気に入った。」

巾着を広げるギルトン

「本当に饅頭を?」

「うん、刺繍してあげる」

「今度な。」

なんだか、このお気楽さが、既に、私の涙腺を刺激するんですけど。しかも、後半の台詞や表情はアドリブっぽいし。

 

「イノクは、リュ・イノクではない」

チャンフィ、混乱しています。

「(あの子がリュ・イノクだと考えれば)つじつまがあいます。今は、リュ・イノクの力が必要な時なのです。」

「確認しなくては・・・。」

真実を知らせて、悲しませたくないあまりに、事実から目をそらそうとまでしてます。

「今のままがいい。何も知らず、笑顔でいてほしい。」

「イノクという名は、リュ太監邸との良縁を願って、王妃様がつけられたのです。あとになって、イノクが知れば、もっと傷つきます。」

「それだけは避けなければ。」

 

多勢に無勢。武芸に秀でたじいちゃんですが、夷判の配下に襲われ、拉致られました。

ハラボジ~~~(泣)

 

ギルトンたちは、他の盗賊団と手を結ぶため、出張計画中。

お留守番する予定のイノク、その間、都にお使いにいくことをギルトンに説明しています。

「じいちゃんは最強よ。都には一緒に行くから、大丈夫。心配しないで。」

「それでも、しばらくはワンさんの店にはいくな。いや、外に出るな」

ワンさんから、イノクが狙われているという情報を聞いたばかりです。

「なら、クムワ山に連れて行って。」

「十分出歩いただろう。今回はだめだ。戻ったら、おじいさんに話そう。」

「もう全部話したわ。まったく問題ないそうよ。」

お互い、笑顔の二人。

スグンが呼びにくる。

すきをついて、イノクの頬にキスするギルトン。この時のギルトンもいたずらっ子みたいでいいのよ。

次に、二人が会う時は・・・。

 

拷問され、息も絶え絶えのじいちゃんの声が、イノクの笑顔にかぶります。

「夷判様、イノクはギルトンの嫁になる子です・・・。どうか二人を放っておいてください」

瀕死の状態ながらも、必死に、イノクは「ホ・イノクだ。あの子は何も知りません」と主張します。

しかも拷問を命じているのは、ギルトンアボジだという悲劇。

「孫娘は、明日捕えろ」

 

イノクは幸せいっぱい。

私はツイてる♪

 

クムワ山で、盗賊同志のトップ会談。

活貧党が、王子を支持するか、どうか、尋ねられる

今の世を変えることの必要性と、それを自分たちで成し遂げることの意義を説得するギルトン。

協力関係になった盗賊とともに、討伐軍を迎え討ち、壊滅させる。

イニョンを宙吊りにして、去る。

 

薬をもって、薬屋に届けるため、根城を出るイノク。

薬屋で待ち構えるギルトンアボジ。

うう、息子の嫁なのに~~~。

 

襲われるイノク。

「私は、ホ・イノクです。」

「何も知らなくても、王のために死んでもらう」

冷徹に告げるギルトンアボジ。

そこへ、イノクを助けるため、抜け出してきたじいちゃん登場。

瀕死の状態でも、最後の力を振り絞り、イノクを守るじいちゃんをかばいながら、一緒に逃げるイノク。えーんえーんえーん

 

吊るされた兄ちゃんからの痛い言葉。

「父上が死んでもいいのか。お前が王子に加担すれば、父上の命はないぞ。父上にも、俺と同じように命乞いをさせるのか。」

和尚やスグンたちが、ギルトンの言葉を待つ。

「あの方は、決して 命乞いなどしない。」

立ち去るギルトン。

 

都で活貧党が襲われた。

女と老人・・・薬売りだそうです。

「イノクか?」

慌てるチャンフィ

 

~布倉庫~

「ここなら安全よ。じいちゃん、目をあけて。私がマヌケにも捕まったせいよ。全部、私のせいだ。」

「イノク・・・、お前はいい子だ。お前は心優しい月光武士だ。そのやさしさを忘れずに、すべてを許すんだぞ。お前が怒らないか、心配で、安らかに眠れそうもない」

ハラボジの死。

「どうしたの?じいちゃん。。」

泣き崩れるイノク。

 

チャンフィが布倉庫に駆けつける。

ハラボジの遺体を前に、茫然としているイノク。

「イノク・・・」

「若君、じいちゃんが・・・私のおじいちゃんが」

気を失う

 

翌日、根城に戻ったギルトンも、都で活貧党が襲われたことを聞く

「誰のことだ?」

よくわからないけど、イノクヌナが戻ってないんだ、とコム。

顔色が変わるギルトン。

なんとか逃げたみたいだ、と聞き、安心する。

ギルトンのもとに、ヨンムンより使者がやってくる

「イノク殿は無事です。」

イノク殿は・・・の意味は、まだ、ギルトンにも活貧党の誰にもわかりません。

 

~商団にて~

茫然自失のイノク。

ノ尚宮に「祖父はどうなりましたか」と聞く。

遺体は丁重に清め、死に装束を着せましたと答えるノ尚宮。

 

着替えのとき、手首にやけどのあとを確認したと報告するノ尚宮。

「リュ・イノクです」

「あのとき、すべてを明かし、ここに連れて来れば、こうならなかった」

後悔しても、後悔しきれず、苦悩するチャンフィ。

しかも、襲ったのは 夷曹判書。

「もう隠せません。すべてを話すのです。」

 

自分を責めるイノク。

「私が、もっとしっかりしてたら。私が孫娘じゃなければ・・・」

「自分を責めるな。お前は悪くない。そして、あの方は、お前の実のハラボジではない」

 

一方、ヨンムンに向かうギルトン、照れくさそうに、

「王子に会うついでに、連れてくるよ」と言い残して出かけていく。

ギルトンは、単なる王子との打ち合わせくらいのつもりでいるのね。

「赤飯炊いて待ってるよ。さあ、嫁を迎えにいってこい。」

嬉しそうに笑うギルトン

みんなも嬉しそう。。。

まさか、「ホン・ギルドン」史上最大の悲劇が待ち受けていようとは・・・。

イノクに説明してあげるチャンフィ。

「お前(&ギルトン)が奪い返した四寅剣には、先王の密命が刻まれている。私を玉座に据え、今の王を排除せよという密命だ。」

剣の文字を見せる。

「この剣を賜ったのは、当時、兵曹判書を務めたリュ大監だった。その方が、お前の父親だ」

「一体どういうこと?」

「お前の名は、ホ・イノク ではなく、リュ・イノク だ。」

 

街を歩くギルトンのカットが時折、入ってきます。

 

「今の王は、自分の王位を守るため、この密命を隠ぺいしようとした。刺客を送り、リュ家のものを皆殺しにし、お前の両親も犠牲になった。生き残ったお前を、ホ老人が拾い、孫娘として育ててきたようだ。」

「殺したのは誰なの? ギルトンのアボジなの?」

自分を襲い、ハラボジに切りかかってきたのは、ギルトンアボジ率いる一団だった。

否定できないチャンフィ。

「私を狙ったのは活貧党だからじゃなく、リュ・イノクだから?」

「お前の生存を知り、当時のことを隠すため、お前を消そうとしたようだ。」

「それじゃ、つまり・・・。」

「お前の親を殺し、祖父を殺し、お前を狙うのは、ホン・ギルドンの父親、吏曹判書だ。」

「話にならないわ。何かの間違いよ。きっと夢よ」

気を失うイノク。支え、抱き寄せるチャンフィ

ギルトンが、商団に到着しましたが、ただならぬ雰囲気の王子を前に戸惑います。

「どうした?」

「イノクの祖父が亡くなった。殺したのは・・・お前の父だ」

 

ベッドに腰をおろし、ただ茫然としているイノク。

ハラボジが買ってくれたかんざしを持ってきてくれたノ尚宮。

「お嬢様、遺品のなかにこれがありました。これだけは、燃やすにしのびなく、持ってきました」

血の付いた布にくるまれていたかんざしを取り出すイノク。

さすがに、ノ尚宮も見ていられず、その場を去る。

手についた血を見ながら

「リュ・イノクのせいで、おじいさんが死んだ。あの人が、みんな殺した」

頭をおさえて、金切声をあげて、泣くイノク。

「親のことも、素性も何も知らないのか」

焦点の合わない表情のまま、ギルトンアボジに言われたことなどが頭をよぎる。

「・・・行かなきゃ。」

王子の寝所に掛けられていた剣を持ち出すイノク。別人のように、護衛を蹴り飛ばして、ヨンムンを出ていく。

 

「俺の父親が・・・」

「そうだ、イノクの実の親も、育ての祖父も、お前の父が殺したのだ。」

「・・・イノクに会う」

茫然とつぶやくギルトン。

「帰れ。イノクをさらに苦しめるだけだ」

そこへ、部下が報告に。

「イノク殿が消えました。」

部屋に置いてあった剣がないことに気づく。

 

ホン家に到着したイノク。

さやを捨て去る。

気配を消し、部屋に入ってくるイノク。剣を突き付ける。

「殺してやる。死ね!」

夷曹判書の顔に向かって、第一刃を切りつける。額から、瞼にかけて、横一文字に切り傷を負う。

すんでのところを、ギルトンがはばむ、。

「イノク・・・」

逆上しているイノクには、ギルトンの声が届かない。

父親を守るギルトン。

「殺させない。やめるんだ」

「邪魔よ」

イノクの剣が、ギルトンの胸に刺さる

その感触に、イノクの瞳の焦点が、少しだけあいはじめた。。。

 

「ホ・イノク・・・」

ギルトンの声は、それでも穏やかです。

 

★第20話に続く★

ギルトンからのキスに、ようやく 自分の気持ちが通じていたことを理解できたイノク。

できることなら、もっとラブラブな幸せの絶頂を味あわせてあげたかったけれど、それもつかの間でした。

 

イノクと名付けたのが、チャンフィの母である大妃で、怡縁・・・この漢字をあてたのは、ハラボジだったのかな。

山場中の山場・・・・。

わかっていたこととは言え、辛すぎて、なんて言っていいか、わかりません。

イノクハラボジの死に、我を忘れたイノクのことを身を挺して止めるギルトン。

ギルトン以外、できないことだけど、実際の傷よりも、心の痛みのほうが心配な展開です。