■ 第16話  巨大な敵

 

ギルトンの誘惑パワーをなんとかはねのけているイノクちゃん。

ギ「これでも?目が泳いでる。尊敬のまなざしとは思えん」

イ「どうして?」

ギ「息もできないようだな。息をしろ。人工呼吸が必要か。目をつむればやってやる」

私も前回の終わりから、息できません。

いくらでも目をつむりますので、私でよければ、お願いします!(笑)

イ「スースースー・・・息したでしょ。必要ないわ」

ギ「意志が固いな。」

クルリと、体制を戻す。

ギ「ここで俺が揺れたらダメだな。忍耐力も平常心も実に立派だ。今後も精進しろ。加油!」 イ「加油!」思考停止!

ギルトン、完全におもしろがってる。

 

ギルトンが行ってしまったあと、浮ついてたらダメよ。といいつつ、川での人工呼吸を思い出してしまう。

 

和尚に、イノクを受けいれることにしたのかと聞かれ、ああ、一緒にいると答えるギルトン。

和尚「たいへんだぞ」

ギ「わかってる。だが、距離を置くのは、あいつも辛いし、俺も辛い。互いに支えあうよ」

やっと素直に認めたね、ギルトン。

和尚「そうだな、お前たちは互いに頼ることになるだろう」

ギ「イノクに言ってやってくれ。意味もなく、気張りすぎだってな。俺が合わせてやるか。

マヌケの気が済むまでな、ゆっくりとな。」

立ち去るギルトンの後姿を見ながら、

和尚「一緒にいられる間だけでも、そうして安らかに笑え。観世音菩薩・・・」

この二人が仇同志と知っている和尚は、積極的に介入することはないでしょう。

 

イニョンとウネの婚礼は、(当然のごとく)延期になりました。ギルトンと王子のつながりからみて、父親夷判との姻戚となることが、今の時期にそぐわないとの判断。

いっそ、婚約破棄してもらいたいウネ。

左議政も、人の親というか、ウネが大切で、分かっていても、自分の娘が負けて、イノクがギルトンと一緒にいることが腹立たしくて仕方がない。

 

一方、失意のチャンフィ。

剣が戻ってきても、全然、うれしくない。

すでに、ノ尚宮には、王子とギルトンの目指す世界の先の構図が見えており、終始一貫、利用するだけ利用したら、ギルトンを遠ざけたい思いでいっぱいです。

 

「活貧党+ヨンムン商団」協力活動の一環として、ヨンムンの兵士が、活貧党に「出張戦闘訓練」を行うことになります。

チャンフィは、根城には自分では出向かず、チスたちを送ることにします。

「今は、絶対イノクに会いたくないもん! あいつと一緒にいるところなんか絶対見たくないもん!」

心の声をスピーカーで流すまでもなく、重症の「イノク欠乏症」です。

ご主人様に、せめてもの思いやりで、イノク殿になにか伝言は・・・って、聞いてあげるチス。忠犬、もとい忠臣の鑑だね。

若「元気だ。鈍感な友人はまだ探せてないが、時には笑い、平穏に過ごしていると。あまりにも、バカで、手のかかる女がいなくなって、気楽に過ごせると」

言われた以上、伝えにゃしゃ~ないですから、心を鬼にして伝えましたよ。

 

イ「笑顔で過ごせて何よりだわ」

イノク、あんたって娘は・・・。言葉通り、受け取ってどうすんのよ。

ムク犬・・・「本当は、そんなことありません。王子のつよがりです。。」

言いたいのに、忠犬は、主人の命には絶対服従。

だって、今のチャンフィは、笑顔も完全に消え、頭の中のイノクを必死で封印しようとしているのだから。

 

やる気がないんだか、ないんだか、の活貧党の面々(笑)

ヨンムンの皆様はイライラ度がMaxです。

実際、官軍を阻んだということだけが唯一の期待。

実力確認をかねて、剣の型をみせると、そのとおりに、いやそれ以上にやってみせるスグン。

触ったり、なめたりしただけで、武器の材料の産地もわかる怪力ヨンシ。

色仕掛け、いや失礼、魅惑のすりの腕前マルニョ。

武器を取り上げたり、身のこなしも逃げ足も速い身軽なコム。

それぞれが、あっという間に、ヨンムンの下士たちの心をつかんでしまいます。

活貧党とは、志を共にすることはできないが、有能なことは認めると報告するチス。

なんか微妙だわ~(笑)

陰で立ち聞きしているノ尚宮。

 

巷にあふれるアヘン中毒者の問題を追うギルトンたち活貧党。ワンさんの店でも、水キセルなどは入荷してもすぐに売り切れるらしい。

<ギルトン人気にあやかり、関連グッズがとぶように売れ、繁盛しているワンさん。>

 

探索に出るギルトンのお供をイノクにするために、気を使うスグンたち。。。爆  笑

またまた、二人でコスプレ(笑)

娼館で妓生と戯れるギルトンに嫉妬したり、アヘン窟に出向いたり、とっても忙しいイノク。売人を安心させるために、ギルトンの代わりに、アヘンを吸い込み、難を切り抜ける、など、大活躍!

自分のために、体を張って、アヘンまで吸い込んでくれたイノクに、戸惑うギルトン。宮中の時よりは、若干、トーンダウンな感じです。

「お互い、支えあうよ」って和尚に話していたとおり、これからの関係は、自分ばかりがイノクを守る、ということではない・・・と、わかっていても、好きな相手に危険を強いる自分を納得しきれていない感じです。

でも、一緒にいるということは、そういうことも含めて・・・なわけで。

 

ギ「大丈夫か。無茶しやがって。」

イ「あんただけは、無事でいないとダメだから。私でも倒れるくらいだもの。悪い薬よ。根絶やしにしないと」

ギ「尊敬するよ、月下の侠客」

イ「ああ、目が回る~~~」

クラクラしちゃってるイノクをおんぶするギルトン。

ギ「吐くなよ。つらければ下ろしてやる」

イ「大丈夫」

イノクったら、途中、足をブラブラさせてるよ・・・ ニヤリ

このくらいのご褒美はいいよね。

 

今のチャンフィを一人にしておいたら、かなり、やばいんじゃないの~~っていうくらい、イノクのことを想い、独白するほど重症です。

イ「イノクがいなくても私は耐えてきた。耐えられるさ」

声に出しちゃってますよ。無理は体に毒ですよ。心の病気になっちゃいます。

 

売人の動きから、城内の複数のアヘン窟を見つけ、清の使臣団が、アヘンの密貿易の元締めということがわかる。

ギルトンからの情報提供を受け、チャンフィとギルトンの二人は作戦会議。

ヨンムン商団が使臣団を接待している間に、ギルトンたちが、アヘンをは運び出す手筈を整える。

ツートップ会談のとき、イノクへのお土産が欲しくて、さりげなくお菓子を要求するギルトンが面白かった。。。

うう、今や、菓子ひとつとっても、イノクが男二人の間に介在して、切なくて仕方がないねぇ。

 

怪力ヨンシをもふっとばす、びっくり人間大集合みたいな巨人に邪魔されるも、なんとかやっつけるギルトン。

娼館に乗り込み、言いたい放題の清の使臣団を前に、腰の引けている役人に喝をいれるギルトン。

「何を持ち込まれたのか、自分たちの目で、確認するがいい!」

娼館の前に積んだアヘンに火をつけるギルトンに、ノ尚宮の命令で、毒矢が放たれる。直前に気がついてチャンフィが、ギルトンの前に飛び出し・・・矢はチャンフィの胸に。。。

 

★第17話に続く★

 

カンジファンssiの色っぽさを感じるポイントは、数々あれど、私にとっては、彼の声もメガトン級の魔力です。潜めた声で、耳元でささやかれたら、私なら、完全に白旗を掲げたと思います。ちょっと高めの声なのにね。

 

ギルトンの世直しも、本格的になってきました。

活貧党の活躍に、必死についていこうと張り切るイノク。

 

アヘンにしろ、清との外交にしろ、国策に深く関わる事項であっても、民の暮らしがおびやかされるとあっては、ギルトンも口をださざるをえません。別に、口を出したいわけじゃないのに。ノ尚宮にしてみれば、もうこのあたりで、ギルトンに消えてもらわなければ、王子の復権に、都合が悪くなると、先手を打つはずが。。。

またまた手違いで、チャンフィの体は、ほんと傷だらけ。

不憫で不憫で仕方がないです。