■ 第11話 月下の侠客
「誰ですか。なぜ、私を助けるんですか?」
~ギルトンの回想~
川で、自分の身代わりになろうとしたイノク。
ちょうど、あの時と同じように、イオクを背中から抱きしめる形になるギルトン
まにゃげ♪
「静かになったわ。いなくなったみたい。見えないから、手をどけて。」
「しっ!」
「あなたは誰なの?もしかして、私を知っている人?」
イノクから離れるギルトン.。
「待って、逃げないで」
顔を隠して走るギルトン。
この隠し方って、ちょっと、カッコ悪い・・・
~ギルトン、スグンと合流~
また、いつもの布倉庫(笑)
「なぜ、逃げるんですか?どこなの?」
追いかけてきたイノク。
「(ギルトンだけに聞こえる小声で)・・・子ジカじゃないか」
慌てるスグン。隠れようとした倉庫で、音をたててしまい、月明かりの中、背中を向けた状態で、イノクに見つかる。
「なぜ、黙って去るんですか?お名前は?なぜ助けてくれたの?」
声を出せないギルトン。
イノクが近づいてくる。物陰に隠れているスグンが、ギルトンの代わりにこたえる。
「止まれ。」
素直に、ぴたっと停止するイノク(笑)
「それ以上、近づくな。」
(よし、そのまま、続けろ)
「私は正体を明かせぬ身。」
「なら名前だけでも。」
「かりそめの縁なのに、教えて何になろう。ただ互いの香りだけを覚えておこう」
(余計なことを!)
「クンクン・・・におわないけど。」
近づくイノクに、止まれのポーズ(爆笑)
(必死に、続けろ~~のサインを送るギルトン)
「それ以上、近づくと、私の愛の爆弾に火がついてしまう」
スグ~~~ン、『愛の爆弾』なんて言ったら、ばれちゃうじゃん(再度、爆笑)
「火は持ってないわ」
あれ、イノク、気づかないね。愛の爆弾ネタって、お子ちゃまイノクの前ではタブーだった?
視聴者からしたら、スグンの代名詞そのものなんだけど。
「そなたのまなざしは、まさに炎そのもの」
グっと、こぶしに力をいれ、目で、スグンを制するギルトン
(余計なこと言うな!)
「炎はもう消えたようだ。煙のように さらば」
「煙のように消えろという意味ですか?では、失礼します。」
うなずくギルトン。
一礼して去ろうとするイノク。
「さようなら 子ジカ」
え? 振り返るイノク。
口を押えるスグン・・・大ピ~ンチ!
「今、なんて言いました?」
「それはその・・・」
「もしかして、私を知っているんですか?」
オットカジョ~~~な状態で、焦りまくる二人。
スグンが、不自然に大笑いし、その動きを合わせるギルトン(爆笑)
「知らぬ。」
「さようなら子ジカと言いませんでしたか?」
「酔うなら5時から と言ったんだ。さあ、帰った」
「ありがとうございました。このご恩は必ず返します。私は薬売りのホ・イノクです。」
よ~~~く知ってるっちゅうの(笑)
「昼間から飲まないので、ご心配なく」
一礼して、今度こそ行ってしまう。
ようやく、振り返るギルトン。
「1年ぶりなのに、何も話せないとはな・・・。」
不憫に思ったスグンが、イノクを引き止める。
「待て!」
逆光で、ギルトンの顔は、イノクからは見えない。
「話がある。顔も見せられず、すまない。立場上、正体は明かせない。だが、そなたの身の安全が気がかりだ。無事でいてくれ。」
さすが、スグン。見なおしたよ。あんた、ギルトンのこと、こんなにわかってたんだね。親友の域だね。
心の中で、スグンの言葉どおり、自分の言葉でつぶやくギルトン。
「声もかけられず、すまない。二度と会うことはない。だが、常に無事を祈っている。元気でいれくれ。あばよ。まぬけ・・・」
「気遣ってくれてありがとう。命がけの仕事をされてるようですが、お体を大事に」
笑顔で去るイノク。
※ このレビューのセリフ部分は、コリア・エンターテインメントで字幕制作されたものを参考にさせていただいているのですが、「さようなら、子ジカ」→「酔うなら、5時から」の辺りは、日本語の音を意識した意訳&ダジャレでしょうから、いつか、韓国語が堪能になった暁には・・・翻訳者様のご苦労がより一層理解できるのでは・・・と思っております。
◆娼館
夢見る乙女のイノク。
「あの人、少しヘンだったけど、いいひとだわ」
じいちゃんに、今日、出会った不思議な(笑)救世主の話をきかせています。
「特に理由はないけど、饅頭よりも、もっとずっといい匂いがした。。。」
ギルトンのフェロモンを本能で嗅ぎ取ったようです。
『じゃがいもよりI love you 』のときの論法に似てるけど(笑)。
「とにかく、すてきな出会いだったわ。」
ハラボジが名づけた「月下の侠客」に、憧れるを感じるイノク。でも、久しぶりのトキメキの相手が、結局、ギルトンって・・・どんだけ縁の深い二人。やっぱり、いくら傍にいても、若君じゃだめなんだね。
◆ギルトンとチョンとスグン
雪の中、港の船を見ている。船の中には、チョンちゃん以外の娘たちが捕まっている。
ヨンムン商団の倉庫と船、どの程度の関わりか、はっきりはしないが、後ろ暗い取引を想像するギルトン。
チョルチュの爆薬テストを視察する若君一行。清の爆弾より威力が強い。
とにかく、チョルチュの船が出航できなければ、この爆薬は手に入らないことを意味している。娘たちの人身売買の話は忘れるように、と釘をさすノ尚宮。
死んだ娘の葬列に出くわす若君。子供の投げた石が、若君の手の甲を直撃。
ギルトン「王になろうとしているやつが、何をしているんだ」
若君「私は、何をしているのだ」
それぞれに呟く英雄二人。
◆ワンさんの店
唯一、逃げ延びたチョンちゃんから、船を止めているのが、月下の侠客だと聞くイノク。
チョンちゃん「内密にしてください」
イノク「会いたいんです」
チ「無理だと思いますが」
イ「じゃ、伝言を・・・」
チョンちゃんが、イノクからの伝言を伝えます。
イ「月下の侠客を尊敬しています」
それを聞き、顔を下に向けるギルトン、吹き出すスグン(笑)
イノクのことだから、自分たちを探したり、追ったりするに違いない、と考えたギルトンが、チョンちゃんに頼んで、先手を打って、イノクに情報を伝えに行かせたんですね。
月下の侠客に憧れる乙女・・じゃなくて、月光武士・・・セーラームーンって(苦笑)
再度、親たちを鼓舞するギルトン
自尊心を持て!
親たちの決死の船引き止め作戦。
もうすぐ 海が凍る時期に、海に潜り、船底に穴をあける。
激怒したチョルチュは、見せしめに、娘を利用して、敵をおびき出そうとします。
◆市中
若君と、鉢合わせするイノク。
娘たちの救出を拒まれてから、顔を合わせていない二人。
気まずくて、洗面器で顔を隠すイノク。
「自分が見えなければ、私からも見えぬと思っているのか・・・」
娘たちの親とかかわりがあるとなると、ほっておけば、イノクも危険な目にあいます。
陰から見守っているだけというわけにはいきません。
洗面器から顔を外すと、目の前に若君がいて、動揺したイノクは、おまるの時と同様、落としてしまいます。
「いくらだ」またもや、このパターンです。若君、お買い上げ。
◆クッパ屋さん
若「私を避けていたのか?」
イ「洗面器のお礼に、雑炊はおごるわ」
雑炊を前に固まる若君(笑)
これは何だ? 食べろというからには、おそらく、食べ物には違いないが・・・。
恐ろしくて、手を出せません(笑)
ムク犬の分も注文したイノク。気前は悪くない。
チス「外で待ちます」
臣下の立場を利用して、うまく逃げたな、チス(笑)
しかも、外で待ちますっていうけど、このクッパ屋自体も、かなりオープンカフェですが(笑)
若「役所に訴えるのはやめたのか」
イ「行ってもムダだと分かったの」
若「船を止めるのはムダではないのか」
動揺するイノク・・・でも、実質、イノクは、船引き止め作戦には加えてもらえてないんだけどね。
若「お前は隠し事ができないな」
イ「もしかして、彼らを止めに入るの?」
子供にぶつけられた手の甲を見る
若「船を止めても娘は取り戻せない。自暴自棄になっているのだ」
イ「娘を守ろうとしてるのよ」
若「守るか・・・娘を売った親が?連れ去られるのを許したのは親たちだ。守る気などない」
イ「守る気がなかったんじゃなくて、その力がなかっただけよ。私も大切な人を失ったからわかるの。力がないばかりに大切な人を守れなかった。一緒に行けなかった。それが、どんなにつらいかわかる?」
若君だって、母を失った時に、誰よりも身に染みて、わかってらっしゃるはずですが・・・。
イ「若君は強いから失うものがないでしょ。力があるのに何もしないなんて、守ろうとする気がないのは若君の方よ。」
珍しく声を荒げて、立ち去るが、今度は、洗面器は持ち帰らない。
イノクの言葉に、ショックを受ける若君!
自室で、鳳凰のかんざしを手に取り、イノクに言われたことは、十分すぎるほど、体験していたことを思い返す。
幼い頃、母と監禁されていた頃、母を失うことが怖かった。毅然と母の手を握っていたが、本心ではわかっていた。母を守る力のないことを。なのに、今、私は、多くのことを忘れていた。
チョルチュは、出航を阻止する黒幕が、にんじん商人(=ギルトン)ではないか、と怪しみ、わざと、ギルトンのいるところで、娘たちを殺そうとしますが、ギリギリのところで、若君登場。
「私の船で、人殺しがあったとなると外聞が悪い」
船上で、対面することになってしまったギルトンと若君。実質、1年ぶりの再会です。
うまく話を合わせ、切り抜ける。
娘たちの監禁を役所に訴え続けていたイノクのことが、ギルトンアボジの耳に入り、私邸に呼ばれる。
ヨンムンとの関係を調べるのが目的だったが、イノクのじいちゃんは、外で待っていた際、ギルトンアボジの声だけを聴き、イノクの実母が殺害されたときに、命じていた声を思い出しますが、まさかと否定します。
心が清く奇特な娘だな。
人を見る目は確かなギルトンアボジ。
イノクという名前に、ひっかっている様子。
◆布倉庫
ギルトンと若君
若「死んだと聞いていたが、生きているような気がしていた。」
ギ「死んだはずのお前も生きているだろ。」
若「お前が人を集めて、船を遅らせているのか」
ギ「あおりはしたが、やったのは彼らだ」
若「処刑者の家族に施しをしたのもお前か」
ギ「罪悪感があるのか?」
若「船を引きとめてどうしようというのだ」
ギ「言えば協力してくれるか?船と倉庫の貸主が、俺に味方するわけないか。だが、チョルチュには肩入れしていないようだな。何がしたい?」
若「言えば協力してくれるか? 」
言うねぇ(ニヤリ)
ギ「石を投げつけられないよう、忠告はできるがな。四寅剣を手放したお前を信じる。助けはいらない。親たちのかたき討ちを見逃せ。」
王になる方なら、民の味方をすべきだ。王子。
とうとう川が凍り、出航できない事態に・・・。
10日が経ち、利子は10万両。
元金を超えたので、人参は撤収、本当の持ち主に返却された。親たちが、借用書をもって、10万両の代わりに、娘たちを返せ、と、チョルチュを訴える。
目の見えなかったシムさんが、借金のもとになった薬が効いたのか、イノクの天命丸が効いたのか、孝行娘の愛の力か、とにかく、奇跡的に見えるようになる。
娘たちを返す気のないチョルチュは、爆薬で氷を割ってでも、出航しようと画策する。
無許可の爆薬使用は法に触れるが、目先の欲に駆られたチョルチュは正気の沙汰ではない。
娘たちの親たちも必死に、船を都にとどめようと、綱を体にまきつけ、必死の抵抗し、今までの無気力ぶりはウソのようです。
自分たちの娘は、自分たちで守るのだという意思がみなぎっている。
港の爆発騒ぎは、ヨンムンの危機にもつながるため、若君がチョルチュをとめ、ギルトンたちが官軍を止めることになる。
死に際のチョルチュから、ノ尚宮がイノクの命を狙っていたことを聞かされた若君、必死でイノクを探しに行きます。雪道の全力疾走、かなり走りづらそう。
恋の力を前に、ノ尚宮もどうすることもできません。
無事に、官軍の行く手を阻んだギルトンたち。
煙幕をはって撤収するときに、一瞬、ギルトンアボジが、ギルトンの姿を捕えた。
そのあおりで、市中は、煙幕だらけ。
若君は、二度と、大切な人を失うまい、と焦りまくりますが、そのとき
イ「こむじゃ~、なにか、探し物?」のんきに登場のイノク。
イノクを抱きしめる若君。
若「お前を失ったか と。」
その視線の先、一瞬、煙幕がはれたところに、ギルトンの姿が・・・
イントロから流れ出す「縁」♪
イ「・・・若君、どうしたの?」
離れようとするイノクを、ガバっと、さらに抱きしめる若君。
理屈じゃないんだよね。
たしかに、イノクをギルトンと会わせたくないっていう気持ちもあったかもしれないけれど、それすら冷静に考えている余裕すらなく。
若「お前を失いたくない」
ノ イロケ~ カジマ~♪
★第12話に続く★
いきなり、若君に抱きしめられ、なにがなにやら、わからないイノク。。。
まぁ、こういう状況下で、イノク以上に、鈍いおなごを知っておりますけども。。。
※「え~、あんな風に抱きしめられて、なにも感じなかったの???」
山田ねえさん@ホタルノヒカリを思い出しました。
(わかるひとだけ、わかってください)
笑える部分が少なくなってくる中、面白かったのは、やっぱり、月下の侠客の当てぶりですかね。
でも、なんだか、みんなによってたかって、内緒にされているイノクが可愛そうで、心から笑えませんでした。
自分の気持に逆らい、必死にイノクを遠ざけるギルトンと、気持のまま動き、イノクを抱きしめてしまった若君、今回のこの対比のどちらに軍配をあげればいいのか、もうわかりません。