■ 第9話 チョルチュの正体
あれから・・・1年が経ちました。
イノクのじいちゃんたら、ホン・ギルドンを英雄視する町の人たちに向けて、ものすごい妄想ワールド満載な「ホン・ギルドン物語」を聞かせています。しかも、連続シリーズ(笑)
清から船が到着。
「若君~~~♪」
船から降りてくるチャンフィを、大はしゃぎで、出迎えるイノク。
イ「遅かったわね。心配したのよ。」
若「海が荒れたんだ」
イ「大丈夫?無事だった?」
随分、仲良くなった様子の二人。
笑顔でうなづく若君。今までの控えめな笑顔じゃなく、並みの女性なら、百発百中で射抜かれてしまうという、巷で噂の『グンちゃん’sキラースマイル』って奴ですよ。
ここまでの会話なら、どうみても、恋人のノリですが・・・。
イ「コムジャ・・・ちょうだい」
こちらも、悩殺スマイルで、手をさしだすイノク。
例のカラフルな籠を、イノクに差し出すチス。
イ「コブラ~~~、よく来てくれたわ。どんなに会いたかったことか~~~」
この姿を見せられたら、もう、若君ったら、イノクが可愛くて可愛くて、たまんないでしょ、でしょ。
若「苦労して手に入れた」
ちょっと、恩を着せてみる。
聞いてないイノク(笑)。籠のフタをずらし、中身を確認する。
イ「元気そうで安心したわ。かわいい~♪若君、ありがとう!!!」
若「手に入れたはいいが、手なづけられるのか?」
イ「練習するわ。コムジャ、本当にありがとう~~~。コブラ、ご飯は食べたの?御馳走してあげるわ~~~」
コブラに夢中のイノク、若君を残して(=見向きもしないで)さっさと退場。
若「私を待っていたのではないにしろ、つれないな」
若君はすっかり、ツンデレ+ドMという性癖です。
しっかし、このやりとりを真顔で聞いていなければならないお供の皆様、本当にお疲れ様です。
ムク犬「ノ様がお待ちです。」
笑顔が一瞬にして消える若君。
今回の清行きの真の目的は、コブラ入手ではなく(笑)、再度、謀反のための、爆弾入手。しかし、ヨンムン商団の力をもってしても、むつかしい状況。朝鮮国内で製造するしかないというところから、危険な取引先と手を組むことに。
なぜ、王になるのか、それでよいのか?
未だ、ギルトンからのその問いかけに対する答えを見つけきれないチャンフィ。
しっかりせぇよ(笑)
王になる名分があるかどうかの問題ではない。
民のために生きるという本当の意味をまだ、理解できていないチャンフィが不安です。
◆ 都へ向かう街道沿い
都に戻ってくる地方役人の行列を狙うギルトン一行。
『怪刀ホン・ギルドン大当たり?』という謎の念仏を唱えるギルトン。
あ、私の好きな、小さなモバイル木魚、大活躍。
しかも、必殺エイトビート♪
決めポーズも様になっているスグンたち。
獲物をもって、アジトに戻る一団の凱旋パレード、鬼退治から、帰る桃太郎たちみたい。
高官が民から奪い取ったものを、民に返す『義賊』として名をはせる一行。
◆商団にて
イ「猛特訓の甲斐あって、コブラの見世物ができるわ。成功したら、一攫千金も夢じゃない。感謝の気持ちを込めて招待するわ」
手書きのビラをみて、
若「商団の仕事の合間をぬって練習したのか。。。」
大変だっただろうに~~、よしよしって、今にも頭ナデナデしてあげたそうな感じです。
若「本当にヘビが踊るのか?」
イ「踊らなかったら招待しないわ。無理強いするわけじゃないけど、商団の中で興味を持つ人がいたら、これを配って・・・。(チラっとチスを見て)ムク犬さんに頼んだけど、断られたの」
大量のビラを手渡すイノク
知らないということは、恐ろしいことです。
若「このために来たのか?(俺に会いにきたんじゃないのか?)」
イ「若君の力で何とか人を集めて。じゃ、帰るね~。絶対に来て。」
おいおい、頼みごとだけして、帰っちゃったよ。。
チス「行きますか?」
若「行きたいのか?」
チス「いえ、ただ・・・。彼女と一緒にいる時は安らいで見えます。」
若「そうか?」
チス「はい。」
若「安らいでみえるか?あの者が私を変えたようだ」
チス「・・・そんなお姿が微笑ましいです。」
いや、チスよ、はっきり、不憫だと言ってあげたほうがいいのでは?(笑)
第9話の若君は、M度に拍車がかかり、開き直ったのか、と思うくらい、心を許せるイノクやチスの前では、とってもスマイリーです。
あの騒動から一年、ヨンムン商団の仕事をするようになったイノクが、いつも自分のそばにいることで、若君の精神的なバランスが取れているってことでしょうか。
結論から申し上げますと、2代目コブラはまたしても、イノクの笛で踊るという日の目を見ずに、昇天。
イノクの吹く笛にあわせて、テーブルクロスの下で、首を持ち上げ、踊り始めちゃうコブラがツボでした。
◆山中に作ったギルトンたちの根城
根城を訪れる和尚。 盗品の分配などを、和尚が手伝っているようです。
楽しく雪合戦している盗賊たちって・・・どうなのよ。
ホン夷判(ギルトンアボジ)は、武器と爆薬の出自をまだ探っています。
王子(チャンフィ)の生存が噂される中、現王を守ることに必死なのです。
◆夜、娼館前
座り込み、道端に落ちているビラを拾い上げるイノク。
若「なぜ、外に?」
せっかく、愛しのイノクの誘いを無視できず、いそいそと現れた若君。
デートに、チスは伴わないんだね。
もしかしたら、チスも来たかったかもしれないじゃん(笑)
イ「来たのね・・・」
自分で招待しといて、そりゃ、あんまりな言いぐさでは?
見るからに落ち込んでるイノク。
若「見世物はどうしたのだ?」
イ「ヘビが踊れなくなったの。・・・死んだのよ、やっと手にいれたのに」
いやいや、手にいれたのは、チャンフィ様なんですが。
イ「一度も踊らずに死んでしまったの・・・」
若「・・・残念だな」(イノクの大げさな嘆きようを笑ってしまうチャンフィ)
こんなことになるんじゃないか、と思ってたみたい。
若「高い金をつぎ込んで手に入れたんだぞ」
イ「へびが踊れば、その何倍も稼げたのに。ヘビ酒にすれば、元手の半分は取り戻せるわ」
イノクのがっかり加減に、チャンフィは、もうおかしくておかしくてたまらないって表情です。
イ「踊るコブラがお酒になってしまうなんて・・・。私がお酒を飲んで踊ろうかな」
若「慰めが必要なら、一緒に飲もう。言ってただろう。友達と酒を飲んで忘れるのが一番だと」
イ「そんなこと言った?ところで、若君は私の友達なの?」
若「そうでなければ何だ?」
イ「若君は・・・若君よ。偉い人だもの。」
若「そんなふうに見るな。私が偉いわけではない。おまえといると、心がやすらぐ」
え?(@_@;) ちょっと考えるイノク
もうちょっと、突っ込んで考えてみれば、告白ってわかりませんか。
まぁ、受け入れる気がないのなら、気づかないほうがいいってこともあります。
楽しそうな盗賊のみなさんの雰囲気を見るたびに、あああ、イノクだけが、この事実を知らないのね、と、ふと寂しくなりました。
焚火を見ながら、「元気でいるならなおさらだ」とイノクを想うギルトン。
急に鬱状態になるコムと話をしたり、すっかり、仲間というか、党首の顔になっているギルトン。
◆娼館で飲むイノク&チャンフィ
イ「清で、あの餃子を食べなかったの?本当にじれったい人ね。あれだけ言ったのに。あの街の餃子とスズメ焼きは食べなきゃ損だって。。。あ~、なぜ食べずに帰ってきたの?あのスズメ焼きは、鶏の丸焼きにも劣らないわ。もったいない!!!」
イノクのマシンガントーク。食べ物に関しては、語る、語る。
若「なら、次は一緒に行って食べればいい」
イ「私も清に行くの?」
若「おまえも商団の人間だ。行かせてやろう」
役得チャンフィ。堂々と、国外デートに誘います。
ためらうイノク。
イ「行きたくないわ」
若「なぜだ?イヤな思い出でもあるのか?」
イ「違うけど、私はただ・・・清に行くつもりだったけど、行けなくなったの。だから、行きたくない」
若「そうか・・・、そうなのか」
その原因がギルトンのことだとわかった若君。
笑顔が一変する。
イ「思う存分、食べる機会を逃がしたかと思うと、本当に残念ね。」
わざと明るくいうイノクだが、若君はお通夜みたいになっちゃった。
イ「一緒に行きたかったわ」
チャンフィを思いやる余裕のないイノク。
若「あの者と行くつもりだったのか」
嘘はつけずに、頷くイノクの瞳は、涙腺決壊寸前。
そして、BGMは「まにゃげ♪」
鶏にかぶりつくイノクの目から、こらえきれずに、涙がおちる。
~ギルトンが清に誘ってくれたときの回想~
うう、気持はわかるけど、若君の前で、これはあんまりな展開。
涙を隠そうと、慌ててサングラスをかけるイノク。
もう、片思いの決定版みたいな若君の目がせつない、せつない
イ「大食いで恥ずかしいから、これをかけて、ごまかすの。どうして大食いなんだろう。そろそろ食べるのをやめないと・・・ごちそうさま。」
立ち去るイノク。
若君が外に出てみると、娼館の表で、座り込み、声を押し殺して泣いているイノク。
声を掛けられない若君。
1年たって、一見、明るく立ち直ったようにみえていても、こうして、誰も知らないところでは、ずっと、ギルトンを想って、泣いているイノクだったと、改めて、思い知るチャンフィ。
◆根城
一方、ギルトンも焚火の火をみながら、血染めの巾着袋を見つめています。
「お前の四十九日に燃やすよう、イノクに頼まれた。燃やすかどうかはお前の好きにしろ」と、和尚から手渡されたものの、「まだ、燃やせない」と呟きます。
ギルトン、まさに今、あなたのイノクが泣いてるよ。
一転して、
鈴をつけられた娘が追われて、夜中、がけ下に転落、翌朝、ギルトンたちが、彼女の死体を見つける。
これが、新たな展開をよぶ、高利貸しチェ・チョルチュとの関わりの始まり。
爆薬を製造したいヨンムンが取引相手に選んだ極悪人は、スグンの死んだ妹に瓜二つの娘チョンを借金のかたにし、人身売買発覚へと進んでいく。
ヨンムンの仕事で、ウネ宅にも商品を届けるイノク。
ウネは、ギルトンのことを口外しないという条件で根城にも出入りしているため、何もしらないイノクに優越感を覚えるあたり、プチ姑息な感じで、個人的には苦手です。
※二番手ヒロイン「ライバル」役って、いろいろタイプがあると思うけど、このウネアガシは極悪非道でもなければ、性格破綻者・・・とかいうこともない。今のところ、素直になれない、とか、その方法がずれてるとかっていうタイプ。本来、想いが通じない片思いキャラには、断定的に嫌わず、温かい視線を送りたいほうなんですが、イノクびいきなもので(笑)。
◆はっきり言って、イノクのヨンムン商団でのお仕事ぶりに関しては、失敗ばっかり。
それすらも、可愛くて仕方がない若君。
あ~あ、そんな若君の周辺は、ますますキナ臭くなってくる。
非道な高利貸しが、取引の相手だとわかる若君。
悪事に加担することに、かなり抵抗感をもつものの、他の手段がない以上、結局、船と倉庫の手配を条件に、取引は成立する。
人質の鈴を探すギルトン、チョルチュが注文したものだと分かります。
スグンの妹の話は、本当に泣けてきます。
いつもの倉庫に、ギルトンのサングラス(宝物であり、心の拠り所)を忘れてしまったイノク。
急いで取りに行ったところ、裏口からのぞくと、品物ではなく、大勢の娘たち。
ちょうど、その頃、娼館に、イノクを尋ねる若君、お酒に誘うなんて・・ずいぶん、積極的になったものです。
しかし、イノクが倉庫に行ったと聞き、・・・・はっ、そんな場合じゃなかった。
倉庫って言ったら、今は、チョルチュの手配下じゃん。
◆連れ去られるチョンを助けようと、逆に、チョルチュにやられたスグンがボロボロになって、根城に戻り、ギルトンに助けを求めます。
★第10話に続く★
どうしても、リンクしてしまうギルトンたち一味と、ヨンムン商団。
これも、ギルトンとチャンフィが、引き寄せる運命の力の強さか。
その力が強ければ、強いほど、反動で、二人の好男子が必死に守り続けるイノクが、なぜか、どんどん危険に巻き込まれていくという不思議。
私は、毎話毎話、イノクと共に号泣しているうちに、無意識のうちに、視聴ポイントがイノクの立ち位置になってしまったのか、ウネの気持ちが手に取るようにわかりながらも、同調できずにいます。本来なら、この哀れなお嬢様を見守るっていうこともできるのですが。
あああ、それにつけても、若君、報われないよねぇ。
笑顔を隠さないだけでも、進歩、進歩。