■ 第8話 義賊ホン・ギルドン誕生
7話の最終場面のリピートです。
海に落ちてゆくギルトン。
死に直面したギルトンに、どう生きるべきかの答えは出たのか?
瀕死のギルトンを担架に乗せて運ぶスグンたち。
現王ガンフィの手に渡った四寅剣。
「しかし、まだ、王子は生きている」
ギルトンの遺体が見つからないことが、若君に報告される。
自分の代わりに、死を受けいれた者として、ギルトンに理解を示すチャンフィ。
弱音は禁物、と戒めるノ尚宮だが、チャンフィは、ギルトンに問われたことについて、思索&模索&迷走中?
何のために、王になるのか?
そこに、四寅剣の存在は必要か????
俺は約束通り死ぬ。生き残るお前が考えてみろ。
確かに、改めて言われてみたら、嫡子である自分が王位につくことに何の疑問もなく、しかも父の遺志が記された四寅剣もあり、奪い取られた王座に再び、着こうとしているだけのこと。
何のために、王になるのか?
◆盗賊たちのアジト
必死に、ギルトンを看病するスグンたち。
◆山中
ギルトンの死を受けいれられないイノクは、山の中を必死に探しまわる。心配で、あとをついてまわるハラボジ。
「ギルトンア~、生きてるはずよ。生きてるってば~~~」
ウネのもとにも、ギルトン死亡の知らせが届き、ショックを受ける。
もとをただせば、ギルトンと一緒に、娼館で聞いた真相(イニョンが泥棒を雇った=ギルトンの無罪)をちゃんと証言していれば、こんなことにはならなかったのに・・・後悔先に立たず。
やみくもに、探し回るだけではどうしようもない、とハラボジに言われて、死んだ場所を確認するため、ヨンムン商団を尋ねるイノク。
「若君~~~、私よ~。ホ・イノクよ~~~。会って、話を聞いてよ~~」
駄々っ子のように、なりふりかまわず、チャンフィを呼ぶイノク。
若「ホン・ギルドンが、どこで死んだか調べろと?(この私に?)」
イ「生きてるはずよ。官軍にやられた場所だけ教えて。大商団の若君なら、役人に聞けるでしょ。」
若「なぜ私に頼む? 私とは関係のない者だ。」
イ「私は若君を救って、ギルトンは私の命を二度も救った。だからギルトンは若君の命の恩人よ。」
A=B B=C ゆえに、A=C って奴ですね。
イ「だから、お願い、助けて。。。」
うるうるの子ジカの瞳には勝てません。
理由は何であれ、イノク恋しさのあまり、イノクを連れて、恋敵終焉の地に案内する若君。
さすがに現場での会話はキツイです。。
若「ここで矢を受けた」
地面の血液の量から
イ「深手は追ってないわ。少ししか血を流していない。」と希望を捨てないイノク
若「矢を受け、崖から落ちたのだぞ」
イ「水があるから落ちても平気よ」
若「矢を受けて落ちたなら、助からない」
イ「何も知らないくせに。ギルトンは強いのよ。トラも捕まえたのよ。水から抜け出すことくらい、なんてことないわ。」
必死なイノク。
若「遺体を探すなら手伝おう」
イ「遺体じゃなくて、ギルトンを探すの」
これって、雪山の遭難とかのシーンで、捜索隊に「body」って言われたときのショックと同じですね。
若「もう日が暮れる。一人で探す気か?」
イ「・・・平気よ。」
極限まで、つよがるイノクに、チャンフィは本当に優しい。
若「手下に探させる。今日は戻ろう」
イ「本当に探してくれる?」
若「ああ、探してやろう」
連日、ギルトンを捜しまわり、肉体的にも精神的にギリギリのところにいるイノクに、そんな言葉をかけることしかできないチャンフィ。
ギルトンの死をいたむ市中の面々、ホント、大衆って、勝手だわ~(笑)
夷曹判書も、我が子ギルトンの死を人知れず痛んでいる。
スグンたちの手当によって、なんとか、一命をとりとめたギルトン。
実は、清に行く前に、イノクがくれた巾着袋(お母さんのお墓の土入り)がクッションになって、即死に至らずに済んだのでした。。。
朦朧とした意識の中で、血染めの巾着袋を目で追うギルトン。
イノクの愛の力が自分を救ってくれたことを、ギルトンだけが知っています。
「死んだと思って、探さなさいさ・・・」
ギルトンの思惑とは違い、ギルトンを探し回るイノクの泣き声が、山を駆け廻っているよ(泣)
まだ、ボロボロに傷つき、傷を抑えながらではあるけれど、驚異の回復力で、杖を頼りに、山を歩き、市中に出てきたギルトン。
逆賊として最初に処刑された死んだものたちは、さらし首にされ、祖母と幼子がその前で泣くのを目撃するギルトン。
罪なき者が苦しみ、その犠牲の上に、役人たちは平然と闊歩する。
首を持ち去り、墓に埋めてやるギルトン。
杖なしでは歩けない身なのに、やらなければ気が済まない。左胸の傷は、また開き、血が流れ出している。
こんなことは二度とあってはならない、と、怒りは収まらない。
「ちくしょう・・・やっとわかった。」
和尚に問われ、ずっと考えてきた「何のために生きるのか」の一筋が見えてきたのかな。
ホンさんから、さらし首が消えたと聞き、ギルトンの仕業だと直感するイノク。
ここで、またしても、「まにゃげ」です。
一目散に、泥棒の墓地に駆け出すイノク
一歩、遅かったものの、新しい墓に酒が捧げられているのを見つけ、ギルトンに間違いないと確信し、喜ぶイノク。
さらし首が消えたことは、チャンフィの耳にも入る。
◆盗賊たちのアジト
「仕事がある。一緒にやろう・・・」
スグンたち盗賊一味に、庶民から搾取している大臣の家から、金品を奪う計画を持ちかけるギルトン。
糞尿爆弾で次々と狙われる高官たち。
泥棒予告が張り出される。一番、わいろをもらっているものが狙われるということで、巷は大騒ぎ。張り紙の文字を見て、和尚は誰の仕業が気づきます。
◆商団
イ「今までありがとう。でも、(ギルトンのこと)もう探さなくていいわ」
若「生きていたのか?」
イ「確かめてはないけど、生きてる気がする。捕まらないように隠れているはずだから、みんなで探し回ると困るはずよ。だから、もういいわ。一人で探す」
若「本当に、会えると信じているのか?」
イ「私が探していると、ギルトンは必ず来てくれたわ。きっと今回もそうよ」
さらし首が持ち去られた件から、ギルトン生存を結びつけたのは、イノクだけではなく、チャンフィもまた然り。
「イノクを商団で働かせなさい」
チャンフィの想いに気づき、手元に置いて監視することにしたようです。
「イノク・・・リュ大監のお嬢様のお名前も、イノクだった・・・。大妃様が名づけられた」
ノ尚宮の思惑・・・勘はいいんだけどね。
巾着を見つめるギルトン。
「死んだと思って、もう探すな」
ギルトンが落ちた崖で待つイノク。待っていれば、来てくれるって思っているのかな。
必死で涙をこらえる。
ギルトンにもらったサングラス(レンズが割れてヒビが入っている)をかける。
窃盗予告に対して、心当たりのある高官は大騒ぎ
筆頭の左議政は気が気じゃありません。
娼館でも、賭け真っ最中。ギルトンの似顔絵は似てなかったけど、大穴の左議政はそっくり(笑)
傷の癒えたギルトンに、夜明棒を渡すスグン。
毎回「今回だけ」といいながらも、結局、党首役をまかせてる(笑)
次々と、高官宅に泥棒に入るギルトン一味。
賄賂受領NO.1左議政宅で、よりによって、ウネに見つかるギルトン。
生きていることも含め、秘密を守るかわりに、会う約束を条件とするウネ。
ギルトンが生きていたことを知ったウネの心からの笑顔。
「生きていてくれてよかった」
両班から盗んだ金品を、搾取された者たちに分け与えると提案するギルトン。
党首であるスグンに決めさせるギルトン。
冬支度もあり、全部はダメだが、爆発で死んだ者のためにも残す。
貧しき村に、次々と金品を分け与える。
死者の家族に、誰かが施しを与えていると報告が入る。
彼ら(処刑された役夫たち)の死に責任を感じているのは、自分とホン・ギルドンだけだという若君。
「私のように、死者として生きているのかもな・・・」
ギルトンの生存を、かなり確信している様子。(ちょっと、嬉しそう)
◆泥棒墓地
和尚と会うギルトン。
半分、和尚が導いたというか、子供のころから数えれば、足掛け何年計画だったのかしら。
「(これから)どこにいく?」
「さあ、みんなが住める場所を探す」
「イノクには会わないつもりか」
「巻き込みたくない。」
「まだ、探し回っている。あの子を一生、待たせておくつもりか。」
「あきらめさせる」
ギルトンのマネが超うまいイノク、大げさに探すのではなく、自分ひとりでコツコツと、方々を歩き回る薬売りなどに尋ねまわっている。
そんなイノクをみても、無視するウネ。
イノクが縫った巾着を、和尚に託すギルトン。
ある意味、イノクにとって、一番つらいものが和尚から渡されることになりました。
ある猟師が見つけた遺体にあった巾着だと手渡される。火葬にして、遺骨は山にまかれたと。
最後の望みを絶たれ、その場に、へたり込むイノク。
悲痛な声で号泣するイノクのあまりの嘆きように、物陰から見守るギルトンも一瞬、出ていきそうになるが、こらえて立ち去る。
★第9話に続く★
もちろん、まだ7話ラストの段階で、主人公ギルトンが死んでしまうなんてことはないと分かっていたとしても、リアル本放送で、見ていたら、次回が待ち遠しくて、発狂していたんじゃないかな、と思えた7話→8話の流れです。
ギルトンが 巨悪に立ち向かうきっかけは、やはり 罪なき人たちの無残な死でした。
最初はただ闇雲に探していただけだったのに、生存を確信したあとは、涙は消えて、希望をもてたイノク。それなのに、奈落に突き落とされました。
あの巾着袋は、この世にたった一つ、さすがのイノクも好天的には捉えられません。
あああ、イノクの泣き声が耳から離れません。
こんな風に・・・、ここまで傷つける必要があったのか。
立ち去るギルトンは、自分の一番大切なものを手放すことで、裏の道をいく覚悟をきめたのかもしれません。