散々もったいぶらせた「例」のホイール。前回発表しましたが今回はその出来栄えをクローズアップします。
組むことに関しては他の解説が上手な人に任せます。解説はあんまし上手くないんでね笑
リムはArayaのエアロ4です。リム重量は実測値で360gくらいです。基本的にクリンチャーを使う人間が、テスト用にチューブラーを使うのは個人的にはどうかと思いますが、手頃なリムが手元にないのと手組みは初号機からテストにはチューブラーを使ってしまっているのでまあ仕方がないか。。。
組めました。慣れない組み方なんでかなり時間がかかりました。何しろ右落とし左落としの概念が通用しない組み方です。
ここまでの経緯を知らない方向けにこの3563組の解説をもう一度します。
3563組はリム側とハブ側の組数を分けた考え方で、フリー側のハブの組数が3本組、リム組数が5本組、反フリー側のハブ組数が6本組、リム組数が3本組です。スポークの交差角(僕は交差角の1/2をハブ垂入射角と呼んでます)に関してはフリー側の方が大きくなり、リムをフランジ円周へ縦向きに寄せる力(縦張合力と呼んでいます)は反フリー側の方が大きく、テンション差に関しては改悪のはずです。しかし、リム射出点と到達点の縦の距離がフリー側は反フリー側に対して短いので、フリー側に対して少ないリムを縦向きに引っ張る力が反フリー側に対して横向きになり、結果として多少のテンション差是正になっています。
やんなくても良いけど名前は合わせてます。バルブの位置もいい感じに合わせてます♪
タイヤは分不相応にもveloflexのアーレンベルグ。人からの貰い物で300kmしか乗っていないそうです。300kmというと慣らし程度な気がしますが、一説によるとveloflexのrecordは2000kmで寿命を迎えるとかなんとか、、。同じヴェロフレとしてちょと耐久性が気になります。
今年の試乗車はフラットバーのみってのは前から言ってる通りです。
そんで早速感想を。。何日かに分けて試乗してるのでその日に感じた事を書いてみます。
と、ここでもう一度スペックの確認を、、。
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リム Araya aero4 24h
ハブ shimano wh-010 24h (寸法はシマノハブと同じ)
スポーク ホシ 2.0mm ストレート 24h (試験的に左右共)
ニップル 真鍮 (スポーク付属)
スポークテンション フリー側約124kgf
フリー側 35組
反フリー側 63組
重量 未測定 (リム重量がわかってるのであまり関心がない)
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*試乗初日*
うーん、ビミョー。乗り心地がメチャメチャいいのはタイヤのおかげだと思います。多分合う人には合うのでしょう。よほどの物好きでないとそんな人いないと思うけど笑
リムがかなり軽いはずなのにその軽快さをまるで感じません。ウシガエルみたいのがノッソノッソ歩く感じ?(←どんな感覚してんだ)体重53kgで25cのタイヤを履いてるので、その分重ったるくなってるのを差し引いても変にモタつく感じが。。以前はコレが最高の考え方と思ってた僕からするとなんとも遣る瀬無い。
同じ種類のリムで、28本のヨンヨン組のホイールを使ってますが、そちらの方が幾分よく走ります。(スポークの太さが違うので参考程度ですが)
このリムの重量レベルになると、踏んでも踏んでも踏み足りない感覚が発生するのですが、このホイールにはそれを感じません。
残念なのは反応性の低さです。分かりやすいのは、直線フラットで速度が出てる場面からのコーナー、その後の加速です。踏み直しが全く効かない感じです。被験者が僕なので、キッカリ乗り込んでる人に試してもらいたいところです。しっかり走ってる人だとまた違った感覚になるのかもしれません。
*試乗2日目*
タイヤの気圧を初日の7.5barから 8.5barにあげてみました。そしたら見違えるようになったわけです。ホイールが別物になった気がします。それから調べてみたんだけど、このタイヤはかなり柔らかいタイヤだそう。てっきり高級タイヤはこんなコシヌケ、いや、柔らかタイプが主流かと思ってしまいました。コシヌケとは書いてはみたものの、かなり高い気圧に設定しても全くコツコツ感がないのは流石と思ったりしてます。気圧は色々試してみたところ体重53kg(本日)の僕としては8.6barくらい(安物のポンプなので参考程度)が最適に感じましたが、このタイヤの最大気圧は9barらしいので、体重が60kgくらいの人はフニャフニャタイヤに感じるようにと思ったりして笑。
ちなみに、8.6bar程度に入れたこのタイヤを僕はなかなかに気に入りました。とは言え、一本1万5000もするタイヤが気に入らなかったらそれはそれでヒサンに思います。
と、、、タイヤのインプレはどーでもいいのです。
肝心のホイールはと言うと、タイヤの感触が良くなった事が影響してると思うのですが、べらぼうに反応性が向上してるように感じるのです。そりゃ目ん玉の飛び出るくらい変わってます。初めの感触がヒドすぎたってのもありますが。「スルスルッ」とまではいきませんが、呼べば応える山のコダマ程度には反応します。脚にガツーンとは来ないもののそれなりに反応します。
普通レベルには感じましたが、普通に組まれたヨンロク組と比較してどうかと訊かれると多分ヨンロクの方がいいと答えます。
そんで、そのイマイチパッとしない理由なんですが、
このフリー側を見ればわかるように、このホイールはフリー側のスポークはスポークによって綾の数が違うのです。半数のスポークが一回編んであり、もう半分は一度も編んでません。要するに一度も接触していないのです。
不覚にもこれに気づいたのは組む直前でした。(^^;; 気づいた時点で大したホイールにはならないとなんとなく思ってはいましたが、やはりそうでした。
僕の予想ですとこの綾の数が今ひとつ走らない原因です。もしくは僕の足がよほど弱ったか、、もしくはこのタイヤのせいか、、、はたまた僕には不必要に太いこのスポークのためか。。。
とにかく早いところ他の人に乗ってもらいます。
綾の数が異なるとスポーク寿命に差が出るように感じるので、少なくともこの組み方を他の方に勧めるわけにはいきません。
3563が厳しいと分かった今、さっさとプランBに変更です。
そんで、プランBですが、4○6○組です。○はまだ秘密です。
これに関してはまた今度話します。
今回伝えたいのは、スポーク軌道的にヨンロク組より若干劣っているホイールが、「綾の数」という別の要因で体感レベルで劣ったホイールが完成した。。という事です。
しかし、リムハブ共に間引きなしで、これまでの2 4 6 8本組以外の組み方を初めて世に発表した、という点で、このホイールは僕の中ではかなり評価が高いです。
結果は残念でしたが、一般にはほとんど(全く)知られていない組み方を発案し発表した。いや〜素晴らしい!我ながらよくやったぞ。