こんばんは
先日カンパの12速の話を上げました。それからかなり時間が経ってしまいました。この記事を書き上げるのにかなり時間がかかった為です。
そこでは新型レコードなどの機械的変更点などを並べただけでした。
今日はカンパが12速を投入したことによる市場の動きと、シマノの動きについて考えてみたいと思います。
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本日のもくじ
・まえがき
・カンパ12sの変更点とシマノの動き
・リアエンド規格から考える
・カンパ12sの矛盾点とシマノの先進性
・r9200の予想 〜序章〜
・r9200の予想 〜フロントシングル その1〜
・r9200の予想 〜フロントシングル その2〜
・まとめ r9200について
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まえがき
さて、やっとカンパが12速を投入しました。カンパのフルモデルチェンジは4年ぶりです。
ついこの間変わったかと思えばもう4年前ですか、、。あの時の最大トピックは、4アームと9000デュラに酷似したフロントディレイラでしたね。
カンパの今回のモデルチェンジについつは以前の記事であげました。今日はシマノを考えます。
r9200(仮)ですが、当然、12速以上が投入されるでしょう。これを前提としますが、これにより、ギアのワイドレシオ化、そしてもしかするとシングル化をするかも知れないと想像できます。
カンパニョーロが12s化に関して先行しましたが、「12速化はカンパが先、だからシマノは追従」と言う図式は少し違うと思います。
シマノは発表時に「最高」とか付けるの好きですよね笑
カンパ12sの変更点とシマノの動き
では、今回の12速化されたカンパの最大トピックを探りましょう。変更点がわかれば他の動きが読めるかもしれません。
・リアディレイラのシャドー化
・fメカのダブルピポット化とシフトアップ補助バネの装着
・スケルトンブレーキの空白部の縮小
などなど、目に見える変更点数は寧ろ前回のモデルチェンジよりも多いです。
さて、その中で、今回のカンパの12速グループセットで1番のトピックは、フリーボディがこれまでと共通である、と仰るブロガーさんが居ます。こちら
カンパ12sではリアエンド幅は変わっていないのです。
その着眼点、素晴らしいと思います。ロード界を動かしているのは、今昔変わらず「規格」であるためです。
しかし、その方のブログの内容ですが、どうも納得できないものがあります。
この方は以下が最有力なシマノの未来と書いています。
・カンパに合わせリアエンド130mm継続
・フリーボディは11速と共通
・チェーンはナロー化
つまり、カンパに追従する形でシマノが動いてくると仰っているのです。
僕の持論ですが、これはあり得ません。
そして、シマノは決して追従ではありません。
リアエンド規格から考える
まず、「カンパに合わせる」という考えがシマノにカケラも無いと思います。
さらに、今回カンパが出した製品で以ってシマノの設計が変わる事はあり得ないと思います。なぜなら、新型デュラエースの発表は既に2年後にまで迫っており、現段階で大きな設計変更はほぼあり得ない、と思うからです。
さて、細かくみてみましょう。
以前から言ってますが、あと3年もすれば、主要な新車は全てディスクブレーキとなるでしょう。そこで、130mmのフリー幅を継続するのはまず、あり得ません。順当に言って142mmのスルーアクスルです。既にディスクの規格は142に統一されつつあります。
これは、変速枚数関わらず、「ディスクブレーキ」という存在により作り出された規格です。何段変速になろうと、少なくとも次のリアエンド幅は142に内定が出ているのです。
これは、去年発表された、カンパのディスクコンポでさえ、142mmのリアエンドに合わせてクランクを再設計してるところからも読み取れます。
シマノのディスク用ホイールは当然142mm、それにカンパも合わさっていますので、ほぼ、99.9%確定と言っていいでしょう。
カンパ12sの矛盾点とシマノの先進性
さて、おかしい事に気付いた方おられますでしょうか?
そうです。なんと今回のカンパ12sは、142mmのリアエンドが今後主流になると分かっていて、今回敢えてこれまでと同様のフリーボディ幅を選択し12s化したのです。
こうなった理由は容易に想像できます。今回発表したこのコンポを設計し、採用される時は、まだディスクの波が殆ど感じられなかった時だったからです。
開発当初の段階で、リアエンドの幅が広がるのが分かっていたなら、既にキツキツであるこれまでのフリーボディに12枚ものカセットをブチ込む事はしなかったはずです。あまりに無理があるためです。
次のモデルチェンジの頃には、エンドが広がったことにより、若干フリーボディ幅も広げられるでしょうから、今回の12速コンポと互換性が無くなると予想できます。つまり、カンパニョーロ12sコンポの互換性は1代限り、と思うのです。
142mm系のエンド規格の中に、142mm+というものができつつあるようですがこの142+というのは、既存の130mmエンドに片側6mmずつ加えられた142mmのエンドの、フリー側に6mm余ったンド幅を4mmに狭めて2mm程フリーボディを外へ寄せる規格のようです。スペシャライズドが主導している規格との話ですが、ホイールの設計に関してはフリー側フランジ幅の2mm増加は感動モノです。しかし、2:1スポーキングがここまで普及した今、僕はこの2mmが後々フリーボディの拡大に充てられる気がしてなりません。
仮にフリーボディ拡大に、130mmから142mmになり余った片側6mmのエンド幅を充てられたとしたら、当然それはこれまでのフリーボディと別規格となります。
カンパは、142mmのエンド幅に自転車界の規格が確定し、近い未来フリーボディの幅も大幅に変更される事が想定されるのに、敢えて既存のフリーボディと同じ規格を採用したのです。
僕が言いたいのは、カンパの今回の発表は、新たなコンポを発表したが、既に後手に回っていた、という事なのです。
規格を作る側に回ったシマノは、今後の動きも読めるので自由な設計ができ、今後の互換性も考えることができます。しかし、ディスクの開発で後手に回ってしまっていたカンパは当然、規格変更にも付いていくことができず、12sという技術的にあまり進歩のない変化を投入しました。12s化はむしろ必然だったとも言えます。
これで、12sへの道を開けることができなかったシマノが、12sを投入したとしても、シマノは「追従」ではない事がお分かり頂けると思います。
エンド幅が変わり、フリーボディの幅が変われば12sなど簡単に実現できます。「現行のフリーボディに12sを詰め込める技術」という点では確かにカンパが先行しているかもしれませんが、その必要があるかどうかは疑問です。(チェーンやスプロケの強度向上の点では確かに必要な技術です。)
とは言え、上の理由で単純に、カンパは先見性が無い、と判断するのも如何なものとも言えます。
確かに今後主流では無いと思われる設計を決行した、と言えますが、逆にどうすれば良かったか?とも言えます。既に前回の発表から4年が経ち、確かに技術的には古いと言えますので、このタイミングで発表する気持ちは分かります。
しかし、完全にエンド142mmに適したコンポを作ることも、やろうと思えばできたはずです。それをしなかったのは、やはり現在のレース事情「まだディスクを使う選手が少ないから」では無いでしょうか?
シマノ主導の規格作りになってしまい、たまたまシマノと半期間違いでモデルチェンジをするカンパは、時期的に貧乏くじを引いたと僕は思います。プロがこんなに早くディスクを受け入れるとは思えませんでしたのでね。(いや、シマノはこの期間違いも計算に入れてたか??そうなると確かに「supremacy=(立場的な)優位」は合ってるな)
r9200の予想 〜序章〜
さて、これらを踏まえてr9200の予想をしましょう。
と、その前にここ最近のシマノのモデルチェンジについて考えてみます。
9000とr9100がほとんど変わっていない、アルテもそんなに変わらなかった、と、言われる方がいます(大方)。僕は全くそうとは思いません。
あのコンポらは全くもって別物です。
個人的には、91と90では、79デュラと90デュラよりも技術的な違いを感じます。何がそんなに違うかと言いますと、79から90では、79の欠点を徹底的に潰し、ブラッシュアップした結果できたものが90です。
それに対し、90と91は構造的に変化しているところが極めて多いのです。たまたまブラッシュアップした方が、体感できる変化量が多かっただけであり、性能的な変化で言えば90と91の方が大きいと言えると思います。
ただ単純に、90と91、68と80の変速性能の変化を見ていて「変化がほとんどない」=「ほとんど変わらない」と言うのであれば、それはあまりに浅はかです。
今になって分かりますが、91では、これまでの技術に限界を感じ、新規格に対応すべく作られた、極めて未来的なコンポーネントであると感じます。
カンパを捨てきれないのは、散々パクリと言われた前回のフロントディレイラーにもめげず、先進的であると認めた今回のリアディレイラーもしっかり追従しているところです。「良いところが分かる」これは大切です。
91のリアディレイラは、「空気抵抗」や、「落車時のヒット減少」などと、正直どうでも良いような事を前面に出されており、シャドータイプの効果や既存のディレイラーハンガーへの異論など、本質的な事が隠されてしまっていました。根本的な進歩があまりに多く含まれており、その汎用性の広さと来たら、これまでのリアディレイラとは比較にならないように感じます。これは今回敢えてシマノが言わなかったのかもしれません。
r9200の予想
〜フロントシングル その1〜
ここからは僕の勝手な予想、想像、空想です。
発表は2020年の10月ごろでしょうか。その前にツールでプロトタイプを投入するかも知れません。
僕が思うに、新型デュラエースの最大トピックは、フロントシングルになるかならないか、だと思います。ただ、Di2でシンクロシフトを作り出したシマノ、わざわざ特許も取りました。さらに言えば、フロント変速屋のシマノです。易々とフロントを捨てるとは到底思えません。
しかし、もし次のコンポがリアエンド142に合わせてきたら、当然フリーボディの幅も変えられます。そしたらシマノは何をするでしょうか?
リアスプロケットを超多段化し、フロントシングルにする、というのが考えられます。すると考えなくてはならないのが、フロントシングルのメリットです。機会としての簡便化や重量的利点など、やはりフロントシングルはメリットも多いです。
それらを踏まえると、僕はr9200ではリアを13〜14枚にしてフロントシングルにするとしか思えないのです。
r9100が出された年にアーバンバイクとしてメトレアが発表されました。メトレアはフロントシングルでディスクブレーキです。
メトレアはフロントシングルと、舗装路でのディスクブレーキが組み合わさっており、まさにこれからのロード界です。メトレアはフロントシンクで後手に回ったシマノのデモモデルと考えてもおかしくはないでしょう。
r9100を設計する際、若しくはこれからのロード界を読んでいき、後々フロントシングル化になるとシマノが考えたとしましょう。(こう考える理由は後述)
mtbのフロントシングルはやはりスラムが優れていると思います。出してはいますが、シマノは出遅れ組です。
やはり実際に使ってみないと分からないものですので、適当に都市向けに作ってみた物がメトレアだったと考えても不思議ではありません。
さてフロントシングルにすると、ローを思いっきり大きくするかトップを小さくするかとなってきます。どう考えてもトップを小さくする方がメリットが大きいです。
そうなると、少なくとも現在よりは少ない歯数のスプロケットを出す必要があります。
するとどうなるか。
現行のフリー規格では11Tまでしか入りませんので、フリーを変更します。しかし、出鱈目に変更しても手間がかかるだけです。ではどうするか、
小径車向けにシマノが出しているカプレオのハブ(今も有るっけ??)です。
どちらも9tは対応してます。それ以上(以小)になると恐らくスプロケの歯の強度的に無理がきます。
xdドライバーはmtbではある程度使われている様です。各ホイールメーカーもドライバー用の交換フリーを出しています。シマノが余程の(これ以上の)殿様経営をしない限りカプレオ規格よりドライバー規格が採用されると想定されます。
2018/10/08追記
よほどの殿様経営をして、XTRに新規格フリーボディを突っ込みましたね。って事で、ロードの並行利用も考えられます。
r9200の予想
〜フロントシングル その2〜
さて、なぜかフロントシングルになる事が前提で話を進めてしまいました。
フロントシングルのメリットですが、機械の簡素化や軽量化と共に、フロントダブルによるギア比のダブりをなくすことができます。
現在のフロントダブルによる22sの変速機構では、アウターとインナーでギア比のダブりが多く、ダブっていない実際の枚数で段数をカウントすると、実は13段程度です。
つまり、リアの枚数が13枚になったら、フロントシングルになってもギアの選択肢が現在と同様となるのです。
そして、フリー側に6mm 追加されたフリー幅を使えば13s化は非現実的とはいえないことを考えると、r9200が13sすると考えてもおかしくはないでしょう。
エンド幅の確保により拡大可能になったフリーボディにより、リアのより一層の多段化は確実かつ容易です。また、それによりフロントシングル 化も可能となります。これらにより、r9200はフロントシングルでリア段数は13s程度と予想します。
まとめ r9200について
さて、これまでのものをまとめていきます。
ズバリ、このブログの予想するr9200とはッ!
・ディスクブレーキが主である
・リアエンド規格が142mm
・フリー規格はフリーボディが拡大された新規格
・フロントはシングル化
・変速段数は13枚以上
・スプロケは9-34、9-32 平坦ステージ用に9-30など、
敢えて過激な予想をすると、リムブレーキモデルは出ないと思います。
そして、9000からr9100でチェーンが共通な様に、変更なしでr9100を併売する、と、予想します。
さて、これは極めて個人的な予想です。しかし、それなりに理にも適っている、、と、僕は思ってます。
そんでは