夕べから雨となった南関東地方ですが、夜中に凄まじい雷で起こされてしまいました。くわばら桑原です。
前回は作業基準でWBSを考えたとき何が起きるのかについて考えました。プロジェクト全体を一つの作業の繋がりで成り立っていると考えて、一つ一つの作業を時系列に沿って上げていけば、最終目標に到達できるというのがシンプルな「作業基準によるWBS」です。
このように直線的なプロジェクトの捉え方では、プロジェクトに必用な作業に漏れが発生する確率が高くなることを、キットPMの料理作りの初体験から紐解きました。(というほど大げさなものではないですが)
その欠点を補うために、プロジェクトを立体的に見るために必用な作業要素を構造化することが、作業(タスク)の漏れを無くすために有効であると考えたわけです。
その一つの方法として「成果物基準のWBS」があります。一つの方法というのは他にも「バックワードによるタスク分解」などのやり方があるからですが、ここでは成果物基準について考えます。
さて「成果物基準のWBS」を組み立てるために実際にはどうしたらよいのでしょうか。
キーポイントは何度も言っているように「構造化」です。まず、プロジェクトの目的を達成するために必要な成果物を考えます。目的が「美味しいチャーハンを食べる」であれば、そのチャーハンを手に入れるためにどのような成果物が必用かを考えます。
当たり前ですがこの時の最終成果物は”チャーハン”となります。ではチャーハンを手に入れるための行動には、どのような”成果物”の集まりが必用になるでしょうか。
成果物を考える前に、ここでちょっと考えておかなくてはいけないのは、最終成果物であるチャーハンの前提条件です。
チャーハンは街の中華屋さんに行けば食べることができますし、お弁当屋さんにも売っています。またスーパーに行けば冷凍チャーハン(結構美味しい)もありますね。しかしここでは、家にある残り物を使って手作りするという前提条件を置くことにします。
この前提条件は、プロジェクトの方向性を規定するものになることに十分注意してください。
ではチャーハンが完成するための成果物とはなにかを考えます。前回考えたように構造化が重要ですから、まず大きなレベルで考えます。つまり「チャーハンを食べる」という目的に対する構成要素は何かということですね。これをレベル1の要素とします。
1.食品としてのチャーハンそのものを構成する食材
2.チャーハンを調理するための道具
3.チャーハンを調理するための人的資源
4.食事の環境
続いてレベル2の要素です。
1.に対して ・具材 ・冷やご飯 ・調味料
2.に対して ・フライパン ・フライ返し等のかき混ぜるための器具
3.に対して ・知識と技術を持った作り手
4.に対して ・食卓 ・椅子 ・皿 ・スプーンもしくは蓮華
いかがでしょうか?まぁ大体こんな感じでしょう。もしかしたら別のご意見もあるかもしれませんが、それは当然でプロジェクトに対する前提条件や方針が異なれば、同じ目的達成を目指すにしても全く異なる成果物が考えられる場合もあり得ます。
でもこれだけでは実際に成果物を作り出す行動には移せません。そこで次に考えるのが「アクティビティ」です。PMBOK®ではWBSの最小単位を「アクティビティ」としています。
アクティビティには実際に必要な行動を記述します。例えば、上の例の「1.食材を準備する」では、
・冷蔵庫の中を確認し、使えそうな食材をピックアップする
・足りない食材や調味料があれば近所のスーパーに買いに行く
などとなるわけです。どうです、ここまで丁寧に落とし込めば、誰でもすぐにチャーハンを作る行動に移ることができるというもんです。
次回はアクティビティについて掘り下げて行くことにします。
