関西地方も梅雨明けしたようで、相変わらず暑い日が続きます。今週のキットPMは仕事が変則的で水曜日から関西に戻って、仕事をしています。この2日程オフィスにこもって仕事をしています。
ということで不規則勤務のせいか、うっかり昨日のブログ更新を怠ってしまいました。遅くなりましたが、1日遅れでお届けします。
夏の嵐山
さて、前回は論理的な思考プロセスの重要性と、その手法としての各種チャート利用の有効性について考えました。
BA(ビジネスアナリシス)活動の成果として提示される資料やインタビュー結果から、正しく事実をくみ取るために必要な論理的思考と、その理解を一度バラバラにして自分の言葉(立場)で再構築することで、より理解が進むことになると考えました。チャートなどの各種のツールやテクニックはこの作業を補完するものです。
次のステップでは、こうして理解した情報を自分目線、つまりPM目線で再構築し、それをプロジェクト内外に伝えることになります。
このときも論理的な思考力は言うまでもありませんが、資料作成力およびプレゼンテーション力が大切なファクターになります。
わかり易い資料を作ることもさることながら、それを正しく伝える能力もプロジェクトマネージャは問われることになります。
このときのポイントは、プロジェクト内外へ情報を展開する場合に、論理性と異なるもう一つの視点が必要になることです。
「わかり易く何かを伝えようとするとき、伝えようとする相手の立場を理解し、その立場に沿って説明することが重要になります。当たり前のようですが、なかなか難しいことです。
例えば、重要なステークホルダーである経営者に説明する資料と、現場でプロジェクト活動をするメンバーに説明する資料とはその姿、形や伝えようとする内容が異なるのは、今や常識です。
この例だけではなく、多岐にわたるステークホルダーに対してそれぞれことなる視点と表現で伝える努力をすることがPMには求められます。
さて、この「わかり易く伝える」の「わかり易く」の意味するところですが、論理的であればわかり易いのかというと、そうでもありません。
えっ!と思われる方もいるかと思いますが、論理的であることの裏には「抽象化」された概念が必要になることはすでに述べました。
高度に抽象化された概念を、いくらかみ砕いて平易に説明しようとしても、抽象化の過程を経験していない人にはその内容はなかなか伝わらないものです。
そのため情報を再構築する際に、現実をうまく織り込むことが必要となります。現実とは、伝えようとする人がおかれている状況と制約事項のことです。
論理的な思考で帰結したものが、組織やプロジェクトにとって最適な選択がないということはよくあることです。
例えば、100%アサインしたつもりのプロジェクトメンバーが、実は情実的に元の業務から完全に離れられなくて、実働70%であるとか。あるメンバー同士の相性が良くないなどの、どちらかというと感情的や感覚的で人間的な状況を加味する必要があります。
つまり、論理的に再構築した情報を再度分解して、非論理的な要素を加えないと、「わかり易い」説明と本当の理解ができません。
このことが良いのか悪いのかは別として、物事を進めるためには無視することはできません。間を上手く調整するのもPMの大事な仕事だと考えています。
このようなシチュエーションをキットPMは「論理性と非論理性の調和」と呼んでいます。
プロジェクトはすこぶる現実的なものですが、現実の事情に配慮するばかりではプロジェクトにとって良い結果とはなりません。
論理性と非論理性をどう現実世界で調和させていくのか、PMの手腕が問われるところになります。
このテーマ、次回も続きます。
