セレモニー中、涙が出てきたのは青柳館長と大仁田さんの御母様が出てこられた時だけで、本当に辞めちゃうのかな…辞めちゃうんだな…」と半信半疑というかなんとも不思議な気持ちで居たのだが…セレモニーも滞りなく進み、いよいよ終わりかと思ったら急遽、本人の意向により10カウントゴングの儀式が行われることに。
最中、「何事もなく10カウントのゴングを聞きたい」と思う俺と「引退撤回してくれ」と思った俺が居たのはここだけの話し。
セレモニーを終え一旦バックステージへ戻った大仁田さんはセレモニーの最中、緩めていたリングシューズの紐を締め直し始めた。何時もよりも、ゆっくりじっくりと丁寧に…その姿を見ていたら、込み上げてくる想いと同時に「怪我無く終わってもらいたい」と思った。
暫くして辺りがざわつきだした。いよいよメインイベントだ。