おおばここばこ-唐詩選


最近、漢詩が好きになった。


昔は大嫌いだったのに。


中国語は分からないので

平仄や押韻といったような

技術的なことは完全に無視。


読み下し文のまま味わってる。


複数の漢詩本を読んで気づいたこと。

同じとこなのに読み下し文が違うこと。


特に助詞の使い方。


「過故人荘」 を


故人の荘に過る

故人の荘を過る


まぁ、どちらでも意味は通じるけど

ではニュアンスが異なる。


呉善花さんの 『日本の曖昧力』

という本によい例が載っていた。


君を恋する

君に恋する


2つの違いはなんだろうか。


外国人にはわからないけど

日本人なら理解してるはず。


「君を恋する」 は、恋がしたくて

自分から相手に恋する気持ち。


「君に恋する」 は、君によって

自分が巻き込まれていく感じ。


恋に対して "受け身" な感覚。


こちらから思う心ではなく、

自然に向こうに惹かれていく心


あぁ、なるほど。


「また君に恋してる」 が

「また君を恋してる」 だったら


ここまでヒットしなかったかも。