『異端のメス』
「異端」 という言葉が
大好きなので読みました (*^.^*)
この本を書いたのは南淵明宏さん
心臓外科のスペシャリストらしいです
現在の医療界を取り巻く状況が
書かれてておもしろいのですが
私が魅かれたのはこの記述です
所詮は治療の結果をもたらす原動力は運命なのだ。
なにもこれは医者の責任逃れではない。
病院で起こっていることの多くが、
科学では割り切れない神秘だからだ。
心肺停止から生還する患者。
その逆に急変して亡くなる患者。
患者の運命に医者は無力だ。
考えていると生命自体も神秘そのものだ。
医者の理解など届きそうもないところで、人間は生きている。
だから私は 「霊」 の存在も信じている。
私は仕事で法律を扱っているし
どちらかといえば論理重視派なので
世の中のありとあらゆる現象には
原因と結果 があると考えていました。
だから、手術をして死んでしまったら
"医療過誤" だと思っていたでしょう。
しかし、人間は機械じゃない。
施しようがなくて手術をあきらめたのに治ってしまったり
手術は成功したのに容態が急変して死んでしまったり
運命には逆らえない。