『源氏物語』 を読んでいて 驚かされるのが
近親者間での婚姻・出産があまりにも多いこと
ご存知のように 現在の日本では
近親者間で結婚することはできません
直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、
婚姻をすることができない (民法734条1項)
その理由は
社会倫理的配慮 及び 優生学的配慮 という 公益的要請
と されています
当たり前のように思える理由ですが
あえて この 「常識」 を疑ってみると
たとえば 社会倫理的配慮 について
近親婚は確かにキケンな香りはするのですが
反倫理的とは一概に言えない事情があります
かつて日本では家業の後継者を確保するために
近親者間で結婚する例は意外と多かったのです
実際、裁判所も 叔父と内縁関係にあった女性に
遺族厚生年金の受給者資格を認めています
(平成19年3月8日 最高裁第一小法廷判決)
次に 優生学的配慮 という点
確かに遺伝的な弱点を抱えたこどもが
生まれる比率は高いとは思いますが
近親婚が盛んにおこなわれていた
昔の天皇家や貴族などを調べると
虚弱体質で夭逝する子が多い一方で
とてつもない天才が出現してたりします
サラブレッドも近親間の交配を避けるのですが
近親間で稀代の名馬が産まれるケースもあるし・・・
今後、研究が進めば どうなるかわかりません