前回までのあらすじ
ようやくまともな会社に入社して1年弱、昇進辞令と同時に「身元保証書」の提出を求められる。
家族と音信不通だったボクは何とか居所を突き止め7年ぶりの再会・・・
第7話
家族の家は横浜市内の高台にある大きなマンションでした。![]()
1億はくだらないな・・・
などと思いながらエントランスへ。
部屋番号を押してオートロックを開けてもらう。
インターフォン越しに懐かしい母の声・・・犬の鳴き声にかき消される![]()
エレベーターを降りて部屋の前へ。
玄関のドアが開いて
目を潤ませた母の姿
。
少し老けたなぁ・・・
広いリビングに通されると父が無言で新聞を読んでいる。
なんて言っていいかわからず
「お邪魔します」
・・・
シカトかよ
母はボクを気遣い、お茶を入れる。
でてきた湯のみはソーサーに乗ってフタつき。
俺は客か
リビングの空気はピーンと張り詰めていて息苦しい。
早く要件を済ませて帰ろう。
父が無視をしているので、母に身元保証人になって欲しいと話す。
母は父に相談。すると父は私の会社のことを母に聞く。
母はボクにどんな会社なのかと聞く。
こんな具合に同じ空間にいて同じ言語を話しているのに、父とボクは母という通訳を介している。
何とか承諾を得て、後日印鑑証明を送ってくれることで交渉成立。
帰ろうとした私の背後から父が一言
「そんな会社で働いてたら、恥ずかしくて人様には言えんな」
さらに続けて
「そんな兄貴がいたんじゃ、○○(妹)が嫁にもいけなくなってしまう」
ブチッ![]()
何かが切れる音が・・・
「もういっぺん言ってみろ、くそじじい
」
気が付けば父のむなぐらをつかんでいました。
「やめてっ
」
泣きながら止める母。
「帰るゎ」
そそくさと実家を後にする。
今日は何があっても我慢しようと思っていた。
でも我慢できなかった・・・
確かにボクが勤める業界のイメージは決していいとは言えません。
でもその仕事に誇りを持って働いている人たちがいる。
ボク自身もそうだ。
くやしかった。
帰り道、涙がこぼれた![]()
。
つづく・・・
