『あふれでたのは やさしさだった』



著者の寮美千子さんの講演会に行ってきました。

明治時代に建設された奈良少年刑務所。

外観からは刑務所とは想像のつかない美しい近代建築。


童話作家であり近代建築好きの著者が、ひょんなことから、この美しい近代建築の少年刑務所の中で、絵本と詩の講師をすることになった。その日々の中での少年たちの驚くべき変化を綴った物語。

得体の知れない恐い存在と思っていた犯罪を犯した少年たちが、絵本と詩、言葉の力で、内なる自己を表現した時。

溢れてきたのは、犯罪者の心の闇ではなかった。


自分のありのままを表現して、それを受け止めてもらえるという安心感。

そんな当たり前に思える環境を全く知らずに、大人の暴力や目線に怯えながら育ち、犯罪を犯してしまった少年たち。

得体の知れない犯罪少年たち、心の真っ暗な闇。
センセーショナルに報じられる事だけを鵜呑みにする前に。

本当の罪はどこにあったのか?


そのことに、世界中の全ての大人が目を向け、少しでも考えていけたら。悲しい犯罪は減るのではないかしら?


絵本を大人に広めて、世界平和を!!
※写真は、著者 寮美千子さんと、絵本セラピスト協会代表 岡田辰信さん。


絵本セラピストの信念とも通じるものが多く、とても濃厚な時間でした。