あまり周知されていないことですが、眼科は外科系です。
眼科医は手術ができてなんぼ!です。
目の手術で最も有名なものは、頻度も多い、白内障手術です。
白内障手術の難易度は患者さんごとの個人差がとても大きく、それこそ別に神の手を持ってない普通の医者がやって10分くらいで終わる時もあれば、名医がやっても1時間近くかかる時もあります。
近年は技術の進歩に伴って、眼科医が標準的にできるようになるべき手術の筆頭に白内障手術が挙げられます。
もちろん、目の手術は白内障手術ばかりではありません。
瞼の手術
角膜の手術
緑内障手術
屈折矯正手術
硝子体手術
網膜剥離の手術
斜視手術
涙道手術
眼窩手術
などなど沢山ありますし、その中も細分化されて、ここだけでは書ききれない程の種類があります。
眼科の手術はそれぞれに専門性が高く、すべての手術をこなせる先生は多くありません。
各病院で専門性を持っていて、得意とする手術があったりします。
だから、うちの病院では、その手術あんまりやってないんだよなーって時は、違う病院に紹介することもあります。
けれども、こんな多種多様な目の手術にも共通することがあります。
目の手術は、基本的に術者は1人で手術をします。
助手として1名ないし2名の医師がつくこともありますが、基本的は1人です。
医師が少ないクリニックなどでは、執刀医1名と看護師で手術を行うこともざらにあります。
ですから、執刀医は並々ならぬ責任感と覚悟を持って、十分なイメージトレーニングとリスクマネジメントをした上で、手術に挑みます。
豚の目で手術のデモンストレーションやったりもします。
眼科は局所麻酔の手術が多いので、患者さんは意識がはっきりした状態で手術を受けます。
手術の途中で、執刀医が
「もう無理〜!できないよー!どうやればいいのー?」
なんて言い出すことは出来ませんから、どんな状況でも粛々と対応するために、日々の勉強とトレーニングを欠かさないのです。