室内プールと温泉がある施設でのこと。

娘のお稽古を待つ間、息子と2人で施設の大広間で食事をしていました。


3才くらいの男の子を連れた夫婦が食事をしに入って来ました。男の子のおばあちゃんも一緒です。


突然、男の子が大声で泣き騒ぎしました。
と言うか癇癪を起こしています。
広間には5組ほどの夫婦、家族がいましたが、皆、一瞬で注目するほどの騒ぎでした。小さい子にはよくある光景~と思った次の瞬間、目と耳を疑いました。

どうやら、おばあちゃんが(食事するから)男の子が持っていたガチャガチャのカプセルトイを自分のバッグにしまったようなのですが、それが気に食わぬと、男の子が凄い剣幕で怒ったのです。それが、泣いてわがまま言ってるレベルではないのです。おばあちゃんの頭をありったけの力で何度も叩くでは!?


ところが驚いたことに、父親、母親は男の子を止めるでもなだめるでも、たしなめるでもなく、叩かせっぱなしガーン


おばあちゃん本人も薄ら笑いで頭を抱えるものの、やはり男の子を止めるでもなく、
叩かれるままなのです。

見ず知らずの他人の私でも、すぐ隣に座っていたなら、おばあちゃんを叩かせないように、咄嗟に制止したでしょうプンプン

幸か不幸か、長机をひとつを挟んだ距離。
ルフィーのようには伸びない腕をこれほど歯痒く思ったことはなかったです。


更に驚いたことに、母親ときたらおばあちゃん(口調からすると自分の母親)に言うのです。「だぁかぁらぁ~、取り上げるからいけないんだよムカムカ」ですって!



はぁぁぁー!?チーン


そう言われておばあちゃんはオモチャを出し男の子に渡したのですが、男の子はもう訳が分からないほど怒ってます。受け取ったカプセルごと、こともあろうに、おばあちゃんに向かって投げつけたのですポーン


カプセルは的が外れて、すぐ後ろのふすまに大きな音を立てて当たりました。
一度は、聞き耳をたてながらも逆に気を遣って目を逸らしていた広間の老若男女のお客も、音に驚き、再びこの家族に意識を向けることに。



さあ、お母さん、どうするの!


優しそうなお父さん、何て言うの!





場の注目が決まり悪かったとは思うけど、
子供をたしなめたり、諭したりする言葉は結局のところ一切なく、

他の客(食事をしたり、畳に寝転がって昼寝をしたり)の静かな時間を邪魔したことを詫びるでもなく…チュー


大人が3人もいるのに、お粗末な有り様でしたムキー


特に両親は何を考えているのでしょう?
人前で叱れと言うのではないです。
その場で正しいことを教え諭さないのは、
何故なのでしょう?


まだ3歳の子、わがまま言うのは当たり前?人を叩いてもそれほどの力もない?


違うでしょう?三つ子の魂、て言うでしょう?園や小学校で友達を叩く子になりますよ?それでも我が子が可愛くて、庇うのですか?


親に手を挙げるようにならないと分かりらないのかしら?そうなってからでは遅いですよ?
可愛いから、今、しっかり教えないと!


『あれまムカムカ 躾はどこへいったのムキー


ここではこれだけ書けても、残念かな、私もそこまでお節介にはなれず、大きめの小声で非難するのが、関の山。


あれでは、園や小学校の先生たちも苦労しますねチュー


最近、反抗期の我が息子もこの家族の一部始終を見て、目を丸くしておりましたキョロキョロ


『あなたが小さい頃はね、よそに出てわがまま言って困ることは一度もなかったよ。
お母さん、だめなことは家でも、外でもきちんと言い聞かせたし、聞き分けも良かったよ。

(仕事で出ることが多かった)お父さんが一度、お母さんが善悪の躾をよくやってくれてる、て感謝してくれたことがあってね、お母さん嬉しかった。

それでもね、高学年になった頃、お母さんの言うことなんか、いい加減にすり抜けてるようなときもあってね。覚えてる?

あの時、それを端でみてお父さん、震え上がるほど大きな声で叱ったよね。』




我が子がお姑さんを叩いても何も言わない父親と、





本気で叱ってくれた父親と…






ほんの束の間、






息子は亡き父を想っていたにちがいない。