公開日ずらしたのでネタバレた分大丈夫?
かねてから噂にはきいていた「DisGOONie」 AND ENDRESSの西田大輔氏が自身のオリジナル作品再演、いや、あらためて問い直す作品群と理解しています。
『From Three Sons of Mama Fratelli』と銘打たれた三作品同時上演、そのうち「GOOD-BYE-JOURNYE
」と「SECOND CHILDREN」を見るコトが出来ました。
特に注目していたのが平賀源内の物語である「SECOND CHILDREN」である。
西田作品(含む原作あり)でも役者さんの殺陣はひとつの見所になる場合が多いけど、流石に平賀源内マワリではそういった見せ場はあんまり作れないかと思いきや、捕り物(イメージ)シーンで叛骨のヒトとして獄死したとされる源内らしいっちゃらしいんですよね。
それはさておき一種の異能のヒト平賀源内とはたぶん見るもの、見えるものが違うんですよ、俗人とは。 そして見えないまでもそれに共感できる玄白をワトソン役としてして構成する。
今回語り手としての杉田玄白を西田大輔氏が演じるのは本当に楽しかったと思います。
結局史実では源内は妻帯していないとのことだが、本編中では妻子がいる、そしてその周辺の人物達のなかにも死者から造られた人物(人形)が・・・、「えれきてる」という呪文で造られた人形もその他の人物も源内の見えている世界は見えない。ここで源内の視点からすると人も人形も等価であり、孤高、あるいは地獄の住人である平賀源内。
ここで荻野崇という役者さんの持つ特性が遺憾なく発揮されてとても魅力的な二時間強の空間が描き出されてます。もちろん周囲を固めるキャストさんたちの存在も消えてしまうわけではなく、飄々とした優しさ、無常でありながら愉快なハーフボイルドな口当たりがとてもとても心地よく異世界に連れて行ってくれる、その予感は的中しました。
おもえば荻野さん、バディモノが良く似合う、それも対等な相棒ということではなく、報告者としての相棒。ワトスン役がいてよりその風に吹かれやすくなるような気がします。
たしかに「SECOND CHILDREN」作・西田大輔、主演・荻野崇で完成したと言っても過言ではないとおもうのです。
*久しぶりに全体に公開してみました。(2017/06/30)