紀元前8050年

 

この銀河系内の旧帝国本惑星政府が破壊された。

それは銀河系内の、政治的組織としての旧帝国の終焉であった。

しかし、ドメインが旧帝国の広大な広さを、完全に征服するには、何千年もかかる。

旧帝国の政治的、経済的と文化的体制の慣性は、この先しばらくは依然として残るだろう。

 

しかしながら、地球の太陽系における旧帝国の宇宙艦隊の残党は、西暦1230年に、ついに破壊された。

地球刑務所オペレーションを運営している旧帝国の工作員に加えて、他にも地球に来た旧帝国からの存在がいた。

旧帝国がドメイン勢力に敗北したのち、地球はもはやその支配下に置かれてはいなかったため、個人的な利益や他にもたくさんの非道な目的のために、この惑星の資源を搾取するべく地球にやって来た軍隊の反乱分子、宇宙海賊、炭鉱者、商売人と起業家たちを、取り締まるための警察組織がなかった。

 

例えばユダヤ人たちによる地球の歴史は、「ネフィリム」について述べている。

創世記の第6章は「ネフィリム」の起源を説明している。

 

「人が地の表に増え始めて、娘たちが彼らに生まれた時、「神の子」たちは人の娘たちの美しいのを見て、自分の好むものを妻に娶った。その頃、またそのあとにも、地にネフィリムがいた。これは神の子たちが、人の娘たちのところにはいって、娘たちに産ませたものである。彼らは昔の勇士であり、有名な人々であった。」

 

旧約聖書と呼ばれる歴史書を書いた古代ユダヤ人たちは、奴隷、採集民と家畜を世話する人たちだった。

どのような現代のテクノロジーでも、単純な懐中電灯すら、彼らにとっては仰天し、奇跡的なものであるように思われるだろう。

彼らは説明できない現象やテクノロジーの全てを、ある神の業であると考えた。

残念ながらこのふるまいは、記憶喪失にされ、自分自身の体験、訓練、テクノロジー、またはアイデンティティを思い出すことのできない、IS・BEたちの間では一般的なものである。

 

明らかにこれらの者たちが男であり、地球の女性たちと性関係を持ったのであれば、彼らは「神の子」ではなかった。

彼らは旧帝国の中の政治的状況を利用するために、または単に肉体的な感覚にふける為に、生物的な肉体の中に居住したIS・BEたちであった。

彼らは警察と税務当局の手の届かないところで、地球上に自分たちの小さな植民地を設けた。

 

偶然の一致で、旧帝国でIS・BEが犯すことの出来る最も重大な犯罪の一つは、所得税法違反だった。

旧帝国では、所得税は人を奴隷にする構造と刑罰として使われていた。

所得税の申告に少しでも誤りがあれば、IS・BEは「アンタッチャブル」になり、その後に続くのは地球での禁固刑だった。

 

紀元前6750年

 

旧帝国により、地球で他のピラミッド文明が設立された。

これらはバビロニア、エジプト、中国とメソアメリカに築かれた。

メソポタミア地域は、サービス施設、通信基地、宇宙港とこれらの偽文明のための石切り場の事業を提供した。

 

プタハとは、地球の住人たちに自分たちが「神聖な統治者」であると主張した旧帝国から来た代々の長官たちの中で、初代の長官に与えられた名前だった。

 

「エジプト」という言葉は、「ヘット・カー・プタハ」または「プタハのスピリットの家」という語句が、ギリシャ語の中でなまってしまったものであると知った時に、プタハの重要性を理解することができる。

プタハは開発者というあだ名をつけられた。

彼は建設技師だった。

彼の神官長は、「職人たちの偉大な指導者」という称号を与えられた。

 

プタハはまた、エジプトの転生の神だった。

彼が口を開ける儀式を始めたのであり、それは死体から「魂を解放」する為に、神官が儀式で執り行うものである。

もちろん魂が解放された時、それは捕らえられ、記憶喪失にされ、再び地球に戻された。

 

地球でプタハの後を継いだ、いわゆる神聖な統治者はエジプト人たちに「ネテル」と呼ばれ、それは「守護者、または監視人」という意味だった。

彼らのシンボルは蛇または竜であり、それは「蛇の兄弟たち」と呼ばれる旧帝国の秘密の神官社会を表していた。

 

旧帝国のエンジニアたちは、非常に集中させた光の波を使って、石のブロックを素早く切り分け、掘削した。

彼らはまた、バリアと宇宙船を使って、一つ一つが何百、または何千トンの重さの石を持ち上げて、輸送した。

地上でこれらの建造物の配置は、銀河系のこの領域にあるさまざまな星に、関連する測地学的、または天文学的な重要性があうということを見出すことができる。

 

ほとんどの建造物は、大急ぎで建てられた「小道具」であり、映画のセットで使われる西部劇の町の偽のための外観にとても似ている。

それらは一見本物で、なんらかの用途、または価値があるように見えるが、何の価値もない。

それらには有用な目的はない。

ピラミッドと旧帝国が建築した他の全ての石の記念碑は、「神秘的記念碑」と呼ぶことができる。

一体何の理由のために、これほどの資源を無駄にして、これだけの使い道のない建物を建設したのだろうか?

神秘的な幻を創造するためである。

 

実際にはこれらの「神聖な統治者」は全員、旧帝国の工作員として、務めたIS・BEたちであった。

彼らはIS・BEではあるが、確実に「神聖」ではない。

 

続く→