「俺は一生信じてもらえないんだろうな。」



夫が外出した時、息子が会社のカバンを開けて中身をひっくり返してしまいました。

中から出てきたのは、現金10万円。


またか…。


夫の借金が発覚した時と同じ感覚が蘇ってきました。


10万円が入っていた封筒は、借金返済用の封筒。
収入の多い月はそれなりの額を返済用として、私が用意していました。


「借金返してないんだな」


湧き上がる怒りに任せて、10万円を写真に撮って送りました。

すると、すぐに折り返しがかかってきました。



「勝手にカバン開けたの!?」


「息子がひっくり返しちゃったよ。」


「そんなの信じられない!」


「どっちでも良いよ。大体あなた借金が発覚して私が信じられないって言ったら、GPSつけても良いし、持ち物は全てチェックしてくれて構わないって言ったよね?
私が探ったとしても問題ないでしょ?」


「…そうだね。ごめん。
お金の件だけど、会社から貰ったお金なんだ。
ボーナス入った時、俺の手元にはお金残らないだろうって別でくれた。そのお金。」


「借金返してないんじゃなくて?」


「返してるよ!早く終わらせたいもん。ちゃんと返してます。」




夫が言っているのは事実。
話をしていれば分かりました。


「ごめん。返してないと思ったら腹が立って…」


「いや、俺は一生信じてもらえないんだろうなって思ってるから。」



信じてもらえないって辛いですよね。
でも、信じられないのも辛いです。

相手の行動や言動を信じることができたら、
同じ状況でも捉え方が違います。

疑うってパワーが要ります。
ネガティブな感情が湧いて、被害妄想が止まらなくなります。


こうなりたくなかったから、信頼を回復するように誠意を見せて欲しいと頼み続けていたんです。



この苦しみから抜ける鍵は私しか持っていません。
矛盾を感じても、疑念を抱いても、夫を信じることに徹する。
もしくは、さっさと別れてしまう。



早く見せかけの家族ごっこから脱出したくてたまりませんでした。