学生達はそんなことで入社できるのならと、ほくそ笑みながら会社を後にするそうです。
ところが、母親に言い出すことがなかなかできないのです。
ある学生は二日間母親の後をついてまわり母親から「おまえ、気が狂ったのか?」と聞かれました。
息子は「いや、あのー お母さんの足を洗いたいんだけど。」
母親は「なんだい?気持ち悪いねー」
こうしてその学生は、ようやく母親を縁側に連れて行きたらいに水を汲み入れました。
そして、お母さんの足を洗おうとしてお母さんの足を持ち上げた瞬間・・・・
母親の足の裏があまりにも荒れ放題に荒れてひび割れているのを掌で感じて、絶句してしまいました。
その学生は心の中で
「うちはお父さんが早く死んでしまって、お母さんが死に物ぐるいで働いて自分と兄貴を養ってくれた。この荒れた足は自分達のために働き続けてくれた足だ。」
と悟り、胸が一杯になりました。
そして
「お母さん、長生きしてくれよな」とひとこと言うのが精一杯でした。
それまで、息子の「柄にもない親孝行」をひやかしていた母親は「ありがとう」と言ったまま黙り込んでしまいました。
そして、息子の手に落ちてくるものがありました。
母親の涙でした。
学生は、母親の顔を見上げることができなくなって「お母さん、ありがとう」と言って自分の部屋に引きこもったそうです。
そして翌日、会社に報告に行きました。
学生は「社長、私はこんなに素晴らしい教育を受けたのは初めてです。ありがとうございました」
すると社長は