外に出た瞬間驚くぐらい、寒くなってきました。

最近の防寒グッズの進歩には目を見張るものがありますね。

ただ、私は完璧に防寒してしまうよりも、

ほんの少し寒さを残して冬を感じるのが好きです。



「冬だ、冬だ、何処もかも冬だ」


いやぁ、CMで使われていますね。

初めて観たときは懐かしすぎて10代前半頃の

甘酸っぱい気持ちに飛ばされてしまいました。

好きでしたね。


今週末はセンター試験だそうで。

これまた懐かしいですね。

電車で参考書と睨めっこの学生さんを見ると、

心の中でエールを贈ってしまいます。


「馬車馬のやうに勉強する学生よ
がむしゃらに学問と角力をとれ
負けるな、どんどんと卒業しろ
インキ壺をぶらさげた小倉の袴をはいた若者よ
めそめそした青年の憂鬱病にとりつかれるな
マニュアリストとなるな
胸を張らし、大地をふみつけて歩け
大地の力を体感しろ
汝の全身を波だたせろ
つきぬけ、やり通せ
何を措いても生を得よ、たった一つの生を得よ
他人よりも自分だ、社会よりも自己だ、外よりも内だ
それを攻めろ、そして信じ切れ
孤独に深入りせよ」


まぁわたくしはうっかりドロップアウト組なので、

なんともかんとも偉そうな事は言えない訳ですが…。


人生の岐路は何度でもあるし、

何度迷ったって立ち止まったっていいと思っています。

迷わなくて我武者羅に真っ直ぐ邁進するのもいい。

霧の中で迷って迷って暗中模索、のた打ち回るのもいい。

ただ、目の前に広がっている色んな道を、

全力で開拓していってくれたらと願ってやみません。


「孤独を恐れるな、万人に、わからせようとするな、第二義に生きるな
根のない感激に耽る事を止めよ
素より衆人の口を無視しろ
比較を好む評判記をわらへ
ああ、そして人間を感じろ
愛に生きよ、愛に育て
冬の峻烈の愛を思へ、裸の愛を見よ
平和のみ愛の相ではない
平和と慰安とは卑屈者の糧だ
ほろりとするのを人間味と考へるな
それは循俗味だ
氷のやうに意力のはちきる自然さを味へ
いい世界をつくれ
人間を押し上げろ
未来を生かせ」


何度失敗しても、何度迷っても、

必ずもう一度前を見て立ち上がる力を

誰でも持っていると信じています。


「冬だ、冬だ、何処もかも冬だ
見渡すかぎり冬だ
その中を僕はゆく
たった一人で――」