90歳の一人暮らしの母がアルツハイマー病だった。
物忘れをするようになったとは思ってはいた。
耳が遠い母がゴーという音がするといって、電気製品のせいだと思い電気屋さんに電話をした。(幻覚か耳鳴りか不明)
電気屋さんが訪問し、異常のないことを母に伝えた。
翌日母はまた電気屋さんに電話をした。
前日に電話をしたことを忘れていた。
電気屋さんから近所に住む弟宅に電話があり、母の異常(?)が判った。
兄と弟が叱るるようにして健康診断をしようと病院に連れて行って、問診で病気が判明したようである。「名医」といわれているらしい担当医のお母さんと同様の症状らしい。
アルツハイマーの初期症状は次のようである。
1・同じことを何度も言ったり、聞いたりする。
2・慣れている場所で道に迷う。
3・財布やお金を盗まれたと言って騒ぐ。
4・以前より身だしなみがだらしなくなる。
5・夜中に起き出し、騒ぐ。
6・物をどこに置いたのか、どこに片付けたのか忘れることが多くなる。
7・簡単な計算の間違いが多くなる。
8・物の名前が出てこなくなる。
9・水道の蛇口や、ガス栓の締め忘れが目立つようになる。
10・ささいなことで怒りっぽくなる。
11・時間や日付が不確かになる。
12・日課をしなくなる
13・以前はあった関心や興味がなくなる。
14・以前よりもひどく疑い深くなる。
15・薬の管理ができなくなる。
16・テレビドラマの内容が理解できなくなる。
(「アルツハイマーの初期症状」http://www3.4-guidex.com/post_8.html

 上記の症状のうち、月に1回会いに行っていた私が気づいていたのは1と6の2点だけである。料理をする意欲がなくなったのは13に該当するだろうか。昨日も会いに行ってきたが、素人目にはアルツハイマー病の症状だとは思えない。元々趣味のない人である。父を亡くして10年になる。いつも口癖のように「早くお迎えにきてほしい」と言っている。
 医者の診断では中期だという。今のところ、戸締り、火の元の用心はしっかりしている。ひとり暮らしができなくなるのは時間の問題なのだろう。兄嫁が市役所に介護の申請をしてきたが、審査待ち2か月とのこと。デイサービスは受けられるだろうが、母が受け入れるかどうか判らない。私が単身で京都を離れ、実家に戻らざるをえない日はやがてやってくる。近いうちに、大きな地震と津波が襲ってくるようなものである。