9月1日、太陽を公転するものの中で最大級の小惑星「フローレンス」が地球のそばを通過
2017年08月30日 ι コメント(19) ι 知る ι 自然・廃墟・宇宙 ι #
「フローレンス」と名付けられた小惑星の全長は4.5キロ、NASAが検出した中でも最大級の小惑星である。
それが9月1日に地球のおよそ700万キロ先を通過する。月と地球の距離の18倍の距離に相当するが、それでも地球近傍天体に分類される。
NASA地球近傍天体研究センター(CNEOS)のマネージャーを務めるポール・チョダス氏によると、9月1日にはいくつもの既知の小惑星がフローレンスよりも近くを通過するが、そのいずれもフローレンスの大きさを上回るものはないという。
新しい小惑星観測テクノロジーの性能を試すチャンス
「フローレンスはNASAが地球近傍小惑星の検出プロジェクトを開始して以来、地球を通過する最大の小惑星です」
その巨大さゆえに、NASAの専門家らは新しい小惑星観測テクノロジーの性能を試すうってつけの機会だと考えている。NASAによれば、地球に設置された最新のレーダーを用いれば、小惑星の表面を10メートルの解像度で撮影することができるそうだ。
小惑星は太陽系が形成されたときの名残である。最新のレーダーは、これらが地球のそばを通過するときに、大きさ、形状、回転、表面の特徴や荒さを測定し、正確な軌道を推測するための強力なツールであるという。
小惑星に関する事実
小惑星は1801年、ジュゼッペ・ピアッツィによって初めて観測された。現在、太陽系内で60万個の小惑星が発見されている。そのほとんどは火星と木星の間にある小惑星帯内を公転している。
1. 太陽系内には無数の小惑星が存在しており、ほとんどは火星と木星の間の小惑星帯にある。地球のそばを通過するものは地球近傍天体と呼ばれる。
2. 小惑星とは太陽を公転する小型の岩石である。
3. 惑星や衛星よりも小さいことから、小さな惑星(minor planet)や惑星のようなもの(planetoid)と呼ばれることもある。
4. 車くらいの大きさの小惑星が年1度くらいのペースで地球の大気圏に落下している。
5. 2,000年に1度、小惑星によってサッカー場くらいのクレーターが作られる。
6. 小惑星の中には衛星を伴うものもある。
7. 地球の大気圏に突入した小惑星は火の玉となり、地上に到達する前に燃え尽きる。
8. 太陽系内の全小惑星の質量を合わせても月のそれに満たない。
9. 中にはもともと彗星だったものもある。氷が溶けて、岩石だけが残った。
10. 小惑星には、土や岩を主成分とする「C型」、ケイ酸塩やニッケルイオンを主成分とする「S型」、プラチナ・金・マグネシウムといった貴金属でできた「M型」の3種類がある。
via:.express/ translated by hiroching / edited by parumo
あわせて読みたい
地球を小惑星から守れ!レーザーを照射し320万km先の隕石を蒸発させる装置「DE-STAR」(米研究)
小惑星の衝突を回避する4つの方法
早ければ2022年。地球衝突やばいんかーい!“潜在的に危険”な小惑星が新たに10個発見される(NASA)
2880年3月16日、巨大小惑星衝突の危機。人類滅亡しちゃうのか?(米研究)
2017年10月12日、小惑星「2012 TC4」が地球の脇を通過。NASAの惑星防衛システムの試金石に
2135年、小惑星「ベンヌ」が月と地球の間を通過。重力の影響により地球と衝突する危険性が示唆される(米研究)
ワールドアニマルデーを記念して集められた38枚の世界の動物特大画像
(2008年10月28日)