日本の年金
日本の年金制度(にほんのねんきん)は、基礎年金制度である国民年金、および所得比例年金である被用者年金が存在し、国民皆年金が達成されている。どちらとも老齢給付、障害給付、遺族給付の機能を持つ。
歴史的経緯として、第二階部分である被用者年金が先に制度化されており、これは所得比例拠出型の社会保険である。保険料は事業主と折半して拠出し、保険者には政府管掌の厚生年金と共済組合管掌の共済年金が存在する。
さらに戦後となってから、第一階部分を担う政府管掌の国民年金が制度化された。これは基礎年金に位置づけられる定額拠出型の社会保険であり、国民年金法を根拠として1961年にスタートした[1]。20歳以上60歳未満の者は国民年金への加入資格を持つ[2]。
2015年からは社会保障・税番号制度(個人番号, マイナンバー)が導入され、基礎年金番号との連携が2017年より開始された[3]。
「日本の福祉」も参照
国民年金(第1階) | |
第1号被保険者 | 1,742万人 |
第2号被保険者 | 4,039万人 |
第3号被保険者 | 932万人 |
被用者年金(第2階) | |
厚生年金保険 | 3,599万人 |
国家公務員共済組合 | 106万人 |
地方公務員共済組合 | 283万人 |
私立学校教職員共済 | 52万人 |
その他の任意年金 | |
国民年金基金 / 確定拠出年金(401k) / 確定給付年金 / 厚生年金基金 |
目次
制度構造
日本の年金制度は所謂3階建てとなっている。
原則として、20歳以上60歳未満の日本に居住する者(在留期間が3ヶ月以上の外国籍の者を含む)には、定額保険料を納める国民年金への加入が義務付けられている。 なお、60歳までに老齢基礎年金の受給資格期間(25年)を満たしていなかったり40年の納付済期間がないため老齢基礎年金を満額受給できない場合で、厚生年金・共済組合に加入していなければ、その者には任意加入制度が適用される。 適用者は、60歳(申出された月)以降でも、次に列挙する期日まで任意に加入できる。ただし、遡及的な加入は許可されない。
また、被用者を有する企業や組織には所得に応じて保険料が課される公的年金(厚生年金や共済年金)への加入が義務付けられている。
更に、個人は国民年金基金や確定拠出年金(個人型)に任意に加入できる、企業では被用者のために各種の企業年金(厚生年金基金・確定給付年金(基金型・規約型)・確定拠出年金(企業型))に任意に加入して掛金を被用者との折半で拠出する。
これで、加入者には、資格期間を25年以上有して65歳に到達した場合には老齢年金が、障害者になった場合には障害年金が、死亡した場合には遺族年金が支給されるようになる。
その他にも、各個人は私的年金に任意に加入できる。
2階 | N/A | 厚生年金 | 国家公務員共済 | 地方公務員共済 | 私立学校 教職員共済 |
N/A |
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1階 | 国民年金 | |||||
加入者 |
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給与所得者 | 公務員 |
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第1号被保険者 | 第2号被保険者 | 第3号被保険者 |