スキゾイドパーソナリティ障害
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「統合失調型パーソナリティ障害」とは異なります。 |
この記事で示されている出典について、該当する記述が具体的にその文献の何ページあるいはどの章節にあるのか、特定が求められています。ご存知の方は加筆をお願いします。(2017年3月) |
スキゾイドパーソナリティ障害 | |
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分類および外部参照情報 | |
診療科・ 学術分野 |
精神医学 |
ICD-10 | F60.1 |
ICD-9-CM | 301.20 |
MedlinePlus | 000920 |
MeSH | D012557 |
パーソナリティ障害 |
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A群(奇異型) |
B群(劇場型) |
C群(不安型) |
特定不能 |
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スキゾイドパーソナリティ障害(スキゾイドパーソナリティしょうがい、英語: Schizoid personality disorder: SPD)とは、社会的関係への関心のなさ、孤独を選ぶ傾向、そして感情的な平板さを特徴とする。
従来は分裂病質人格障害(ぶんれつびょうしつじんかくしょうがい)、統合失調質人格障害(とうごうしっちょうしつ- )、統合失調質パーソナリティ障害とも呼ばれていた。
名称からいかにも関連がありそうに見えるが、統合失調症とは別の障害であり、統計学的にもスキゾイドパーソナリティ障害の人が統合失調症になりやすいという証拠はない。スキゾイドは「社会的に孤立していて対人接触を好まず、感情の表出が乏しく、何事にも興味関心がないように見える」という性格特徴を表す言葉である。また、本症は外界への興味・関心そのものが薄いという点で、対人恐怖症や回避性パーソナリティ障害とも異なるものである。
目次
特徴
本障害の特徴は、身の回りへの興味・関心と自己表現力の欠如である。人との交流を避け、口数は少なく、抑揚も乏しく、よそよそしい。そして、人と深く関わることによって自分と相手が変化することを怖れる。相手にのみこまれ自分の独立性を失ってしまう恐怖におびえる。そのため、他人との関わりを避ける。彼らの心には、よく知らない人と親密であるという不確かな(空想の)観念が存在することがある。
彼らの反応には攻撃的な行動が滅多にないため、ほとんどの脅威は、現実のものであれ想像のものであれ、空想上の全能感もしくはあきらめによって処理される。彼らはしばしば孤独に見える。しかし時に、このような人は独創的、創造的な観念を抱き、それを展開して世間に提示することがある。性格は、非社交的で静寂、控えめ、そして無頓着である。仕事では、コツコツと成果を上げ、評価されるが、自分が納得すればそれでよく、「嬉しい」という感情が起きない。少年期〜青年期に「私はこれがやりたい」など、自分の意志を両親など周りの大人から否定(もしくは過干渉)され続けて育ち、自分の意志を表現しようとは思わなくなった(諦めた)人に多くみられる[1]。
本人は、本障害によって、生活する上で困ることが何一つないため、カウンセリングなどを受けに行くことはなく、また行ったとしてもすぐ診療を受けることをやめてしまう。しかし、それによって他人に迷惑をかけることはないので、本人が困っていなければ診療をする必要はない[1]。
スキゾイドの男性は外力がないとほぼ一生独身で、女性の場合は結婚願望の強い男性と受動的に結婚する。
名称の変更
2002年までは分裂病質人格障害と呼ばれていた。精神分裂病が統合失調症へと名称変更されたことに連動して『DSM-IV-TR精神疾患の診断・統計マニュアル』の新訂版では、スキゾイドパーソナリティ障害に変更された。『ICD-10 精神および行動の障害―臨床記述と診断ガイドライン』では2005年11月の版から統合失調質パーソナリティ障害となっている。
診断
DSM-IV-TRでは次の診断基準のうちの少なくとも4つ以上を満たすことで診断される。
- 家族を含めて、親密な関係をもちたいとは思わない。あるいはそれを楽しく感じない
- 一貫して孤立した行動を好む
- 他人と性体験をもつことに対する興味が、もしあったとしても少ししかない
- 喜びを感じられるような活動が、もしあったとしても、少ししかない
- 第一度親族以外には、親しい友人、信頼できる友人がいない
- 賞賛にも批判に対しても無関心にみえる
- 情緒的な冷たさ、超然とした態度あるいは平板な感情
鑑別診断
症状が似ている広汎性発達障害との鑑別に苦慮することもある。
脚注
- ^ 渡辺登『こころの病気がわかる事典』
- ^ 『カプラン臨床精神医学テキスト』
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