ステルス性
F-117 ナイトホーク ステルス攻撃機
ステルス(英: stealth)とは、軍用機、軍艦、戦闘車両等の兵器をレーダー等のセンサー類から探知され難くする軍事技術の総称である。単にそれらの技術を取り入れて開発された兵器を指してステルスと呼ぶ事もある。ステルス性という言葉は「ある兵器がセンサー類からどの程度探知され難いか」という事を相対的に表す。正式な軍事用語としてはLow Observable(低観測性)と言い、略してLO特性などと呼ぶ。
目次
- 1概要
- 2電波ステルス
- 3赤外線ステルス
- 4光学ステルス
- 5対ステルス技術
- 6ステルス兵器一覧
- 7ステルス性を扱ったドキュメンタリー映像作品
- 8フィクションにおけるステルス
- 9脚注
- 10参考文献
- 11外部リンク
概要
ステルスの本来の意味は「こっそり」「隠れる」などである。ステルス性を実現するための軍事技術が「ステルス技術」であり、電波の反射、赤外線の放射、地球の磁力線の変形、音響的被探知、視覚的発見の抑制などである。レーダーが発達した近代においては、非常に重要な技術であり、最新の兵器(特に車両や船舶、航空機)は多かれ少なかれ、ステルスを意識して設計されている。
妨害電波(ジャミング)やチャフ、フレアなどの能動型電子対抗手段(電子的に欺瞞すること)は、ステルスではなく「ソフトキル」と呼ぶ。
人間の感覚器官による発見を防ぐための手段は、古くより行われてきた。例としては、忍者が足音を忍ばせたり、騎兵が馬の嘶きを消すこと、槍兵が穂先の反射光を消すこともステルス技術である。低騒音技術、低視認技術(カムフラージュ,代表例は迷彩)など、環境全般に影響を減らし発見されるのを防ぐ行為もまた、広義のステルスといえる。
ステルス兵器といえど、絶対に発見されないわけではない。自ら通信用の電波を照射した場合、レーダーに近付いた場合、または飛行機雲によって発見される恐れもある。