構造主義(仏: structuralisme)【前半】数学…
生物学における構造主義(構造主義生物学)
詳細は「構造主義生物学」を参照
構造主義生物学とは構造主義の考えを生物学に応用しようとする試みである[3]。
なお、生体分子の立体構造を解析し研究する生物学の一分野は「構造生物学」と呼ばれるが、これは名称が類似しているだけで直接の関係はない。
開発経済学における構造主義
経済学、とりわけ開発経済学の分野において、構造主義は1940年代〜1960年代の主流派であった。ここにおける構造主義とは、発展途上国の経済構造は先進国のそれとは異なるものであり、それゆえに経済格差が発生している、という考えである。南北問題などもこの経済構造の違いが原因で起こるとされた。
こうした構造主義では、先進国と発展途上国で適用すべき経済理論を使い分けなければならないとされたが、1960年代以降に主流派となる新古典派経済学によってこの考え方は否定されることとなる。構造主義にかわって主流派となった新古典派経済学では、先進国と同様に発展途上国でも経済市場のメカニズムは同じように機能する、という考えにもとづく自由主義的アプローチがなされた[4]。
音楽における構造主義
しばしば現代作曲家のヘルムート・ラッヘンマンを指して書かれるが、これはベートーヴェンから導き出した変容法や変奏技術が、そのまま楽曲の構造に反映していると見られている。しかしこればかりではなくほとんどすべての作曲家に音楽上の構造問題はかかわってくる。ブラームスのソナタ形式をはじめ、リヒャルト・シュトラウスの対位法やバッハのフーガでもそういう意図は常に散見される。
脚注
- 岩井克人によれば構造主義とは、歴史には方向性があるとするマルクスへの批判であり、歴史の先取りに価値を見るサルトルへの批判であったという(日本経済新聞2013年10月10日(人間発見)国際基督教大客員教授 岩井克人さん 「資本主義」を考え抜く (3))。
- ピアジェは構造主義者を自認しているが、発達心理学を基礎に構造は構成的なものであるとして、レヴィ=ストロースの静的な構造理論を批判している。また、構造主義のむやみな拡張にも反対しており、ミシェル・フーコーも厳しく批判している。
- 池田清彦『さよならダーウィニズム』p.144
- 絵所秀紀『開発の政治経済学』日本評論社、1997年。
参考文献
- 足立和浩「構造主義」(Yahoo!百科事典)
- ジャン・ピアジェ著『構造主義』滝沢武久 ・佐々木明訳、 白水社〈文庫クセジュ〉、1970 ISBN 4560054681
- 「構造主義」
関連項目
外部リンク
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