火山噴火の歴史 Ⅲ【中半】19世紀 -

20世紀

1901年 - 1950年まで

  発生年   火山名   概要
1. 1902年  -  フランスの旗プレー山  -  5月2日、火砕流により麓のサン・ピエール市が全滅、住民約28,000人が死亡。
2. 同年  -  日本の旗伊豆鳥島  -  明治35年8月7日から9日にかけて、全島民125名死亡。
3. 同年  -  グアテマラの旗サンタマリア火山英語版  -  火砕流・火山性ガス・飢饉により死者4,500名。
4. 同年  -  セントビンセント・グレナディーンの旗スフリエール山  -  火砕流により死者1,680名。
5. 1904年  -  インドネシアの旗ムラピ山  -  1月、噴火により死者16名。
6. 1910年  -  日本の旗四十三山  -  明治43年7月25日、降灰により家屋・山林・耕地に被害、翌26日に泥流で死者1名。
7. 1911年  -  日本の旗浅間山  -  明治44年5月8日、噴石により死者1名、負傷者2名。同年8月15日にも噴石があり、死者2名・重軽傷者数十名。
8. 同年  -  フィリピンの旗タール山  -  火砕流および津波により死者1,335名。
9. 同年  -  日本の旗浅間山  -  明治45年5月29日、噴石により登山者1名死亡、負傷者1名[資料 5]
10. 1914年  -  日本の旗桜島  -  大正3年1月12日、大正大噴火[資料 5]。噴出量2km3。溶岩流は海まで達し、地震・噴火被害は死者58名、負傷者112名、全焼家屋約2,140戸、全半壊315棟。

噴出した火山灰・軽石・溶岩の総量は2立方キロメートルと見積もられており、雲仙普賢岳噴火(1991年)の約10倍、富士山の貞観噴火(864年)と宝永噴火(1707年)を合わせた量に匹敵。

噴火の音響と火山灰は四国の愛媛県長浜町(現大洲市)まで到達した。VEIは4。

鹿児島測候所(現鹿児島地方気象台)の誤った噴火予測を信じた知識階級が逃げ遅れたことが科学不信の碑の碑文に記されている。

詳細は「桜島爆発記念碑」を参照

11. 1915年  -  日本の旗焼岳  -  大正4年6月6日、7月6、16日に水蒸気爆発[資料 8]VEI2[資料 8]。大正池が生成される[資料 8]
12. 1919年  -  インドネシアの旗ケルート山  -  土石流・洪水により死者5,110名。『ラハールインドネシア語)』の語源となった事例[50]
13. 1920年  -  インドネシアの旗ムラピ山  -  10月、噴火により死者35名[29]
14. 1923年  -  日本の旗御鉢  -  大正12年7月11日、噴火により死者1名[資料 5]
15. 1925年  -  日本の旗西表海底火山  -  大正14年8月頃から翌1926年(大正15年)にかけて、 東北地方沿岸より北海道沿岸にかけて大小多量の軽石が漂着[資料 9]
16. 1926年  -  日本の旗十勝岳  -  大正15年5月24日、2回目の大爆発による噴石が火口より2.4kmの硫黄鉱山に1分未満で到達、操業中の作業員25名が死亡、高温の岩屑なだれが融雪型火山泥流(ラハール)となり火口より25kmの富良野原野まで25分で到達し死者119名、負傷者12名。
山林・耕地・道路・橋梁・鉄道などに甚大な被害。VEIは3。
17. 1928年  -  日本の旗浅間山  -  昭和3年2月23日、噴石により児童負傷[資料 5]
18. 1929年  -  日本の旗北海道駒ヶ岳  -  昭和4年6月17日、降下火砕物により家屋全半壊1,915棟、死者2名、負傷者4名、家畜被害136頭、家屋損壊1,915棟[資料 5。噴出量0.5km3で20世紀以降では桜島に次ぐ[31]VEIは4[27]
19. 1930年  -  日本の旗浅間山  -  昭和5年8月20日、火口付近で死者6名[資料 5]
20. 同年  -  インドネシアの旗ムラピ山  -  大規模噴火により死者1,369名、家屋損壊1,109戸、牛2,140頭の被害[29]
21. 1931年  -  日本の旗口永良部島  -  昭和6年4月2日、爆発により土砂崩壊、負傷者2名。山林田畑に被害[資料 5]
22. 同年  -  日本の旗浅間山  -  8月20日、噴火により登山者が重症1名、負傷2名[資料 5]
23. 1932年  -  日本の旗草津白根山  -  昭和7年10月1日に発生した噴火(M1.8)で発生した火山泥流により硫黄鉱山の工夫2名が飲み込まれ死亡、負傷者7名、山上施設破損甚大[53][資料 5]
24. 同年  -  日本の旗阿蘇山  -  昭和7年12月18日、噴石により負傷者13名[54]
25. 1933年  -  日本の旗口永良部島  -  昭和8年12月24日より翌1934年(昭和9年)1月11日にかけて、噴火により七釜集落全焼、死者8名・負傷者26名・家屋全焼15棟・牛馬、山林耕地に大被害[資料 5]
26. 1934年  -  日本の旗昭和硫黄島  -  昭和9年9月より翌1935年(昭和10年)3月にかけて昭和硫黄島にて火山活動[資料 10]。9月20日に島東方2kmの海底で噴火、これにより12月に硫黄島新島(昭和硫黄島)が生成される[資料 10]。マグマ噴出量は0.276 DREkm 3、VEI4。
27. 1936年  -  日本の旗浅間山  -  昭和11年7月29日、噴火により登山者1名死亡、同年10月17日にも噴石により登山者1名死亡[資料 5]
28. 同年  -  日本の旗硫黄岳  -  昭和11年10月26日に始まった硫黄岳の火山活動により島が30cm沈下[資料 10]
29. 1937年  -  パプアニューギニアの旗タブルブル山  -  噴火により死者500名以上。
30. 1938年  -  日本の旗浅間山  -  昭和13年7月16日、噴石・降灰により登山者若干名死亡、農作物被害[資料 5]
31. 1940年  -  日本の旗三宅島  -  昭和15年7月12日、火山弾溶岩流などにより死者11名、負傷者20名、その他被害大[資料 5]
32. 同年  -  日本の旗阿蘇山  -  4月、噴石により負傷者1名[54]
33. 1941年  -  日本の旗浅間山  -  昭和16年7月13日、噴石により死者1名、負傷者2名[資料 5]
34. 1942年  -  日本の旗北海道駒ヶ岳  -  VEIが3に達する噴火、火山サージを観測[27]
35. 1944年  -  日本の旗昭和新山  -  昭和19年7月11日、火災サージにより負傷者1名、家屋損壊。8月26日にも降灰による窒息で死者1名、家屋焼失[資料 5]
36. 同年  -  インドネシアの旗ムラピ山  -  火砕流により60余名死亡、6,000人以上が避難[56]
37. 1946年  -  日本の旗桜島  -  昭和大噴火。昭和21年1月30日以降、5月末まで活動継続。多量の溶岩を流出し山林焼失、死者1名。
38. 1947年  -  日本の旗浅間山  -  昭和22年8月14日、噴石により山火事発生、登山者9名死亡。
39. 1949年  -  日本の旗浅間山  -  昭和24年8月15日、噴火時に登山者が転倒し4名負傷。
40. 1950年  -  日本の旗浅間山  -  昭和25年9月23日、噴石により登山者1名死亡、負傷者6名。空振で山麓建造物のガラスに被害。

1951年 - 2000年まで