焼き鳥 Ⅴ【終半】鶏以外の畜肉
地域差
焼き鳥弁当
同じ「焼き鳥」という呼称であっても、地域によっては味付けや付け合せ、使用する肉の部位、種類などが異なる。また、様々な食べ方や応用料理が存在する。
美唄(北海道)
北海道美唄市において、鶏の正肉と、きんかん・レバー・ハツ・砂肝等の内臓と皮を1本の串に刺した2種類を塩コショウの味付けで食べる焼き鳥。詳細は美唄焼き鳥を参照。
室蘭・函館などの道南地方(北海道)
道南地方の焼き鳥は豚肉を用い、室蘭やきとりは豚肉とタマネギを使用しからしをつけて食べる[7]。鶏肉で作る場合は「鶏肉の焼き鳥」「とり串」「とり精」などと呼ぶ[8]。
盛岡(岩手県)
盛岡競馬場の屋台村では「ジャンボ焼き鳥」が名物となっており、市内の焼き鳥店も同様の焼き鳥を提供する場合が多い。使用される鶏肉は大きく、これを2-3個串刺しにして焼く。味付けは塩であり、唐辛子をふりかけて食べる。
寒河江市・西村山郡(山形県)
寒河江市および西村山郡のやきとり屋では豚肉を使用したものが一般的である。豚足の塩ゆでを提供する店も多い。寒河江祭りに合わせて各店舗が駅前に出店を出す「やきとりBar(バル)」が開催される(平成26年9月13日)。寒河江市HP
福島・郡山(福島県)
福島では平成13年より焼き鳥による町おこしを検討し「福島焼き鳥党」が設立されている。県内では「福島焼き鳥」と地鶏を使用した「いいとこ鶏」を広めている。福島市で2007年に「第1回やきとリンピック」を開催し、世界焼き鳥党は「ルワンダ焼き鳥」を認定メニューとした。
東松山(埼玉県)
東松山市の焼き鳥は、豚のかしら肉を用い唐辛子などをブレンドした味噌だれを塗って食べる。「やきとり」を頼むとカシラが出され、タン、ハツなど他の部位にもネギをはさんで串に刺す。日本初の焼き鳥店同業組合(東松山焼鳥組合)のある街。
東京(東京都)
かつて江戸時代の神社参道などでは雀を主とする焼き鳥の露店が多かったが、その後になって他の肉も使用されて、全国に広まっていった歴史がある。使用する肉・部位はもも(鶏もも肉)が多く、ネギマとすることも多い。また昔と変わらない雀の焼き鳥を出す店もある。銀座周辺から神田周辺にかけては焼き鳥店が多く、サラリーマンが帰宅時に立ち寄る店としてメディアで放映される事も多い。
上田(長野県)
昭和30年代より、醤油ベースのニンニク入りタレに漬ける食べ方が普及し、2011年には「美味だれ焼き鳥」と名付けられた。詳細は美味だれ焼き鳥を参照。
今治(愛媛県)
詳細は「鉄板焼鳥」を参照
愛媛県今治市では、串に刺さず鉄板で焼く「焼き鳥」が広く出回っており、これを取り扱う店舗が多数ある。いわゆる串焼きの「焼き鳥」を扱う店舗も多数あり、これらを総して「今治焼鳥」「鉄板焼鳥[12]」などと呼ぶ、独自の食文化がある。
長門(山口県)
長門市は「豚バラの焼き鳥」があり、鶏肉・豚肉・野菜を串焼きにして食べることが多い。一味・七味だけではなくガーリックパウダーで食べるのが特徴。
久留米(福岡県)
屋台が多く、材料も鶏肉や豚肉のほか牛肉、豚もつ、野菜、魚介類(いか、ホタテ、ししゃもなど)を串焼きにしたものなどが供されている。福岡市を中心に豚足も同様に供されることがある。味付けは塩が中心である。
全国やきとり連絡協議会