ABC予想 数学上の未解決問題 Ⅱ【序】
[隠す] | q | a | b | c | Discovered by |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1.6299 | 2 | 310·109 | 235 | Eric Reyssat |
2 | 1.6260 | 112 | 32·56·73 | 221·23 | Benne de Weger |
3 | 1.6235 | 19·1307 | 7·292·318 | 28·322·54 | Jerzy Browkin, Juliusz Brzezinski |
4 | 1.5808 | 283 | 511·132 | 28·38·173 | Jerzy Browkin, Juliusz Brzezinski, Abderrahmane Nitaj |
5 | 1.5679 | 1 | 2·37 | 54·7 | Benne de Weger |
証明
2012年8月30日、京都大学数理解析研究所教授の望月新一が abc予想を証明する論文をインターネット上に公開した[1][8][9][10][11]。イギリスの科学誌ネイチャーは、同教授は新たな数学的手法を開発し、それを駆使して証明を展開しているため「査読に時間がかかるだろう」と報じた[2][12]。証明に用いた新たな手法(宇宙際タイヒミュラー理論)は他の整数論の問題を解く強力な道具になると期待されている[12]。
それらの論文について、2012年10月に Vesselin Dimitrov とアクシェイ・ヴェンカテシュ(英語版)により誤りが指摘[13]されたが、望月は指摘を認めつつ本質的結果は影響されないとコメントし、訂正を約束した[14]。以後、同年12月より指摘事項の修正や他の校正等を含む一連の訂正版論文を発表している[8]。
2015年、Ivan Fesenko(en)によって、望月の宇宙際タイヒミューラー理論に対する初のサーベイ論文である「Arithmetic deformation theory via arithmetic fundamental groups and nonarchimedean theta functions, notes on the work of Shinichi Mochizuki」が発表された[15]。
脚注