好訴妄想
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好訴妄想(こうそもうそう、英: querulous delusion、独: Querulantenwahn)は、妄想反応の一種で、独善的な価値判断により自己の権益が侵されたと確信し、あらゆる手段を駆使して一方的かつ執拗な自己主張を繰り返すものをいう。
目次
概要
特徴
些細なことを契機に自己の権利が不当に侵害されたと独善的に確信し[1]、名誉、権利を回復しようとして現実的、常識的な範囲を越えて熱中し、闘争的となり、警察、人権擁護機関、裁判所などへ次々と告訴する者を好訴者 querulants という。好訴者は自分ルールを持ち、更には強い自我感情を有し、利害対立に際して公正な判断力を著しく欠き、忠告、反論を受けた場合にはその被害観念がさらに強化され、妄想加工が進行する。このようなものを好訴妄想という。統合失調症、躁うつ病などに認められることがあるが、最も極端なものはクルト・シュナイダーの定義する闘争性狂信者に認められる。
反応
好訴妄想は妄想反応 paranoid reaction の一種であり、妄想反応とは、一定の人格傾向や一時的な感情状態から、体験反応として了解される妄想観念が形成された状態である。自己意識の強い執着性格者が上述の通り、自己の権利侵害に対し、もしくは権利が侵害されたと感じた時に被害的闘争的となり、権利回復のために狂奔し、告訴を繰り返すのが好訴妄想である。この他、妄想反応には、過敏な性格者に起こる敏感関係妄想、自閉的、空間的な性格者が色情的な妄想を形成する願望妄想、さらに迫害妄想、貧困妄想、誇大妄想、自己臭妄想、アルコール性嫉妬妄想などがある。
その他
また好訴妄想は、闘争パラノイア(闘争妄想症)の一種とされる。体系化された妄想を持ち続けながら、他の精神生活の面では異常のみられない状態をパラノイア(妄想症)といい、エルンスト・クレッチマーの分類のように、性格、体験、環境の相互関係により異なった類型がある。このうち闘争パラノイアは自我感情、自尊心が強く、易怒的で烈狂しやすい性格者が何らかの激昂的体験により自己の権利が侵害されたと確信し、あらゆる手段を用いて闘争する状態で、訴訟から訴訟へと私財を投げ打ってさえ争うのが好訴妄想である。
関連項目
参考文献
- 『南山堂 医学大辞典』 南山堂 2006年(平成18年)3月10日発行 ISBN 978-4-525-01029-4
脚注
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