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この項目「2007年-2008年の世界食料価格危機」は途中まで翻訳されたものです。(原文:en::2007–2008 world food price crisis at 07:11, 22 July 2008 UTC)
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世界の小麦、雑穀類、大豆の取引量の推移。1990年-2008年は実測、2016年までは予想。米国農務省、2008年。

米国の大豆、トウモロコシ、小麦の在庫率の推移。1977年-2007年は実測。2016年までは予想。米国農務省、2007年9月

2007年から2008年にかけて、世界の食料価格は劇的に上昇し、国際的な危機の状態をもたらし、貧しい国や開発途上国において、政情不安、経済不安と治安悪化を引き起こした。

高騰し続ける世界的な食料価格の合理的な説明は議論の対象となっている。2006年の暮れから始まった食料価格の高騰の最初の原因は、穀物生産国における旱魃原油価格の上昇だった。原油価格の上昇は、肥料、食料の輸送、工業化された農業に影響を与えた。他の原因は、先進国におけるバイオ燃料の利用、[1]アジアにおける中産階級の増大とそれによる食生活の多様化による需要(特に肉類)の増加[2][3]が可能性として挙げられる。これらの要素と世界の食料備蓄の減少が絡み合い、劇的な世界的食料価格の高騰に繋がった。[4]期間も議論の対象になっている。これらの要素には貿易や農業の構造的な変化、先進国における農産物価格の維持と農家への補助金の交付、食料の燃料への転用、商品作物への投機と気候変動も含まれる。

 

目次

 

 

急激な価格上昇

2006年の初めと比較して、世界のコメの価格は217%上昇し、小麦は136%、トウモロコシは125%、大豆は107%増加した。[5]2008年の4月、コメの価格は7ヶ月前の2倍に近い1ポンドあたり24セントに達した。[6]

要因

いくつかの理由が食料価格高騰の原因となっている。アナリストパーフェクト・ストームによる世界各地での凶作、バイオ燃料の利用の増加、食糧備蓄の減少、連邦準備制度理事会政策金利を引き下げたことにより、貨幣が長期間に渡って富を維持する手段ではなくなった(人々は需要の増大した食料に投資し、そのため価格が高騰した)こと、アジアにおける需要の増大、原油価格の上昇、グローバル資本主義への変化が原因であると考えている。[7]先進国における農家への補助金は世界食料価格高騰の積年の要因であった。[8]

食料のバイオ燃料への転用

食料価格高騰のある合理的な説明は穀物(特にトウモロコシ)をバイオ燃料に利用していることによるというものである。[9]毎年1億トンの穀物が食料から燃料に姿を変えていると予想されている[10](2007年の世界の穀物生産量は約20億トンである)。[11]農家が前の年に比べ燃料になる穀物を生産するのに熱心になるのに従い、食料が生産できる土地と資源はその分だけ減少した。このことは食費が非常に限定されている開発途上国及び後発開発途上国が購入可能な食料の減少を招いた。この危機は例えば普通の自動車の燃料タンクをバイオ燃料で満たすこととアフリカの人が1年間に食べるトウモロコシが同じ量であるということが示唆するように、ある意味において豊かな国と貧しい国を二分しているように見える。[4]

2007年の暮れ、トウモロコシがバイオ燃料へ利用されることが増加し、トウモロコシの価格はトレーダーによって原油価格と関連付けられ、結果としてトウモロコシの価格が上昇する「アグフレーション」が起こったが、それは他の代替穀物の価格の上昇、(最初は小麦と大豆、続いてコメ、大豆油と種々の調理油の価格上昇)ももたらした。

米国に次ぐ世界第2位のエタノール生産国であるブラジルは、世界で初めて持続可能なバイオ燃料経済について考え始めた国であるが、[12][13]ブラジル政府はエタノール産業に基盤を置くブラジルのサトウキビは2008年の世界食料価格危機には何ら影響を及ぼしていないと主張している。[14]

ドイツアンゲラ・メルケル首相は食料価格の高騰は農業政策の拙さと開発途上国における食生活の変化が原因であり、一部の評論家が唱えているようなバイオ燃料によるものではないと述べた。[15]2008年4月29日、米国のジョージ・W・ブッシュ大統領は記者会見で「世界の食料危機の85%は気候変動と、需要増加、エネルギー価格のせいだ」と述べ、「残りの15%はエタノールのせいだ」と認めた。[16]2008年7月4日、ガーディアン紙はバイオ燃料によって食料価格が75%上昇しているという世界銀行の推測を報じた。[17]

セルロース・エタノール藻類燃料のような第2世代、第3世代のバイオ燃料なら将来この問題を解決できるかもしれない。しかし、それらのバイオ燃料の実用化にはより進んだ農業技術の開発が必要とされるのに対して、トウモロコシから燃料を作る技術は熟成されており、また素早く作ることができる。

世界人口の増加