ベーシックインカム ⅩⅤ【】スイス型所得制限BI・ベーシッ…
ベーシックインカムに近い制度の導入例
ベーシックインカムに類似した給付を実施している国は少数だが存在する。ただし、そのいずれも天然資源の輸出による外貨収入を配分・給付するものであり、勤労所得で財政収支を均衡させている先進国および中進国で恒常的に制度化している例はない。以下の制度は年齢制限があったり、支給される金額が多すぎるまたは少なすぎるなど新党日本や緑の党グリーンズジャパンのベーシックインカムと異なる点があるが、ベーシックインカムに近い制度が実際に導入されている。
- 日本の定額給付金。2009年自民党の麻生政権で実施。原則給付対象者1人につき12,000円の給付を一回限り行うもの。ただし「選挙の票目的のバラマキ」と批判され単回の実施に留まる。
- 日本の2010年6月から2011年9月までの子ども手当。(2011年10月以降の子ども手当は民主党・自民党・公明党の3党合意により、ベーシックインカム的な要素が少なくなっている。さらに2012年6月以降はこれに所得制限が加わりベーシックインカムとはかけ離れた制度になる)
- 日本の民間企業が行っている来店ポイント。無償でポイントがもらえ、現金と同様に買い物時に利用できる。
- ナミビアのOtjivero-Omitara村の60歳以下の住人930人が対象。
- ブラジルのサンパウロ州のカチンガ・ヴェーニョという100人程度の農村。
- カナダのマニトバ州ドーフィンで1974年から1979年にかけて行われた「en:MINCOME」と呼ばれる実験が行われた。
以下の4つの制度は天然資源を財源にしているため持続可能性は低い。そのため資源の枯渇と同時に制度の維持が困難になる。
- アラスカの『アラスカ・パーマネント・ファンド(アラスカ永久基金)』。州レベルの実施。潤沢な天然資源から得られる税収を財源としている。2011年度の支給額は一人当たり年1174ドル(約91900円)
- モンゴルの『人間開発手当て』。主に鉱物などの天然資源の輸出による税収を財源としている。
- イランの『現金補助金』。石油輸出による税収を財源としている。
- ナウル - リンの産出により全年齢層に年金支給されていた。ただし現在は天然資源の枯渇により維持できず制度自体が破綻している。
ベーシックインカムを支持している政党
グローバルグリーンズに加盟している環境政党がベーシックインカムを支持していることが多い。日本の緑の党グリーンズジャパンもグローバルグリーンズに加盟している。
各国の海賊党がベーシックインカムを支持していることが多い。
韓国では民主労総、進歩新党、旧社会党、旧民主労働党などの左派勢力がベーシックインカムを支持している。これは日本の連合、日本共産党、社民党などの左派勢力がベーシックインカムに反対していることとは対照的である。
日本の政党の動向は
「ベーシックインカム#日本における動向」を参照
日本 - 自由党
日本 - 緑の党グリーンズジャパン
日本 - 新党日本
アメリカ合衆国 - アメリカ緑の党
イギリス - イングランド・ウェールズ緑の党
イギリス - スコットランド緑の党
イタリア - 五つ星運動
オーストリア - オーストリア海賊党(液体民主主義によると82%がベーシックインカムに賛成している)
オーストリア - オーストリア共産党
オーストリア - 緑の党-緑の選択肢
オランダ - The Greens
オランダ - GreenLeft
カナダ - カナダ海賊党
カナダ - ケベック連帯
カナダ - カナダ自由党
カナダ - プリンスエドワード島新民主党
カナダ - カナダ緑の党
韓国 - 進歩新党(進歩新党と合党した旧社会党もベーシックインカムを支持していた)
ギリシャ - 急進左派連合(現物給付つきベーシックインカムを提唱している)
スイス - スイス緑の党(2016年のベーシックインカム導入を問う国民投票で賛成するよう呼びかけている)
スウェーデン - 環境党緑(スウェーデンは世界一福祉が充実した国として知られるが、従来型の福祉では先端部門での雇用確保ができず福祉が機能不全に陥るとして環境党緑はベーシックインカムを提唱している)
スペイン - ポデモス
ドイツ - ドイツ海賊党(党大会でベーシックインカムを2013年ドイツ連邦議会選挙のマニフェストに取り入れるべきか採決を行い、その結果66.9%の賛成票を得た)
ドイツ - 左翼党
ドイツ - 社会主義平等党
ドイツ - 自由民主党
ドイツ - 自由民主党-社会自由主義者-
ドイツ - 同盟90/緑の党
ドイツ - ドイツ民主党
ドイツ - 紫の党
ドイツ - 山の党
ニュージーランド - ニュージーランド労働党(二大政党の片翼であり次の総選挙で政権公約として掲げるかの検討に着手した)
フランス - 海賊党(フランス)(2012年フランス議会総選挙の任意政策にて積極的連帯手当・家族手当・住宅手当・失業給付を統合しベーシックインカムに置き換えるとし、年齢や身分に関係なくすべての国民に最低限の生活を送るのに必要な金額を毎月支給するとしており本項で解説しているベーシックインカムに忠実な内容である)
フランス - 共和国連帯(2012年フランス大統領選挙にベーシックインカムを提案する候補者が出馬予定であったが推薦人が集まらず出馬を断念)
フランス - キリスト教民主党(フランス)(2012年フランス大統領選挙にベーシックインカムを提案する候補者が出馬予定であったが現職のサルコジ大統領支持を表明し出馬を撤回)
フランス - ユーロップ・エコロジー・緑の党(2012年フランス大統領選挙にベーシックインカムを提案するエヴァ・ジョリが出馬した)
ブラジル - 労働者党
ベルギー - Vivant
ニュージーランド - New Zealand Democratic Party for Social Credit
ノルウェー - 赤
ノルウェー - ノルウェー自由党
ノルウェー - 環境党緑