数論における階乗

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階乗は数論にも多くの応用を持つ。特に n ! は n 以下の全ての素数で整除されねばならない。このことの帰結として、n ≥ 5 が合成数となる必要十分条件

{\displaystyle (n-1)!\ \equiv \ 0{\pmod {n}}}

が満たされることである。より強い結果としてウィルソンの定理

{\displaystyle (p-1)!\ \equiv \ -1{\pmod {p}}}

が p が素数であるための必要十分条件であることを述べる。

ルジャンドルの公式英語版)は n ! の素因数分解に現れる p の重複度が

{\displaystyle \sum _{i=1}^{\infty }\left\lfloor {\frac {n}{p^{i}}}\right\rfloor }

であることを示す。これは

{\displaystyle {\frac {n-s_{p}(n)}{p-1}}}

と書いてもよい。ただし、sp(n) は n の p 進展開の係数の和である。

n ! が素数となる n は 2 のみである。n! ± 1 の形の素数は階乗素数と呼ばれる。

1! より大きな階乗は全て偶数である(これらは明らかに因数 2 を持ち、2 の倍数である)。同様に、5! より後の階乗は 10 の倍数(2 と 5 を因数に持つ)であり、十進展開の末尾には 0 が並ぶ英語版)。

ブロカールの問題

詳細は「ブロカールの問題」を参照

ブロカールの問題とは、

{\displaystyle n!+1=m^{2}}

を満たす n, m は存在するか、という問題である。2015年9月現在、これを満たす (nm) の組[* 3]

(4, 5), (5, 11), (7, 71)

しか見つかっていない。ABC予想が真であれば、解は有限個しかないことが、Marius Overholt により示されている。