景気循環

経済学
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景気循環(けいきじゅんかん、: Business cycle)とは、経済全体の活動水準である景気において、循環的に見られる変動のことである。景気変動(けいきへんどう)、景気の波(けいきのなみ)とも呼ばれる。景気が一定の原因により決まった周期で恒常的・法則的に循環すると考える説を景気循環論という。

 

目次

 

概要

景気循環

景気循環局面の分割については、

  1. 1循環を拡張(拡大)局面(好況、ブーム (boom)、エクスパンション (expansion))と後退局面(不況、リセッション (recession)、コントラクション (contraction))の2局面に分ける考え方
  2. 1循環を回復好況(拡張・拡大)後退不況(収縮)の4局面に分割する考え方

がある。なお、日本の内閣府は2局面に分割して、景気循環を表している。

2局面分割

2局面分割の場合には、景気拡張(拡大)局面の最高点が山で景気後退局面の最低時点が谷であり、谷から谷までが1循環とされている。

日本政府が発表する景気循環は、ディフュージョン・インデックス(DI)を中心とした景気動向指数を用いて2局面に分割した景気循環であり、景気動向指数と景気循環との関係を景気動向指数が50%を超えている期間を景気拡張期とし、50%を切っている期間を景気後退期としている。また、景気動向指数が0%から100%に向かう期間を不況、100%から0%に向かう期間を好況としている。なお、景気動向指数が50%の点を景気転換点と呼び、0%から100%へ向かう方向での50%の点が景気の谷となり、100%から0%に向かう方向での50%の点が景気の山となる。すなわち、景気が山の時も谷の時も景気動向指数は50%となる。

景気動向指数と景気循環(2局面分割)
景気動向指数 50% 50→100% 100→50% 50% 50→0% 0→50% 50%
景気循環 景気の谷 景気の拡張(拡大)期 景気の山 景気の後退期 景気の谷
不況 好況 好況 不況

ただし、2008年4月以降、コンポジット・インデックス(CI)を中心とする景気動向指数に切り替わり、それ以後は、CIによる景気判断も加わるようになった。

 

4局面分割

4局面分割では正常な水準から出発して、好況(拡張・拡大)、後退、不況(収縮)、回復の各局面を経て、再び正常な水準に戻るまでを1循環とすることが多い。

多くの景気循環の計測において、2分割(景気拡張期、景気後退期)で示されることが多いが、景気循環の計測の基礎となっているバーンズとミッチェルの景気循環の定義では4分割であらわされている。ただし、回復と好況、および後退と不況の境目を計測することが困難なため、ほとんど4分割で表示されることはない。

景気動向指数と景気循環
2局面分割 景気の谷 景気の拡張(拡大)期 景気の山 景気の後退期 景気の谷
4局面分割 回復 好況(拡張・拡大) 後退 不況(収縮)