今度こそ宇宙人からのメッセージか?「高速電波バースト(FR…

 
今度こそ宇宙人からのメッセージか?「高速電波バースト(FRB)」を再び観測、「遠くの銀河から発信された」=オーストラリアの画像3
画像は「Express」より引用

——地球外知的生命体が地球人とコンタクトを取るためにFRBを発した可能性もあるのでしょうか?

X氏 可能性は否定できません。
 しかし、意図的にこのような爆発的な信号を発したとすると、あまり利口な地球外知的生命体の仕業だとは思えません。なぜなら、ただの爆発ではブラックホールや中性子性などの高エネルギー天体に由来する他の爆発的天体現象と勘違いしてしまうからです。自分たちの存在をアピールしたいのであれば知的生命体にしか発することができない「人為的」な、かつはっきりとした信号、例えば“素数”を用いるべきです。夜に遠くにいる人にライトで自分の存在を知らせるにはどうすればよいでしょうか? それはライトを振る、円を描く、点滅させるなど「人為的」なシグナルをはっきり送ることです。ただ光っているだけでは、どこかの明かりと勘違いしてしまうかもしれません。


●注意をひくための「宇宙の狼煙」だった可能性

 小学校のざわつく教室で、いきなり先生がぼそぼそと高度な数学の話を始めても誰も聞いていないでしょう。最初は、子供たちの注意を集めるためにパンパンと手を叩いて、「こっちを見ろ」と注意を促すものです。このように、定期的に我々の注意を集めるための分かりやすい強い爆発、すなわち「宇宙の狼煙」を炊いていた可能性は残ります。これで宇宙全体のアンテナがそちらに向くわけですから、それから素数などの知的なシグナルを弱く出せばよいのです。

 

今度こそ宇宙人からのメッセージか?「高速電波バースト(FRB)」を再び観測、「遠くの銀河から発信された」=オーストラリアの画像4
画像は「Daily Mail」より引用

宇宙戦争による「天文学的な銃声」を受信した可能性

 もう一つの可能性は、知的生命体による「天文学的な銃声」の可能性です。例えば、ブラックホールの重力兵器、中性子星の核兵器、マグネターの磁場兵器、スターウォーズにも登場した超レーザー兵器デススター、恒星を利用したスターキラーベースなどによる地球外知的生命体同士の天文学的戦争の破壊的な終末などです。そうであれば、特に意味のない、わかりにくい信号であったとしても頷けます。これはあり得ない話ではありません。実際、地球ではこの50年間で1000回以上核実験が行われていますが、これにより天然の宇宙では存在しない極めて小規模な核爆発の信号が極めて高い頻度で宇宙の一点から宇宙全体に垂れ流されているのです。これを感知した知的生命体は、地球に“始まったばかり”の知的生命体が存在していることに気が付くでしょう。

●FRBは知的生命体の「宇宙の酒場」?

 例え話ですが、人類が激減してわずか1万人しか残されていないときに、誰かに会うにはどこに行けばよいでしょう? 何のヒントもありません。そういう時はどこか象徴的なランドマークを目指すと思います。日本であれば渋谷のハチ公前かもしれませんし、アメリカであれば自由の女神像の前などでしょう。少し我々の事を忘れて、視点を宇宙に向けてみましょう。日常的にワープ航法を行う超々高度知的生命体同士にとっても、宇宙は平坦すぎて直接出会うにはどこを探したらいいかヒントがありません。このような時に、FRBのような宇宙の明かりが超々高度な知的生命体を集める宇宙の出会いの場のような役割を果たしている可能性もあります。さらに言えば、マルチバース(多元宇宙)の考え方によれば、宇宙は無限に広がり、あらゆる可能性がすべて起きているとさえいわれています。我々から“遥か彼方の銀河系”では、このような超々高度な知的生命体による「宇宙の酒場」が実在していてもおかしくないのです。
(編集部)


参考:「Daily Mail」、「Swinburne University of Technology」、ほか